令 和 7 年 12 月 15 日(月)
令 和 7 年 第 5 回 福 岡 市 議 会 定 例 会
議 事 日 程 (第3号)
12月15日 午前10時開議
第1 一般質問
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
出 席 議 員 (61名)
1番 おばた 英 達 2番 もろくま英 文
3番 淀 川 幸二郎 4番 稲 員 稔 夫
5番 鬼 塚 昌 宏 6番 堤 田 寛
7番 大 森 一 馬 8番 大 原 弥寿男
9番 今 林ひであき 10番 阿 部 真之助
11番 平 畑 雅 博 12番 堤 健太郎
13番 坂 口よしまさ 14番 新 開 ゆうじ
15番 とみながひろゆき 16番 田 原 香代子
17番 たのかしら知行 18番 石 本 優 子
19番 勝 山 信 吾 20番 調 崇 史
21番 川 上 陽 平 22番 津 田 信太郎
23番 古 川 清 文 24番 高 木 勝 利
25番 篠 原 達 也 26番 伊 藤 嘉 人
27番 打 越 基 安 28番 川 上 晋 平
29番 尾 花 康 広 30番 松 野 隆
31番 山 口 剛 司 32番 大 石 修 二
33番 木 村てつあき 34番 欠 員
35番 大 沢 めぐみ 36番 和 田あきひこ
37番 あ べ ひでき 38番 綿 貫 康 代
39番 前 野 真実子 40番 中 島まさひろ
41番 藤 野 哲 司 42番 新 村 まさる
43番 天 野 こ う 44番 堀 内 徹 夫
45番 森 あやこ 46番 福 田 まもる
47番 はしだ 和 義 48番 浜 崎 太 郎
49番 阿 部 正 剛 50番 倉 元 達 朗
51番 中 山 郁 美 52番 川 口 浩
53番 小 竹 り か 54番 勝 見 美 代
55番 井 上 ま い 56番 ついちはら陽子
57番 田 中 たかし 58番 山 田 ゆみこ
59番 近 藤 里 美 60番 落 石 俊 則
61番 田 中しんすけ 62番 池 田 良 子
欠 席 議 員 (0名)
説明のため出席した者
市 長 島 宗一郎 副 市 長 光 山 裕 朗
副 市 長 中 村 英 一 副 市 長 荒 瀬 泰 子
水道事業管理者 中 村 健 児 交通事業管理者 小野田 勝 則
総 務 企 画 局 長 龍 靖 則 財 政 局 長 中 村 剛 士
市 民 局 長 舟 越 伸 一 こども未来局長 野 中 晶
福 祉 局 長 藤 本 広 一 保 健 医 療 局 長 山 嶋 剛
環 境 局 長 藤 本 和 史 経済観光文化局長 吉 田 宏 幸
農 林 水 産 局 長 姉 川 雄 一 住宅都市みどり局長 町 田 一 彦
道路下水道局長 竹 廣 喜一郎 港 湾 空 港 局 長 鈴 木 順 也
消 防 局 長 牧 田 哲 治 会 計 管 理 者 小 林 登茂子
教 育 長 下 川 祥 二 教 育 委 員 沖 田 由 香
選挙管理委員会事務局長 中川原 敬 子 人事委員会事務局長 上 薗 久 美
監 査 事 務 局 長 八 木 智 昭
職務のため出席した事務局職員
議会事務局長 久 田 章 浩 議会事務局次長 着 一 孝 議 事 課 長 水 ア 亮 二 議 事 係 長 實 政 伸一郎
外関係職員
午前10時 開議
○議長(平畑雅博) これより本日の会議を開きます。
日程第1、一般質問を行います。発言通告者のうちから順次質問を許します。堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫)登壇 おはようございます。私は日本共産党市議団を代表して、不登校対策の拡充について、福岡県アセスメントの見直しを受けやるべき防災対策について質問をいたします。
質問の第1は、不登校対策の拡充についてです。
子どもの不登校は、この10年で3倍と急増し、全国で約35万人です。少子化が進んでいる中で、学校に通えない子どもが毎年増えるという異常事態です。
そこで、本市の不登校児童生徒数の過去5年間の推移についてお答えください。
以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 不登校児童生徒数の過去5年間の推移につきましては、令和2年度2,719人、3年度3,535人、4年度4,400人、5年度5,177人、6年度5,770人となっております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 毎年数百名ずつ増えてきており、昨年度は5,770人にもなっています。だからこそ、不登校について、子どもも保護者も安心できる支援が求められています。
そこでまず、子どもへの支援についてただしていきます。
不登校は長い間、子どもの怠けとか保護者の育て方の問題と言われてきましたが、今は大きく変わってきています。
そこで、教育委員会は児童生徒の不登校の要因を何と考えているのか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 文部科学省による児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果におきましては、最も多いのは「学校生活にやる気が出ない等」、次に「生活リズムの不調」、3番目に「不安、抑鬱」となっており、福岡市でも同様に考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 子どもの怠けでも保護者の甘やかしのせいでもありません。不登校の子どもは学校や社会の中で違和感を抱き、傷つき、我慢に我慢を重ねた末にとうとう登校できなくなります。登校を試みようとすると腹痛や頭痛が出る、顔から表情がなくなるなどの症状が出ます。ある使命感の強い小学生は、毎日休まずに学校で友達と楽しそうに過ごしていましたが、習い事もあり、生活での複雑なストレスが一定期間加わった結果、ある日、学校に行こうとしたら金縛りになる身体症状が出て、以来学校に行けなくなりました。世間から見るとよい子と思われる子どもが突然不登校になるのが現在の特徴です。不登校になった児童生徒の要因は以前と比べて変わってきており、心に傷を負った状態にある子どもたちに寄り添う姿勢が必要です。
そこで、不登校問題を解決するためには、まず、子どものせいではないという立場に立つことが必要だと思いますが、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 文部科学省は、いわゆる教育機会確保法に関する基本指針の中で、不登校は取り巻く環境によってはどの児童生徒にも起こり得るものと捉えており、福岡市においても同様に考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 子どものせいにしないというのがポイントです。
では、不登校児童生徒に学校はどういう関わりをするべきかという問題です。
教育委員会は、第2次教育振興基本計画で掲げていたものに、不登校児童生徒にどれだけ学校へ登校してもらうかという不登校児童生徒の復帰率がありますが、第3次計画ではこの記載をやめました。なぜなのか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 令和元年の文部科学省の通知において、不登校児童生徒への支援は、学校に登校するという結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて社会的に自立することを目指す必要があると示されたことを受けて、第3次福岡市教育振興基本計画において新たな指標を設定したものでございます。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 大事なのは、学校への復帰ではなく社会的自立だと本市は判断したということです。一方、国は不登校対策としてCOCOLOプランを推進していますが、これは不登校ぎみの子どもの早期発見を強調し、行き渋り傾向の子どもをあの手この手で登校させることに重点が置かれています。
そこで、教育委員会はCOCOLOプランをどのように評価しておられるのか、御所見をお伺いいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 令和5年3月に示された文部科学省のCOCOLOプランにつきましては、支援が必要な子どもたちが学びにつながれるようにすることを掲げており、福岡市においても、その考えに沿って不登校児童生徒の支援を行っております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 市の計画では学校に戻さなくていいとし、一方、国の学校への復帰を優先させる対策については否定されない。矛盾しています。NPO法人多様な学びプロジェクトの当事者ニーズ調査では、子どもの最も嫌だったことは、学校に行きなさい、学校に出てきたらといった登校強制、登校刺激です。ところが、本市の現場での不登校支援も学習への支援が中心です。不登校の児童生徒は、エネルギーや体力を奪われていて、学習に向かう状況にない状態が少なくありません。ある不登校の子どもはテレビを見ることさえできなくなってしまいました。しかし、休養を取って、やっとテレビが見れるようになったと言います。ところが、そのことを聞いた学校がドラマの感想を書いてと促したら、その子は自分の部屋の壁を殴って次々と穴を空けたそうです。休養が必要な子どもの僅かな変化を捉えて学習につなげようとしての失敗した例です。
お尋ねいたしますが、不登校の児童生徒に対して、何かにつけ軽々に学習を打ち出すような対応は逆効果にもなるので、慎重にしなければならないと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) COCOLOプランによりますと、学びたいと思ったときに学べる環境を整えることが重要であるとされており、福岡市においても同様と捉えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 不登校の子どもたちは、それぞれ取り巻く状況やコンディションは違っています。もちろん学習に取り組める子どももいるでしょう。しかし、休息が求められる子どももいます。外出するきっかけを求めている子どももいるんです。本市でも5,700人もの不登校児童生徒を出していることを見れば、その対応は十分とは言えません。
不登校の子どもたちの心を開くために人や空間など繊細で専門的な対応が必要ですが、今の本市の教育計画や対応では不十分だと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) COCOLOプランに示されているとおり、必要な支援は子どもたち一人一人の状況によって異なるため、福岡市においても第3次教育振興基本計画に基づき、一人一人に応じた多様な支援を行ってまいりたいと考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) もっときめ細かな対応が必要です。子どもの心の傷への理解と休息、回復を保障する支援を求めておきます。
次に、保護者への支援についてです。
子どもの休息と回復を支えるには保護者への支援が必要です。保護者は子どもの不登校に戸惑い、人目を気にしてつらい思いをしている方がおられ、育て方に問題があるのではと自分を責める方が多くいます。また、子どもを1人できないために長時間働くことができず、経済的困難にも直面しています。
そこで、このような様々な深刻な困難を抱えている保護者に対して本市はどのような情報提供を行っているのか、また、相談体制も併せてお尋ねいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 保護者に対する情報提供につきましては、児童生徒の状況に応じた福岡市の支援策や、相談先を分かりやすく示した教育相談・学びの相談ガイドを作成し、全家庭に配付するとともに、教育委員会のホームページにも掲載しております。また、相談体制については、教育カウンセラーによる個別の電話、面接相談の実施、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置による心理的、福祉的な支援の実施等による相談体制を整えているところでございます。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) ガイドなどを作っていると言われますが、相談機関を紹介しているにすぎないんですよね。我が子をどう見たらいいのか、どう接したらいいのかと日々悩み、打ちひしがれている保護者にメッセージを届けて、希望をもたらすための安心できる情報提供と相談体制が必要なのです。
徳島市では、保護者のための不登校支援リーフレットを発行しています。そこには家庭で大切な3つの点として、子どもの気持ちを否定しない、子どもの目を見て話を聞く、本人の好きなこと、得意なことから少しずつと子どもとの関わり方についてアドバイスをしています。本市もリーフレットを発行していますが、題名は教育相談・学びの相談で、中身は学校、学級外での学習機会の情報がほとんどであり、不十分です。
保護者が安心できる情報提供と相談の在り方について、希望を与え、不安を取り除く相談ができる支援が求められていると思いますが、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 不登校児童生徒の保護者が悩みを抱えて孤立しないように、適切な情報提供や支援を受けられるようにすることが重要だと考えております。個別の電話、面接相談時の丁寧な対応や、不登校児童生徒の状況や求めに応じた支援策の提供を行っております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 支援の充実を求めておきます。
学校との関係の負担を減らすということも保護者への支援となります。保護者は毎朝、子どもの状況を見て、意思を確認して、今日は休みますと学校に連絡をします。そのたびに今日もまた子どもは学校に行かなかったと落胆します。多くの保護者がこの毎朝のルーチンがつらかったと語っています。
この学校への連絡を柔軟に対応し、保護者の負担を減らすことが大事だと思いますが、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 学校への日々の欠席連絡につきましては、児童生徒の安全確認をするとともに、家庭での状況を把握するために保護者にお願いをしております。なお、家庭の状況によっては個別に対応しているケースもございます。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 保護者の負担を減らすための支援を求めておきます。
これだけ不登校児童生徒が増え続ける背景には何があるでしょうか。それは学校の過度な競争と管理です。不登校児童生徒の急増は、2012年の学校での競争と管理教育をエスカレートさせた第2次安倍政権とともに始まっています。安倍政権は、愛国心教育や教育への権力介入を強めるため、改悪した教育基本法を基に競争と管理をエスカレートさせました。では、その問題について具体的に見ていきます。
第1の問題は、忙し過ぎる学校を生み出した学習指導要領です。
2020年の改訂から小学校4年生以上ではほぼ毎日6時間授業となり、多過ぎる学習内容をこなすために宿題も増えています。一方、休み時間が削られ、給食を食べる時間もトイレの時間も足りません。さらに遠足などの楽しい行事が減らされました。
お尋ねいたしますが、学習指導要領のために学校は忙し過ぎて、子どもたちを追い詰め、不登校を増やしているのではありませんか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 各学校の年間指導計画につきましては、児童生徒の負担が過重にならないよう学習指導要領に示された標準授業時数を基に計画されております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 否定されますが、詰め込み教育で勉強についていけず、学校に行けなくなった子がたくさんいます。本市の昨年度の不登校児童生徒アンケートでも、自分のペースで登校、勉強できそうだという理由で不登校特例校に通いたいと意思表示した子どもたちが7割近くもいます。
学習指導要領の弾力的な運用を活用し、学校ごとにゆとりあるカリキュラムを組んで、忙し過ぎる学校を見直すべきだと思いますが、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 市立学校におきましては、標準授業時数を踏まえ、各学校の実情に応じて教育課程を編成しております。また、学びの多様化学校に通う児童生徒や障がいのある児童生徒、日本語指導が必要な児童生徒に対しては、個々の状況に応じて特別な教育課程を編成しております。なお、文部科学省が次期学習指導要領策定に向けた論点整理の中で授業時数の弾力化の方向を示しており、今後の国の動向を注視してまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 子どもに余裕を与えるべきです。
不登校と競争、管理教育の関係の第2の問題は、全国学力テストや業者テストです。
全国学力テストは、各自治体と学校を点数競争に巻き込んでいます。学校での教育がテストの平均点に一喜一憂するようになり、地方独自の学力テストも広がり、多くの教員が全国学力テストで学校の雰囲気が変わったと訴えています。これは本市でも例外ではありません。
不登校問題の解決のためにも全国学力テストはやめるよう国に求めるとともに、参加をやめ、本市独自の生活習慣・学習定着度調査も中止するべきだと思いますが、御所見を伺います。また、偏差値競争の温床であるフクトをはじめとする業者テストは学校現場から一掃するべきではありませんか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 全国学力・学習状況調査や福岡市独自の生活習慣・学習定着度調査につきましては、児童生徒の学力の実態把握と授業改善のために全小中学校の実施を継続してまいりたいと考えております。また、業者テストの実施につきましては、生徒の学習の振り返りや取組の参考になるものとして、今後も各学校において検討し、判断されるものと考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 直ちにやめるべきです。
不登校と競争、管理教育の関係の第3の問題は、教員の多忙化の問題です。
今の学校では、子どもたちだけでなく、教員も追い詰められています。教員は、子どもたちの身近にいる専門職であり、様々な矛盾を抱えながら、子どもの思いを丸ごと受け止められる最も身近な相談相手です。しかし、その役割が果たせなくなっています。
そこで、教員の多忙化を解消することが不登校問題の解決に必要ではないかと思いますが、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 不登校につきましては、その要因や背景などは様々であり、個々の児童生徒のニーズを把握し、それに応じた適切な支援を行っているところでございます。なお、教員が子どもと向き合う時間を確保するため、これまでも業務の適正化、効率化を進め、教員の負担軽減に取り組んできたところであり、今後とも、働き方改革を推進してまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) いろいろ言われますが、現場では、子どもたちは先生は忙しそうで話しにくいと言い、教員は子どもと向き合う時間がないと訴えていますよ。子どもと教員の温かい触れ合いが減れば学校は楽しくありません。
したがって、教員の多忙化の解消のためにも正規教員の抜本的増員が必要だと思いますが、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 教員につきましては、多様な専門性を持つ職員の配置に併せてこれまで増員してきたところであり、引き続き適切に配置してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 先生に余裕がないと子どもには向き合えません。正規教員の抜本的増員を強く求めておきます。
さらに、不登校支援に専門職や専任として具体的に対応しているスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーと教育相談コーディネーターの役割は重要です。しかし、現在、正規職員ではなく、会計年度任用職員として各学校を持ち回りで勤務する状況です。
そこで、これらの職員については、全学校に正職員として配置することは不登校対策として欠かせないと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) スクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーにつきましては、学校教育法等において正規の職員として規定するとともに、教職員定数として算定し、国庫負担の対象とされるよう国へ要望しております。教育相談コーディネーターにつきましては、正規職員として、夜間中学校である福岡きぼう中学校を除く全中学校ブロックに配置し、ブロック内の小学校も担当しております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 今の配置の仕方は適切ではなく、全く不十分です。不登校児童生徒が1校当たり約25人いる中で教育委員会の姿勢が問われます。
ここまで不登校について、子どものせいでも保護者の甘やかしのせいでもないこと、競争や管理に追い立てていることに問題があること、教職員の不足が要因であることについてただしてきましたが、教育長の答弁は従来からの立場から抜け出せておりません。児童憲章は、児童は人として尊ばれる、社会の一員として重んぜられる、よい環境の中で育てられると宣言しています。しかし、社会全体で競争と管理が進み、個人の尊厳が軽視されています。大人は忙しく、子どもと過ごす時間が奪われています。子どもも忙しく、子ども期に欠かせない休息や自由な遊びが奪われています。子どもを人間として大切にする学校にしなければ、不登校問題は解決しません。
したがって、不登校児童生徒に寄り添った教育行政を進めるために、今こそ正規教員を増やし、学校や学校外の施設環境を充実させ、子どもも保護者も安心できる支援を行うために本市の教育予算を抜本的に増額すべきだと思いますが、教育長の答弁を求めて、この質問を終わります。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 不登校児童生徒の支援につきましては、様々な事情によって在籍校に通えない子どもたちが新たな環境で安心して学ぶことができるよう、令和7年4月に百道松原中学校を開校いたしました。また、全市7か所の教育支援センターや各中学校内にステップルームを設けるなど、子どもたちの状況に応じ、きめ細かな支援に取り組んでまいりました。今後も必要な予算を確保し、教育環境の充実を図りながら、不登校で悩んでいる子どもたちが次の一歩を踏み出すことができるようしっかりと取り組んでまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 困り果てている不登校の当事者の子ども、そして、保護者に寄り添う支援を強く求めておきます。
質問の第2は、福岡県アセスメントの見直しを受けてやるべき防災対策についてです。
10月31日、福岡県は地震に関する防災アセスメント調査報告書を14年ぶりに見直し、最大震度7の地震が起こった場合の被害想定を公表しました。それを受けて、本市として地域防災計画の何を見直さなければならないか、ただしていきます。
まず、アセスでは、警固活断層帯に加えて日向峠−小笠木峠断層帯、宇美断層を追加し、この3つの活断層による地震を想定したものとなっています。それぞれの活断層が起こす地震の規模は、いずれもマグニチュード7を超える巨大地震です。これは2011年東日本大震災、2016年熊本地震、2024年能登半島地震、そういう規模の巨大地震が本市を襲うという想定です。最大震度は市内全域で震度7が想定され、建物被害では、これまで約4,500棟としていた全壊家屋が1万数千棟と3倍化すると記載されています。また、人的被害の想定では、死者数はこれまで約450人とされていたものが2倍の900人となっています。
本市は、この被害想定の大幅な拡大についてどう受け止めているのか、御所見をお伺いいたします。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 福岡県の地震に関する防災アセスメント調査につきましては、最新の知見に基づく調査方法により最大規模の被害を想定するとの考え方の下に実施をされており、警固断層帯を含む4つの断層で最大震度は7と予測をされ、被害の範囲や被害想定数が拡大するなど福岡市に及ぼす影響は大きくなっているものと認識をしております。今回の調査結果については、前回調査とは推計条件が異なるなど単純に比較をすることができないため、増加要因など内容を分析した上で防災施策全般について対応、対策を検討し、進めていく必要があると考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 想定が大きく変わっているんだから、急いで対応を見直していくことが求められています。
今回のアセスで特に注目すべきことは避難者数の想定です。想定地震ごとに何人になるのか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 最大震度7が見込まれている4つの断層に係る発災当日の避難者数でお答えをしますと、それぞれ最大で警固断層帯が約20万1,000人、宇美断層が約23万2,000人、日向峠−小笠木峠断層帯が約13万1,000人、西山断層帯が約12万人と見込まれております。また、この最大避難者数約23万2,000人のうち避難所への避難者は約13万9,000人、在宅や車中泊などの避難所外の避難者は約9万3,000人と想定されております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 宇美断層で23万2,000人、警固断層帯で20万1,000人、日向峠−小笠木峠断層帯で13万1,000人、西山断層帯で12万人という想定です。
では、これまでの想定では市内の最大の避難者数は何人だったのか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 平成23年に福岡県が実施をした前回調査における福岡市の最大避難者数は、警固断層南東部の地震による2万5,072人となっております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) これまでの想定は2万5,000人、それが今回のアセスの見直しで避難者数は10倍近い規模の想定にいずれもなっています。従来の数とは桁違いの避難者数です。
このアセスの避難者想定数を正面から受け止めて、地域防災計画を見直す必要があるのではないかと思いますが、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 地域防災計画につきましては、現在、その実効性を高めるための全面的な見直しを進めているところでありまして、今回の調査結果も踏まえ、ハード、ソフトの両面からの対策を検討の上で計画に反映していくこととしております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 想定に見合う計画を早急に立てなければ犠牲者が増えることになります。
そこで、最大23万2,000人の避難者を収容する避難所の設置についてお聞きします。
現時点の計画に基づく指定避難所をフル稼働したとして、避難者1人当たりの必要面積でスフィア基準を満たした場合、現在の収容可能人数は何人なのか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 指定避難所の収容可能人数につきましては、避難者1人当たりの必要面積を4平方メートルとして算出をしますと、学校体育館や公民館などを合わせて約10万人となり、これに小中学校の特別教室を加えますと約12万6,000人となります。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 12万6,000人が避難者23万人に対する避難所に入れる人だということですね。これでは10万人を超える市民が避難所に入れず、避難所難民となります。
お尋ねいたしますが、避難場所がないという市民を一人も出さないためにどのような計画を立てるのですか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 最大規模として見込まれております避難者が現に発生するなど指定避難所だけでは収容ができないような場合には、他の公共施設や公的施設のほか、災害時応援協定に基づき民間施設等を使用することとしております。今回の調査結果を踏まえ、その拡充も含めて改めて検討してまいりたいと考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) いろいろ考えるということですけど、避難者を詰め込むことでの対応では、せっかく助かった命が避難所で亡くなる災害関連死を生み出す原因にもなります。また、全ての指定避難所が予定どおり使用できるかどうかというのは、その地震後でないと分かりません。余裕のある計画が求められます。名古屋市では、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震時の備えとして、800か所の避難所で27万人を収容する計画を既に立てています。
本市でも、あらゆる公的施設や民間施設を避難所として稼働できる体制を抜本的に検討し、想定避難者23万人に対応した避難計画を確立すべきだと思いますが、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 避難所の確保につきましては、公共、公的施設のほか、協定に基づく民間施設の活用など様々な手法により取り組んでいるところですが、今回の調査結果を踏まえ、その拡充も含めて検討を行ってまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 避難所は全く数の上でも不十分であり、急いで対応を始めるべきです。
次に、公的備蓄についてです。
現在の計画は2万5,000人分の避難者を想定してのものですが、今回のアセスで示された23万人の規模に対する備蓄が求められます。
そこで、避難者が10倍となる規模の想定に対して公的備蓄品も10倍の規模で増やさなければならないと思いますが、どのような計画を立てるのか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 想定避難者数につきましては、前回の調査においては全壊家屋の影響による避難所への避難者のみが計上されておりましたが、今回は半壊家屋やライフライン被害による影響、さらには在宅や車中泊などの避難所外の避難者も計上されておりますため、大幅に増加をしているものです。前回の調査とは推計条件が異なるなど単純に比較をすることができないため、今回の調査結果の詳細を分析した上で公的備蓄の在り方について検討し、必要な対策を進めていきたいと考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 今後検討するということですけど、避難者の命に関わる水と食料をはじめとする公的備蓄を避難者想定に見合う数量に早急にすることを求めておきます。
では、備蓄場所の問題についてです。
公的備蓄は、博多区の月隈収蔵庫と指定避難所となる各小学校、公民館に配備されています。
現在、本市で公的備蓄している27万食の水と食料は、月隈と指定避難所とではどういう割合での配備になっているのか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 飲料水及び食料につきましては、現在、月隈収蔵庫に約7割、指定避難所等に約3割を備蓄しております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 水も食料も約7割が博多区月隈の収蔵庫に集中しています。避難所に駆け込んだ人が水や食料を口にできるためには月隈からの輸送を待たなければならないわけです。携帯トイレも93%は月隈収蔵庫にあります。さらには、生活必需品であるトイレットペーパーや生理用品、紙おむつをはじめ、医療品や防災資機材の大半の備蓄品目は、100%全て月隈の収蔵庫にある状況です。
そこで、月隈収蔵庫のある地域は、今回の県のアセスによって宇美断層による地震での最大震度は幾らと想定されているのか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 月隈収蔵庫の立地場所では、宇美断層による地震により最大で震度7の揺れが予測されております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 震度7の想定です。
お尋ねいたしますが、避難生活を支援する生活必需品の7割から10割を今までどおり月隈収蔵庫に備蓄していて大丈夫なのか、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 公的備蓄につきましては、地域の拠点となる倉庫の確保や各避難所での備蓄の拡充に取り組んでいるところですが、今回の調査結果を踏まえ、分散備蓄を含め、備蓄の在り方についても、改めて検討していく必要があると考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 月隈収蔵庫で地震が直撃すれば、備蓄そのものが壊滅的な打撃を受けることになります。名古屋市や横浜市をはじめ、多くの政令市などでは、各行政区に拠点となる備蓄倉庫を設けて、食料、生活必需品、資機材等を備蓄しています。
そこで、本市でも公的備蓄の一極集中的なやり方は直ちに見直して、防災備蓄拠点を各行政区につくる分散備蓄に切り替え、そこから避難所との連絡、運搬体制を計画するべきだと思いますが、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 今回の調査結果を踏まえ、分散備蓄や物資輸送を含めた備蓄の在り方についても、改めて検討し、必要な対応、対策を進めていきたいと考えております。以上です。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 一刻も早く分散備蓄に切り替えることを強く求めておきます。
今回のアセスで、今までよりも被害想定が大きくなることが明らかになりました。そこで、改めて重視すべきは、高齢者、障がい者、妊産婦、乳幼児など社会的弱者の避難所となる福祉避難所です。障がい者などの中には、急激な環境の変化に対応することが難しく、心身に変調を来す場合や、一般の避難所で過ごすことに困難や不安のある、避難行動をためらう人が出てまいります。避難行動要支援者等にはどこに避難すればいいのかが極めて重要な情報であり、これを個別避難計画に盛り込んでおくことが求められます。しかし、本市では個別避難計画の策定において、避難行動要支援者の8割がまだ未定です。さらに、一時避難所に一度行った後、福祉避難所に行かなければならないという2段階避難の問題もあります。
お尋ねいたしますが、今回のアセスで巨大地震の発生が想定される中、全ての避難行動要支援者の個別避難計画の策定を急ぎ、要支援者が一時避難所を経ずに直接避難できる計画に見直すべきだと思いますが、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 災害時に高齢者や障がい者などの避難が着実に行われることは重要であると認識しております。現在、避難行動要支援者については、一人一人の状況やニーズを踏まえた個別避難計画の策定に取り組んでいるところであり、引き続き福祉事業者などとも連携しながら、直接避難に向けた検討についても、進めてまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 国のガイドラインではやりなさいと促しているんですね。ちゃんとやるべきです。
さらに、福祉避難所となる施設のほうも大変な負担がかかります。要支援者を収容する空間や人員の確保が必要だからです。また、物資についても、災害発生直後から搬送することが困難となることが想定されるため、備蓄も行っておられます。しかし、福祉避難所で受け入れる要支援者分の公的備蓄は避難所が賄えという本市のやり方はあまりにも乱暴過ぎます。
