平成29年9月14日(木)


平成29年第4回福岡市議会定例会

議  事  日  程 (第2号)

                             9月14日 午前10時開議

第1  一般質問


本日の会議に付した事件

 議事日程のとおり


出 席 議 員 (62名)

1番  鬼 塚 昌 宏       2番  堤 田   寛

3番  調   崇 史       4番  津 田 信太郎

5番  大 森 一 馬       6番  大 原 弥寿男

7番  平 畑 雅 博       8番  打 越 基 安

9番  冨 永 計 久      10番  森   英 鷹

11番  川 上 晋 平      12番  稲 員 稔 夫

13番  大 坪 真由美      14番  中 島まさひろ

15番  川 上 陽 平      16番  古 川 清 文

17番  高 木 勝 利      18番  篠 原 達 也

19番  飯 盛 利 康      20番  今 林ひであき

21番  阿 部 真之助      22番  尾 花 康 広

23番  松 野   隆      24番  楠   正 信

25番  福 田 まもる      26番  南 原   茂

27番  おばた 久 弥      28番  光 安   力

29番  山 口