したがって、福祉避難所となる施設については、備蓄も含めて避難者をしっかりと受け入れられる財政的措置を取るべきだと思いますが、答弁を求めます。
○議長(平畑雅博) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 福祉避難所に関する協定を締結した高齢者施設や障がい者施設などに対し、飲料水や食料などの配付、国の交付金などを活用した非常用自家発電設備の整備促進を行っているところです。一般の避難所での生活が困難な方が安心して避難生活を送れるよう、引き続き福祉避難所の拡大を図るとともに、備蓄も含めた受入れ体制の強化に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 堀内徹夫議員。
○44番(堀内徹夫) 誰一人取り残されない防災計画を真剣に追求すべきです。
ここまでるる述べてきたように、今回の県のアセスの見直し結果は本市の防災体制の脆弱さを露呈させ、防災計画を大本から見直さなければならないということを示しています。避難所や福祉避難所の在り方を充実させ、公的備蓄の抜本的充実と分散配備をしていくべきであるとただしましたが、局長の答弁は不明瞭なままでした。そもそも本市の計画は、国の支援や民間企業との災害時応援協定を当て込んだものであり、不安は拭えません。先日も青森で大きな地震が起き、被害が拡大しました。災害の備えは待ったなしです。
したがって、県の防災計画の改定を待つような悠長な態度は改め、早急に今回の県のアセスを反映させた総合的な避難計画を策定することが求められていると思いますが、御所見をお伺いいたします。あわせて、各避難所で公的備蓄をはじめ、避難者受入れ体制が取れる財政的措置を図るべきだと思いますが、最後に市長の御所見をお伺いして、私の質問を終わります。
○議長(平畑雅博) 島市長。
○市長(島宗一郎) 令和6年能登半島地震をはじめ、近年、日本各地で大規模な災害が発生をする中、まち全体の防災力を高めていくことが大変重要であると考えておりまして、現在、災害対策の実効性をさらに高めるために避難者への対応を含めた地域防災計画の全面的な見直しに取り組んでいるところでございます。今回、福岡市における地震による新たな被害想定が示されたことから、改めて防災対策全般について全庁的に検討を行い、ハード、ソフトの両面から必要な対策を進めることとしております。今後とも、市民の貴い命と財産を守ることを第一に、災害に強い安全、安心なまちづくりにしっかりと取り組んでまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利)登壇 私は公明党福岡市議団を代表して、アウトバウンド、国際交流の振興について、修学旅行について、2040温室効果ガス排出量実質ゼロについて、自治会、町内会の支援拡充について、以上4項目、質問をいたします。
初めに、アウトバウンド、国際交流の振興についてです。
福岡空港では、本年3月20日に第2滑走路の供用が開始され、旺盛な航空需要に対応するため、11月には九州経済連合会を発起人とした福岡空港機能向上等検討委員会が設立され、航空需要予測や進入方法の高度化など機能向上に関する活発な議論が進められています。全国的に訪日外国人旅行者であるインバウンドは絶好調で、本年1月から9月の累計では前年同月比17.7%増の3,165万500人となり、過去最速で3,000万人を突破しています。一方で、日本人の海外旅行のアウトバウンドは、コロナ禍や円安というマイナス要因が大きいとはいえ、令和6年の出国日本人数は1,301万人であり、コロナ禍前の令和元年の2,008万人に比べ約35%減と少ない状況が続いています。
国交省、外務省、日本旅行業協会は、本年3月に「もっと!海外へ宣言」を行い、日本人の海外旅行を強く促す取組を始めています。国際航空路線の新規獲得や維持のためには、多くのインバウンドの方に来ていただくことと合わせて日本人もその路線を相互利用しなければ、航空会社の収益性の観点からも、路線の就航、維持が難しいのが現実です。まさに先月19日をもってハワイアン航空の福岡−ホノルル直行便が運休となったことや、グアム、サイパン、バリ島のデンパサール、オーストラリアのケアンズ、ブリスベンなどのリゾート便、アメリカ本土便、ヨーロッパのヘルシンキ路線などの就航が途切れているのは寂しい限りであり、日本人の搭乗者が少ないことを物語っていると考えます。
そこで、福岡空港の入国外国人数と出国日本人数について、コロナ禍前の令和元年と直近の令和6年ではどうなっているのか、お聞きします。
以降の質問は自席で行います。
○議長(平畑雅博) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) 法務省の出入国管理統計によりますと、福岡空港における入国外国人数は令和元年が約214万人、6年が約342万人、出国日本人数は元年が約105万人、6年が約74万人でございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 御答弁のとおり、福岡空港でもインバウンドは1.5倍ですが、日本人アウトバウンドはコロナ禍前の約7割に減少しています。
日本全体でアウトバウンドの回復を目指して、国際線が就航する自治体、空港、旅行会社などを中心として様々な取組が進んでいます。全国的に見てみると、宮城県が仙台空港で30歳未満を対象に7,000円または1万2,000円のキャッシュバックを実施しているほか、パスポートを新規または更新し、仙台空港発着の場合は年代を問わず1万円をキャッシュバック、30歳未満では最大2万2,000円助成されることになります。松山空港では、国際線利用者を対象に駐車場料金割引キャンペーンを実施、また、九州内でも佐賀空港ではパスポート取得費助成、阿蘇くまもと空港でもチャーター便に助成するアウトバウンド需要喚起プロモーションなどが行われています。
このように、全国的にアウトバウンド振興施策が行われていますが、福岡空港ではどのようなアウトバウンド施策を実施しているのか、所見をお聞きします。
○議長(平畑雅博) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) 福岡空港におけるアウトバウンド促進の取組につきましては、空港運営会社と福岡県、福岡市、経済界などで構成する福岡空港利活用推進協議会が連携して実施しております。その主な取組としては、パスポート取得者や福岡県民を対象に電子ギフトなどを付与するキャンペーン、学校関係者を対象に修学旅行等の海外教育旅行を促進するためのセミナー、海外へ出張する企業を対象に航空会社との個別面談の場などを提供する法人懇談会のほか、旅行関連イベントにおけるブース出展などがございまして、引き続き空港運営会社と連携してアウトバウンドの促進に資する効果的な取組について検討し、実施してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 福岡空港でも、より一層アウトバウンド促進に取り組んでいただきたいと思います。
先日、中部国際空港セントレアでアウトバウンド施策について聞いてきましたが、セントレアの国際線は令和2年11月の週455往復が令和7年11月には週313往復と69%まで回復してきたものの、一方で、羽田は136%と逆に増加しており、危機感が増しています。そこで、本年2月から9月まで、若年層の需要喚起のため、パスポート取得応援キャンペーンとして、20歳以下でパスポートを新規または更新して取得し、セントレアから出発すれば、セントレア免税店で利用可能な6,000円分のクーポンをプレゼント、10月から3月までは20歳以下を25歳以下に拡大、ゼミ合宿、大学卒業旅行、大学院生にも利用できるようにしました。これは、コロナ禍で海外旅行自体が制限されていた年代であり、若い世代が海外に目を向けるきっかけになると感じました。
福岡空港でもパスポート取得応援キャンペーンを実施しているとのことですが、セントレアの25歳以下の若者をターゲットとしたパスポート取得応援キャンペーンは有用であると考えます。
福岡空港ではどのようなパスポート取得応援キャンペーンを実施しているのか、お聞きします。
○議長(平畑雅博) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) 福岡空港におけるパスポート取得者を対象としたキャンペーンにつきましては、空港運営会社と福岡空港利活用推進協議会が連携して実施しているところでございまして、令和6年度は親孝行旅キャンペーンとして、令和6年11月から令和7年2月の間にパスポートを新規に取得または更新し、福岡空港国際線を利用して海外旅行をする親子を対象に1万円分の電子ギフトを付与したところでございます。また、令和7年度はアンダー25海外旅行応援キャンペーンとして、令和8年2月から3月の間にパスポートを新規に取得または更新し、福岡空港国際線を利用して海外旅行をする18歳から25歳の方を対象に5,000円分の電子ギフトを付与するキャンペーンを本日12月15日から募集を開始したところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) まさに本日から電子ギフト5,000円キャンペーンが始まったとのことで、期待したいと思います。コロナ禍でそもそも渡航ができなかった時期を乗り越え、特に若い世代にもっと海外へというアウトバウンドの機運醸成のため、セントレアのようにキャンペーンの対象に中高生の世代も含めるなど、パスポート取得支援策のさらなる充実について検討し、国際線新規就航や維持を図り、福岡空港のさらなる発展を目指すよう要望しておきます。
福岡市では、アメリカ・オークランド市、アトランタ市、マレーシア・イポー市に高校生を対象とした青少年訪問団派遣事業を実施し、ホームステイプログラムとしてアメリカ・オークランドとニュージーランド・オークランドにも高校生を派遣しています。
高校生の国際交流派遣事業については、国際友好や将来のアウトバウンド振興にも大きく寄与すると考えますが、これらの事業の概要と費用負担額について伺います。
○議長(平畑雅博) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) 姉妹都市への高校生派遣は、5名から8名のグループで姉妹都市へ派遣する青少年訪問団派遣事業と1名で姉妹都市へ派遣するホームステイプログラムがあり、いずれの事業も学校訪問やホームステイなどを通じて青少年交流を促進するとともに、グローバルに活躍できる人材へ成長できるよう海外体験の機会を提供することを目的に実施しております。青少年訪問団派遣事業の参加者負担金は、アメリカ・オークランド市、アトランタ市は20万円、イポー市は9万円、ホームステイプログラムは民間団体や企業の協賛などにより参加者負担金なしで実施しております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 先月、福岡市の令和7年度青少年交流報告会が開催されましたが、実際に参加した高校生からはどのような感想があり、今後の在り方をどう考えるのか、お聞きします。
○議長(平畑雅博) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) 姉妹都市に派遣された高校生からは、現地高校生やホストファミリーとの交流を通して多様な価値観に触れ、自分の考え方や将来の視野が広がった、異文化を実体験することで日本や福岡のよさを再確認できた、海外で会社を訪問し、そこで働く日本人との意見交換を通じて将来の可能性や憧れが大きく広がったなどの感想がございました。今後も高校生がより多くの学びを得られるように派遣前の研修や現地プログラムの充実に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) さらなる拡充をお願いします。
先日、八戸市を訪問しました。まずは、震度6強の地震で被災された方々に心からお見舞い申し上げ、一刻も早い復興をお祈りいたします。この八戸市では、平成5年にアメリカのフェデラルウェイ市と姉妹都市提携を行って以降、中学生を対象に中国・蘭州市、ニューカレドニア・ヌメア市と相互に訪問、受入れを継続しています。これまでにアメリカに24回258名、中国に24回396名、ニューカレドニアに13回146名の派遣実績があります。予算額として、令和6年度はアメリカに13名を2回派遣し、2,270万円、令和7年度もアメリカに2回派遣し、2,650万円、中学生はホームステイをしながら滞在し、航空運賃や現地の貸切りバス代など旅行代金の25%が自己負担です。訪問国の歴史、文化、産業、学校等の見学や青少年との親善交流を通して国際協力の精神を育て、次代のまちづくり、八戸市のまちづくりを担う青少年の健全育成を図る目的で実施しているとのこと。
全国では多くの自治体で中学生の海外派遣交流が実施されていますが、他都市の現状をお聞きします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 中学生の海外派遣交流につきましては、政令指定都市や福岡県内の他都市の例を挙げますと、大阪市がスイスとオーストラリアへ、札幌市がシンガポールへ、直方市がフィンランドへ中学生を派遣していると聞いております。以上です。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 高校生の海外訪問派遣をさらに活発化させるとともに、中学生でも検討すべきではないかと考えますが、所見をお聞きします。
○議長(平畑雅博) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) 姉妹都市への学生の派遣につきましては、現地の友好団体や学校、行政機関などに学校体験の調整やホームステイ先の確保を依頼していることから派遣人数には限りがあるため、自身の将来について具体的に考えが深まる時期である高校生を対象に実施しております。今年度はアトランタ市との姉妹都市締結20周年の機会を捉えて、民間企業とも連携して派遣プログラムの充実を図ったところでございます。他の姉妹都市につきましても、周年などの機会を捉え、青少年交流に関わる関係者を増やしながら、青少年訪問団派遣事業などの継続的な実施や拡充に努めてまいります。なお、中学生が参加できる海外異文化体験としましては、アジア太平洋こども会議・イン福岡で派遣プログラムが実施されており、令和6年度はマレーシア、ブータン、スリランカ、モルディブ、アメリカの5か国に74名が派遣されたと聞いております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 市立高校における海外派遣につきましては、海外研修旅行をはじめ、語学研修や姉妹校交流などを積極的に実施しており、令和7年8月にはアトランタ市との姉妹都市締結20周年記念事業の一環で福翔高校の生徒6名を派遣しております。また、福岡市教育振興会の事業において、市立学校の児童生徒が海外の姉妹校等を訪問する際の旅費について、おおむね2分の1を目安に助成を行うとともに、市内在住の高校生が海外留学を行う際の費用の一部を助成しております。中学校においては、国際理解教育の一環として海外の生徒を受け入れて交流を行っている学校もあり、引き続き国際交流に関する情報を学校や児童生徒に提供し、国際理解教育の充実に努めていくとともに、海外派遣については、他都市の状況や効果を調査してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) どうぞよろしくお願いいたします。
ほかにも奈良市は中高生海外夢応援プロジェクトとして、自分が決めた渡航プランで毎年4名程度に30万円を助成、横浜市は中学生をはまっこ留学として市内の外国人家庭に1泊2日でホームステイを実施、埼玉県では中高生を夏休み3DAYsオーストラリアにオンライン留学体験など、中学生を対象とした施策が進んでいます。
これらのように工夫したやり方や、海外に行かなくてもオンライン留学を実施するなど検討すべきと考えますが、所見をお聞きします。
○議長(平畑雅博) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) 国内での交流につきましては、アメリカ・オークランド市、アトランタ市、マレーシア・イポー市の高校生を福岡市で受け入れた際に、市内高校での体験入学に加えて小中学校での交流を行っております。受け入れた学校側からは、英語がネイティブの同年代の学生と交流し、英語で意思疎通ができた経験は英語の学習意欲向上に直結するとの声もあり、異文化理解の促進やグローバル人材の育成に寄与していると考えております。今後も交流内容のさらなる充実に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 市立学校における国際交流につきましては、姉妹校交流など現地での交流のほか、オンラインによる交流を行っている学校もございます。また、小学校ではアジア太平洋こども会議・イン福岡と共催で、海外からのこども大使を受け入れるスクールビジット事業を実施している学校もございます。さらに、中学校を対象としたオンライン交流も含め、今後とも、海外の子どもたちと交流する機会について検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 本年8月、アトランタ市訪問の機会を得た際に、現地で福岡市からの青少年交流として高校生8名、福翔高校から姉妹校締結で6名の高校生と交流の機会がありましたが、皆明るく元気いっぱい、うれしそうに現地の高校生と飛び跳ねながら肩を抱き合う姿を見て、若者たちの国際交流の重要性や今後の未来への可能性が開けていくことを実感しました。
福岡市が国際都市としてさらに発展するためには、若者が中学、高校生の段階で海外に渡航するなど異文化に触れることが重要です。福岡空港にはアジア路線がたくさんありますが、さらなる国際航空路線の新規獲得や維持には海外渡航者の増加が不可欠です。今後、アウトバウンドの促進やグローバル人材の育成に向けてどのような取組を進めていくのか、島市長の御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 島市長。
○市長(島宗一郎) 福岡空港につきましては、九州・西日本地域の発展を支える主要地域拠点空港であり、航空ネットワークの充実強化を図ることは重要であると考えています。引き続き運営会社などと連携をして、航空路線の維持、拡充やアウトバウンドの促進など、さらなる利用充実に取り組んでまいります。また、学生が海外の文化に触れ、異文化を体験することは重要であり、これまでも姉妹都市交流や学校の独自プログラムなどによって交流の機会を創出してまいりました。今後とも、福岡の未来を担う若者がグローバルに活躍する人材へと成長できるように、様々な機会を捉え、国際交流のさらなる活性化に取り組んでまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) どうもありがとうございます。
次に、修学旅行についてです。
昨年の秋、市内のある小学校のPTAの方々から御相談がありました。当時の5年生は1クラスで17名の児童が在校していましたが、この学年だけが特に人数が少なく、来年の6年生の修学旅行では上限額があり、旅行会社がどこも受けてもらえませんとのこと。宿泊費、食事、交通費など値上がりが続き、インバウンド増加の影響もあり、特に貸切りバスは運転手不足が全国的に問題視され、費用も上がってきています。福岡市では35人学級が定着してきていますが、仮に引率の先生を含み40人でバス代を頭割りする場合と、相談の小学校のように先生を含み仮に20人で頭割りする場合を比較すれば、同じ大型バスを利用するとしたら単純に1人当たりのバス代は倍になります。中型バスや小型バスに変更したとしても大型バスの七、八割程度ですから、バス代だけで二、三千円高くなります。
そこで、小中学校の修学旅行上限額の決め方と推移について御説明ください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 小中学校の修学旅行費の上限額につきましては、福岡市の学校や保護者の代表等を委員とする検討委員会において適宜見直しを検討しております。また、過去3年間の推移といたしましては、小学校が令和5年度2万2,000円、6年度2万2,690円、7年度2万6,180円、中学校が令和5年度5万5,500円、6年度6万910円、7年度6万2,300円となっております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) PTAの皆さんは学校とも解決策を模索し、例えば、PTAとして上限額の不足分を補充できないかまたは自治協議会が補充しようかとの話もあったそうですが、それはできないことが分かりました。毎年、長崎への修学旅行の最も大切な体験学習の一つであるハウステンボスは諦めざるを得ないという判断を迫られましたが、令和7年度の修学旅行上限額が増えたことから、相談の小学校は今年6月に無事に長崎への修学旅行に行き、ハウステンボスにも行けたそうです。
今後も修学旅行の保護者負担の増加はできるだけ考慮する必要があり、就学援助世帯にも配慮した慎重な判断が必要ですが、一方では、近年物価の高騰が続いており、上限額の設定についてどういう方針で臨まれるのか、お聞きします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 修学旅行費の上限額の設定につきましては、今後とも、物価の上昇や国の動向などを踏まえるとともに、保護者の負担に配慮しつつ、修学旅行の目的を実現できるよう費用設定について引き続き検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 先月27日、国際NGO、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの調査で、中学校、高校入学時の制服代、運動着代、教材代など平均額で中学校は約11万6,000円、高校は23万2,000円で、年々費用が増加している実態が明らかになりました。この費用に関する保護者の声として修学旅行費や部活動ユニホーム代の負担も目立ったとのことで、経済的支援拡充が必要だとしています。
小中学校時代の保護者負担の項目と金額についてお聞きします。また、就学援助認定者数の推移、保護者負担を軽減してもらいたいという声は上がっているのか、調査されていればお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 小中学校の保護者負担の項目と金額につきましては、小学校は主に教材費として約1万3,000円、中学校は教材費と標準服、学校指定用品などの代金を合わせて約10万円でございます。就学援助認定者数の推移としましては、令和4年度が2万5,714人、5年度が2万5,427人、6年度が2万5,192人となっております。また、保護者負担軽減について調査は行っておりませんが、保護者からの要望が寄せられることはございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 先日、昨年9月に東京23区で初めて修学旅行無償化を表明した葛飾区より話を聞いてきました。葛飾区はこれまでも給食完全無償化など、子育て支援の先進的施策を実施するなど小中学校9年間を積極的に応援しています。これは子育てするなら葛飾が一番との公約を掲げた葛飾区長の強い思いがあり、全て区独自予算で決めたそうです。きっかけは、インバウンドの影響で宿泊費や交通費が増加し、中学生のこれまでの6万7,000円の上限額では修学旅行の実施が困難になったこと、保護者負担の増額が避けられない状況になったことから、各家庭の経済状況にかかわらず、全員が修学旅行に参加できるよう公費負担としました。区が1人8万円掛ける2,926人分の2億3,408万円を予算計上し、令和7年4月から制度を開始しました。
この修学旅行無償化は、来年度からの実施自治体も含め、東京の品川区、荒川区、足立区、墨田区、中野区、府中市などのほか、東大阪市、豊中市、福知山市などさらに拡大する方向となっていますが、先進事例として検討してはと考えますが、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 修学旅行の経費につきましては、交通費や食事代など児童生徒個人に直接かかるものであることから保護者に負担いただいているところであり、負担の在り方については、物価高騰の状況や他の政令市等の動向を注視してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) さらに葛飾区では、移動教室に関しても小学校の修学旅行に該当する2泊3日の林間学校、5年生1泊の臨海学校、中学2年生の2泊の移動教室の費用1億250万円、さらに一部副教材費として各校が共通して使用するドリル教材、副読本、テスト教材の無償化として3億1,209万円も予算化し、これも他の自治体への広がりが見られます。また、青森市では、子育て世帯の経済的負担軽減のため、小中学校の修学旅行費補助金を支給しています。無償化と同等の、小学生は1人3万5,000円、中学生は1人6万6,000円を上限としています。また、愛知県清須市では、小学生に1人9,000円、中学生に1人1万,6000円、山口県長門市でも小学生に1万円、中学生に2万5,000円を補助しています。
修学旅行、移動教室や副教材費など大きな予算を必要とする無償化はハードルが高いかもしれませんが、一部補助という方法も併せて検討してみてはと考えますが、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 東京都葛飾区の移動教室に相当する事業として、福岡市では小学校5年生及び中学1年生を対象に自然教室を実施しておりますが、児童生徒の食事代など一部経費を除き、貸切りバス代や施設使用料などほとんどの経費を公費負担としております。教材については、児童生徒が共同で使用するものは基本的に公費により負担するとともに、個人で使用するものは必要最小限となるよう厳選しております。また、経済的な理由により支援が必要な世帯に対しましては、修学旅行や自然教室、教材などの費用も含め、就学援助等による支援を行っており、今後とも、保護者負担が過重にならないよう努めるとともに、経費負担の在り方について、他の政令市等の動向等に注視してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 他都市の動向を注視するとのことですが、さらに港区では、令和6年度から特別支援学校を含む全区立中学校10校のシンガポールへの修学旅行を実施、保護者負担は一律5万円、これにパスポート代などは自己負担ですが、区の支出は約3億8,000万円です。また、2007年から小学生40人、中学生40人をオーストラリアへの派遣、受入れ交流も実施しています。
区内の中学生全員を海外修学旅行にという事例は、先ほどの1項目の質問であるアウトバウンド、国際交流の振興にもつながりますし、先進事例としてあらゆる可能性を模索していただきたいと考えますが、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 修学旅行につきましては、今後とも、各学校において国内外を問わず、上限額の範囲内で実施内容や方法を工夫し、修学旅行の目的を達成できるよう計画、実施していきたいと考えております。また、国際理解教育の充実のためには交流を経験することは意義あることであり、オンラインを含めて海外の子どもたちとの交流機会について検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 学校教育においては、児童生徒全体に係る経費もありますが、個別に負担が必要な経費もあります。課題としてお聞きするのは、特別支援学校では、医療的ケアを必要とする児童生徒が修学旅行など宿泊学習に行く際には保護者の付添いが必要だということです。児童生徒分の旅費に加え、付添いの保護者の分の旅費も必要であり、負担がさらに大きくなるケースもあるようです。保護者が付き添えない場合は、修学旅行の参加を断念する場合もあるのではないでしょうか。
保護者の代わりに看護師を同行できるようにするなど、保護者の負担が軽減されるような取組を考えてはいかがでしょうか。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 医療的ケアが必要な児童生徒の修学旅行などの宿泊学習につきましては、原則として保護者に付添いをお願いし、それに係る経費については保護者に負担をお願いしております。今後、看護師の同行も含め、児童生徒が貴重な体験となる修学旅行に安心して参加し、保護者の負担軽減になるような取組について検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 福岡市では、子育て支援策として子ども医療費、給食費など大きく支援が拡充されてきたところです。義務教育中の公立学校の修学旅行費、制服代、教材代などはぜひ国でも議論を進めるべきと考えます。物価高騰が続く中、修学旅行費や教材費の無償化に取り組む自治体が増えてきています。
子どもたちにとって学校の教育活動が充実したものになるよう、福岡市においても、修学旅行費など児童生徒全体に係る経費の負担軽減を図るとともに、医療的ケアが必要な児童生徒や障がいのある児童生徒の保護者の負担についても、軽減を図るべきと思いますが、教育長の御決意を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 保護者の経費負担につきましては、学校教育に要する経費の中でも、児童生徒個人に係るものについてお願いをしてきたところでございますが、議員御指摘のとおり、物価高騰下において修学旅行費や教材費などを公費負担とする自治体が出てきていることも承知しております。福岡市におきましては、今年度の2学期から実施している学校給食費の無償化などにより保護者負担の軽減に取り組んでおり、引き続き国や政令指定都市の動向に留意しながら、より効果的な保護者支援に努めてまいります。また、医療的ケアが必要な児童生徒や障がいのある児童生徒の保護者負担の軽減についても、しっかりと検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 次に、2040温室効果ガス排出量実質ゼロについて伺います。
福岡市では、国の目標よりも10年前倒しで2040年度の温室効果ガス排出量実質ゼロを目指し、様々な施策を総動員してその実現に取り組んでいます。
まず初めに、なぜ地球温暖化対策が必要なのか、そして、福岡市はいつどういう理由から2040年度実質ゼロの目標を掲げたのか、御説明ください。
○議長(平畑雅博) 藤本環境局長。
○環境局長(藤本和史) 地球温暖化は、気象災害や感染症などその影響が多岐にわたる世界共通の課題であり、脱炭素社会の実現に向けた取組を加速していく必要があると考えております。福岡市におきましては、世界や日本が目指すカーボンニュートラルの実現に積極的に貢献するとともに、新たな都市の成長機会につなげていくため、令和2年2月に2040年度温室効果ガス排出量実質ゼロを目標に掲げ、脱炭素社会の実現に向けた取組を推進しているところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 目標達成のための施策の一つに次世代型太陽電池があります。
代表的なものはペロブスカイトとカルコパイライトがありますが、それぞれの特徴や利点について御説明ください。
○議長(平畑雅博) 藤本環境局長。
○環境局長(藤本和史) 両電池の共通点としましては、共に薄型で軽量、柔軟という特徴を有しているため、従来型の太陽電池が設置できない薄型金属屋根や柱、壁などに設置が可能であり、今後の普及が期待されております。その上で、ペロブスカイトは日本が生産量第2位を誇るヨウ素を主原料とし、材料調達で国際情勢の影響が少なく、また、印刷技術の活用により生産コストの抑制が期待できる一方、湿気や熱に弱く、耐久性がやや低いと言われております。逆にカルコパイライトは湿気や熱に強く、耐久性の高さが実証されておりますが、発電効率がペロブスカイトより低いこと、原料としてレアメタルを含み、材料調達で国際情勢の影響を受けやすいこと、生産コストが高いことが課題と言われております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 福岡市では、ペロブスカイトを令和6年度よりFukuoka Growth Nextの屋上や香椎浜小学校体育館屋根に設置、同年選定された脱炭素先行地域ではみずほペイペイドーム福岡への大規模設置も計画されています。
資料1をお願いします。(資料投影)これがGrowth Nextの屋上に設置されたペロブスカイトの写真であります。御覧になられた方もあると思いますが、ほとんど凹凸というか、高さがなくて、ペロブスカイト自体は下敷きとかクリアファイルと同じような軽くて薄くて曲げられるというものが敷き詰められているものでございます。
次の写真をお願いします。(資料投影)奥に見えているのが、今、1枚目の写真でペロブスカイトを敷き詰めてありますが、手前のほうは蓄電池を設置してありまして、ここに蓄電をして、電力施設として利用できる実証を進めているところであります。以上、投影ありがとうございました。
そこで、令和7年度におけるペロブスカイト太陽電池の普及に向けた市の取組をお示しください。
○議長(平畑雅博) 藤本環境局長。
○環境局長(藤本和史) 令和7年度は、市有施設への率先導入として市立小中学校体育館3か所への設置のほか、今後の設置に向けた施設調査に取り組むとともに、民間事業者への導入支援策として国の補助制度と連携した市の補助制度を創設し、その普及に取り組んでおります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) また、九電みらいエナジーが福岡県ペロブスカイト実証事業に採択され、福岡空港国際線の屋根にカルコパイライトで実証し、タンデム型研究開発に寄与したいとしています。
資料3をお願いします。(資料投影)先ほど答弁がありました原材料は違うんですが、見た目はほとんどペロブスカイトとカルコパイライトは違いがありませんで、軽くて薄くて曲げられるという性質のものであります。ほとんど見分けがつかない状態です。ありがとうございます。
ペロブスカイトが短波長域の光を吸収、カルコパイライトは長波長域を吸収、この2つの種類を組み合わせることで太陽光スペクトル全体を広範囲かつ効率的に活用できるタンデム型が有用とされていますが、福岡市での活用方針をお示しください。
○議長(平畑雅博) 藤本環境局長。
○環境局長(藤本和史) お尋ねのタンデム型太陽電池は、現在、実用化に向け開発中の技術でありますが、薄型、軽量、柔軟という特徴を持ちながら従来型を大きく超える発電効率が期待できる技術であることから、国の動向や民間企業の開発状況を踏まえ、その活用を検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) ペロブスカイトもカルコパイライトも軽くて薄くて曲げられる特徴を生かし、市内の一次避難所、二次避難所で、今まで強度の問題等で従来のシリコン型などの太陽光発電が設置できなかったところにも積極的に検討していただきたいと考えますが、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 藤本環境局長。
○環境局長(藤本和史) 次世代型太陽電池は、これまで設置が難しかった学校体育館などの薄型金属屋根や柱、壁面などにも設置が可能であり、特に国産で既に商用化のめどが立っているペロブスカイトについては、引き続き国の補助制度を活用し、積極的に導入を検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 先日、次世代型太陽電池早期普及プロジェクトを立ち上げ、早期普及を推進している神奈川県より話を聞いてきました。令和7年7月、産学官金民、産学官プラス金融、民間連携でプロジェクトを立ち上げ、ペロブスカイトやカルコパイライトなどの次世代型太陽電池を多くの県民や事業者に見てもらい、知っていただく見える化を図る目的の実証事業5件を採択しました。
1つ目には、路線バスの屋根にカルコパイライトを設置。資料をお願いします。(資料投影)路線バスの赤丸で囲んでいるところにカルコパイライトが設置してありまして、神奈川中央交通のバスです。この電気、発電したものをバスのエアコン等に利用して、それによってバスの燃費がどのぐらい改善できるのかというような実証実験中であります。どうもありがとうございます。
2つ目に自動車販売店の店舗の窓や円柱にカルコパイライトを設置、3つ目にJR東海のリニア沿線都市のFUN+TECH LABOや神奈川県庁の渡り廊下の窓や壁面等にカルコパイライトを設置、4番目、県総合防災センターの災害用エアテントにペロブスカイトを設置、5番目に箱根湯本駅の改札口や窓にペロブスカイトを設置の5件です。
多くの人に見てもらう機会の創出を図りながら、発電量などを示す店内ディスプレー、エアコン、スマホ充電、街灯、防犯カメラ、家電、照明、電球などに利用するものです。さらに横浜市では、次世代型太陽電池の一つであり、窓に後付けできる太陽光発電ガラス、後付けサンジュールを市庁舎1階に設置。設置には足場も不要で、工期が短い利点があります。
福岡市は路線バスも多く、バスの屋根での活用、まずは市民に知ってもらうため、例えば、市役所1階の入り口周辺の窓に設置するなど神奈川県の事例も参考に設置拡大してはと考えますが、所見をお聞きします。
○議長(平畑雅博) 藤本環境局長。
○環境局長(藤本和史) 次世代型太陽電池の普及には市民に身近なところで分かりやすい活用事例の創出とその周知が重要であると考えており、令和6年度は児童向けの環境教育の観点で香椎浜小学校に、また、より多くの市民、来訪者に知っていただくという観点からFukuoka Growth Nextにペロブスカイト太陽電池と広報用のモニターなどを設置し、周知、啓発に取り組んでいるところでございます。今後は公共施設のみならず、みずほペイペイドーム福岡など脱炭素先行地域内における民間施設への設置も含め、活用事例の創出に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) また、カルコパイライトをサントリー自販機の上部、背後部、両側面に設置して、屋外使用時や電力供給能力の検証を始めています。さらにアサヒ飲料が、CO2を食べる自販機として自販機内部に粉状の吸収材2箱を設置、自販機1台当たりCO2吸収量は樹齢50年から60年の杉20本分に相当するとのことで、2週間に1回吸収材を交換、その後は肥料、コンクリート、工業原料などに再活用できるとのこと。
このような市民に身近な自販機などで次世代太陽電池の普及やCO2削減を実感してもらえるような取組も進めるべきと考えますが、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 藤本環境局長。
○環境局長(藤本和史) 新たな脱炭素技術の普及にはCO2を食べる自販機のような先進的かつ分かりやすい取組が重要であると考えており、他都市の事例を参考にしながら、民間企業と連携して取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 次に、目標達成のため、もう1つの施策はCO2を吸収させるカーボンニュートラルコンクリートだと思います。
CO2コンクリート固定化技術を用いたカーボンリサイクルプロジェクト愛知の取組を聞いてきました。東邦ガスの都市ガスを利用している工場等から排出されるCO2を回収、株式会社アイシンの技術でCO2と廃棄物等から炭酸カルシウムを製造、その炭酸カルシウムを大成建設がコンクリートとして固定化してセメントの代わりとする取組です。2024年度よりスキーム構築、コスト試算、CO2排出量試算、公共工事への導入に向けた性能試験、強度試験などを実施しています。
全国的にも東京ガスと鹿島建設が世界初として、都市ガスの排ガスを利用したCO2吸収型の次世代コンクリートCO2-SUICOMを横浜市立元街小学校の太陽光発電の基礎ブロックとして実用化され、日本発祥の技術として、大阪・関西万博では半円形の建物サステナドーム、路面、ベンチなどで活用されました。広島県では、CO2を資源として分離、回収してコンクリートを造り、CO2低減コンクリートを活用する取組や、イチゴ栽培ハウスでの活用なども行われています。
今後、これらを活用する場合に入札時の加点を検討するなど、CO2吸収型コンクリートの取組をぜひ進めていただきたいと考えますが、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 藤本環境局長。
○環境局長(藤本和史) 公共工事におけるCO2吸収型コンクリートの活用につきましては、現在、国において、将来的な調達義務化も視野に直轄工事における試行導入などによる生産性、安全性、費用対効果などの検証が行われております。福岡市においても、国の検討状況を踏まえつつ、公共工事での試行導入を検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) また、日本は人工光合成の世界トップの技術を持っており、CO2を電気分解して工業製品の原料となる一酸化炭素などを生成する電解系技術を2030年に商用化、2035年には太陽光で化学反応させる光触媒系技術で水素を製造することを目指しています。さらに核融合発電についても、速いスピードで動いており、その技術革新の動向にも注視していく必要があります。
福岡市が掲げる2040年度の実質ゼロに向けては、CO2排出量を可能な限り削減し、それでも残るCO2を資源と捉え、人工光合成などのCO2の回収、活用技術の導入を進める必要があると考えますが、所見をお聞きします。
○議長(平畑雅博) 藤本環境局長。
○環境局長(藤本和史) 2040年度温室効果ガス排出量実質ゼロの達成には、排出量の削減の取組に加え、現在、技術開発中であるCO2の回収、活用技術の実装が大変重要であると考えております。そのため、引き続き国の動向や民間企業による技術開発の状況を注視しながら、CO2吸収型コンクリートをはじめとした新技術の試行導入などを通して、市民に身近で分かりやすい事例の創出に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 福岡市での非化石証書共同購入プロジェクト、東京都の吸収・除去系カーボンクレジット創出事業などの推進も不可欠です。福岡市が目標とする2040温室効果ガス排出量実質ゼロは来年で残り14年となります。目標を掲げた時を同じくして在籍している一人として強力に推進できればと考えています。
最後に、改めて島市長に目標達成に向けての御決意を伺います。
○議長(平畑雅博) 島市長。
○市長(島宗一郎) 福岡市は、世界や日本が目指すカーボンニュートラルに積極的に取り組むこととし、現在策定を進めております脱炭素戦略2040の骨子案において、国の目標を上回る温室効果ガス排出量の削減と吸収などによって2040年度実質ゼロを目指すこととしております。脱炭素社会の実現に向けては、令和7年度における過去最大規模の市民、事業者向けの補助事業など従来の取組を強化するとともに、次世代型太陽電池などの新技術の導入が重要であると認識をしており、ペロブスカイト太陽電池や非化石証書など、昨今急速に進化する脱炭素技術やビジネスモデルの社会実装などに総合的に取り組んでいるところです。引き続き人と環境と都市活力が高い次元で調和をしたアジアのリーダー都市を目指して、市民、事業者の皆様と一体となって脱炭素社会の実現に向けて取り組んでまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) ありがとうございます。
最後の項目、自治会、町内会支援拡充についてです。自治会、町内会からお聞きしている2つの課題を通して伺います。
自治会、町内会の役員の方の負担軽減や緊急時の連絡方法として、私は2024年の条例予算特別委員会で自治会、町内会に電子回覧板の導入を提案しました。
各自治会、町内会の現在の導入進捗状況や広報の在り方はどのように行っているのか、お聞きします。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) LINE等のSNSやホームページなども含む、いわゆる電子回覧板ツールを活用して情報発信を行っていることが確認できた自治会、町内会は、令和5年12月時点で41団体、6年12月時点で63団体と増加をしております。デジタルツールの導入に向けては、令和6年度にデジタルツールの概要や地域での活用事例を紹介した冊子を作成、配布し、7年度には自治会、町内会を対象にLINEを活用した電子回覧板活用講座を実施し、59団体から申込みがあるなど支援の充実強化を図っているところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 福岡市営住宅では市営住宅の共益費の徴収について、福岡市住宅供給公社が一部で代行する取組も始まりました。
現在の進捗と今後の計画について伺います。
○議長(平畑雅博) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) 共益費の徴収管理につきましては、入居者の高齢化の進展等を背景に市や公社による徴収管理を望む意見があることを踏まえ、令和6年10月から2住宅においてモデル事業として開始し、現在、共益費の収納状況や管理組合の意見等の把握に努めているところでございます。事業開始から1年が経過し、共益費の一部滞納や清掃などの委託費の増加に伴う共益費の増額など幾つかの課題が明らかになってきたところであり、今後、これらの課題への対応等を含め、引き続き検証してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 1つ目の課題は、自治会役員の方より、以前に比べ町内会費の徴収に苦労しているとの相談です。東京都でも若者の町内会離れが進み、20代以上のアンケートでは、20代の町内会加入率は18.2%である一方、60代以上は5割以上、70代は75.3%との結果が出ました。そこで、町内会費のQRコード決済を始める自治会、町内会に助成を行い、デジタル化を推進しています。特に若者の町内会加入を促進し、町内会活動の維持を図るべきと考えます。福岡市でもほとんどの行政手続でオンライン化、キャッシュレス化ができるようになっております。
町内会費をQRコード決済ができるよう助成も含め支援すべきと考えますが、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 自治会、町内会の活性化や課題解決につながる幅広い取組を支援する町内会活動支援事業補助金は、町内会運営のデジタル化にも活用いただけるものでありまして、その旨の周知を図ってまいります。二次元コード決済の活用につきましては、まずは他都市も含め、導入事例を把握し、その効果や課題を確認するなど、地域の負担軽減や参加促進に向け、広くデジタルツールの活用支援を実施してまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 2つ目の課題は一人一花運動についてです。
市民や地域、企業や行政の一人一人が福岡市のありとあらゆる場所で花づくりを通じて人のつながりや心を豊かにし、まちの魅力や価値を高める。みんなが力を合わせれば花のまちフラワーシティ福岡をつくることができるというのが趣旨と認識しています。来年3月22日から26日は国内外の皆さんがFukuoka Flower Showにお越しになりますし、大会の大成功に向け、様々努力していただいていると思います。
Fukuoka Flower Showのコンセプトや来場者数の推計、終了後のレガシーをどう考えているのか、御説明ください。
○議長(平畑雅博) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) Fukuoka Flower Showは花をテーマとしたMICEとして、ガーデン文化の定着による市民生活の質の向上や観光・MICEの推進、社交やビジネスの場づくりなどを目指して開催するものでございます。来場者数につきましては、今年3月に開催したプレイベントでは、動植物園の入園者数として例年の2.6倍程度となる約3万8,000人にお越しいただいたため、今回はそれよりも多くの方々の来場を想定して企画をしております。開催後のレガシーにつきましては、まち、人、仕事のそれぞれに残していくことが必要だと考えており、フラワーショーを契機として生活に花や緑を取り入れるライフスタイルがまちじゅうに広がり、国際水準の作品にリアルに触れることで花づくりの人材が育ち、ガーデナーなど様々な活躍の機会創出など仕事を生み出す、そういった仕組みをつくっていきたいと考えております。フラワーショーの開催によって花緑に関わる人が増え、業界全体の発展や一人一花運動の輪の広がりにつながることを期待しております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) そのような中、地域で協力しながら花壇の手入れにしっかり取り組んできた町内の活動も、ある年数の経過後は補助金が少なくなり、花苗代が足りなくなったとの相談です。
このようなイベントに合わせ、ぜひもっと頑張りたい、きれいな花でいっぱいにしたいと活動されている地域団体には、Fukuoka Flower Showの前後だからこそ、思い切って助成の拡充が必要ではないかと考えますが、所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) 平成30年の一人一花運動の開始以来、地域の公園や歩道などで活動されているボランティア花壇396団体や民有地におけるパートナー花壇702か所など、多くの市民や団体の花壇活動によってまちじゅうに花があふれ、来街者の皆様にも評価していただいており、心より感謝申し上げます。花壇活動支援といたしましては、市と公益財団法人福岡市緑のまちづくり協会とで連携をしながら、活動団体への助成金に加え、花壇づくりのための土壌改良、散水栓の設置、保水タンク付フラワーポットの導入、水やりに御協力いただく企業等の募集、一人一花割引対象店舗の拡充など様々な支援策を実施してまいりました。近年の酷暑や物価高などによる活動団体の皆様の負担増につきましても認識しており、Fukuoka Flower Showによる一人一花運動の輪のさらなる広がりに併せて、活動団体へのさらなる支援についても、引き続き検討してまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 高木勝利議員。
○24番(高木勝利) 自治会、町内会の皆さんが少しでも気持ちよく、効率よく活動できる体制の強化について島市長のお考えを伺い、質問を終わります。
○議長(平畑雅博) 島市長。
○市長(島宗一郎) 自治会や町内会は、住民にとって最も身近な自治組織として重要な役割を担っていただいており、様々な工夫を凝らしながら、住みよいまちづくりに向けた取組に御尽力をいただいております。福岡市といたしましても、地域の皆さんが負担なく活動できる環境をつくるために活動費の助成やアドバイザーの派遣、デジタルツールの活用支援など様々な取組を進めているところでございます。今後とも、地域の皆様の御意見を十分にお聞きしながら、持続可能な地域コミュニティづくりにしっかりと取り組んでまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) この際、暫時休憩いたします。
午後は1時10分に再開いたします。
午前11時36分 休憩
午後1時10分 開議
○副議長(尾花康広) 休憩前に引き続き会議を開き、一般質問を継続いたします。堤田寛議員。
○6番(堤田 寛)登壇 私は自由民主党福岡市議団を代表して、高齢者の新型コロナウイルスワクチン定期接種について、海業の推進について、公民館の臨時休館日について、新天町、パルコ街区のまちづくりについて、以上4点について質問いたします。
初めに、高齢者の新型コロナウイルスワクチン定期接種についてお尋ねします。
新型コロナウイルス感染症が5類感染症となって3回目の冬を迎えます。今年の現時点での感染者の状況を見ると、市内医療機関から報告された1週間当たりの患者数は、11月末時点で平均0.73人となっており、まだ大きな流行とはなっていませんが、例年、夏と冬に広がりを見せる傾向があり、これからさらに寒さが厳しくなる時期に向けて状況を注視しなければならないと考えています。
新型コロナウイルスの感染を防ぐためには、インフルエンザと同様に、十分に栄養や睡眠を取るなどの体調管理、手洗いやせきエチケットなどの基本的な感染対策を行うことが重要です。今年はインフルエンザが昨年より早期に警報レベルの大きな流行となっているところであり、市民の皆さんには十分対策を行って感染予防に努めていただきたいところですが、特に高齢者の方については、ワクチン接種が重症化を防ぐ有効な手段の一つとなっています。
新型コロナウイルスワクチンについては、令和6年度以降、予防接種法に基づき自治体が実施主体となって毎年行う定期接種に位置づけられており、福岡市においても福岡市医師会の接種実施医療機関を中心に、高齢者を対象として接種が実施されているところです。
そこで、福岡市における高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの定期接種について、今年度の実施時期、対象者、自己負担額をお尋ねします。
次に、漁村地域の活性化の観点から、海業の推進についてお尋ねします。
福岡市は豊かな食文化を持つ都市として知られており、特に魚のおいしいまちとして内外から高い評価をいただいております。博多湾や玄海灘で捕れる新鮮な魚介類は、まさしく福岡を代表する味覚であり、本市の魅力を大いに高めているものと思います。その食文化をしっかりと支えているのが漁業者の方々です。豊富な水産資源に恵まれた博多湾や玄海灘に接している本市には多くの漁港があり、その周辺には漁港を核とする漁村地域があります。しかしながら、漁業を取り巻く情勢に目を向けますと、海洋環境の変化による漁獲量の減少や消費者の魚離れなど、依然として厳しい状況が続いています。漁村地域におきましても、漁業者の高齢化が進むとともに、後継者不足なども顕著となっており、以前の活気が失われつつあるのではないかと心配しています。こうした状況の中、近年、漁村地域ににぎわいを創出し、活性化を図る新たな取組として海業を推進する動きが全国的に活発になっており、国においても海業の取組が推進されていると伺っております。
そこでまず、海業とはどのような事業なのか、お尋ねします。
次に、公民館の臨時休館日についてお尋ねします。
福岡市の公民館は全国的にも珍しく、小学校区ごとに公設公営で設置されており、住民の学びの場としてだけではなく、地域コミュニティ活動の拠点として、地域の中ではなくてはならない施設として深く根づいています。地域の施設として現在は市民局と各区役所が補助執行という形で管理運営を行っておりますが、近年、公民館の運営や職員の働き方について、館長や主事から様々な意見が聞かれます。公民館運営を持続可能なものとするためには改善すべき点があるのではないかという思いから、公民館について質問してまいります。
初めに、公民館の設置目的と公民館が担っている役割についてお尋ねします。また、公民館はどのような方々により運営されているのか、お伺いします。あわせて、公民館には定例休館日と臨時休館日があると思いますが、公民館の休館日はどのように定められているのか、休館時の住民へのお知らせ方法と併せてお尋ねします。
次に、私の地元でもある新天町、パルコ街区のまちづくりについてお尋ねします。
天神ビッグバンは、福岡大名ガーデンシティやワン・フクオカ・ビルディングが建ち上がり、にぎわいを見せるとともに、天神ビジネスセンター2期計画やイムズ跡地の建て替えも目に見えて工事が進んでいます。島市長が言われる天神ビッグバン後半戦の中の一つである新天町、パルコ街区のまちづくりにつきましては、今年の9月議会でも質問いたしましたが、新天町の皆さんが何年もかけて議論を重ねられ、まちのルールとなる地区計画などの都市計画決定がなされ、ようやくまちづくりのスタートラインに立っています。新天町商店街は80年近く多くの市民に愛されながら、この天神の地で皆さんの生活を支えてきたという歴史があります。しかし、その一方で施設の老朽化は進み、防災面などを考えると、これ以上時間がたてば安全、安心の面で支障が出るとの決意で、令和2年に地権者の協議会を立ち上げ、何十回もの議論を重ねられ、相当の努力をされてきました。商店街の建て替えに当たっては、様々な意見をお持ちの店主の方々に対し丁寧に説明を行うとともに、意向を確認しながら一つ一つ決議を採り、新天町として一丸となって未来に向かって進めるため、合意形成もしっかりと図られてきたところです。
そうした中、地元が一つとなってこの事業を進めたいとの思いを受け、私も同席の上、新天町をはじめとした事業者などとともに、島市長へ要望書をお持ちしました。要望書には、商店街のためだけではなく、公共のためにも様々な貢献をしていく考えを示されており、その上で、公共性の高い取組に対して支援を求められたところであります。福岡市にも、新天町の皆さんがこれまで積み重ねてきた議論や思いをしっかりと受け止めていただき、この事業の後押しをお願いしたいとの思いで質問をさせていただきます。
まず、これまで新天町をはじめとする事業者が議論を重ねられてきたプロジェクトにつきまして、検討の進捗状況をお尋ねします。また、新天町の皆さんが目指す未来に向けた商店街の実現のために事業手法として選ばれた市街地再開発事業の概要をお尋ねします。
以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。
○副議長(尾花康広) 山嶋保健医療局長。
○保健医療局長(山嶋 剛) 新型コロナウイルスワクチンについての御質問にお答えをいたします。
令和7年度における定期接種の実施期間は令和7年10月1日から令和8年3月31日まで、対象者は市内に居住する65歳以上の方または60歳以上65歳未満で特定の障がいがある方、自己負担額は1万2,000円で、生活保護や市県民税非課税世帯の方などは無料となっております。以上です。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 海業についての御質問にお答えいたします。
海業は、海や漁村の地域資源の価値や魅力を活用する事業であって、地域のにぎわいや所得と雇用を生み出すことが期待されるものと定義されております。国においては、令和4年3月に閣議決定された水産基本計画や漁港漁場整備長期計画に海業の振興を位置づけておりまして、福岡市においても令和5年度から、漁業者と連携しながら、海業の推進に向け取り組んでいるところでございます。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 公民館についての御質問にお答えをいたします。
公民館の設置目的につきましては、福岡市公民館条例において、住民の生涯学習及び地域コミュニティ活動の支援により、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与するためと定めており、地域のより身近な施設として小学校区ごとに設置をいたしております。また、公民館の役割といたしましては、幅広い世代を対象とした講座や事業を実施するほか、気軽に立ち寄れるイベントの開催を通じた住民同士の交流の促進、自治協議会などに対する活動の場の提供や地域活動への助言などを行っております。
次に、公民館の運営につきましては、非常勤特別職である館長や週27.5時間勤務の会計年度任用職員である主事のほか、主事の不在時の窓口対応や主催講座の補助等に協力をいただいている補助要員が担っているところでございます。
次に、公民館の休館日につきましては、公民館条例において、12月29日から翌年1月3日までのほか、教育委員会が必要と認める場合は臨時に休館日を設けることができると定めております。現在は5月3日から5日までと8月13日から15日までのほか、公民館ごとに設定する月1日を臨時休館日として運用しておりまして、あらかじめ公民館だよりなどで地域住民へ周知し、おおむね2週間前までに利用申請がなければ、休館することができることとしております。以上です。
○副議長(尾花康広) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) 新天町、パルコ街区のまちづくりについての御質問にお答えいたします。
まず、進捗状況についてでございますが、新天町街区では、天神と大名をつなぐ多くの人が行き交う通路を確保した上で、新天町の歴史を継承した未来に向けた商店街の実現やメルヘンチャイムの継承に加え、地域文化ミュージアム等の地域に貢献する文化の発信などについてを、また、パルコ街区では、ノウハウ等を生かし、ライブハウスやミュージアム、ギャラリー等の文化、情報発信機能などについて具体的な検討がそれぞれ進められており、令和8年度から設計に着手されることとなっております。あわせて、地下鉄天神駅ときらめき通りをつなぐことで、公共交通の利用促進や地上、地下の混雑緩和、回遊性向上に寄与する新たな地下通路についても、同様に令和8年度から設計に着手することとなっております。
次に、市街地再開発事業につきましては、敷地等を共同化して高度利用を図り、現在の土地建物等の権利を再開発ビルの床などに置き換えることや、新たに生み出される床を売却して事業費に充てることで建て替えをスムーズに行うことができる手法であり、この中で、公共通路の整備費などについては国の補助制度の活用も可能となっております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 堤田寛議員。
○6番(堤田 寛) それでは、2問目に参ります。
まずは、高齢者の新型コロナウイルスワクチン定期接種についてです。
新型コロナウイルスワクチン定期接種については、今年度も65歳以上の方などを対象として、10月から3月まで実施されているとのことでした。これら対象者や実施時期は昨年度と同じですが、自己負担額については1万2,000円とのことで、昨年度の3,200円から変更が行われています。
そこで、令和7年度の自己負担額が1万2,000円となった理由と、あわせて、令和7年度のほかの政令市及び福岡都市圏の自己負担額の状況についてお尋ねします。
次に、海業の推進についてです。
全国的にも各地において海業の取組は推進されており、昨年度、経済振興委員会で他都市の状況について視察に行ってまいりました。姫路市の妻鹿漁港においては、坊勢漁業協同組合が漁港用地を活用し、姫路まえどれ市場という直売所を運営されていました。地元魚介類の販売に加え、食堂やバーベキュー場も併せて整備されており、新鮮な海の幸がその場で味わえることから広く人気を博しているようで、姫路市内だけでなく、大阪や神戸など遠方からも多くの観光客が来場されるとのことでした。また、大阪府の南部に位置する淡輪漁港では、漁協の施設を民間事業者が借り上げ、陸上養殖が行われていました。一大消費地である大阪市に近いという地の利も生かし、季節に応じてサーモンやトラフグなど各種の魚を出荷しているそうで、特に冬場のトラフグは関西では非常に需要が高いとの話を伺いました。このような取組は、漁港周辺の地域においてにぎわいを創出するとともに、産業の振興に大きく貢献しているものであり、本市においても海業の取組を推進することで、漁港周辺の活性化が期待できると考えられます。
そこで、本市ではどのような海業の取組を推進しているのか、お尋ねします。
次に、公民館の臨時休館日についてです。
公民館運営に携わっているスタッフの皆さんは、地域のために本当に尽力してくれています。公民館をたくさんの人に利用してもらえるように、地域のニーズに応じた事業や細かな利用調整のほか、来館者のちょっとした相談にもいつも丁寧に対応してくれています。公民館は住民が気軽に集まれる場、地域コミュニティ活動の拠点として、地域の中ではなくてはならない存在であり、公民館が担っているコミュニティ活動を支援する役割を十分に果たすためには、スタッフが住民と向き合う時間を確保できる環境を整えることが重要です。その一方で、スタッフからは、公民館の事務が煩雑であるという声も聞かれます。
公民館職員の負担軽減を図るため、業務の効率化も必要だと考えますが、御所見をお伺いします。
また、公民館スタッフが働きやすい環境をつくることも大変重要です。臨時休館日はあくまでも臨時であり、利用希望者がいた場合には対応しなければならないとのことですが、こうした運用では、公民館スタッフは直前まで休みが取れるのか、不安定な状況に置かれることになります。地域の施設だからある程度柔軟に動かせるようにしておきたいというのは分かりますが、少なくとも正式な休館日が年末年始しかないというのは、ほかの施設と比較しても少し厳しいように思います。公民館は開館時間が長く、土日祝日も含めて利用でき、しかも月に1回の休館日も確定していないため、気が休まらないといった声も聞いています。
公民館運営を持続可能なものとするために、臨時休館を正式な休館日とするなど、公民館スタッフが安心して休める環境を整えてほしいと考えますが、御所見をお伺いします。
次に、新天町、パルコ街区のまちづくりについてです。
今回の再開発について、よく新天町はなくなるのかというお尋ねや再開発をするとどこにでもあるビルになるのではないかというお尋ねをいただきますが、先ほど答弁いただいたとおり、新天町の皆さんが新天町の歴史を継承した未来に向けた商店街の実現やメルヘンチャイムの継承などに向けて取り組まれているところであり、私としても、これまでの新天町らしさを引き継ぎ、バージョンアップが図られるよう、しっかりと応援していきたいと考えております。
先ほどの市街地再開発事業についての答弁で少しイメージが湧きましたが、新天町街区においては、高度利用化された再開発ビルが建てられる中で、歴史の継承などよりよいまちづくりと併せて、現在も多くの方々が往来する商店街の通路部分を、まちのため、市民のために最も採算の取れるビルの1階部分に改めて確保していくなど、難しい事業を検討されております。このため、9月議会において、公共性の高い基盤整備について国の補助制度の活用に向けて協議を進めていただくよう要望し、市街地再開発事業については、社会資本整備総合交付金などの国の補助制度があることを答弁いただきました。
新天町街区では、来年度から設計に着手されるとのことですが、商店街通路を含む市街地再開発事業について、事業費を含めた検討状況及び支援の見込みをお尋ねします。
また、新たなメルヘン通り地下通路についても、天神地下街を中心とした南北動線を東側の因幡町通り地下通路と対となる位置に補完する形で地下歩行者ネットワークを形成する公共性の高いものとなります。今回建て替えを計画している区域外にも及びますが、この機を捉えて整備を行うことで、多くの方々に利用されている天神地区の地下歩行者ネットワークをよりよいものにしていこうとされております。これについても、国の補助制度の活用に向けた協議を進めていただくよう要望し、9月議会において、国際競争拠点都市整備事業などの国の補助制度があることを答弁いただいたところです。
市街地再開発事業と同様に、来年度から設計に着手されるとのことですが、新たな地下通路について、事業費を含めた検討状況及び支援の見込みをお尋ねします。
○副議長(尾花康広) 山嶋保健医療局長。
○保健医療局長(山嶋 剛) 新型コロナウイルスワクチンについての御質問にお答えいたします。
定期接種の自己負担は、予防接種法において、接種を受けた者またはその保護者から実費を徴収することができるとされておりまして、自己負担額の設定は各自治体の裁量に委ねられております。
福岡市では個人の発病や重症化の防止を目的に実施しているワクチン接種のうち、毎年接種する高齢者のインフルエンザや新型コロナウイルスワクチンについては、接種費用のうち、ワクチン代相当額を負担していただくこととして医療機関の手技料に係る部分を助成し、負担の軽減を図っているところでございます。
令和6年度の定期接種におきましては、国が定期接種移行の激変緩和措置として、接種1回当たり8,300円の助成を行っていたため、これを市の助成額に上乗せをし、自己負担をさらに軽減しておりました。一方、令和7年度は、令和7年4月に国が7年度からの助成の終了を決定したためその上乗せ分がなくなり、自己負担額がワクチン代相当額の1万2,000円となったものでございます。
次に、他の自治体の自己負担額につきましては、政令市では20市中、福岡市を含む6市がワクチン代相当額、その他は接種費用の半額程度、また、福岡都市圏では3,200円としている糸島市を除き、接種費用の半額程度となっております。以上です。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 海業についての御質問にお答えいたします。
本市における海業の取組についてでございますが、志賀島漁港では、福岡市漁協が所有する志賀島センターにおいて民間事業者による地元水産物の直売所や飲食店へのリニューアルが予定されております。また、漁協を中心に構成される福岡市栽培漁業事業化推進協議会により整備された志賀島漁港の中間育成施設についても、民間事業者によりカキなどの種苗生産施設への再整備が進められております。市といたしましては、これらの取組が円滑に進むよう、市街化調整区域の規制緩和手続などについて支援を行うなど、各種の調整を行っております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 公民館についての御質問にお答えをいたします。
業務の効率化でございますが、公民館職員の事務負担を軽減し、住民サービスに注力できるようにするためには、デジタル技術の活用などによる業務効率化を進めることは重要であると考えております。そのため、デジタル複合機への順次切替えやタブレット端末の試行的導入を行うほか、報告書類の簡素化やデータベース化などを進めているところでございます。
次に、公民館の就業状況についてですが、公民館が住民の生涯学習と地域コミュニティ活動を支援する拠点としてその機能を十分発揮するためには、そこに勤務する職員が働きやすい環境を整えることは重要であると認識をしております。まずは臨時休館日の運用実態や利用者の声など現状の把握をしっかり行い、持続可能な公民館づくりに向けて、公民館や地域の御意見を伺いながら検討を行ってまいります。以上です。
○副議長(尾花康広) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) 新天町、パルコ街区のまちづくりについての御質問にお答えいたします。
天神ビッグバンにつきましては、規制緩和により耐震性の高い先進的なビルへの建て替えを促すものであり、ビルの建て替えそのものに補助金を出すものではございません。一方で公共性の高い基盤整備に当たっては、ビルの建て替えと併せて国の補助制度を活用しながら、官民が連携して取り組んできたところでございます。新天町街区の再開発における設計、整備費につきましては約800億円を想定しておりますが、このうち新天町商店街の通路につきましては、天神と大名をつなぐ多くの人が行き交う公共性の高い通りであるため、公共通路等が補助対象となる国の社会資本整備総合交付金などの活用を想定して、国との協議を行ってまいります。
次に、新たな地下通路につきましても、地下鉄天神駅ときらめき通りをつなぎ、天神地区の地下歩行者ネットワークを形成する上で重要な施設であり、設計、整備費につきましては約90億円を想定しております。国の補助制度を活用した支援につきましては、公共地下通路などが補助対象となる国際競争拠点都市整備事業などの活用を想定しており、国とも協議を行ってまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 堤田寛議員。
○6番(堤田 寛) それでは、3問目に参ります。
まずは高齢者の新型コロナウイルスワクチン定期接種についてです。
定期予防接種における助成の程度はそれぞれの自治体の裁量に委ねられている中で、国が令和6年度に激変緩和措置として行った助成金の終了を決定したことから、福岡市が定めるワクチンの自己負担ルールに基づいて、令和7年度は接種費用のうち、ワクチン代相当額である1万2,000円を自己負担額としているとのことでした。
国からの特定財源がない中で、福岡市はルールに基づいて接種1回当たりの医療機関の手技料分に当たる4,000円を助成していますが、医療関係者からは、自己負担額が増えたことから、市民が新型コロナワクチンの接種を控え、感染が広がり、またそれが年末と重なることで急患診療センターが逼迫するのではないかと危惧する声も聞いています。また、答弁にありましたとおり、他自治体との比較では、福岡都市圏では福岡市が最も高くなっており、政令市で見ても、自己負担を接種費用の半額程度としているところが多くなっています。そのような状況からすると、私は、福岡市でも新型コロナウイルスワクチンの自己負担額については、それらの都市と同様に、接種費用の半額程度とすることが必要ではないかと考えます。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、また、急患診療センターの逼迫を起こさないためにも、新型コロナウイルスワクチンの定期接種の自己負担額の引下げについて検討していただきたいと考えますが、御所見をお伺いします。
次に、海業の推進についてです。
冒頭に申し上げたとおり、漁獲高の減少や高齢化の進展など、漁村地域を取り巻く環境は年々厳しさを増しており、漁村地域の活性化は喫緊の課題となっております。一方で、漁村地域には、ほかの地域にはない独自の魅力が数多くあります。漁港に水揚げされた四季折々の新鮮な水産物や水産加工品をはじめ、雄大な海を臨む豊かな自然環境や漁村、漁港独特の風情のある景観、また、釣りなどの海に親しむレジャー体験など、漁村地域ならではの魅力は、地域資源として非常に大きなポテンシャルを有しているものと考えられます。このような地域資源の価値や魅力を活用した海業の取組は、地域の所得向上や雇用の機会創出といった効果が見込まれるものであり、他都市における状況を見ても分かるように、漁村地域ににぎわいを創出し、持続可能な活力を生み出すためにも有効であると思われます。先ほどの答弁では、志賀島漁港における取組の状況を伺いましたが、そのほかの漁港におきましても、ぜひ積極的に事業を推進していただき、漁村地域の活性化につなげていただきたいと期待をしております。
そこで、今後、市として海業をどのように推進していくのか、お尋ねします。
次に、公民館の臨時休館日についてです。
公民館は地域住民の生涯学習やコミュニティ活動を支援する重要な役割を担っています。限られた人数で幅広い業務を行っており、その負担は非常に大きいと思います。繰り返しになりますが、地域活動は土日祝日に行われることも多く、公民館スタッフはほとんど休みなく地域のために尽力してくれているのが現状であり、せめて休館日ぐらいはしっかり休めるようにしてほしいというのが切実な声です。また、スタッフの人材確保も年々難しくなってきているという声もあります。働き方改革の観点からも、安心して働ける環境を整えることは重要であり、地域住民によりよいサービスを提供するためにも不可欠です。持続可能な公民館づくりに向けて、公民館や地域の意見を聞きながら検討していくということですが、地域の声をしっかりと受け止めていただき、臨時休館日を正式な休館日として位置づけていただくよう強く要望しておきます。
次に、新天町、パルコ街区のまちづくりについてです。
今回のまちづくりは市民に愛されてきた新天町、パルコ街区をアップデートしていく重要な事業であり、地元商店街が主体となって、新天町の歴史の継承や新たな文化、情報発信機能の導入などに加え、市民のためにもなる商店街の通路や新たな地下通路の整備にも積極的に取り組まれようとしております。これまでも天神ビッグバンにおいては、天神ビジネスセンターやワン・フクオカ・ビルディングの建て替えと併せて因幡町通り地下通路を整備するなど、公共性の高い基盤整備に当たっては、ビルの更新の機会を捉え、民間活力を生かしつつ、国の補助制度も活用しながら、官民連携で取り組まれてきました。
今回の再開発についても、公共性の高い基盤整備となる新たな地下通路や商店街の通路部分などの整備を予定している事業であることから、支援を行うことは従来とも考え方が変わるものではないと思います。新天町の皆さんが安全、安心なまちづくりと併せて、まちのために貢献されていかれる熱意を受け止め、プロジェクトの推進にぜひ力添えをいただきたいと思いますが、島市長に意気込みをお尋ねして、私の質問を終わります。
○副議長(尾花康広) 山嶋保健医療局長。
○保健医療局長(山嶋 剛) 新型コロナウイルスワクチンについての御質問にお答えをいたします。
自己負担額につきましては、福岡市のワクチン接種にかかる自己負担の基本的な考え方に基づき設定しているところでございますが、今後、他都市も含め接種率や感染状況などを注視しつつ、必要に応じて検討してまいります。新型コロナウイルス感染症の蔓延を防ぐため、まずは手洗い、換気、せきエチケットなどの基本的な感染対策を行いますことや、十分に栄養や睡眠を取り、体調管理に努めることをこれまで以上に市民に対して呼びかけますとともに、定期接種は必要とする国民全てが等しく接種できるよう国が措置を行うべきものでございますから、引き続き指定都市市長会などを通じ、国に対し助成の継続を要望してまいります。
なお、急患診療センターにつきましては、昨年の年末年始の状況を踏まえ、センター内のオペレーションの改善を図りますとともに、市の急患診療センターや急患診療所とは別に複数の当番病院を設けるなど、混雑緩和に向けた取組を実施してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 海業についての御質問にお答えいたします。
今後の取組についてでございますが、まず唐泊漁港におきまして、海づり公園の施設更新に合わせ、緑地部などの活用について検討を進めております。これまでに民間事業者へのヒアリングを実施し様々な意見をいただいており、広く市民や観光客が楽しめる施設となるよう取組を進めてまいります。また、ほかの漁港におきましても陸上養殖の可能性を探る調査を予定しております。
国においては、海業の取組の事例として、直売所や飲食店などの水産物の消費を拡大するための取組や漁業体験などの交流を促進するための取組などが挙げられており、今後とも、漁業者をはじめ、関係者の方々と丁寧に協議を行いながら、実現可能な漁港から順次着手し、漁村地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 島市長。
○市長(島宗一郎) 天神ビッグバンにつきましては、耐震性の高い先進的なビルへの建て替えとともに、緑やアートなど憩いや潤いを感じる豊かな広場や、また、快適な歩行者空間等の創出を図ることで高付加価値なビジネスの集積やさらなる緑化の推進などが進んでおり、多くの市民や企業から選ばれるまちづくりに向けて着実に成果が現れてきております。
天神ビッグバンの後半戦がいよいよ始まり、その中で、新天町、パルコ街区のまちづくりは、多くの市民に親しまれてきた商店街など、これまでの歴史を未来につなげ、福岡市の顔となる大切なプロジェクトと考えております。今回の計画には、新天町商店街のメルヘンチャイムなど、まちの記憶の継承、また、これまでにない新たなライブハウスやギャラリー、ミュージアムなど魅力的な施設が導入されることから非常に期待しているところであり、これまで以上にたくさんの市民の皆様から愛されるまちづくりとなるように、福岡市としても、必要な支援も含めて取り組んでまいります。
また、天神ビッグバンは規制緩和を活用し建て替えを促進するものであり、建て替え自体に税金を投入するものではございません。一方で公共性の高い基盤整備につきましては、民間の建て替えに合わせ、国の補助制度も活用しながら、官民連携して取り組んでまいります。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう)登壇 私は日本維新の会福岡市議団を代表して、災害ボランティア支援の在り方について、橋梁の効果的な長寿命化について、以上2点を質問します。
初めに、災害ボランティア支援の在り方について質問をします。
今月発生した青森県での地震や大分市佐賀関での大規模火災など、いつどんな災害に見舞われるか分かりません。被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を祈るばかりです。
中でも、災害時のボランティアの存在は本市のみならず、全国各地の災害発生時に不可欠と言っていいほどであり、本市が被災した場合に、役所の公助機能を補う重要な共助のパートナーと言えます。本市の地域防災計画にもその支援策の推進が位置づけられており、取組の強化と併せて、いかに発災時に実効性のある準備を行えているかが非常に大切です。
まず、本市は現在災害ボランティアに携わっていただける方への支援として、どのような取組をされていますでしょうか。
以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて質問します。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 災害ボランティアへの支援につきましては、被災地の災害ボランティアセンターの設置情報を発信するほか、他都市が被災した場合には、被災地の状況などを考慮した上で、福岡市社会福祉協議会と連携をして、災害ボランティアバスを運行するなどの支援を実施いたしております。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 他都市が被災した場合の支援が主なようでした。ボランティアバスの取組は基本的に遠方の他都市にボランティアを派遣する際の活用を想定していますが、本市が被災した際にも活用でき得るのではないかと考えています。本市も広い市域を持つ中で局所的な被害が出た場合は、救援目的でバスの活用が考えられますし、他都市支援に限定しなくてもよいのではないでしょうか。
本市が被災した場合も、必要に応じてボランティアのためのバス運行を考えてみてもよいのではないでしょうか、お尋ねします。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 福岡市では、一般社団法人福岡県バス協会と災害時における被災者やボランティア、災害応急対策要員の緊急輸送等に関する協定を締結しているところでありまして、災害発生時には被災状況等を踏まえ、協定に基づく要請を行うなど、ボランティアの輸送について検討していきたいと考えております。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 御答弁によると、本市は県バス協会と災害協定を結んでおり、被災時のボランティアの輸送も項目にあるようでした。しかしながら、何より重要な被災者や災害応急対策要員の輸送も項目としてあり、ただでさえ業務過多になり得る災害発生時にボランティアの輸送まで手が回るのか疑問です。多様な支援手段を想定しておくことは重要ですので、ぜひそういったボランティアバスの活用についても、御検討いただければと思います。
ボランティアバスの事業や災害ボランティア団体との連携及び育成、支援は、市民局の防災危機管理部外にある市民公益活動推進課が担っています。しかしながら、多様な災害対応を団体と連絡、調整していく上で、防災の知識は欠かせません。どのように業務遂行業務執行していくお考えでしょうか。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 災害ボランティアに係る業務につきましては、ボランティア担当の部署が防災担当部署と、双方の専門性を生かしながら連携して取り組んでおりまして、今後とも、平時からの情報共有や訓練の実施など、発災時により円滑な対応が行えるよう連携強化を図ってまいります。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 防災危機管理部も、発災時は様々な業務に追われることが予想されますので、市民公益活動推進課としても、ボランティアバス事業などボランティアにまつわる様々な活動について主体的に実施できる体制づくりをお願いします。
次に、本市が被災した場合の災害ボランティア体制は現状どのようになっているのか、お尋ねします。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 被災状況などから、ボランティア活動の調整が必要な場合には、市災害対策本部と市社会福祉協議会が協議の上、災害ボランティアセンターを設置することとしており、その運営につきましては、災害時におけるボランティア活動に関する協定書に基づき、市社会福祉協議会が行うこととしております。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 国において災害対策基本法が本年5月に改正をされ、福祉的な役割が強化される中、社協の役割は増してまいります。災害ボランティアセンターを、その社協が委託に基づき運営することになります。ボランティア機能の中枢を担うこの通称ボラセンの役割は非常に重要であり、ボラセンがいかに機能的にトラブルなく回るか、行政や関係団体はあらかじめ考えておく必要があります。
ボラセンの運営は市社協のほか、NPO法人なども参画は可能なのでしょうか。また、他都市の取組など把握されていれば併せてお示しください。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 市社会福祉協議会が担う災害ボランティアセンターの運営にNPO法人が参画することは可能でございます。なお、他都市の状況については把握をしておりません。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) ボラセンの運営は、社協のみならずNPO法人なども参画が可能とのことでした。他都市の状況を把握されていないとのことでしたが、私が調べたところによると、青年会議所などと協定を結び、ボラセン運営に寄与している政令市もありました。本市社協は独自に青年会議所やライオンズクラブと2者協定を結んでいるとお聞きをしました。社協の方にお話をお伺いすると、物資や人的支援など大変助かる協定内容になっているとのことでしたが、本市としても内容の把握に努めていただきたいと思います。本市が社協を支援するに当たって、社協がどのようなボラセン運営体制になるのかよく把握をしておかないと、必要な支援が的確にできないと思います。
他団体との連携は本市のみならず、社協にとっても非常に重要な意味を持ちますが、私の経験として、今年の2月に能登半島地震の被災地である珠洲市を視察した際に、市社協のみならず、ピースボート災害支援センターがボラセンの運営に大きく関わっており、社協も非常に助かっているようでした。社協はボラセンの運営を中心的に担う役割がありますが、当然のことながら通常業務もあり、ましてや大規模災害に見舞われると、社協や社協職員自体が被災することもあり得ます。そういった状況下で、単にボランティア活動に従事するだけでなく、社協の補助的にボラセン運営支援を行える団体があればいかに助かる状況になるか、想像に難くありません。珠洲市でボラセン運営の実態をいろいろとお聞きしたところによると、国の補助基準では人件費を基本として見るため、ボランティアのための飲料水などの支援はないとお聞きしました。
ボラセン運営における国庫補助の対象経費についてお示しください。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 補助の対象経費は、災害ボランティアセンターの運営に係る職員の時間外勤務手当等の人件費や、他都市からセンターへ派遣される職員に係る旅費とされております。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 国庫補助基準は限定的であり、それ以上の支援については自治体の裁量に委ねられております。本市の支援は、社協との災害時におけるボランティア活動に関する協定書に基づいて決定をされます。その協定書の第10条、費用負担の項目では、人件費や事務費、通信費は市の負担であると定められておりますが、それ以外のものは言わばその他の扱いとなり、市と社協が必要と認めるものと、非常に曖昧な表現にとどまっております。先ほど例示した飲料水や衛生用品など、現場で必須になると予想される物資に関して、何が市として支援が必要なのか、あらかじめ取決めがないと、いざというときに余計な協議が発生するなど、トラブルのもとになりかねません。
ボラセンを運営するに当たって必要となる物資等について、市社協と協議を行い、取り決めておくべきではないでしょうか、御所見をお尋ねします。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 市社会福祉協議会との協定では、センターの運営に関する費用について、職員の人件費や事務費などに加え、双方が必要と認める費用を市が負担することとしておりますことから、必要物資の範囲などにつきまして、市社会福祉協議会と協議を行うこととしております。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 必要物資の範囲の明確化をお願いします。
川崎市は市社協との協定に別途細則を定め、必要な物品等を事細かに規定をしています。一方で市社協の方によると、いざどういった物資が必要になるか完璧な予想は困難なため、ある程度の柔軟性は残してほしいとのことでした。一定の取決めは社協との協議において行っていただきながらも、物資支援の柔軟性も確保していただきますようお願いいたします。
本市が被災した際にも、先ほど述べたピースボートのようなボラセン運営も担っていただけるような団体があるとありがたいと思いますが、本市で把握している団体に活動内容として、災害救援が含まれる災害ボランティア団体は現在幾つ登録されていますでしょうか。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 市社会福祉協議会に災害支援ボランティアとして登録しているのは12団体、NPO・ボランティア交流センターあすみんの利用登録団体のうち、活動分野に災害救援が含まれているのは48団体でございます。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 市社協登録団体とボランティア交流センター、通称あすみん登録団体の2種類あります。
では、そういった災害ボランティア団体と本市はどのような連携を行っているんでしょうか。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 福岡市では、市社会福祉協議会と連携をしながら、災害ボランティア及び災害ボランティアコーディネーターの養成講座を実施するほか、ボランティアネットワーク構築のための意見交換会を行っております。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) ボランティア養成講座やネットワーク構築のための意見交換会を実施しているとのことです。事前に登録団体一覧の資料を頂きましたが、市社協登録団体数は少ないものの、災害支援に特化した団体が多い一方で、あすみん登録団体数は多いですが、災害救援活動が主要業務でない団体も多く見受けられます。
この後者である48団体との関わりにおいて、日頃のメルマガ発出などは行っているものの、被災時の災害救援要請などを行う予定にはないとお聞きをしましたが、被災時は全団体にボランティアの応援要請を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 災害ボランティアセンターを設置した際は、ホームページやメールマガジンでの発信に加え、あすみんの利用登録団体へもボランティアの募集情報等を発信し、協力を呼びかけてまいります。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) よろしくお願いします。
災害ボランティアを本旨とする団体であれば、連絡をせずとも駆けつけてくれるかもしれませんが、本来業務でないボランティア団体からすると、慣れていない災害ボランティアにどう関わればよいか分からないかもしれません。ボランティアネットワークづくりは発災時に生かすためのものです。平時に培ったネットワークを発災時に生かす取組をよろしくお願いします。
質問の冒頭に、災害ボランティアへの支援についてお尋ねしましたが、では、ボランティア個人ではなく、ボランティア団体に対して共助のパートナーとしてどのような支援を行っているのでしょうか、お尋ねします。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 福岡市では、NPO法人が行う公益的な活動に対し、NPO活動推進補助金により財政的な支援を行っておりまして、災害救援活動を行うNPO法人も申請いただけるほか、あすみんにおいて様々な助成金情報を収集、発信しております。また、災害ボランティアセンターを設置した場合には、活動に資する資機材や物資の提供などを行うこととしております。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 災害ボランティア団体に限った話ではありませんが、NPO法人一般として収益力が低く、活動資金に余裕がない団体が多いとお聞きをします。登録団体の一つである被災地前進支援の代表の方にお話をお聞きしましたが、災害発災時の支援は多くあるが、平時の支援が乏しく、平時の活動や団体の存続に支障を来しかねないとのことでした。本市では平時のNPO活動推進補助金や有事の際の各種助成金情報を発信しているようですが、あすみんホームページでは、災害ボランティア団体が活用できる助成金情報等が一覧で見れず、活動種別の項目すらありません。情報収集に慣れている団体であれば今の形でもよいでしょうが、先ほど述べた災害救援を主要業務に位置づけていない団体などは、助成金の活用経験がないかもしれません。
もう少し分かりやすく一覧で災害ボランティア活動の助成金情報を得られるようにするなど、工夫の余地があるように思いますが、いかがでしょうか。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 災害ボランティア団体が利用しやすいよう、ホームページ等での分かりやすい情報発信に努めてまいります。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 発災時にスムーズに情報収集できることは、ボランティア団体にとっても重要なことであり、それは本市が被災した際の力となります。利用者目線でボランティア団体への各種支援体制を構築していただきたいと思います。
災害ボランティア団体は本市にも多数存在するものの、ボランティアに従事するのみならず、ボラセン運営の補助を実施できるような団体はほとんどいないと思います。しかしながら、本市の地域防災計画において、ボラセンの運営に関わる人材養成やボラセンの運営訓練と記載があり、その体制整備に取り組む必要があります。通常のボランティアとは違い、社協の機能を一部担うような団体のことを災害中間支援組織として定義し、普及を図っているJVOADという全国災害ボランティア支援団体ネットワークがあります。資料1の投影をお願いします。(資料投影)ちょっと全体的に字が小さくて見づらく申し訳ありませんが、上の当該団体が作成し公表している資料に、災害中間支援組織の位置づけを分かりやすくイメージ化されたものがこの図となります。上のオレンジの部分が住民からの多様なニーズを指しておりまして、下の部分が多様な支援者、ボランティア、NPO団体などを指しております。そしてこの真ん中の部分、赤字で書いている部分がこの災害中間支援組織を指しておりまして、行政と社協をつなぐ役割を担い、被災者のケアのみならず、多様な支援者との間をコーディネーションする役割を果たすイメージでございます。福岡県には、この中間支援組織に当たる災害支援福岡広域ネットワーク、通称Fネットが登録をされており福岡県と連携しておりましたが、本市も先日、Fネットのメンバーが設立した福岡災害レジリエンス研究室と災害ボランティア活動の連携支援に関する協定を締結したとお聞きをしました。資料の投影ありがとうございました。
協定をまだ締結したばかりということもあって、どのようなボラセン運営に携わっていただくか定かではありません。今後どのように内容の具体化を図っていくのでしょうか。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 福岡市と市社会福祉協議会、特定非営利活動法人福岡災害レジリエンス研究室の3者で締結した災害ボランティア活動の連携支援に関する協定では、平時における相互協力やネットワークの形成、災害時における情報共有や災害ボランティアセンターの円滑な運営協力等を行うこととしております。災害ボランティアセンターの運営協力につきましては、設置、運営訓練等を通じて、より実効性の高い体制となるよう3者で検討を進めてまいります。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) ぜひとも能登半島地震における珠洲市のように、ボラセン運営の一部を団体に担っていただく体制づくりに向け、協議をお願いいたします。
社協の方のお話では、発災した場合は、被災者情報や支援の必要性の有無の確認を民生委員などと連携して取り組むことに極力集中したいとのことでした。災害が発生すると、いろいろなボランティア団体などが、場合によっては事前調整なしに訪れるとお聞きをします。ありがたい訪問である以上むげにもできない対応などを、今回協定を締結した福岡災害レジリエンス研究室が中間支援組織として担っていただけると、理想的な社協との役割分担もかなうと思います。今回の協定締結はボラセン運営の在り方として大きな一歩だと思いますので、絵に描いた餅とならないよう、今後実効性をどう持たせるのか、協議を重ねていただきますようお願いいたします。
中間支援組織や各災害ボランティア団体が有事の際に御活躍いただくためには、その育成や強化は重要です。ボランティア団体とはいえ適切な支援が必要であり、それは本市が被災した際に市民を助けるものです。本市は全庁的に、市民局であれば自治協議会への支援など、様々な事業で共助のパートナー団体との連携において必要に応じた支援を実施されています。市の補助金もありますが、NPO法人一般に対するものであり、災害ボランティア団体に特化したものは現在ありません。
この質問の最後に、災害ボランティア団体についても重要な位置づけの下、様々な支援の在り方を今後検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○副議長(尾花康広) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 災害時においては、自助、共助、公助の取組が非常に重要でございます。中でも、共助と公助においては、多様な関係機関との連携が不可欠でありまして、引き続きボランティア団体など共助のパートナーと平時からのネットワーク構築を進めるとともに、他都市の状況も踏まえながら、分かりやすい情報発信など、必要な支援について検討してまいりたいと考えております。以上です。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) よろしくお願いします。
次に、橋梁の効果的な長寿命化について質問をします。
橋梁は陸地と陸地をつなぐ非常に重要な交通インフラの一つであり、欠かせない役割を持っています。10月の西日本新聞で2034年には本市の7割を超える橋、トンネルが築50年を超えると掲載されておりました。橋梁の寿命を100年と考えても、長期にわたり計画的な予防保全型の維持管理が欠かせません。本市には様々な橋梁があり、その用途も多様であると思います。
まず初めに、本市に橋梁は現在幾つあるのでしょうか、お尋ねします。
○副議長(尾花康広) 中村財政局長。
○財政局長(中村剛士) 福岡市における一般交通の用に供する橋梁といたしましては、道路下水道局、港湾空港局、農林水産局などが所管するものがございまして、総数は約2,060橋と把握しております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 約2,060橋あるとのことでした。所管も様々あるようですので、以降は所管局ごとにお尋ねをします。
まず、道路下水道局所管の道路橋梁について、規模感などの特徴について具体的にお示しください。
○副議長(尾花康広) 竹廣道路下水道局長。
○道路下水道局長(竹廣喜一郎) 道路下水道局が所管する橋梁につきましては2,026橋あり、そのうちは約8割が長さ15メートル未満の橋梁となっております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 2,026橋とのことで、ほとんどの橋梁が道路下水道局の所管であることが分かります。また、その約8割が橋長15メートル未満の橋梁と、比較的小さな橋梁が多いことも分かりました。
では、港湾空港局所管の橋梁にはどのようなものがあるのでしょうか、お尋ねします。
○副議長(尾花康広) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) 港湾空港局が所管する橋梁につきましては、主に臨港地区内の各埠頭間を接続するもので、港湾物流に関する大型車両や一般車両などが利用しております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 臨港地区内の埠頭間を接続する橋梁とのことで、比較的大きな橋梁が多いと思います。
では、農林水産局所管の橋梁にはどのようなものがあるのか、お尋ねします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 農林水産局が所管する橋梁には、林道橋梁と農道橋梁があり、林道橋梁は、森林の整備、保全や木材搬出のために森林内に設けられた林道に架かる橋梁でございます。農道橋梁は、農作業や農産物の運搬のために設けられた農道に架かる橋梁でございまして、いずれの橋梁も生活交通にも利用していただいております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 林道橋梁と農道橋梁の2種類あるとのことでした。林業や農業に資する利用が主なようですが、市民の生活交通上欠かせない橋梁もあります。
ここまで3つの局における橋梁の状況についてお尋ねをしてまいりました。それぞれ用途や規模感が違うものの、同じ橋梁の役割を果たしている以上、その保全の在り方など、参考になる部分もあるのではないかと思い、以下、各所管局の橋梁の長寿命化に向けた取組についてお尋ねしてまいります。
まず、道路下水道局所管の橋梁の長寿命化計画の内容についてお示しください。
○副議長(尾花康広) 竹廣道路下水道局長。
○道路下水道局長(竹廣喜一郎) 道路橋梁の長寿命化計画につきましては、国のインフラ長寿命化基本計画を踏まえ、福岡市道路施設アセットマネジメント個別施設計画を策定しており、令和6年度から10年度までの5年間を計画期間として、令和元年度から5年度までの点検結果に基づき、63橋を修繕対象としております。また、点検につきましては、国の道路橋定期点検要領に基づき、5年に1度の定期点検を実施しており、点検に当たっては、現地の状況に応じてドローン等の新技術の活用を行っております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 5年の計画期間の下、定期的にドローン技術なども活用しながら点検や修繕を行っているとのことでした。計画はホームページにも公表されており、市民にも開示をされております。
では、港湾空港局所管の橋梁に関する長寿命化計画についてお示しください。
○副議長(尾花康広) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) 港湾空港局が所管いたします橋梁の長寿命化計画につきましては、国が示しております港湾の施設の維持管理計画策定ガイドラインに基づき、施設ごとの維持管理計画として策定しているところでございます。また、同ガイドラインに基づき、5年に一度定期点検を実施しており、この点検結果などを踏まえ、必要に応じ維持管理計画の更新を行うこととしております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 港湾空港局においては、橋梁施設ごとに維持管理計画を策定しているとのことであり、道路下水道局のように橋梁全体を取りまとめた長寿命化計画はありません。定期点検は道路橋梁と同じ5年に一度実施しているとのことでしたが、市民に公表される長寿命化計画などの資料はありません。
橋梁全体を網羅的に管理、保全するなど、今後は道路橋梁の取組を港湾橋梁も参考にしてはいかがでしょうか、お尋ねします。
○副議長(尾花康広) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) 港湾空港局が所管する橋梁につきましては、国のガイドラインに基づき、施設ごとに維持管理計画を策定しているところでございますが、今後、道路橋梁や他港の取組を参考にしてまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 国のガイドラインに従って現在実施をされておりますが、同じ本市にある道路橋梁の長寿命化の取組についてぜひ参考にしていただきたいと思います。
次に、農林水産局所管の橋梁の長寿命化計画の内容についてお示しください。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 林道橋梁は、国の林道施設長寿命化対策マニュアルに基づきまして、点検内容、健全性、路線の重要度などを評価し、長寿命化計画を策定しております。計画期間は平成31年度から令和10年度の10年間としており、平成28年度及び29年度の点検結果に基づきまして、8橋を修繕する予定でございます。点検につきましては、国のマニュアルを参考に、橋長15メートル以上は5年に一度、他の橋梁は10年に一度実施しております。農道橋梁は、国の農道保全対策の手引きによりまして、橋長15メートル以上を対象に個別施設計画を策定するよう示されておりますが、福岡市におきましては橋長15メートル以上の橋梁がございませんので、長寿命化計画は策定しておりません。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 林道橋梁は道路橋梁と違って10年の計画期間とのことでした。橋長によって国の基準が異なるようですが、全ての林道橋梁の長寿命化計画を策定し、点検や修繕に取り組んでおられます。
一方で、農道橋梁は国の基準が橋長15メートル以上のものについて長寿命化計画を策定するようですが、それ未満の長さの橋梁は計画が策定されておりませんし、把握もなされておりません。道路橋梁はもちろん、同じ農林水産局内にある林道橋梁も、橋梁の長い短いにかかわらず、定期点検はもとより、全ての橋梁の長寿命化計画策定に取り組んでいることから、違和感を覚えます。農道橋梁に関して、国の基準上、長寿命化計画の策定は必要ないとはいえ、15メートル未満の橋梁がどこにどの程度あるか不明瞭であれば、維持管理不全はもとより、最悪の場合は落橋も予想され、そうなった場合の市民生活に与える影響は小さくありません。
農道橋梁の適正な把握は必要ではないかと考えますが、御所見をお尋ねします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 農道橋梁につきましては、農道を構成している構造物の一部として取り扱っており、個別に詳細な状況や数を把握しておらず、必要に応じた対応を行っております。今後は詳細に把握していく必要があると考えております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 農道橋梁に関しても詳細な把握が必要と御答弁をいただきました。どこにどんな農道橋梁があるか分からなければ対応のしようがありません。当然のことながら、既に農業用途はもちろん、生活交通に利用されている橋梁もある中で、万が一管理不全による事故があってからでは遅いので、それぞれの農道橋梁がどのような保全状況か、修繕の必要がないのかなど、早期に対応する必要があります。
今後、どのようなスケジュール感で農道橋梁の把握及び農道橋梁の長寿命化計画の策定に取り組んでいくのでしょうか、お尋ねします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 令和7年10月から農道橋梁の状況確認を始めたところでございます。その後8年度以降に状況確認の結果を踏まえた点検を行い、点検結果を反映した計画の策定を検討してまいります。状況把握の結果によっては、計画策定まで複数年を要するものと考えております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 本年10月から状況確認に取り組んでいるとのことです。決して少なくない農道橋梁があることが予想され、長寿命化計画の策定には時間を要すとのことですが、なるべく早く道路橋梁や林道橋梁同様に計画的な保全活動を実施していただきたいと思います。
今回の質問のきっかけとなったのは、9月に総務財政委員会で報告をされた本市のアセットマネジメント推進プランでした。本プランでは、本市が所有する多種多様な公共施設について、網羅的に計画的な維持管理、長寿命化に取り組む方針がまとめられたものです。
アセットマネジメントの観点からいって、他局の橋梁であっても、その効果的な手法を見習い、取り入れていくことは重要ではないでしょうか、財政局に御所見をお尋ねします。
○副議長(尾花康広) 中村財政局長。
○財政局長(中村剛士) アセットマネジメントの観点から、より効果的、効率的な方法で施設を維持管理することは重要であると考えておりまして、これまでも関係部局で構成されますアセットマネジメント推進協議会等の機会を捉え、全庁での情報共有を行っているところでございます。一般交通の用に供する橋梁に関しましては、構造や使用目的、利用頻度などに応じて管理内容に差はございますが、有益な情報を共有し効果的な手法を取り入れていくなど、引き続き適切な維持管理に取り組んでまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) ぜひ財政局としても、全市的な観点で本市の橋梁保全が効果的に進むよう促していただきたいと思います。
本市の橋梁の大部分は道路橋梁であり、道路下水道局の所管です。道路下水道局には長年培ったノウハウや技術を積極的に他局の橋梁保全のためにも活用していただきたく思います。農林水産局の林道橋梁との違いにおいて、計画期間と点検頻度に差異がありました。橋梁を多数抱える道路橋梁において、5年のサイクルで点検を行い、林道橋梁は5年と10年の点検サイクルがある点です。5年と10年では大きな違いであり、地震などの影響を見る上で10年に一度というのは、少々長く感じます。
道路橋梁と林道橋梁の長寿命化計画における、この5年と10年の計画期間と点検頻度の差異に関して、明快かつ合理的な理由がないようであれば、予防保全の観点からも5年に統一するべきではないでしょうか、御所見をお尋ねします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 林道橋梁の長寿命化計画期間等を5年とすることにつきましては、次期計画策定において検討を行ってまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 御検討をお願いします。
当然のことながら、林道橋梁のみならず、今は長寿命化計画自体がない農道橋梁の点検頻度に関しましても、併せて統一化の検討をお願いいたします。また、点検頻度の違いのみならず、道路下水道局における橋梁保全策の特徴として、ドローン技術等の新技術の活用がありました。
現在、道路橋梁の保全に活用しているドローン技術などを、港湾橋梁や林道、農道橋梁にも活用し、点検作業等の効率化に努めるべきではないでしょうか。港湾空港局、農林水産局それぞれの御所見をお尋ねします。
○副議長(尾花康広) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) 港湾空港局が所管する橋梁の点検作業等につきましては、橋梁が海に近く、潮風や波浪による塩害などの影響を受けやすいという環境特性を十分に踏まえつつ、道路橋梁の保全に活用している技術を参考にするなど、効果的、効率的な方法について検討してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 林道、農道橋梁の点検作業等につきましては、道路橋梁の保全に活用している技術を参考にするなど効率的な方法を検討し、しっかり対応してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) 道路橋梁、港湾橋梁、林道、農道橋梁と、それぞれ取り巻く環境は違うと思いますが、ぜひ積極的にドローン等の新技術の活用を図って、点検作業の効率化を図っていただきますようお願いします。
ここまで様々な橋梁ごとの違いについて取り上げてまいりましたが、まとめた資料を御覧いただければと思います。資料2の投影をお願いします。(資料投影)橋梁数の違いは4つで、御覧のとおりでありますが、長寿命化計画を橋梁全体で取り組んでいるか、橋梁ごとなのか、点検頻度の違いやドローン技術の活用にも差異がありました。また、農道橋梁が、その把握など早期に他の橋梁の取組に追いつく必要があります。
総務省行政評価局は、令和2年5月に、農道・林道の維持管理に関する行政評価・監視に関する結果報告書を取りまとめております。本書は橋梁に限らず、農林道全体に関する評価を実施していましたが、橋梁に関する記載もあり、国の仕組み上、共通する課題がある趣旨の一節が本書の前書きにありましたので、御紹介をします。「農林業の用に供することを主目的とする農道・林道の維持管理については、法令ではなく各種の通知類やマニュアル等によって規律されており、管理者の裁量の余地は概して大きく、その水準は必ずしも道路法上の道路のそれに等しいものとはなっていない」。総務省行政評価局が評するように、本市として国の省庁のルールに従うのが基本である一方で、裁量の余地が大きいからといって、所管局によって、やる、やらないといった差異が生じないよう、局横断的に橋梁の保全という共通する課題に、効率的、効果的に当たっていただきたいと思います。資料の投影ありがとうございました。
橋梁は文字どおり通行のかけ橋として非常に重要なものです。道路橋梁のみならず、港湾橋梁や林道、農道橋梁であっても、単に業務上必要なためでなく、市民の生活交通に欠かせない橋梁があることは既に述べてまいりました。
農道橋梁の早急な把握に努めるとともに、今後は道路橋梁長寿命化のノウハウなどを積極的に港湾空港局、農林水産局などと共有をし、他局横断型の橋梁保全策を講じていただきたいと思いますが、光山副市長に御所見をお尋ねします。
○副議長(尾花康広) 光山副市長。
○副市長(光山裕朗) 市有施設につきましては、市民が安全、安心に利用できるよう維持をし、良質な市民サービスを持続的に提供していくため、福岡市アセットマネジメント基本方針に基づき、計画的な点検や改修を行うなど、適切な維持管理に取り組んでおります。議員おただしの管理主体が様々であっても、一般交通の用に供する橋梁につきましては、市民生活を支える重要な交通インフラであり、道路橋梁における長寿命化の取組を踏まえ、関係局が連携をしながら、長寿命化に向け、効果的、効率的な取組を推進してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 天野こう議員。
○43番(天野こう) ぜひともよろしくお願いいたします。各局の情報共有や取組が進んだ暁には、管理保全体制の在り方も将来的に考えていただければ幸いです。
岩手県西和賀町では、道路橋梁と農道橋梁の点検業務を一括発注するなどの取組で、自治体の人手不足、技術不足を補っているそうです。そういった所管や発注の在り方なども将来的に御検討いただきますよう要望し、私の質問を終わります。
○副議長(尾花康広) この際休憩し、午後2時35分に再開いたします。
午後2時24分 休憩
午後2時35分 開議
○議長(平畑雅博) 休憩前に引き続き会議を開き、一般質問を継続いたします。前野真実子議員。
○39番(前野真実子)登壇 私は福岡市民クラブを代表し、理科教育の充実についてと性別にとらわれない進路選択の推進について質問します。
世界が急速に変化する中で、あらゆる分野で科学技術が社会の基盤となっています。今、日本が取り組まなければならないのは、この科学技術を強くすることです。しかし、日本の科学技術予算は長年横ばいのままです。中国は、この20年で大学向け研究予算を24.5倍、韓国は5.3倍、アメリカは2.7倍に増やしています。対して日本は0.9倍です。科学技術予算確保は国に求めつつ、自治体として取り組まなければならないことがあります。理科教育の充実です。文部科学省も理数教育を教育の重要な柱に位置づけています。実は、日本では70年以上前、昭和28年に理科教育振興法を制定し、理科教育を法律で守るという英断を下しています。科学技術を伸ばし、国を豊かにするには人材育成が不可欠だと見抜いたからです。ですが、今この精神は十分に生かされておらず、理科教育振興法は形骸化しつつあります。一方で、福岡市は今、スタートアップ都市を掲げ、ユニコーン企業の創出を目指しています。世界のユニコーン企業の多くは先端科学技術を基盤としており、福岡市も科学技術を支える人材育成に力を注ぐ必要があります。その最初の入り口が小学校の理科教育です。だからこそ、小学校における理科教育の充実を求め、質問してまいります。
まず、理科教育に関連する法律についてお示しください。
以降の質問は自席にて行います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科教育に関連する法令につきましては、教育課程に理科を編成することを規定した学校教育法施行規則や理科教育の振興のために制定された理科教育振興法がございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 特に理科教育振興法の目的を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科教育振興法につきましては、第1条に、理科教育が文化的な国家の建設の基盤として特に重要な使命を有していることに鑑み、理科教育を通じて、科学的な知識、技能及び態度を習得させるとともに、工夫創造の能力を養い、もって日常生活を合理的に営み、かつ我が国の発展に貢献し得る有為な国民を育成するため、理科教育の振興を図ることを目的とすると示されております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 理科教育が文化的な国家の建設の基盤として、特に重要な使命を有しているとのことです。
では、この法律の中で、地方公共団体についての記述についてお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科教育振興法における地方公共団体に係る記述につきましては、第3条に、国は、地方公共団体に対して総合計画の樹立、教育の内容及び方法の改善、施設または設備の整備及びその充実、教員等の現職教育または養成の計画の樹立によって理科教育の振興を図ることを奨励しなければならないと示されております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 奨励されている4つの事項について確認してまいります。
まず、本市における理科教育の総合計画は策定されていますでしょうか。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科教育の総合計画につきましては、福岡市では策定しておりません。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) なぜつくられていないのか、理由をお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 福岡市におきましては、学習指導要領を踏まえ、児童生徒が理科への興味関心を高めるような授業の実施に努めるとともに、理科を担当する専科教員の配置や科学の専門家を招聘した出前授業など、理科教育の充実を図っているところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 計画は策定しなくても、理科教育振興法の示す内容ができているということでしょうか。法にある教育の内容及び方法の改善は、市として今年度どのようなことに取り組んでいるのか、本市の令和7年度福岡市の教育施策に理科教育の記載があるか、お尋ねいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 令和7年度福岡市の教育施策につきましては、主に新たな取組などについて記しており、理科教育を含め、教科ごとの記載はしておりません。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 理科を含む各教科について新たな取組が示されていないというのは、問題ではないでしょうか。文部科学省にも確認しましたが、この法律の趣旨は、計画を示し推進することにあります。実際、福岡県もお隣の北九州市も、それぞれの教育計画の中で、理科教育を含むSTEAM教育として方針を明確にしています。本市にも計画が必要だと思います。また、全体方針も必要ですが、日々の授業の改善も欠かせません。そして、日々の授業は現場の教員に委ねられています。
そこでまず、本市の理科教育の体制が現在どのようになっているのか、お尋ねいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 福岡市の理科教育の体制につきましては、小学校3、4年生では主に学級担任が指導を行い、5、6年生では専科教員が理科指導を行うことが多い状況であり、中学校では教科担任が理科を指導しております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) では、小学校において専科教員が理科を担当することになった理由を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 専科教員につきましては、観察、実験等の授業準備を効率的に行うとともに、専門性を生かし、理科への興味、関心を高めるような授業の充実を図るというよさがあることから、小学校の理科において、専科教員が担当することが多い状況でございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 理科の専門性を生かしとのことで、理科の専科配置の状況はどのようになっていますでしょうか、お示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 専科教員が理科を担当している小学校は、令和6年度、146校中117校でございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 8割近くの学校で理科の専科がいる状況のようですが、専科は専門性を生かすとのことでした。
では、理科専科の担当者はどのように決まっているのでしょうか。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科専科の担当者につきましては、各学校において教員の経験や希望、資質等を踏まえ、学校長が決定しております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 学校長判断とのことですが、そもそも小学校の先生に理科の専門性を持つ人が少ないという課題があります。大学で小学校免許を取得する学生の多くは文系出身で、特に私立大学の場合、早い段階での文理選択で理系科目を履修していないケースが多いです。実際、福岡教育大学、中村学園大学、西南学院大学など、市内で教員を養成している大学の理科教育担当の先生方に伺っても、科目選択の段階で理科は人気がなく、理科を選択したい学生が少ないという声が共通して聞かれます。こうした中で、理科専科を小学校の教員だけで賄う現在の仕組みでは、理科が得意な教員を確保するのが難しいのが実情です。一方で、国公立、私立にかかわらず、理学部、工学部、農学部などの理系学部では、中学校、高校の教員免許の取得はできますが、小学校の免許は取得できません。ですので、たとえ小学校で教えたいという理系学部生がいても、その道は閉ざされているのです。小学校の理科教育を充実させるためには、この扉を開く必要があります。ですので、国では既に、小学校の免許がなくても、中学校、高校の理科免許保有者を小学校の理科専科として採用できる枠組みを設けています。ほかにも、実験準備や安全管理を支援する理科支援員の配置制度も用意されています。
そこで伺います。中高の理科免許があれば、小学校免許がなくても理科専科が可能とされていますが、本市の通常の小学校に配置はありますでしょうか。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 福岡市におきましては、小中一貫校である能古小中学校を除き、中、高の理科教員免許のみを持つ教員で小学校の理科専科を担当している者はおりません。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 理科専科の人材確保を考える上で避けられないのが教員不足の問題です。本市では教員不足が指摘されていますが、教員不足がなぜこれほど叫ばれているのか、その実態についてお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 教員不足につきましては、福岡市も含め全国的な傾向として採用試験の倍率が低下していることに加え、年度中途の産休や育休、病気休職に伴う代替講師の速やかな確保が難しい状況にあることから教員不足と言われているものと考えております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 中高の理科免許保有者を小学校の理科専科として積極的に採用すれば、専門性のある人材も増えますし、採用倍率も上がり、教員不足対策にもなります。採用した後に小学校免許の取得につなげていく流れも考えられます。
中高免許保持者が小学校免許を取得するには何単位ぐらい必要なのでしょうか。働きながら取得は可能か、お示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) おただしの単位数につきましては、教員経験の有無に応じて異なりますが、教員経験がない場合24単位でございます。また、通信制の講座を開設している大学が複数あることから、働きながら小学校の教員免許状を取得することも可能でございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 先日、福岡大学の理学部で行われている中高の教員免許取得のための授業にゲストとして参加し、約30名の学生に、もし小学校で働ける制度があれば働きたいと思うかと尋ねたところ、実際に複数名の学生が手を挙げてくれました。理系科目を学びつつ、小学校の教員になりたいという学生が確かに存在するということを改めて実感しました。それ以外にも、小学校の免許が取得できないならと、教職課程を取っていない学生もいたはずです。こうした学生たちに小学校教員への道を開くことは、理系学生にとっても、そして学校現場にとっても大きなメリットがあります。
中学校や高校の理科免許を持つ人材を小学校の理科専科として採用できる制度を福岡市で採用してはいかがでしょうか、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 教員採用につきましては、小中高それぞれの専門性を有することが重要であると考えており、小学校においては小学校教員免許状の保有を資格要件としております。なお、理科専科については、理科の中学校教員免許状の保有や専科指導の3年以上の経験などの要件を定めて学校に周知しているところであり、今後とも、専門性の確保に努めてまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 専門性確保のため、中学校理科免許を持っている人や専科指導歴3年以上の教員を対象とすると周知しているとのことですが、実態はどうなのでしょうか。福岡市7区のうち3区を選び、小学校全てに電話し、ヒアリングを行ってきました。その結果、どちらにも該当しないと答えた学校が本当にとても多く、多めに見積もってもどちらかに該当するのは二、三割で、実際にはさらに少ないと感じます。本当に専門性の確保ができているのか、詳しい調査をお願いします。そして、ぜひ中高の理科免許を持つ人材を小学校の理科専科として採用できるようお願いいたします。
また、理科の授業では、支援体制の充実も欠かせません。たとえ専科の先生だとしても、火を使う実験などを子どもたちに安全に行わせるのは大変で、支援が必要との声があります。
そこで次に、国が制度として示している理科支援員について伺います。国の理科支援員等配置事業制度の概要をお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 国の理科支援員等配置事業につきましては、小学校5、6年生の理科学習における観察、実験の準備、調整等を行う理科支援員を配置する制度であり、その任用に係る地方公共団体の経費の3分の1については国の補助があります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) その本市の配置状況を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 福岡市の理科支援員につきましては、平成19年から平成28年までの10年間は配置しておりましたが、現在は配置しておりません。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) なぜ配置していないのか、お示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科支援員につきましては、理科を担当する専科教員の配置が進み、学習の準備等については円滑に進んでいることから、配置をしておりません。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) こちらも同様にヒアリングを行ったところ、多くの学校で理科支援員が必要との声をいただきました。絶対に入れてほしいとの声もありました。しかし、それは理科教育充実のためというより、学校で先生が足りない、支援員が足りないという切実な人手不足があると伺いました。
せっかくある国の枠組みです。本格的に、現場のこうした負担や支援ニーズについて体系的な調査を実施してはいかがでしょうか。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 実験準備の負担につきましては、専科教員に対してのヒアリングなどを通して状況の確認を行っていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 理科専科が配置されていても、学校規模が大きいところや小規模で専科のいない学校などでニーズがある印象でした。緻密な調査と、理科支援員でなくても、現場のニーズに合わせた各種支援員の配置をお願いします。そして、何よりも専門性があり、授業を行うことができる教員の確保をお願いします。
次に、授業で使う実験道具などの教材についてです。
国は、理科教育振興法第9条の規定に基づき、国の予算の範囲内で理科設備の整備に一部補助金を出しています。この補助金の対象となる設備とは何か、お示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科教育設備整備費等補助金につきましては、てんびんなどの計量器や実験器具、化石等の標本、人体や動物の模型などが対象となっております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 理科教育設備整備費等補助金の対象となった設備等の昨年度の予算執行率をお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) おただしの令和6年度予算の執行状況につきましては、予算額4,497万円余に対し、契約落差等があるため、決算額は3,851万円余で、執行率は85.6%となっております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 学校からの要望に対し、どの程度整備ができているのか、お示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 学校から希望があった、国の補助対象の理科教育設備につきましては、補助金を活用して、全て整備を行っております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 昭和28年に制定された理科教育振興法の枠組みが今も生きていて、国の補助制度として継続されているからこそ、希望のあった設備が全て整備できているのだと思います。70年前の立法が今、現場の理科教育を支えているという点は本当にすばらしいことだと思います。
それでは、補助金の対象となっていない理科に関する教材費、授業研究費などの予算はどのように学校に配分されているのか、お示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 国の補助対象とならない教材費等の予算につきましては、学校規模に応じて教育委員会で算定した額を基準に各学校が購入計画を立てており、これに応じた予算を年度当初に各学校に配分しております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 前年度立てたこの購入計画に対して、授業の材料は急に必要になることが多い、前年度では想定し切れないという声が非常に多く聞かれます。例えば、目の前の子どもたちを見て、追加の教材が急に必要になることがあります。ところが、現状では前年度に予算計上していないものは、学校長が教育委員会へ個別に申請し、審査を経て、許可が下りてから購入という手順を踏まなければならず、最低でも二、三日を要します。授業は生ものであり、授業の機会は一度きりです。そのときの児童に合った教材が入手できないことは、学びの質につながります。そのためにも、授業用の材料費については、学校が即時に使える予備費を一定額確保するべきだと考えます。
柔軟に対応できるよう、予備費の確保を含め、学校予算の拡充を図るべきではないでしょうか、御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 学校へ配分している予算につきましては、状況に応じて学校長の判断で柔軟に執行できるようにしているところであり、今後とも、学校予算のさらなる確保に努めてまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 柔軟に執行できるといっても、それは予算を管理する側の委員会の感想で、現場では機動的に使いにくいとの声を伺っております。先生方が魅力ある授業ができるよう、予算の立て方や執行の運用について、より使いやすい工夫をお願いします。
次に、法にある教員等の現職教育または養成の計画の樹立について伺います。
法が求める現職研修の計画は本市に存在するのか、お尋ねいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 福岡市におきましては、教育公務員特例法に基づき、教員の実践的指導力と理科を含め教科の専門性の向上を図るための福岡市教員育成指標を策定しており、理科教育に特化した計画はございません。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 実際には、本市としてどのような理科研修や指導力向上の取組を進めているのか、令和7年度小学校教員を対象とした理科研修の内容、講師、回数、参加人数をお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 小学校教員を対象とした理科研修につきましては、基本的な学習の進め方について学ぶため、専門性の高いオンデマンド研修動画を3本作成しており、本年度42名が受講しております。また、具体的な指導事例を基に自律的な学びの在り方について学ぶ研修を、先進的な研究の実践校である国立小学校の教員を外部講師として年に1回集合対面で実施しており、37名が受講しております。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) これは誰が受講できるのでしょうか、指名制か、自主参加かをお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 市立小学校の教員が自主的に参加するものでございます。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 約4,500人いる小学校教諭の中で、オンデマンド研修の動画や年に1回の集合対面での参加者が40名程度というのは、少ないように思います。
受講者数を増やす取組が必要かと思いますが、受講者数を増やす取組について伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科研修につきましては、今後、教科の専門性を高める講座数を現在の2つから3つに増やすとともに、実施回数を2回から5回に増加することによって、より多くの教員が受講できるように取り組んでまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 教科の専門性を高める研修を拡充されるとのこと、大変重要な取組であると思います。理科に限らず、国語、算数、社会、音楽、体育など、全ての教科の質を高めることが子どもたちの幅広い成長につながります。ぜひ、教科の授業の充実に力を入れていただきたいと思います。教員の専門性向上のための研修は不可欠ですが、学校現場では働き方改革が課題となっています。こうした教科の専門性を高める研修は勤務時間内に実施されているのか、それとも時間外に実施されているのでしょうか、お示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 教科等の研修につきましては、勤務時間内に実施しております。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 勤務時間内で研修を行う場合、授業の代替措置や時間割の調整など、現場の負担が大きくなると思いますが、勤務時間内での研修を実施する際、授業の調整や代替措置について、教育委員会としてどのような配慮や支援を行っているのか、お示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 研修を実施する際の配慮といたしましては、教育センターでの午後の研修開始時刻を可能な限り遅らせ、学校側の調整の負担を少しでも軽くしております。また、学校と教育センターをリアルタイムのオンラインで結び、移動せずに参加できる研修を令和2年度から実施しており、さらに教員の都合のつく時間に動画を選択して主体的に学ぶオンデマンド研修を令和5年度から実施しております。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 働き方改革を進めつつ、先生たちの学びを閉ざさないためには、勤務時間内の研修だけでなく、例えばオンデマンド研修のさらなる拡充や時間外でも自主的に学べる学びの仕組みも必要ではないでしょうか。
理科教育の充実のためには、教育の指導力向上や研修予算のさらなる確保が必要だと思いますが、今後の教員が主体的に学び続ける環境づくりの充実に向けたお考えを伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 令和4年に中教審が答申を行った新たな教師の学びの姿におきましては、教員の学びと子どもの学びは相似形とされ、教員の主体的な研修の重要性が述べられております。今後も研修予算の確保に努め、研修形態の工夫やオンデマンド動画の充実を図り、理科を含めた授業力の向上をサポートする環境づくりに努めてまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) ここまで制度について伺ってきましたが、学校現場では既にすばらしい理科の学び場があり、紹介いたします。資料を御覧ください。(資料投影)これは笹丘小学校の笹丘サイエンスフェスタの様子です。このように、科学館の講師を呼んで体育館でサイエンスショーを楽しんでいます。次の資料をお願いします。(資料投影)それぞれのクラスでは、科学体験をしていて、こちらは動物の解剖実験をしているところです。地域、PTA、専門家が連携し、子どもたちがふだん学校ではできない実験や体験をする取組です。さらに、先生たちにとっても、専門家との交流を通じて学べる貴重な機会となっています。資料の投影ありがとうございます。
このような独自の取組は市内に点在しているはずですし、専科配置や教育センターの研修など個々の取組がありますが、市としてこれらを束ねる総合的な枠組みがありません。本市として、理科教育振興法をベースとし、地域連携、教員研修、人材確保、設備整備を含めた総合計画を策定し、全市的な方向性を明確化することを強く要望します。
最低でも来年度以降の福岡市の教育施策に理科教育の位置づけを明確に盛り込み、体系的に推進していく姿勢を示していただけないでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科教育につきましては、引き続き児童生徒が理科への興味関心を高めるような授業の実施に努めるとともに、理科を担当する専科教員の配置や科学の専門家を招聘した出前授業などの取組を行ってまいります。なお、福岡市の教育施策については、毎年度新たな取組を中心に記載することとしております。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 毎年度新たな取組を中心に記載しているとのことでしたら、ぜひ、理科教育についても、載せられるだけの新たな取組をつくっていただきたい、そのことを改めてお願いしておきます。
最後に、未来の科学技術人材を育てるための理科教育の充実に向けた市としての意気込みを伺い、この質問を終わります。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理科教育につきましては、文部科学省は次代を担う科学技術系人材の育成や国民一人一人の科学に関する基礎的素養の向上を図るため、理数好きな子どものすそ野の拡大や子どもの才能を見いだし、伸ばしていくことが重要であるとしております。
福岡市では、多くの小学校で理科を専科教員が担当するとともに、教育センターにおける教員研修を実施し、理科の専門性を生かした授業を行っております。さらに、科学わくわく事業を実施するなど、子どもたちが理科に興味を持つことができるよう、今後とも、理科教育の充実に努めてまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 今回の質問では、あえて児童の成績やテストの国際比較は聞きませんでした。多くの子どもたちが塾通いする中で、公教育の効果は分かりませんし、何より、ペーパーテストでははかれない科学の力を身につけてほしいと思うからです。理科の勉強は暗記科目で、つらく苦しいものと思われがちですが、そうではありません。授業で、身近な不思議や、分かった、を感じて理科を楽しんでほしいと思います。
では次に、性別にとらわれない進路選択の推進についてです。
日本の科学技術を強くする上で、自治体レベルで取り組まなければならないことがもう一つあります。それは、理系分野の女性割合を増やすことです。政府も、理系分野への女性活躍推進に対し様々な取組を行っています。女性研究者の割合は、OECD平均15%に対し日本は7%と最低レベルです。女の子は理系に向かないといった無意識の思い込み、アンコンシャスバイアスが影響しているとされています。この進路選択に対するアンコンシャスバイアスは、女性だけではなく、男性は、保育、看護、介護などのケア分野において、ケアは女性向きという固定観念から進路を選びにくい傾向があると言われています。
そこで、男女ともに性別にかかわらず自分らしい進路を選べるようにするため、本市の取組について伺います。
まず、本市の高校における女子の理工系進路の状況について伺います。理科、数学を選択する女子の割合、理工系学科への進学状況など、把握しているデータがあればお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 理系クラスを有する市立高校におきましては、令和7年度に卒業した女子生徒のうち、理系クラスに在籍した割合は29.2%となっております。また、女子生徒の進学先として、大学の理学部や工学部へ進学した割合は4.2%となっております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 女性の理系分野、特に理工系を選択する女子生徒が少ないようです。こういった要因として、2004年の研究にはなりますが、例えば、学校の理科実験では自然に男子学生が実験操作、女子が記録係といった性別役割の固定化がされてしまうという指摘があります。本市の中学校における理科実験での役割分担や学校内での性別役割について、現場から把握している実態または市として調査した結果があればお示しください。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 市立学校の教育活動全体におきましては、性別による役割分担は行っておりません。また、中学校の理科実験においても、性別による役割の固定化を行っている実態はございません。以上でございます。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 研究で示されたような固定的役割はだんだんと薄れてきていると私自身も実感します。一方で、理工系分野に進む女子は依然として少なく、これは成績の差では説明できないというのが通説です。学校以外で家族や関わっている社会からアンコンシャスバイアスの影響を受けている可能性があります。その解決策として、様々な国で女性研究者などのロールモデルに触れられる機会の提供が行われています。
次に、男性の生きづらさについて伺います。
男性性研究の視点で、男性の生きづらさが社会問題として最もあらわれているのが、男性の自殺率の高さです。本市における男女別の自殺者数の推移について、過去3年分のデータをお示しください。
○議長(平畑雅博) 山嶋保健医療局長。
○保健医療局長(山嶋 剛) 福岡市における自殺者数につきましては、厚生労働省の人口動態統計によりますと、令和4年が男性172人、女性105人、合計277人、5年が男性180人、女性100人、合計280人、6年が男性143人、女性70人、合計213人となっております。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 本市でも、男性の自殺者は女性の倍近くです。
こうした自殺者における男女差が生じる背景について、本市としてどのような要因が考えられると整理しているか、伺います。
○議長(平畑雅博) 山嶋保健医療局長。
○保健医療局長(山嶋 剛) 自殺は多様で複合的な背景を有しており、男女差が生じる要因の特定は困難でございますが、警察庁自殺統計によりますと、自殺の原因、動機としましては、福岡市では男女とも健康問題が最も多く、次いで、男性は経済・生活問題、女性は家庭問題、そのほか、勤務、交際、学校問題などとなっております。なお、福岡市においては、女性と比較して男性からの自殺に関する相談が少なく、男性は他人に援助を求めづらい傾向にあることも、男女差の一つの要因ではないかと推測されます。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 福岡市の自殺に関する相談において、男性からの相談が少ないとのことですが、令和6年度の相談件数をお示しください。
○議長(平畑雅博) 山嶋保健医療局長。
○保健医療局長(山嶋 剛) 精神保健福祉センターにおける令和6年度の相談延べ件数につきましては、男性が490件、女性が1,372件となっております。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 男性の自殺者数は女性の約2倍であるのに対し、相談件数は女性の半分以下にとどまっており、男性は相談や支援につながりにくいという特徴が数字にもあらわれています。背景には、男だから弱音を吐いてはいけないとか、悩みを言うのは恥ずかしいというバイアスがあるかもしれません。そして、この解消には、男性がケアワークを選びやすい環境づくりが大切だと言われていて、その鍵となるのが、男性のロールモデルの存在だそうです。男女ともに自由に、そして自分らしい人生の選択には、多様なロールモデルに触れられる機会が重要です。
そこで、ここ数年で本市において、研究者など理工系で活躍する女性、家事などの保育、看護、福祉などケア分野で働く男性といった非典型ロールモデルを紹介する取組が現在どの程度行われているのか、具体的にお示しください。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 性別にとらわれないキャリア形成を目的に、中学生向け出前セミナーを実施しており、女性消防士や、主として家事育児を担う男性などを講師としているところですが、女性研究者につきましても、平成30年度以前に講師とした事例がございます。また、男女平等教育の推進を目的として作成した小中学生向けの副読本に、男性保育士などのイラストやインタビューを掲載するといった取組を行っております。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 本市として、非典型ロールモデルを積極的に取り上げていただいている点、大変心強く感じます。そして、家事育児を担う男性の例もまた、男性の生きづらさの解消の一助になるのではないでしょうか。しかし、平成30年度までは女性研究者の講師がいたということですが、現在はその機会が保たれていません。特に現時点で十分とは言えない、女性研究者と子どもたちが直接触れ合う機会について、今後どのように充実させていくのか、本市の御所見を伺います。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 中学生向け出前セミナーについては、引き続き女性研究者を含めた講師の充実に努めてまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) 前野真実子議員。
○39番(前野真実子) 探すのは大変かと思いますが、講師の充実をお願いいたします。
女性の問題と男性の問題は切り離すのではなく、同じ土台にある課題として一体的に取り組む必要があります。ロールモデルの紹介は重要な取組ですが、これだけで十分ではありません。進路や生き方には家庭環境、学校の雰囲気、社会の価値観など、様々な要素が複雑に関わっています。
そこで、こうした社会全体の価値観や環境づくりを含めた性別規範に左右されず、職業、進路選択の自由を広げるための本市の今後の取組方針について伺い、この質問を終わります。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 性別に関わりなく、個性と能力を十分に発揮できる社会の実現に向け、男女の固定的な役割分担意識の解消を図ることは重要であると考えております。引き続き、小中学生向け男女平等教育副読本や中学生向け出前セミナーなどを通じて、若年層に対して性別にとらわれない職業選択についての啓発を行うなど、ライフステージに応じた男女共同参画意識の啓発に努めてまいります。以上です。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子)登壇 私は福岡市民クラブを代表して、アイランドシティまちびらき20周年を機に、快適で共生できるまちづくりの実現に向けて、質問をしてまいります。
緑豊かなまちとして、快適な住環境を目指し誕生したアイランドシティは、今年でまちびらき20周年という大きな節目を迎えました。この20年で人口もにぎわいも着実に増え、福岡市の新たな拠点として成長してきた一方で、まちが成熟するからこそ、改めて次の20年に向けての課題を見つめ直す必要があると思います。
まちの魅力を守り、さらに磨いていくためには、日々の暮らしに直結する環境整備が欠かせません。例えば、アイランドシティの特徴でもある豊かな植栽の維持管理の在り方、住民が安心、安全に移動できる道路整備の状況、そして、多様化する地域社会の中で増えている外国人児童への支援体制など、どれも今取り組むべき課題であると考えます。アイランドシティが誰もが安心して暮らしていけるまちであり続けるため、私からはこれら3点について、市の現状と今後の方向性を伺いたいと思います。
まず初めに、アイランドシティはどのような目的の下に整備が進められてきたのか、市の基本的な考えを伺います。
以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。
○議長(平畑雅博) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) アイランドシティ整備事業につきましては、博多湾の航路整備で生じるしゅんせつ土砂などを活用して生み出された新たな都市空間において、港湾機能の強化、快適な都市空間の形成、新しい産業の集積拠点の形成及び東部地域の交通体系の整備を目的として、国、福岡市及び博多港開発株式会社により進めてきたものでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 目的のうち、快適な都市空間の形成という答弁がありましたが、まちびらき20周年を迎え、これまでのまちづくりエリアの整備成果を市としてどのように捉えていますか。
○議長(平畑雅博) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) まちづくりエリアにおいては、これまで、誰もが快適な生活を営むことができる住宅地の整備や環境との共生を図る豊かな緑地空間の整備など、質の高い都市空間づくりに民間企業や地域の皆様とともに取り組み、令和4年に住民の皆さんを対象に行われたアンケート調査では、91.7%の方がアイランドシティの暮らしに満足しておられ、その理由として、緑の豊かさと子育てによい環境について御評価いただいているところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 今の御答弁で、緑の豊かさを整備効果として挙げられましたが、まちづくりエリアにおける緑の豊かさは、私もアイランドシティの特徴だと思います。
その緑に関する取組はこれまでどのように進めてこられたのか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 鈴木港湾空港局長。
○港湾空港局長(鈴木順也) アイランドシティにおいては、緑の象徴となるアイランドシティ中央公園やはばたき公園の整備、海沿いの散歩を楽しめる外周緑地の整備に加え、道路などの公共空間や民有地における緑化など、緑豊かなまちづくりを官民の共働により進めてきたところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) では、アイランドシティの特徴でもある豊かな植栽の維持管理の在り方について伺ってまいります。
アイランドシティのまちづくりエリア内にある植栽は、まちの景観や快適性を大きく左右します。特に植樹帯や公園で雑草が多く生えていると地域の方から聞くことがあります。
そこでまず、植樹帯とアイランドシティの代表的な公園であるアイランドシティ中央公園について、現状の維持管理体制はどのようになっているのか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) 植樹帯につきましては、受託者である福岡市緑のまちづくり協会が、アイランドシティ中央公園につきましては、指定管理者である小山・FM福岡共同事業体が維持管理を行っております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 私の下に、景観や見通しが悪いので雑草を切ってほしいといった御意見が地域から多く寄せられます。実際に管理している委託業者や指定管理者などにしっかり伝えていく必要があると思いますが、植樹帯やアイランドシティ中央公園の雑草の繁茂については、市は地域の声や実際の繁茂状況などをどのように把握し、対応されていますか。
○議長(平畑雅博) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) 植樹帯の除草につきましては、年3回を基本として計画的に行っておりますが、月1回のパトロールの結果や電話やLINEによる市民からの通報なども踏まえながら、時期の調整や追加の除草の実施など、繁茂状況に応じた対処に努めているところでございます。アイランドシティ中央公園内につきましても、同様の対応を基本としつつ、人が多く集まる芝生広場などにおいて、指定管理者が年5回程度追加で除草を行うとともに、日々の巡回結果や管理事務所への通報なども反映し、充実に努めているところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 植樹帯や公園の除草については、福岡市公園・街路樹維持管理指針に基づいて年3回以上を基本として計画的に実施されているようですが、アイランドシティ中央公園に関しては、5回程度も追加で行われているとのことです。もちろん、子どもの広場など遊具周辺などは常にきちんと整備されているようですが、奥のほうの、あまり整備されていない箇所もあるようなので、ぜひ一度、管理の在り方のチェックをお願いしたいと思います。
資料1をお願いします。(資料投影)こういった曲がり角の横断歩道付近に生えている雑草や、資料2をお願いします。(資料投影)こちらは、元照葉北公民館があった場所の前の道です。2車線の道路と道路の間に植栽帯がありますが、資料3をお願いします。(資料投影)詳しく見ると、このような感じで、どこまでが植栽でどれが雑草なのか分からなくなっていて、道幅を狭めるほど横から生えてしまっている箇所もありました。
このような、歩道や道路に生えている植栽帯の外側の雑草についてはどのように対応されてあるのか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 竹廣道路下水道局長。
○道路下水道局長(竹廣喜一郎) 植樹帯の外側の雑草につきましては、道路パトロールや市民からの通報により把握し、車両や歩行者の通行に支障となっている場合や、景観を阻害していると判断した場合などに除草を実施しております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 状況に応じて対処していただいているようですが、そもそもこのような場所については緑が要らないというか、雑草が生えにくく対処できないのかなと思いますが、御所見をお願いします。
○議長(平畑雅博) 竹廣道路下水道局長。
○道路下水道局長(竹廣喜一郎) 道路の雑草対策につきましては、令和6年度末に区役所の若手職員を中心に、除草に加えまして、今後草が生えないようにする防草対策を取りまとめたガイドラインを策定したところであり、現在、区役所と連携して計画的に取り組んでいるところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 地域の方からは、特に曲がり角などの雑草に関しては1メーター近く伸びている箇所が何か所かあり、子どもたちが急に飛び出してくると危険なので、とても気になっているけれども、自分たちが勝手に除草していいかどうか分からないとお困りでしたので、ぜひ、どこまでが地域が管理をしていいのかということを、地域の方に明確に示していただきたいと要望しておきます。そしてまた、今後は作成したガイドラインに基づき計画的に取り組まれていくとのことですので、ぜひスピード感を持って取り組んでいただきますよう、併せてお願いをしておきます。
一方で、緑豊かなまちの象徴にもなる街路樹のうち高木については、景観形成はもとより、近年の気候変動や猛暑に対応するため、日陰づくりや耐暑性の高い樹種の導入を検討していただきたいと思いますが、アイランドシティにはどのような考え方でどのような樹木が植えられていますか。
○議長(平畑雅博) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) アイランドシティの街路樹につきましては、都市デザインの考え方と、その具体的な景観形成基準について取りまとめましたアイランドシティ・デザインガイドラインに基づき、路線ごとに視認性の確保や緑陰の形成、植樹帯の土壌環境などに配慮しながら樹種を選定し、地域の意見も踏まえ植栽を行っております。主な樹種といたしましては、クスノキ、ヒトツバタゴ、シマトネリコなどを植栽しております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 景観形成基準について取りまとめたガイドラインに基づいて、地域住民の意見も踏まえ植栽を行っているとのことですが、先日、視察に行ってまいりましたオーストラリアとニュージーランドで非常にすばらしいまち並みを目にしましたので、ここで紹介させていただきます。資料4をお願いします。(資料投影)こちらはオーストラリアのシドニーでの写真です。このように、しっかり緑はありながらも雑草などほとんどなくて、ごみもほとんど落ちていませんでした。資料5をお願いします。(資料投影)こちらは移動してニュージーランドでの写真です。まちの中にもたくさん緑があって、お店の前などは特にきれいに整備をされていました。このきれいなまちづくりは壮大な自然遺産を守るための連邦法から地方条例まで切れ目のない法規制と、それを支える国民の高い環境意識によって成り立っているそうです。アイランドシティもこのようなまち並みになればと思ってやみません。国が違えば法規制も地方の条例さえも違うので、同じようにはいかないとは思いますが、市としても、地域住民の環境意識を高めていくことは、景観形成地区を維持管理していく上で大きな役割を果たすと考えます。
街路樹や公園などの花や緑など、美しい景観を維持するため、市民と行政が一緒になって取り組んでいただきたいと思いますが、市民などによる清掃、美化活動への支援などはどのようなものがありますか。
○議長(平畑雅博) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) 活動の支援につきましては、植樹帯において除草などを行う街路樹サポーターには清掃道具の貸出しやごみ袋の配布、回収など、身近な公園において維持管理活動を行う地域団体、いわゆる公園愛護会には報奨金の交付など、事務所の近くの公園で清掃等の美化活動を行う企業、団体には市のホームページでの紹介やごみ袋の配布、回収など、植樹帯や公園で花壇づくり活動を行う団体には地域の花づくり活動支援事業としての助成金の交付など、様々な支援を行っているところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) では、アイランドシティで現在そのような支援制度を活用して活動している団体はそれぞれどれくらいあるのか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 町田住宅都市みどり局長。
○住宅都市みどり局長(町田一彦) 活動団体につきましては、街路樹サポーター制度が1団体、公園愛護会制度が3団体、地域の花づくり活動支援事業が3団体でございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) これだけ緑が多い地域で街路樹サポーターが1団体と、まだまだ少ないと感じます。アイランドシティはまち全体に豊かな緑が広がり、その魅力が居住環境の質の向上にもつながっていると思います。一方で、緑が多いからこそ、季節ごとに発生する除草や剪定など日常的な維持管理の負担が大きくなっている現状があります。こうした作業を行政だけで担うには限界もあり、対応が追いつかず、景観の質に影響が出てしまうと思います。そのため、これからの持続可能なまちづくりを進めていく上では、行政による管理のみに頼るのではなく、地域の皆さんにも主体的に関わっていただけるような仕組みづくりが必要だと考えます。例えば、スポGOMI大会のような住民参加型の除草活動において、除草した草の量を競うとかいう競争のようなイベントをしてみたり、エリアごとのみどりのサポーター制度の導入など、地域全体で緑を守り育てる取組が広がれば、景観の維持向上だけでなく、住民同士のつながりや愛着の醸成にもつながっていくと思います。アイランドシティの魅力である豊かな緑を守り続けるためにも、行政と地域が協力し合える住民参加型の管理体制づくりを積極的に進めていただきたいと考えます。
植栽等の景観整備に関する状況は分かりました。一方で、歩道内を通行する歩行者や自転車の安全対策等についてお伺いいたします。
アイランドシティ内では、歩道内に歩行者と自転車がそれぞれ通行できる空間を整備されていますが、現状の利用状況をどのように把握されているのか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 竹廣道路下水道局長。
○道路下水道局長(竹廣喜一郎) 歩行者や自転車などの利用状況につきましては、アイランドシティ内の主要な交差点におきまして、交通量調査により把握をしております。令和5年10月の交通量調査によりますと、都市計画道路香椎アイランド線のアイランドシティ中央公園前交差点南側における12時間当たりの歩行者交通量は1,909人、自転車交通量は1,295台でございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) アイランドシティ内の道路では、予想以上に多くの歩行者や自転車が利用していることが分かりました。ある市民の方から、自転車通行部の舗装が劣化していてぼこぼこになっており、自転車利用者が歩行者の通行部を通行しているから困っているとのお話を伺いました。実際、私も自転車に乗り通ってみましたが、確かに自転車通行部のほうが地面がぼこぼこしていて、ハンドルがとられそうになり、とても危険な状態だと感じました。それがゆえに、やむを得ず自転車利用者が歩行者の通行部を走行してしまっている状況だと思います。ペットの散歩中や小さい子と歩いていたりすると、すぐ横を自転車がすれ違う際は危険を感じる場面があるかと思います。
そういった箇所は早急に対応していくべきと感じますが、市として、そのようなアイランドシティの道路の現状をどのように認識されているでしょうか。また、市域内では自転車通行部の段差、ひび割れの補修は定期的に行われていますか。その優先順位をどのように決定しているのか、伺います。
○議長(平畑雅博) 竹廣道路下水道局長。
○道路下水道局長(竹廣喜一郎) アイランドシティの自転車歩行者道の状況につきましては、市民からの通報などにより、自転車通行部の一部の舗装が劣化し、自転車利用者が歩行者の通行部を走行していることを認識しております。道路の補修につきましては、交通量や利用状況により劣化状況が異なることから、適宜必要な補修を行っております。なお、緊急性が高い箇所につきましては、即時補修を行っているところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 舗装の劣化については、必要に応じた対応をしていただいているとのことですが、照葉小中学校前交差点から御島かたらい橋間における自転車通行部の舗装においては、早急に舗装の補修が必要だと思います。どのように対応されるのでしょうか。
○議長(平畑雅博) 竹廣道路下水道局長。
○道路下水道局長(竹廣喜一郎) 照葉小中学校前交差点から御島かたらい橋間における自転車通行部の舗装につきましては、令和5年度より計画的に補修を実施しているところでございます。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) アイランドシティの道路の劣化については、計画的に舗装の補修をしてくださっているとのことで、確かに私がお話を伺った箇所が最後の整備箇所だったようです。初めにお話を伺ったのは7月頃で、先日もまたその場所へ行き状況を確認したところ、資料6をお願いします。(資料投影)私が見ていた30分ぐらいの間だけでも十数台の自転車利用者が通過していきましたが、そのうちの9割近くの自転車利用者が歩行者通行部を通っていました。左側ですね。この写真にもお一人写っているんですけれども、資料7をお願いします。(資料投影)この写真であまり伝わりにくいかもしれませんが、歩いただけでも凹凸がすごくあって、ベビーカーも通りたくないほどぼこぼこしていました。自転車だと余計に不安定なので、私も自転車では通りたくないなと感じたぐらいです。資料ありがとうございました。
下校中の地元の中学生たちからお話を聞くと、以前も歩行者通行部で自転車利用者と歩行者との接触事故が起きているとのことで、不安な様子で話をしてくれました。これまでに大きな事故が起きていないとしても、いつ起きるか分からないと感じます。大事に至る前に、できるだけ早急な対応を求めておきます。
また、自転車通行空間の整備が進む一方で、自転車利用者自身による通行ルールの徹底をしていくことも重要だと思います。自転車利用者のマナー向上や通行ルールの周知はどのように行っているのでしょうか。
○議長(平畑雅博) 舟越市民局長。
○市民局長(舟越伸一) 自転車のマナーやルールにつきましては、市政だより、市ホームページ、SNS、デジタルサイネージなどを活用した広報や県警察と連携した街頭キャンペーン、交通安全教室、出前講座など、様々な機会を捉え、市全域において周知啓発を図っております。以上です。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 自転車利用に係る交通安全教室については、現在小学校で実施していると聞いておりますが、小学校にとどまらず、中学校、高等学校でも様々な指導や講習を継続していただきたいと思いますが、御所見をお伺いします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 市立学校につきましては、全ての小学校において、3年生または4年生に対して自転車教室を実施しております。また、中学校や高等学校においても、警察等と連携し自転車の正しい乗り方や通行ルール等について学ぶ交通安全教室を実施するとともに、年度当初や長期休業日前に、適宜安全指導を行っております。今後も警察、地域及び家庭と連携し、交通安全教育に取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) ぜひよろしくお願いいたします。今後、道路がきちんと整備されたとしても、そういった自転車マナーなど意識していくことが必要だと思います。ルールを守っていないのは決して子どもたちだけではないのですが、繰り返し、警察や地域、家庭などと連携をして、自転車利用者のルールの徹底をお願いしたいと思います。
最後に、3つ目のテーマです。外国人児童の支援について伺います。
日本語指導が必要な児童生徒も本市にはたくさん増えてきているのではないかと思いますが、福岡市立の小中学校で日本語指導を受けている児童生徒の人数と、そのうちアイランドシティ内の小中学校に在籍している児童生徒は何人でしょうか。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 福岡市立の小中学校で日本語指導を受けている児童生徒につきましては、令和7年10月末現在で607人であり、そのうちアイランドシティ内の小中学校4校の児童生徒は43人となっております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 小中学校合わせて4校で、日本語指導が必要な児童生徒が43名もいるというのは、比較的多いのではないかという気がします。
では、日本語が十分に理解できない児童に対して、学校現場ではどのような支援が行われていますか。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 日本語が十分に理解できない児童生徒への支援につきましては、学校生活になじみ、日本語での学習に取り組むことができるよう日本語サポートプロジェクトを実施しております。具体的には、学校生活や日常生活で危険を回避するために必要な日本語を学ぶサバイバル日本語や文字や文型など、日本語の基礎的な知識や技能を学ぶ日本語基礎を個に応じて指導しております。さらに、一人一人の習得状況に応じ、教科の内容を理解できるようになるための日本語指導を行っております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 日本語指導を受けている子どもたちの国籍や言語は様々だと思いますが、子どもや保護者が学校生活で困っているときなどにきちんとサポートできているのか、伺います。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 学校生活に関する悩みなどへのサポートにつきましては、日本語指導担当教員や担任が通訳アプリを活用し、保護者とコミュニケーションを取りながら児童生徒に寄り添った対応を行っております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 児童生徒に寄り添った支援を行っているとのお答えですが、具体的にどの学校で月に何時間ぐらいの指導を受けているのか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) アイランドシティ内の小中学校4校に在籍する児童生徒につきましては、現在、照葉北小学校、香椎浜小学校、城香中学校の日本語指導教室に通級し、月に6時間程度の日本語指導を受けております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 児童生徒については、日本語指導担当教員や担任が保護者とコミュニケーションを取りながら、困り事などサポートを行っているとのことです。アイランドシティ内の4校に在籍する児童生徒の人数が近年とても増えている状況だそうですので、毎日の学校生活の中で、言葉の壁も乗り越えながら学校生活を送っている子どもたちにとって、十分なサポート体制をよろしくお願いします。
次に、その保護者についてです。
たまたま私が知り合ったお母さんはフィリピン出身の方で、日本語はある程度話せて聞き取ることができますが、文字があまり読めません。その方とお話をしていると、学校からの保護者への通知文書はほぼ分からない、読めない状況で、仕事場の仲間に訳してもらうなどして、これまで何とか過ごしてこられたそうです。私も、娘さんからのお手紙を読んでと頼まれたことがあります。御自身以外にもそういったお困りの親御さんたちもいるのではと危惧をされていました。
学校からの保護者への通知文書について、重要な内容だとしたら支障を来すのではと思われますが、これまで学校では多言語対応したものは配布されていないのでしょうか。今回はアイランドシティに限って質問をしておりますので、小中学校4校での配布状況をお尋ねします。
○議長(平畑雅博) 下川教育長。
○教育長(下川祥二) 保護者への通知文などにつきましては、可能な限り担任や日本語指導担当教員が通訳アプリを活用するなど、丁寧に説明しております。今後とも、保護者からの様々な相談に応じて、個別に対応できるよう進めてまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) 現時点では、多言語対応された保護者への通知の文書などは配布されていないようです。分からずそのままスルーされている保護者さんやお困りの方も中にはいるかと思われますので、今後、主要な学校行事などの通知に関しては、翻訳文書の作成など対応していただけるよう要望しておきます。
では、現在、先ほど挙げたように、学校からの通知文書を理解することができない保護者に対する学外での支援の取組があるのか、お尋ねします。
○議長(平畑雅博) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) 福岡よかトピア国際交流財団において、ボランティアが簡単な翻訳などを支援するチューター制度を設けており、学校からの通知文書を理解することができない保護者に対しても支援を行っております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) このようなパンフレットもきちんとありまして、(資料表示)返答までに数日時間がかかる場合もあるようですが、まさに先ほどお伝えしたような通知文書や手紙などの翻訳をしてもらえる制度があり、利用料は無料で、一度登録しておけば簡単に利用できると思います。支援が必要な保護者にとって安心につながりますので、すぐにでも活用できるよう、学校側と連携をしてしっかり周知をするなど、早い段階で丁寧に説明をしていただきたいと思います。
次に、日本語が十分に理解できない児童を地域で支援する取組はありますでしょうか。
○議長(平畑雅博) 龍総務企画局長。
○総務企画局長(龍 靖則) 市内3か所において、地域住民と連携して、児童生徒を対象とした日本語教室の立ち上げを支援しております。以上でございます。
○議長(平畑雅博) ついちはら陽子議員。
○56番(ついちはら陽子) アイランドシティ内でいうと、現在ははばたき公民館で行われていると伺って、見学に行ってお話を聞いてまいりました。毎週金曜日に19時から20時半まで、毎週子どもたちは10人前後とその親御さんたちも一緒に参加をされているそうです。子どもたちの支援に当たっているのは日本語教師とボランティアの方々で、その日はマンツーマンで学校の宿題や漢字の練習などを一緒に取り組んでいました。新たなボランティアの方がなかなか見つからないとお困りのようでした。母国語もばらばらな子どもたちの教室なので、いろいろと大変なことがあったようですが、先生をはじめ、ボランティアの皆様が話合いをしながら、よりよい形での日本語教室の在り方を工夫されているそうです。市としても、ボランティアの募集など必要な支援をお願いしたいと思います。今年始まった教室ということですので、試行錯誤されているとは思いますが、現在は児童生徒がメインで行われていますが、後方で見守っている保護者さんたちの中にはあまり日本語が話せない方もいらっしゃったようですので、保護者へも、希望される方には漢字の読み書きのプリントを配布したり、一緒に参加できるような柔軟な対応をお願いしたいと思います。
この教室でのノウハウを生かして、ほかの必要な地域での拡充を期待しております。
本日はアイランドシティについていろいろと伺ってまいりました。20年を経て、住民も1万6,000人を超え、まちとして成熟してきていると思います。その中で、今回お尋ねをしました植栽や自転車通行帯などは、住民のための重要なまちのパーツであると思っております。そして、そこに暮らす外国人の児童も年々増加傾向にあります。これからも快適で暮らしやすいまちであり続けるよう、日頃からのメンテナンスなど丁寧に取り組んでいただきたいと思います。
今、20年ですが、今後30年、さらには50年を見据え、持続可能で快適な都市空間の形成に向けて、このアイランドシティのまちづくりについて、これまで携わってこられた光山副市長の心ある御答弁をお伺いして、私の質問を終わります。
○議長(平畑雅博) 光山副市長。
○副市長(光山裕朗) アイランドシティ整備事業につきましては、博多湾の航路整備で生じるしゅんせつ土砂などを活用して生み出された約400ヘクタールの都市空間において、市議会の皆様をはじめ、市民や関係者の御理解、また、御協力を賜りながら、先進的モデル都市づくりや国際物流拠点の形成に取り組んできたところでございます。整備開始から30年、まちびらきから20年、これまで様々な経緯もありましたが、今や、まちづくりエリアにおいては緑豊かで良好な住環境や教育環境が評価をされ、現在、1万6,000人を超える皆様が生活をされております。また、港づくりエリアにおきましても国際コンテナターミナルの整備が進み、今では博多港の国際海上コンテナの約7割を取り扱うまでに成長いたしております。先日、私もまちびらき20周年の記念式典で訪れ、緑豊かで質の高い都市空間の中で住民の皆様がくつろがれ、多くの子どもたちの元気な姿を拝見して、とても感慨深いものがございました。今後とも、豊かな緑や良好な住環境を大切に維持をしながら、住民の皆様とともに町の魅力を高め、豊かな市民生活の実現に寄与できるようなまちづくりを着実に推進をしてまいります。以上でございます。
○議長(平畑雅博) この際、休憩し、午後4時に再開いたします。
午後3時49分 休憩
午後4時 開議
○副議長(尾花康広) 休憩前に引き続き会議を開き、一般質問を継続いたします。淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎)登壇 私は自由民主党福岡市議団を代表して、Fukuoka West Coastにおける観光振興について、農林水産業の振興について、以上2項目について質問をいたします。
まず、Fukuoka West Coastにおける観光振興についてであります。
福岡市の観光においては、入込観光客数もコロナ前を上回り、令和5年には過去最高の2,309万人となるなど、コロナ禍以降増加を続けており、今後も来訪者が増加するものと期待をしております。この機を逃さず、さらに大きくしていくことが重要であります。
福岡市の大きな魅力の一つは、天神、博多などの充実した都市部に加え、志賀島や二見ヶ浦などに代表される豊かな自然が身近にあることでありますが、これらの魅力をアピールするためにFukuoka East&West Coastプロジェクトが展開されています。本プロジェクトにおいては、主に北崎、今津エリアがFukuoka West Coastとして指定されており、地域の方からも、観光客をさらに呼び込んで盛り上げていきたいという声を多くいただきます。
そこで、今回は福岡市の中でも魅力ある観光スポットであるFukuoka West Coastについて質問をさせていただきます。
現在、Fukuoka West Coastならではの美しい海岸線や歴史遺産、食などの魅力を生かした観光施策に取り組んでいただいていますが、Fukuoka West Coastの北崎、今津エリアへの公共交通機関でのアクセスは限られています。このエリアへの観光客を増やすためには、分かりやすい交通案内や、より簡単なアクセスで行けることが必要ではないでしょうか。
そこでまず、Fukuoka East&West Coastプロジェクトを始めた経緯と、本プロジェクトを展開する上で想定されている主なターゲット層についてお尋ねをいたします。
以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) Fukuoka East&West Coastプロジェクトは、令和2年度からの観光・MICEの取組の方向性を示した観光・MICE推進プログラムにおいて、海辺を生かした観光振興を位置づけ、写真を撮りたくなる海辺の魅力づくりや立ち寄りスポットづくりなど、ソフト、ハード面から取り組むこととしたものでございます。主なターゲットについては、Fukuoka West Coastは海や山などの豊かな自然環境や新鮮な農水産物など都心部にはない地域の魅力にあふれたエリアであり、美しい海岸線や海辺のフォトスポット、歴史、文化、食などに興味、関心がある方々に来ていただきたいと考えております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 特にFukuoka West Coastにおいては、魅力向上や観光振興にどのように取り組んでいるのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) Fukuoka West Coastでは、美しい海辺の景観形成に向けた歩道の美装化や無電柱化の取組のほか、体験プログラムや周遊ルートなどの観光情報の発信など、エリアの魅力向上に取り組む一方で、観光客が多く訪れるエリア周辺の交通混雑の緩和に向けた駐車場の整備など、地域課題の解決にも取り組んでおります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) このエリアにおいて、どのようなところに観光客が多く訪れているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) Fukuoka West Coastでは、飲食店が多く日本の渚100選にも選ばれている二見ヶ浦の海岸線や、フォトスポットを併設する飲食店などがある小田エリア周辺に観光客が多く訪れていると認識しております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) Fukuoka West Coast方面へのインバウンド客の利用増も見込まれる中、その流入促進には、駅などからの分かりやすい交通案内と簡便なアクセスが必要であります。しかし、実際に九大学研都市駅で困っている外国人を見かけたこともあります。
北崎、今津エリアへの公共交通での行き方が分かりづらい状況が続いているものと思いますが、Fukuoka West Coastへの公共交通の案内の改善やアクセス向上に向けた市の対応方針についてお尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) 公共交通の案内等については、外国人にとっても分かりやすいよう、交通事業者と連携して鉄道駅や現地のバス停などで多言語の案内表記を増やしていくとともに、観光情報サイト「よかなび」やSNS、交通事業者のホームページにおいてFukuoka West Coastのアクセスの多言語での情報発信を充実してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 一方、自動車などでこのエリアに多くの観光客が訪れることで、受入れ上の問題が生じていないか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) 二見ヶ浦において、春から秋にかけての観光シーズンの特に休日には、自動車の駐車場への入庫待ちやインバウンド客が現金払いで路線バスの降車に時間を要することなどにより、一時的な交通混雑が発生している状況と認識しております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) では、それらへの対策としてどのような取組を行っているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) 公共交通機関の利用促進に向け、バスの利用と周辺店舗の特定クーポンを組み合わせた企画乗車券の販売やキャッシュレス決済の導入の検討等を行うほか、レンタサイクルなど二次交通の活用や、民間事業者と連携して店舗の駐車場等での交通誘導員の配置などを行っております。さらに、二見ヶ浦の交通混雑エリアの手前で駐車してもらえるよう、駐車場を備えた立ち寄りスポットの整備を進めております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) Fukuoka West Coastでは美しい海辺のフォトスポットやグルメ、アクティビティなどが若者にも人気の観光スポットとなり、そこに観光客などが集中していることがうかがえますが、文化財などの貴重な歴史遺産も魅力的な観光資源になると考えています。Fukuoka West Coastには福岡、博多と大陸を結ぶ海上交通の要衝として重要視されてきた歴史があります。中でも、今津は中世に港町として栄え、史跡や寺社などの文化財が多く、観光客増加に向けた期待も大きいエリアであります。今津の代表的な文化財として国史跡の元寇防塁がありますが、その歴史的重要性についてお尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) 元寇防塁については、鎌倉時代の蒙古襲来において蒙古軍の上陸を防ぐために博多湾沿岸の一帯に築かれ、国難を救った貴重な歴史遺産です。市内各地の元寇防塁は昭和6年に国史跡に指定され、福岡にしかない史跡となっております。中でも今津地区の元寇防塁は長さ約3キロにわたって遺構が保存され、石積みが高さ3メートル近く残存している箇所もあり、当時の長大な防塁の姿形を最も伝えております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) その重要性を伝えるためにどのような整備や活用がなされているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) 今津地区の元寇防塁には、長さ約200メートルの範囲で高い石積みを見学できる遺構の露出展示や元寇の歴史的背景と市内の元寇防塁を解説する説明板などがあります。令和6年度からは、見学環境を向上させるためトイレの改修や露出展示区域のフェンス改修と園路整備などに取り組み、防塁の間近に迫る見学路や防塁の上から展望できる見学デッキを新たに整備しております。また、元寇防塁は市内外の学校による校外学習や教育旅行のほか、観光案内ボランティアガイドによる史跡見学などで活用されております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 今津元寇防塁は美しい松林に囲まれており、豊かな自然と貴重な史跡を一体的に楽しむことができることも魅力であります。
松林の保全についてはどのような取組を行っているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 今津地区の松林を松くい虫の被害から守るため、被害に遭った松の搬出、処分や松林への薬剤散布などに年間を通じて取り組んでおりまして、今月、今津において実施する被害木調査では、通常実施している徒歩による目視確認に加えまして、ドローンを活用した調査の実証実験も予定しております。また、地域団体である今津元寇防塁・松原愛護会が清掃活動を行われておりまして、集められた枯れ枝の回収や地域活動の支障となる枝の剪定などの支援を実施しております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 観光資源として生かすためには、松林を気持ちよく散策できる環境づくりが必要という声を聞きますが、福岡市の考えをお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 防風、防砂や景観形成などの機能が発揮されるよう、引き続き保全に取り組むとともに、地域の方だけでなく、元寇防塁に訪れた来訪者も松林に親しみ、その魅力を感じていただけるような環境整備を検討してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 今津の松林は、地域の方々による清掃や除草活動が熱心に行われています。しかし、近年の猛暑などにより負担が大きくなっており、例えば草の成長を効果的に抑えようとする試みなど、負担の少ない維持管理を模索されています。
市としても、地域と一緒になって効率的、効果的な維持管理を考えていくことが必要と考えていますが、福岡市の考えをお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 松林の維持管理は、地域の皆様に御協力をいただきながら取り組んでおりまして、その負担軽減を図っていくことは重要であると考えております。効率的、効果的な維持管理の手法につきしては、専門家の意見も伺いながら、地域の皆様とともにしっかり検討してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) Fukuoka West Coastでは、公共交通等でのアクセスと自動車でのアクセスと、両方の課題への対応が必要になっています。二見ヶ浦などへの集中を回避するためには今津エリアへの回遊も促す必要があると考えますが、元寇防塁などは九大学研都市駅や今宿駅から約5キロメートルの距離があり、バスも30分に一本程度であり、交通アクセスに課題があります。私自身、今津エリアには頻繁に足を運んでいますが、今津元寇防塁の駐車場は緑町集会所の数台分の臨時利用のみで駐輪場もなく、さらに歩道の整備も十分ではなく、足元には凸凹があり、道幅は狭く暗く、風で砂が運ばれて滑りやすい状況でありました。一方で、実際に訪れると、博多湾を一望できる眺望や歴史のロマンを肌で感じられるなど、観光地として国内外からより多くの観光客を呼び込める十分なポテンシャルを有しています。
今津元寇防塁などのアクセス向上についての取組や、市として認識している課題についてお尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) 公共交通機関でのアクセスについては、鉄道駅での案内パンフレットの配架や観光情報サイトでのバスの乗換えの案内、バスを降車した観光客に向けた元寇防塁への誘導板の設置などを行うとともに、最寄り駅からレンタサイクルの案内に取り組んでおりますが、認知度向上のための周知が不足していることが課題となっております。また、自動車でのアクセスについては、誘導サインの設置や地域団体の協力を得て元寇防塁まで歩いて約10分弱の距離に駐車場を確保しておりますが、防塁の近隣は住宅街であるため、防塁近くまで自動車の来訪を促すには住民生活への影響も含めた慎重な検討も必要と考えております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 史跡地内や近隣での駐車場整備には課題があることは分かりましたが、公共交通が充実しているとは言い難いエリアですので、アクセス向上については引き続き検討をよろしくお願いいたします。Fukuoka West Coast全体へ回遊を促す取組についてお尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) 福岡ウエストコースト商工連合会をはじめとした地域の事業者とも連携し、Fukuoka West Coast全体の魅力を伝える情報誌やリーフレットを発行するとともに、ホームページやSNS動画でエリア全体を巡るモデルコースの紹介などを行っております。また、レンタサイクルで今津から二見ヶ浦までガイドと一緒に周遊するツアーや、史跡と海辺のランチを楽しむバスツアーなどの体験コンテンツの充実を図るなど、エリア全体の回遊促進に取り組んでおります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) これまでのお答えにもあった公共交通や自動車でのアクセス上の課題を考えますと、持続可能な観光地を実現するためには西ノ浦今宿自転車道線の活用も重要になってまいります。
そこで、サイクルツーリズムの促進に向けた取組についてお尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) サイクルツーリズムの促進には、Fukuoka West Coast全体の主要なスポットを巡ることができる県道西ノ浦今宿自転車道線を活用することが効果的と考えており、地域住民の安全に配慮したサイクリングコースの設定をするとともに、コース沿いの分かりやすい案内標識の設置について検討を進めております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 今津エリアでは、日頃から地域の方々が自転車道沿いの草刈りなどの地域の環境整備に力を尽くしており、地域をよくしたいという思いが強く伝わってきます。しかし、一方で地域の自主的な取組にはどうしても限界があることから、市にもっと頑張ってほしいという声があります。地域の自主的な努力だけでは追いつかない部分があるのが現状であります。だからこそ、市には、こうした住民の思いや期待を丁寧に受け止め、必要な支援を前向きに検討し、現場の負担を少しでも軽くする方向で動いてほしいと考えています。ぜひよく耳を傾けて、可能な限り地域の方々の要望に対応していくことを求めておきます。
この質問の最後に、Fukuoka West Coastの観光振興について、今後の展望をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 吉田経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(吉田宏幸) Fukuoka West Coastの観光振興に当たっては、エリア全体への分散や周遊を促し、地域や市民生活との調和を図っていくことが重要と考えております。今後もアクセスの向上に向け、分かりやすい案内やSNSなどを活用した情報発信を強化するとともに、レンタサイクルによる周遊や地域資源に磨きをかけた体験コンテンツの充実などの取組を進めてまいります。また、地域の交通混雑を防ぐため、現在整備中の立ち寄りスポットにおいて自動車の受入れ環境や情報発信の充実を図ることで、Fukuoka West Coastでの持続可能な観光振興に取り組んでまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 次に、農林水産業の振興について、農業、林業、水産業、それぞれの観点から質問をさせていただきます。
本市の農林水産業への従事者は年々減少しており、農業従事者は、令和2年時点で10年前の約2分の1の2,580人、林業は令和2年時点で99人、沿岸漁業の就業者は、令和5年時点で10年前と比べて約4分の3の446人となっており、従事者の高齢化、担い手不足など、農林水産業従事者の状況は深刻であります。第1次産業は、市民の生活を根底から支えている重要な基幹産業であります。第1次産業のGDPに占める割合は約1%と小さく見えますが、食料の安定供給、地域の雇用の創出、農山漁村の景観保全や伝統文化の維持、洪水、土砂崩壊の防止、地下水涵養、自然環境保全など、多面的な価値を有しております。また、第2次、第3次産業との連携による経済効果を考慮すると、その影響力は決して小さくありません。都市部に住んでいるとなかなか気づきにくいことを、私自身、現場に行き、従事者の皆様からのお声を聞いていると、改めて第1次産業の重要性を気づかせていただきます。その中では、昨今の生産コストや厳しい気候に起因する生産リスクの増大、設備の老朽化、将来性について不安なお声を多くいただきます。
生産者の方が、この地域で作り続けたいと思える条件を整えることこそが持続可能な食の供給体制につながると考えますが、福岡市における農林水産業に対する市の認識と課題についてお尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 市政に関する意識調査におきまして、新鮮でおいしい食べ物の豊富さに対する満足度が約9割に達するなど、農林水産業は市民の食生活を支えるとともに、福岡市の魅力向上に大きく貢献していると考えております。また、生物多様性の保全や洪水の防止、良好な景観の形成など多面的機能の維持向上の観点からも、農林水産業は大変重要なものと考えております。一方で、全国同様ではございますが、従業者数の減少や高齢化、また、気候変動をはじめとした経営環境の変化などに課題を生じていると認識しております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) ここからは、各分野について質問をさせていただきます。
まずは、農業から伺います。
本市では、農業用施設に関する要望が各地域から数多く寄せられていると思いますが、1年間を通して何件の要望があり、それに対する対応状況はどうなっているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 令和6年度の要望件数は約610件で、内訳は、施設の改修に関するものが約370件、除草など管理に関するものが約220件、その他が約20件となっております。対応状況は、令和6年度中に対応を完了したものが約400件、残りの約210件は緊急性などを考慮し次年度以降の対応となっております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 地域からは、要望を行っても予算が不足しているために進まないとの声が多く届いていますが、これらの要望に充てられる現在の予算は、どの予算項目からどの程度確保されているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 令和7年度予算でお答えいたしますと、農地整備費のうち、防災・浸水対策事業、農村環境整備事業などで、予算額は約6億5,000万円でございます。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 農業用施設は農業の生産性の確保だけでなく、水資源の管理や洪水リスクの軽減など多面的な機能を担っています。現在、限られた予算の中で農業用施設の整備や維持管理をどのように進めていくお考えなのか、また、今後の所見についてお尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 要望がありました現場の状況確認や地元の水利組合などと協議を行い、緊急性や安全性を考慮し、順次対応を行っております。今後とも、効率的な予算の執行に努めてまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 現在、各地域から約610件の要望で対応したものが約400件とのことでありますが、緊急的に対応しているものが多いとのことであります。各地域の要望も緊急的な要望が多く、対応も緊急的なものに追われているという状況だと思いますが、施設が老朽化していることや農業従事者が減少し、日常管理が行き届いていない現状から、当初の計画にない施設の修繕や清掃などの管理業務が突発で発生した案件を優先的に対応されてきた状況を多く見てまいりました。今後は、緊急性や安全性も重視しながら、計画的に農業用施設整備を行う予算と緊急対応できる予算を確保、拡充していくことを要望いたしておきます。
次に、本市では担い手の高齢化や後継者不足などを背景に、未来へつなげる農村の担い手支援事業として、農業の基盤となる農村の担い手を支援し、持続可能な農村づくりを促進することを目的とした取組がなされています。
そこで、本事業について、令和4年度から6年度までの補助の実績件数をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 令和4年度は15件、5年度は11件、6年度は15件でございます。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 本事業に対する現場の要望について市の認識をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 地域の農家やJAなどからは、過去に補助を受けた担い手による2台目以降の機械導入や地域での共同利用への支援、アタッチメントなど附属機械のみの導入も補助対象に加えてほしいなどの要望があっております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 特に価格が高いコンバインなどの機械を地域や地区で共有する地域での共同利用への支援の取組が重要であると考えます。将来にわたって地域の農業を維持し持続可能なものにしていくためにも、このような現場の声をしっかりと施策へ反映し、持続可能な農業の実現に向けて支援を進めていくことが重要だと考えますが、市の所見をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 地域の農家やJAなどの意見をしっかり伺いながらニーズを把握し、持続可能な農業を未来へ引き継いでいくために、多くの農家が使いやすい制度となるよう検討してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) ぜひ検討をよろしくお願いいたします。
近頃話題になっている熊の被害について、福岡市では野生の熊が出没する可能性は現時点では極めて少ないですが、イノシシや猿のほか、鳥類による農業被害は続いていると聞いています。令和6年度の鳥獣による被害額は約2,900万円に上り、ニホンザルやカラスによる人的被害も発生しています。
今後、こうした鳥獣被害防止について対策を強化すべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 福岡市では令和6年度から、これまでの猟友会等によるイノシシの捕獲活動に加え、民間事業者及び猟友会による集中捕獲を実施したほか、市独自の侵入防止柵の導入支援や地域ぐるみで実施するやぶや茂みなどの刈り払いへの支援を強化しております。今後とも、専門家などの意見を踏まえながら、捕獲活動のさらなる効率化のため、新しい技術や製品などについて積極的に検討し、鳥獣被害の減少に向け対策を進めてまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 令和6年度に支援の強化をしていただいておりますが、現在も被害に遭っている声を多くお聞きします。引き続き、積極的な対策の検討をお願いいたします。
次に、昨今の異常な猛暑、令和4年には本市においても8月の平均気温が30度を超え、10年前と比べて猛暑日の日数が過去最多となるなど、継続して異常な暑さが続いています。この猛暑に対して、本市の農業現場からはどのような声が上がっているのか、市として認識をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 農家からは、作物の生育不良や品質、収量が低下するなど影響を及ぼしているというふうに聞いております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 農業現場では、植付けを行う品種を変更したり、暑さ対策のために新たな整備を行うなどいろいろ工夫していると聞いていますが、農家の方の負担も大きいようであります。このため、市としても猛暑に対する様々な取組を行う必要があると思いますが、これに対して、現在、市としてどのような取組を行っているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 市の暑さ対策の取組につきましては、農業用ハウス内の温度上昇を抑えるための遮光ネットや遮光カーテンなどの整備費用に対して、園芸産地育成事業の中で支援を行っております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) この支援を行う園芸産地育成事業について、十分な予算の確保はできているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 園芸産地育成事業につきましては、令和6年度は農家の要望に応じた予算を確保しており、今後も引き続き予算の確保に努めてまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 猛暑が常態化する中で、農家の負担軽減や生産体制の維持に向けた支援は今後ますます重要になると考えます。予算面も含め、実効性のある取組を一層強化していくことを要望いたします。
次に、本市の林業についてお伺いいたします。
市域面積の約3分の1を森林が占める本市においては、これまでの複数回の質問を通じて、金武地区を中心に森林の境界明確化が行われ、森林整備の事前準備が進んでいると認識しています。森林境界の明確化について、これまでの取組とその結果をお伺いいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 森林境界の明確化につきましては、地籍調査が行われておらず、境界が不明な森林を対象に、令和3年度から5年度までに、西区の約200ヘクタールについて実施しております。令和6年度及び7年度につきましては、2か年をかけて約275ヘクタールを実施しているところでございます。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 森林整備や木材利用を目的として育てられた人工林を活用していくためには、森林の境界明確化が基本となるので、引き続き着実に進めていただくことをお願いいたします。現在、福岡市は花粉発生源対策として、杉、ヒノキ人工林の伐採に取り組んでいますが、目標についてお伺いいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 花粉発生源対策の目標につきましては、31年生以上の杉、ヒノキ人工林約4,600ヘクタールを対象に、令和6年度からの10年間で、その2割である920ヘクタールを削減することとしており、現在、伐採、植え替えによる広葉樹林化や間伐に取り組んでいるところでございます。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 目標を達成するためには、福岡市が管理する森林だけでなく、木材価格が低迷する中、私有林の伐採も進めていく必要があると思いますが、どのような対応を行っているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 私有林の伐採促進につきましては、令和7年度から、林業の生産性の向上を図ることを目的に、林業機械のレンタル、リース費や杉、ヒノキ伐採木の運搬経費に係る補助を開始したところでございます。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 令和7年度から新しい補助制度を創設されていますが、私有林の伐採支援は花粉発生源対策だけでなく、林業振興のためにも重要であり、引き続き森林所有者任せにせず、計画的に伐採を進めていただくようお願いいたします。
次に、林業を活性化するためには、杉、ヒノキ人工林の伐採、植え替えなどとともに、福岡市産材の利用の促進が重要であると認識していますが、市産材を活用することは、地域の森林資源の循環利用に貢献する取組であり、また、身近な森から取れた木材を活用することで、森林や木材利用について市民や事業者への普及啓発にもなり、さらなる木材の利用促進にもつながると考えています。
そこで、市産材の利用促進に向けた課題と課題解決に向けた取組内容をお伺いいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 答弁に入ります前に、先ほどの答弁の訂正をさせていただきます。園芸産地育成事業に関する御質問に対しまして、予算の確保をした年を令和6年度と申し上げましたが、正確には令和7年度でございます。訂正しておわびさせていただきます。
それでは、御答弁を差し上げます。
市産材は、市場に出荷した場合、一般的な流通ルートから市産材のみを抽出して調達することが難しかったため、公共施設への市産材の安定的な供給を図ることを目的として、令和4年度から市有林等で伐採した木材をストック、供給する取組を実施しており、公民館などの公共施設に市産材を活用しております。また、民間施設における市産材の利用促進を目的として令和7年度から地域産材を活用した木質化等への補助を開始するなど、民間事業者とも連携し、市産材の利用促進に取り組んでいるところでございます。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 公共施設に市産材を活用しているとのことですが、市公共施設整備における市産材使用料の令和3年度から6年度までの値をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 市公共施設の市産材使用量につきましては、令和3年度が約11立方メートル、4年度が約80立方メートル、5年度が約67立方メートル、6年度が約74立方メートルとなっており、施設の竣工年度により使用量のばらつきはございますものの、年々増加傾向にございます。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 市産材の活用が増加傾向であることはよいことであり、引き続き取組を進めてほしいと思いますが、木材全体の使用量は今後も着実に増やしていく必要があると思います。
先日、私は宮崎県で開催された森林・林業・林産業活性化議員連盟の九州大会に参加してまいりました。宮崎県では体育館の屋根が木造となっている事例が紹介されており、木材生産量の多い宮崎県ならではの、木材をふんだんに活用した施設でありました。福岡市でも、ぜひ市産材をはじめとした木材をふんだんに活用した施設を建築してほしいと思いますが、市産材を生かした公共施設の木造化について、市の考えをお伺いいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 木造建築につきましては、建築基準法における木造建築物の耐火性能の合理化や木質耐火部材の技術開発と新たな選択肢も増えてきております。今後とも、関係局と連携して、公共施設の木造、木質化へ積極的に取り組み、市産材を含む木材の利用促進を図ってまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 今後も市産材の利用促進を図っていくとのことですが、当大会では熊本県のエバーフィールド木材加工場の取組も紹介されました。施設の施工には県産杉材がふんだんに使われ、地元の工務店が高度な加工、施工技術を担ったということであります。この過程は、県産材の利用拡大にとどまらず、地域の事業者が新しい技術を身につける場にもなり、地域の林業、木材産業全体の底上げにつながっているとのことであります。公共施設の木造、木質化も含めてですが、地域の木材を生かした建築物を整備することは、伐採、加工、運搬といった供給の流れ全体を動かし、結果として市内産材の利用促進にも大きく寄与することになります。福岡市でも市産材をはじめとした木材を積極的に使った施設づくりを進めていくことで、森を育て、地域の産業を育て、そこで働く担い手の技術を育てる好循環が生まれると考えます。今ある公共施設の木質化を着実に進めることに加え、今後、市産材を積極的に用いた新たな施設の建築についても、前向きに検討していただくことを要望いたします。
次に、水産業についてお伺いいたします。
以前質問しました、本市における養殖業の振興について、現状と今後の方向性をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 福岡市におきましては、漁業者により、ノリ、ワカメ、カキの海面養殖が行われておりますが、その生産量については、気象条件のほか、魚類による食害の状況等により毎年変動しております。市といたしましては、カキ養殖の生産拡大に向けた試験や、ウニ、アワビの陸上養殖試験に取り組むほか、魚類の陸上養殖の可能性を探るための調査を予定しております。また、市漁協の組合員となった民間企業により、カキなどの種苗生産施設の整備が進められております。今後とも、漁業者の所得向上につながるよう、福岡県水産海洋技術センターや学識者等の意見を聞きながら、養殖のさらなる推進に取り組んでまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 近年、博多湾内において水揚げ量の減少が続き、地元の業者の方から魚が取れず、厳しい状況が続いているとの声が寄せられています。
こうした現状について市としてどのように把握されているのか、まずお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 博多湾内におきましては、魚類等の餌となるプランクトンの増殖や海藻の生育などに欠かせない窒素やリンなどの栄養塩の不足により生態系の循環がうまくいかず、水産生物が育たなくなり、養殖ワカメやノリの不漁、コノシロなどの漁獲量が減少しております。また、水産生物の産卵や稚仔魚の生育場となる藻場につきましても、近年、気候変動による海水温上昇や、ウニや植食性魚類などによる食害などにより減少しております。加えて、海底のヘドロ化や海底ごみの堆積などによる底質悪化により、シャコやアサリなどの底生生物の生育に影響が出ていると漁業者から聞いております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) それでは、今後の博多湾における資源回復や漁業の持続性を確保するために、現在どのような対応を行っており、また、今後の対応についてはどのような方向性を考えておられるのか、市の見解をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 水産生物の生育場となる藻場の再生拡大、海底耕うんなどによる底質改善、海底ごみ回収などを実施しております。また、現在、水産生物の生育に重要な博多湾の栄養塩の在り方の検討が始まっており、将来の湾内の漁業に大きな影響があると考えていることから、今後とも、市や福岡県の関連部局と連携しながら取り組んでいくとともに、引き続き漁業者の実施する環境保全活動を支援してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 藻場の造成や海域環境の改善など、現場では専門的な知識と技術が求められています。こうした状況を踏まえ、農林水産業の専門技術者をより積極的に市の取組に参画させ、専門的な知見を現場支援に反映させていくべきではないかと考えますが、市の認識をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 農業につきましては、専門知識を有する福岡県普及指導センターやJAと協議会を組織するなど、関係機関と連携しながら生産支援を行っております。林業につきましては、専門家である、森林施業プランナーの資格等を有する森林組合の職員と連携しながら森林整備を進めております。水産業につきましては、福岡県水産海洋技術センターや大学などの学術機関と連携しながら漁業支援を行っております。今後とも、各分野において専門的な知見を持つ県や関係機関などと連携しながら、現場支援を行ってまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) また、具体的な施策だけでなく、今後の農林水産業施策の指針となる総合計画に専門的な知見が反映されるべきではないかと考えますが、市の認識をお尋ねいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 農林業及び水産業の各振興審議会におきましては、大学の農学部の教授などに委員に御就任いただき、総合計画の策定や事業実施に関して専門的な意見をいただいております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) それでは、これら農業、林業、漁業への新規就業者の増加を目的とし、現在どのような取組が行われているのか、お尋ねをいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 農業につきましては、県やJAなどの関係機関と連携し、就農希望者からの相談対応や技術習得のための研修を実施するとともに、就農後の営農資金や農業用機械、施設等の導入経費への助成などを実施しております。
林業につきましては、県が実施している育成研修の広報や森林整備の重要性及び林業の魅力を伝えることを目的に、間伐を体験するワークショップや広報動画の作成などを実施しております。
漁業につきましては、漁業の魅力を伝える動画の公開や漁協内での受入れ体制構築の支援を実施するとともに、新規就業から5年間に必要な資格、漁具などの取得費用及び住宅確保に対する支援などを実施しております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 様々な取組がなされているとのことでありますが、農林水産業の従事者は継続して減少しており、今後も引き続き力を入れていただくことを要望いたします。
以上、農業、林業、水産業とそれぞれの観点から要望をいたしましたが、現場から寄せられる声からは、分野は違っても就業者の高齢化や設備投資の必要性の増加など、本市の農林水産業は現在、また将来にわたって様々な課題を抱えています。私たちの生活を支える基盤である農林水産業を支えることは福岡市全体の持続可能な成長にもつながります。一方で、令和2年度の福岡市農家意識調査では、5年後の農業経営が見込めない方は、後継者がいないに次いで、収入が不安定を理由に挙げています。
福岡市の農林水産業を活性化していくためには、今後も支援を継続、強化することに加え、ブランディングの強化も含めた稼げる農林水産業への転換を進めていくことが必要であると考えますが、今後の福岡市の農林水産業の全体に対する政策について、市としての所見をお伺いいたします。
○副議長(尾花康広) 姉川農林水産局長。
○農林水産局長(姉川雄一) 農林水産業の振興につきまして、生産者の所得向上は非常に重要な課題であると認識しております。市におきましては、農水産物のブランド化の推進や民間施設の木材利用の促進、また、それらの情報発信や学校給食での利用促進などによる販路及び消費の拡大のほか、生産性の向上に資するスマート農業の推進など、これらの施策に取り組んでいるところでございます。今後とも、生産者の所得向上のため必要な支援を実施してまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 淀川幸二郎議員。
○3番(淀川幸二郎) 本日いろいろ質問をさせていただきましたが、現場の方々と話す機会が私も多くありますが、島市長をはじめ、農林水産局の皆様方には現場の方から直接いろんな現場の課題の声を聞いていただいているということで、ありがたいという感謝の声もお聞きいたします。しかしながら、農林水産業を取り巻く厳しい状況ということも一方でたくさん声をいただきます。今回質問で取り上げさせていただきました今後の取組をしっかりと推進していくためにも、農林水産業の各分野でそれぞれ予算を必要としていることが明らかになったと思っておりますし、やっぱり農林水産局の予算が少し必要な分が不足しているということを感じています。ぜひ必要な予算をしっかりつけていただいて、また、農林水産業の従事者が希望を持って仕事をしていけるという状況をつくっていくためにも、どんどん未来につなげる施策をしっかり打っていくためにも、やっぱり農林水産局の予算というものを拡充、確保していくということを要望させていただきます。
最後に、今後、農林水産分野の予算を全体的に底上げしていく必要があるのではないかと考えますが、島市長の御所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
○副議長(尾花康広) 島市長。
○市長(島宗一郎) 福岡市は充実をした都市機能と豊かな自然環境が近接をしたコンパクトな都市であり、新鮮な農水産物に恵まれ、食べ物がおいしいまちと高い評価をいただいております。福岡市の魅力を支える農林水産業を未来へと引き継いでいくためには、生産基盤の維持、整備に加えて、経営の安定化、担い手の確保、ブランド化を推進することは非常に重要なことであると考えており、国や県の制度に加えまして、市独自の支援に取り組んでまいりました。今後も引き続き生産者の意見を広く伺いながら、ハード、ソフト両面で生産者を支援し、持続できる強い農林水産業の推進にしっかりと取り組んでまいります。以上です。
○副議長(尾花康広) この際、時間を延長いたします。大石修二議員。
○32番(大石修二)登壇 私は公明党福岡市議団を代表いたしまして、福岡市民の財産である老人いこいの家について、子宮頸がん予防対策としてのHPV検査単独法の導入について、子宮頸がん撲滅へ向けた男性へのHPVワクチンの接種について、新型コロナワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種費用助成について、以上4項目で質問を行ってまいります。
まず初めに、福岡市の財産である老人いこいの家についてお尋ねをいたします。
日本は既に世界有数の長寿国となっており、同じく私たちの福岡市も超高齢社会へと突入しております。日本では高齢化率が2007年には21%を超え、団塊のジュニア世代が全員65歳以上になる2040年には約35%になるという予測が立てられているところでもあります。しかし一方で、いわゆる高齢者と言われるこの高齢者の定義も意見が分かれるところであり、65歳以上を一律に高齢者と見る一般的な考え方も、現実的には当てはまらないのではないかと言われております。福岡市の高齢者が生きがいを持って生き生きと活躍をされることが、福岡市がこれからも活力があり、アジアのリーダー都市として発展し続けていくための大きな条件の一つでもあります。
福岡市においては、健康寿命を延ばし、活躍をしていくためにも、長年住み慣れた地域で暮らし続けるためにも、高齢者に対して教養の向上、レクリエーション及び相互親睦のための場の提供として、各校区に老人いこいの家が設置、運営をされております。自治体が老人いこいの家を運営する意義は、大きく言えば高齢者の社会的孤立の防止と健康寿命の延伸にあります。老人いこいの家は、1965年、昭和40年の厚生省通知に基づき、老人に教養の向上、レクリエーションのための場を与え、もって老人の心身の健康の増進を図ることを目的とする施設として、全国に整備が進められたところでもあります。しかしながら、制度の創設から半世紀以上が経過をしており、日本社会は深刻な人口構造の変化に直面している状況でもあります。このような社会背景の下、高度成長期に整備された老人いこいの家は、近年、単なる高齢者の余暇施設という従来の役割から、地域における介護予防や健康増進、多世代間の交流、そして、社会的孤立を防ぐための多機能なコミュニティをつなぐという新たな役割を担うべく、根本からの変革が求められております。
そこでお尋ねをいたしますが、本市における高齢化の動向はどうなっているのでしょうか。8年前と4年前、直近の高齢者人口と高齢化率をお示しください。
また、老人いこいの家の設置数と分布状況はどうなっているのでしょうか。
さらに、施設利用の状況の推移はどうなっているのでしょうか。8年前と4年前、直近の延べ利用数をお示しください。
施設の老朽化はどうなっているのか、平均築年数までお示しください。
子宮頸がんに関連して幾つかお尋ねをしてまいります。
まず、HPV検査単独法についてであります。
女性特有のがんである子宮頸がんの主な原因となるヒトパピローマウイルス、HPVへの感染を調べるHPV検査単独法という手法が、2024年度より、自治体が行う公的検診として導入ができるようになりました。この検診の推奨年齢は30歳から60歳となっており、既に4つの自治体で実施が始まっているようでもあります。
初めに、今回、国において公的検診に加えられたHPV検査単独法とは、具体的にはどのような検査方法なのか。また、どのようなメリットがあるのか、分かりやすくお示しをください。
次に、男性へのHPVワクチンの接種についてお尋ねをいたします。
HPVワクチンとは、いわゆるヒトパピローマウイルスの感染を予防するワクチンのことであります。このHPV、ヒトパピローマの感染が子宮頸がんの主な原因だと言われており、子宮頸がんに罹患した人の約90%以上でこのヒトパピローマウイルスが発見されるということが分かっております。また、国立がん研究センターによりますと、国内で毎年約1万1,000人が子宮頸がんに罹患をし、約3,000人の人が亡くなっているとの研究結果が示されているところでもあります。子宮頸がんの発症予防を目的としたHPVワクチンについて、令和4年に、定期接種対象者への積極的接種勧奨が約9年ぶりに再開をされました。日本では、子宮頸がんの予防として女性のみに定期接種となっているHPVワクチンでありますが、海外では男女ともに公費負担で接種できる国もあるようであります。また、最近では、日本国内でも男性へのHPVワクチンの接種に助成を行っている自治体も出てきているとのことでもあります。
そこでまず、男性へのHPVワクチン接種について、国、厚生労働省における審議など、動向はどうなっているのか。さらには、HPV感染が原因となる男性の疾病にはどのようなものがあるのか。また、男性もHPVワクチンを接種することでどのような成果が期待できるのか、接種費用についてはどの程度かかるのか、全国での接種費用の助成の状況はどうなっているのか、併せてお示しいただきたいと思います。
次に、新型コロナワクチン及び肺炎球菌ワクチンの接種費用助成についてであります。
初めに、新型コロナワクチンの接種についてお尋ねをいたします。
今年の10月1日より、65歳以上の高齢者を対象に令和7年度の新型コロナワクチンの定期接種が始まりました。これまでとは違い、国からの接種費用の助成がなくなり、自治体からだけの助成となりました。どれだけの助成をするかについては各自治体の判断に委ねられており、自治体によって自己負担額に大きな違いが生じています。
まず、福岡市をはじめ、県内の各自治体での自己負担額はどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
次に、新型コロナと季節性インフルエンザの重症化リスクの比較についてであります。
昨年の高齢者における新型コロナと季節性インフルエンザでは、死亡者数はどのようになっているのか、お示しください。
次に、肺炎球菌ワクチンの接種についてお尋ねいたします。
高齢者を対象とする肺炎球菌ワクチンの定期接種については、昨年の4月1日から対象者が変わりました。具体的にどのように変わったのか、お示しいただきたいと思います。
以上で1番目の質問を終わり、2問目以降は自席にて行ってまいります。
○副議長(尾花康広) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 老人いこいの家に関する御質問にお答えいたします。
本市における65歳以上の高齢者人口と高齢化率につきましては、8年前である平成28年度末が31万7,000人余で20.9%、4年前の令和2年度末が34万4,000人余で22.0%、直近の6年度末が35万9,000人余で22.3%となっております。
次に、老人いこいの家の設置数につきましては、6年度末現在、全校区地区に1館の153館であり、内訳は、単独館が49館、公民館との合築館が104館でございます。
次に、延べ利用者数については、8年前の平成28年度が32万人余、4年前の令和2年度が10万7,000人余、直近の6年度が21万3,000人余となっております。
次に、老朽化について7年11月末現在の状況で申し上げますと、単独館については木造であり、耐用年数40年の半分の期間である築20年を過ぎた施設が71%で、平均築年数は24年でございます。なお、耐用年数を経過した3館については、地域と建て替えに向けて協議を進めております。また、合築館につきましては、耐用年数70年の半分の期間である築35年を過ぎた施設はなく、平均築年数は17年でございます。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 山嶋保健医療局長。
○保健医療局長(山嶋 剛) まず、HPV検査単独法についての御質問にお答えをいたします。
同検査法は子宮頸がん検診に用いられる検査でございまして、現在の検査方法が細胞のがん化の有無を調べるのに対し、これはヒトパピローマウイルス、いわゆるHPVの感染の有無を調べることにより、子宮頸がんのリスクの高い人を抽出するものでございます。また、同検査法のメリットとしましては、HPV陽性者の一部が子宮頸がんに罹患するため、リスクが高い人を追跡管理することで、子宮頸がんの早期発見、早期治療につながることや現在の検査方法では検査間隔が2年に一度とされておりますが、同検査法では、陰性者は5年に一度とされているため、受診の負担が減ることなどがございます。
次に、男性へのHPVワクチン接種についての御質問にお答えをいたします。
国の動向につきましては、令和7年9月25日に開催された厚生科学審議会では、定期接種化に向けて、有効性、安全性、費用対効果に関する検討を進めていくこととされております。また、HPV感染が原因となる男性の疾病につきましては、肛門がん、中咽頭がん、陰茎がん、性器などの周辺にいぼができる尖圭コンジローマなどがあります。また、男性のHPVワクチン接種による効果につきましては、特定のHPV感染に起因する肛門がんの一部と尖圭コンジローマに対する予防効果が認められております。また、接種費用につきましては、男性への接種は任意接種となるため医療機関により異なりますが、福岡市が女性を対象に実施している定期接種では、3回接種で2価及び4価ワクチンは約5万1,000円、9価ワクチンは約8万2,000円と設定しております。また、他の自治体の状況につきましては、現在、政令市で助成を行っている都市はございませんが、東京23区や宮崎市などの一部の自治体で助成が行われております。
次に、新型コロナ及び肺炎球菌ワクチン接種についての御質問にお答えをいたします。
福岡市における新型コロナワクチン接種の自己負担額につきましては、接種費用約1万6,000円のうちワクチン代相当額である1万2,000円としており、福岡市以外の県内59自治体では、無料から接種費用の半額程度の7,800円までとなっております。また、福岡市における令和6年の65歳以上の死亡者数につきまして、国の人口動態統計によりますと、新型コロナに起因するものが282人、インフルエンザに起因するものが29人となっており、全国と同様の傾向となっております。
高齢者の肺炎球菌ワクチンの対象者につきましては、65歳の方、60歳以上65歳未満で特定の障がいがある方、経過措置として70歳以上の5歳刻みの方を対象として、平成26年度から定期接種化がなされ、10年経過後の令和6年度に経過措置が終了しております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 2問目に入ります。
まず、老人いこいの家について、具体的にお尋ねをしてまいります。
1問目で御答弁いただきました高齢者の社会的孤立の防止と心身の健康維持という観点からしますと、定期的に集える老人いこいの家が各地域に存在しているということは、高齢者の孤立を防ぎ、また、精神的な安定にも大きく寄与するかと思います。そういった意味から、本市においてもそうでありますけども、単身高齢世帯が増加し続ける都市部において、老人いこいの家の存在は極めて重要なことではないかと考えます。
このような老人いこいの家の存在についてどのような御所見をお持ちでしょうか、お聞かせください。
各地域住民にとっての老人いこいの家の存在意義。本市の多くの老人いこいの家では、高齢者が主体的に健康運動など様々な取組が行われてきており、フレイルや認知症予防など、健康寿命の延伸と介護予防に貢献しているところでもあります。
本市でのこれまでの具体的な取組状況や効果などをお示しいただければと思います。
地域にとって、これまでの老人いこいの家は往々にして高齢者の場所であり、高齢者が中心で運営が行われているようであります。具体的な利用の基準や考え方はどうなっているのか、お示しください。
今、老人いこいの家に求められていることは、高齢者だけが専有的に利用するのではなく、子育て世代や子どもたちなど、多様な地域住民が交流できる場所へと転換することではないかと考えております。そのことが世代間の相互理解につながり、ひいては地域コミュニティ全体の活性化へと昇華していくことになります。
本市の現状と、御所見をお聞かせください。
次に、施設運営についてでありますが、本市においての老人いこいの家の運営については、各地域の老人クラブ連合会にお願いをしている現状があるかと思います。
具体的にどのような運営状況になっているのか、また、これまでの運営体制等で問題、課題はなかったのか、併せてお示しください。
さらに、老人いこいの家の運営に対して、NPOや地域住民が参加していく公民連携、いわゆるPPPモデル等を導入することによって、行政負担の軽減や地域の住民ニーズに応える質の高い住民サービスが提供できるのではないか、また、行政と地域住民が協働をして地域課題等を解決するという新たな施策の実現に貢献できるのではないかと考えますが、御所見をお聞かせください。
次に、老人いこいの家が抱える様々な課題についてお尋ねをいたしたいと思います。
これまでにも各議員のところへ、相談として各地域から老人いこいの家についてのお声が寄せられているかと思います。例えばですが、老人いこいの家での活動メニューが利用者のニーズに合っていない、あるいはそもそもメニューがないので、老人いこいの家の利用につながりにくいなど、結構厳しい御意見もあります。そのほか、長年にわたり特定の皆さんの運営により、利用者が特定のグループや個人に固定化される傾向が発生しており、このことが施設利用者の中に微妙な人間関係を生み、新しい利用者が利用しにくいという状況もあるようであります。このことは本来、地域に大きく開かれて自由に利用できる公共施設が実質的に逆の利用実態になっているということでもあります。
このような利用状況については具体的にどのような対策を取られるのか、御所見をお聞かせください。
次に、老人いこいの家における多世代間交流についてでありますが、この施設の名称は老人いこいの家となっております。本市の利用規則には、子育て世代の利用も可能となってはいますが、やはり老人という言葉が頭についていれば、なかなか利用しにくいのではないでしょうか。
そこで、思い切ってこの老人いこいの家についての愛称の公募を行い、皆さんにより親しまれる愛称にはできないでしょうか、前向きな御所見をお聞かせください。
次に、この老人いこいの家の行政に与える影響、課題についてお尋ねをいたします。
本市の多くの老人いこいの家は建築から長い年月が経過をしており、老朽化が心配されています。耐震性、設備の古さなど、利用者からも多くの建て替えや改修の要望が出てきております。
そこでお尋ねですが、施設の老朽化対策と財政負担の増大について、さらには利用率が低迷している施設と費用対効果が悪い施設についてどのような対策を検討しているのか、具体的にお示しください。
次に、これまで述べてきましたけれども、本市の老人いこいの家が直面する複合的な課題に対応するための取組についてお尋ねをいたします。
従来の維持管理を行っていくという発想から大きく脱却をして、老人いこいの家を本市の、そして各地域の大変に重要な財産として、地域共生拠点として生まれ変わっていくという明確で強い目標の設定が必要であります。具体的には、運営手法の多様化として、先ほども言いましたけれども、公民連携、PPPの推進や指定管理者制度の積極的な活用、そして、地域住民を主体とした運営モデルの構築、導入など、革命的支援策に取り組むべきであります。
行政が設置管理するという発想ではなく、NPO、社会福祉法人、民間企業など多様な主体と連携をして、創意工夫やそれぞれの専門性を生かした運営に努力すべきであります。御所見をお聞かせください。
次に、HPV検査単独法についてであります。
新たな検査方法ということでありますが、自治体がこのHPV検査単独法を導入する上での課題や注意点についてどのようなことがあるのか、具体的にお示しください。
また次に、男性へのHPVワクチン接種についてであります。
まだまだ男性へのHPVワクチンの接種についての認知度は低いのが現状ではないでしょうか。一般的に、HPVワクチンは女性のみが接種するというイメージが強いかと思われます。しかし、HPV、ヒトパピローマウイルスは男性にも感染しますし、感染している男性がパートナーである女性に感染させてしまうことも考えられ、女性の子宮頸がんを予防するためには、ワクチンにより男性の感染を防ぐことがより効果的であると言われております。日本国内の自治体が独自でワクチンの接種費用を助成する取組は、当然、接種による効果を期待するところでもありますけれども、そのほか、男性への接種がいかに重要であるかとの認知度を高めることも目的とされているのではないでしょうか。
そこでお尋ねをいたしますが、本市におけるHPVワクチンの男性接種についての市民に対しての周知はどのように行われているのか、お示しをいただきたいと思います。
次に、新型コロナワクチン及び肺炎球菌ワクチンの接種費用助成についてであります。
まず、新型コロナワクチンについてお尋ねをいたします。
先ほど御答弁をいただきましたけども、本市の新型コロナワクチンの接種費用の自己負担額は1万2,000円と、福岡県内で突出して高額になっております。先日も市民相談として、年金生活者には1万2,000円という自己負担は大きいと、接種はできません、しませんということでありました。また、高齢者施設関係者や医療関係者からも、福岡市のワクチン接種費用が高過ぎるので、高齢者はワクチンの接種控えが起きていますとの切実な声が聞こえてきました。結果として、本市の高額なワクチン接種費用が接種率の低下や健康リスクの増大につながっているのではないでしょうか。高齢者や基礎疾患を持つ人など重症化リスクのある人たちが、主に経済的負担で健康行動を抑制してしまうことは、公衆衛生上のリスクがずっと継続することになるかと思います。
福岡市においてのこの状況は大変によろしくなく、福岡らしくないのではないでしょうか。どのような御所見をお持ちか、お聞かせください。
あと、現実的に本市内の高齢者施設でクラスターが発生しているとの報道もありますし、実際に施設の関係者からもクラスターの大変さのお話もお聞きしているところであります。
このように厳しい状況を放置するということは、福岡市の感染予防政策の根幹まで揺るがすことになるのではないのか、このことについても、併せて御所見をお聞かせください。
次に、肺炎球菌ワクチンについてお尋ねをいたします。
さきの答弁にもありましたけれども、肺炎球菌ワクチンの定期接種について、経過措置が終了したため、経過措置中に接種しなかった年齢層の人たちが助成を受ける機会を失っております。
現在、経過措置期間中に接種しなかった場合の接種や、定期接種後に2回目の接種を望む場合などの任意接種費用の自己負担額は幾らになっているのか、お示しください。
以上で2問目を終わります。
○副議長(尾花康広) 藤本福祉局長。
○福祉局長(藤本広一) 老人いこいの家に関する御質問にお答えいたします。
老人いこいの家が担っている役割としましては、地域の高齢者が身近に利用できる交流や活動の場であると認識しております。
次に、具体的な取組の状況や効果については、老人いこいの家は毎年20万人以上の利用者があるなど、地域に開かれた施設となっております。また、フレイルや認知症の予防を目的としたよかトレ実践ステーションやふれあいサロン、出張福岡100プラザなどにも活用されるなど、高齢者の生きがいづくりや健康維持、社会参加にも寄与しております。
次に、利用基準などについては、国の通知に基づき条例などを定めて運用を行っており、利用の対象を原則として60歳以上としております。
次に、実際の利用については、60歳以上の方のほか、地域全体で子育てを行う環境づくりを支援するため、高齢者の利用に支障がない範囲で、子育て交流サロン、育児サロンの利用も可能となっております。
次に、運営体制については、単独館は校区の老人クラブ連合会の推薦を受けた鍵管理等責任者が、合築館は公民館長が施設の管理や利用申込みの受付などを行っております。課題としましては、利用方法が分かりづらい、広く認知されていないなどがあると認識しております。
次に、公民連携などについては地域によって様々な活用がなされていることから、その導入については慎重な検討が必要であると考えております。
次に、利用実態については、年間延べ利用者数が4,000人を超える地域もある一方で、数百人以下という少ない地域もあることから、地域の方々の認知度を高め、広く利用していただけるよう、広報の強化や利用のきっかけとなる講座を開催するなど、地域の意向を踏まえた効果的な取組を検討してまいります。
次に、愛称については、既に地域でシニアラウンジという愛称を使っているところもあることから、今後、他の地域の意向も確認していくとともに、老人という呼称については表現の仕方を工夫してまいります。
次に、施設の老朽化などへの対策については、建て替えは耐用年数などを踏まえ、老朽化の度合いに応じ、財政負担の平準化を図りながら、計画的に公民館との合築や単独館の整備を進めており、より多くの方に利用いただける施設となるよう取り組んでまいります。
次に、多様な主体との連携による運営については、高齢者の身近な交流や活動の場として設置しており、自主的な利用に供しているところでございますが、昨年度からは福岡100プラザの講座などを地域に提供する出張福岡100プラザでも活用しているところでございます。一方、利用方法が分かりづらい、広く認知されていないなどの課題もあるため、NPO法人などの多様な主体も含め、幅広く広報を行うとともに、高齢者にとってよりよい場となるよう取り組んでまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 山嶋保健医療局長。
○保健医療局長(山嶋 剛) まず、HPV検査単独法についての質問にお答えをいたします。
同検査法は、対象年齢が限定されることや検査結果によってその後に必要となる検査内容が異なることなどから、一人一人の受診状況を適切に管理する必要がございます。そのため、受診者の情報と検査結果を長期にわたって追跡することができるデータベースの構築や検診の実施体制に関わる医師会及び検診実施機関の理解と協力、そして、適切な受診をしていただくために対象者への普及啓発などといった課題がございます。
次に、男性へのHPVワクチン接種についての御質問にお答えをいたします。
市民への周知につきましては、男性への接種が定期接種化されていないため特に行ってはおりませんが、市民から問合せがあった際には、国が公表している資料に基づき、ワクチンの効果や定期接種化に向けた検討状況などについて説明をしております。
次に、新型コロナ及び肺炎球菌ワクチン接種についての御質問にお答えをいたします。
福岡市では、個人の発病や重症化の予防を目的に実施しているワクチン接種のうち、毎年接種する高齢者のインフルエンザや新型コロナワクチンにつきましては、接種費用のうち、ワクチン代相当額を負担していただくこととして医療機関の手技料に係る部分を助成し、負担の軽減を図っているところでございます。また、生活保護や市県民税非課税世帯の方などは無料としております。今後の新型コロナワクチン定期接種の自己負担額につきましては、他都市も含め、接種率や感染状況などを注視しつつ、必要に応じて検討してまいります。
また、高齢者施設での集団発生についてですが、基本的な感染対策を広く市民に啓発しますとともに、特に高齢者施設を含む社会福祉施設に対しましては、感染症対策講習会を実施し、その内容を市ホームページに公開するなど、集団感染対策に取り組んでいるところでございます。今年度は講習会を3回実施し、245の施設に参加いただいております。
また、高齢者の肺炎球菌ワクチンの接種費用につきましては、任意接種の場合は、医療機関により異なりますが、福岡市が実施している定期接種では接種費用を約8,800円と設定しております。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 大石修二議員。
○32番(大石修二) 3問目に入ります。
老人いこいの家については、社会全体が急速な高齢化と社会ニーズの変化に直面する中で、これまでの旧態依然とした老人いこいの家のモデルは、少し寂しい気持ちにはなりますけれども、明らかに制度的な寿命の終えんで、使命の終わりを迎えつつあるものと考えております。今後の政策的な方向性として、これらの老朽化した施設を単に維持、管理、更新するのではなく、介護予防であり、多世代間交流であり、地域活動拠点といった多様な機能を持つ地域共生拠点へと戦略的に転換することが求められているところでもあります。この転換については、しっかりとしたデータによる施設の再編、指定管理者制度やPFI等の公民連携手法の積極的な導入など、そして、ICTを活用したプログラムの現代化という多種多様な改革を通じて実現されるものだと確信をいたしております。このことは単なる施設管理の問題ではなく、福岡市地域全体の健康と社会的つながりに対する重要な投資であり、持続可能な地域社会を構築するための革新的な政策課題でもあります。
本市の老人いこいの家がこれからの未来へ向けて大きく飛躍するための取組について、どのように具体的な改革を行っていくのか、島市長の決意をお聞かせください。
次に、HPV検査単独法についてお尋ねをいたします。
これまで御答弁いただきましたが、国においては2024年度から、細胞診に加え、体制が整った自治体についてはHPV検査単独法を公的検診として導入ができるものとしました。先般、公表されました厚生労働省の調査によりますと、既にHPV検査単独方法を導入している横浜市などの4自治体に加え、全国で337の自治体がHPV検査単独法を導入する予定であると回答しております。また、導入を検討しているという自治体も737に上るということであります。
今回お尋ねしたHPV検査単独法が子宮頸がん対策として定着すれば、これまでより合理的な精度の高い検査として多くの命を守る役割を果たすのではないか、本市においてのHPV検査単独法導入に向けての御所見をお聞かせください。
男性へのHPVワクチンの接種についてであります。
これまでの御答弁で、男性へもHPVワクチンを接種することによって、肛門がんと尖圭コンジローマを予防できること、また、全国では男性のHPVワクチン接種に対して公費助成を行っている自治体が複数あることが分かりました。女性のワクチン接種が公費負担であることに対して、男性の接種費用が高額になること、このことでも男性への接種のハードルが上がることになるかと思います。片方で、女性のワクチン接種率もなかなか上がってきていない現実もあります。公費助成である現在の取組をさらに強化をし、接種率を高めていくべきであります。
また、がん教育という大きな観点からいいますと、男性へのHPVワクチン接種の有効性の周知を行うとともに、全てのがんに対する予防について啓発の努力をお願いいたしたいと思いますが、決意をお聞かせください。
次に、新型コロナワクチン及び肺炎球菌ワクチンの接種費用助成についてであります。
新型コロナワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種について、制度の詳細な情報の市民への周知や自己負担があるワクチン接種に対して、自己負担をしてまでも接種を受けるメリットや重要性が高齢者を中心として皆さんによく伝わり切れていないのではないでしょうか。特に新型コロナワクチンについては、5類に移行してから、報道も含めて大きく後退しているかと思います。
市民の皆さんに呼吸器感染症の感染対策についての正しい情報、ワクチン制度の周知等ができていないのであれば、これでは公衆衛生効果は十分には出せないのではないかと思っております。御所見をお聞かせください。
これまで新型コロナワクチン及び肺炎球菌ワクチンの接種についてお尋ねをしてきましたが、両ワクチンの接種制度の変更によって、利用者に大きな負担がのしかかっていることがよく分かりました。仮にでありますが、新型コロナワクチンと肺炎球菌ワクチンの両方を接種した場合は、自己負担額が2万円を超えることになります。この負担は高齢者をはじめ、所得の低い人たちには大きな影響が出てくるのではないかと思いますし、実際に接種控えが出てきております。
先日の国会の参議院厚生労働委員会の質疑におきまして、我が党の秋野公造参議院議員の85歳以上の高齢者の死因上位である肺炎などの呼吸器感染を予防する観点から、ワクチンにアクセスしやすい環境が必要ではないのかという問いに対しまして、参考人として見解を述べられました福岡県私設病院協会の中尾一久会長は、新型コロナウイルスを例に挙げながら、ワクチンの接種費用が高くて打てないという申出がかなりある。低額で提供できるシステムがあるといいと強く訴えていらっしゃいました。公費助成が薄くなれば薄くなるほど、高齢者などリスクの高い人たちがワクチン接種を避けることにつながり、予防効果が減衰することとなり、結果的に医療費の増加や重症化リスクが増大する可能性が非常に大きくなるのではないでしょうか。
現在取り組まれている季節性インフルエンザ並みの接種費用にできないか。年齢を区切るなど、とにかく知恵を絞って、経済格差が命の格差にならないように、新型コロナワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種について、福岡市民が安心して住み続けられますよう、人に優しい、人に寄り添った島市政をお願いいたしたいと思います。市長の心温まる決意をお聞かせください。以上で質問を終わります。
○副議長(尾花康広) 山嶋保健医療局長。
○保健医療局長(山嶋 剛) まず、HPV検査単独法についての質問にお答えをいたします。
同検査法の導入につきましては様々な課題もあり、現時点では従来の検査方法を実施している自治体が大多数であることや、転出入した場合の対応を講じる必要があることなどから、住民異動が多い福岡市としましては、県や周辺市町村と歩調を合わせながら対応すべきと考えており、先行実施する自治体の状況なども踏まえながら慎重に検討してまいります。
次に、男性へのHPVワクチン接種についての御質問にお答えをいたします。
公費助成や接種の有効性の周知につきましては、国の厚生科学審議会における定期接種化に向けた検討の動向を注視してまいります。また、がん予防に対する啓発につきましては、がんの発症要因である喫煙や飲酒、食事などの生活習慣の改善をはじめ、定期的な検診やワクチン接種の重要性を様々な広報媒体を活用し、各世代に向けてしっかり周知してまいります。
次に、新型コロナ及び肺炎球菌ワクチン接種についての御質問にお答えをいたします。
市民への周知につきましては、蔓延を防ぐため、手洗い、換気、せきエチケットなどの基本的な感染対策を行うことや十分に栄養や睡眠を取り体調管理に努めること、また、高齢者には重症化予防の観点からワクチン接種が有効であることなどについて、これも様々な媒体を活用し、これまで以上に呼びかけてまいります。以上でございます。
○副議長(尾花康広) 島市長。
○市長(島宗一郎) 人生100年時代の到来を見据え、高齢者が元気で生きがいのある生活を送り続けるためには、様々な形で社会参加を促進していくことが重要であると認識をしています。福岡市では、老人いこいの家を小学校区ごとに設置をして広く地域の皆様に使っていただくとともに、出張福岡100プラザなど新たな取組の場としての活用も始めたところであり、より魅力的な場となるように、広報や多様な主体との連携などを進めてまいります。今後とも、高齢者お一人お一人が心身ともに健康で自分らしく活躍できる社会の実現に向けて、しっかりと取り組んでまいります。
予防接種は、これまで多くの感染症の流行の防止に成果を上げ、感染症による患者の発生や死亡者数の減少をもたらすなど、市民の健康寿命の延伸に重要な役割を果たしてきているところでございます。今後とも、効果や安全性などを確認しながら予防接種を実施するとともに、必要とする国民全てが等しく接種できるよう国に対して要望するなど、より健康で安全な暮らしの実現に向けた取組をしっかりと進めて、市民の生活の質の向上を図ってまいります。以上です。
○副議長(尾花康広) お諮りいたします。
本日の会議はこの程度にとどめ、残余の質問は明16日の会議にこれを繰り延べたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(尾花康広) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
次の会議は明16日午前10時に開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
午後5時27分 散会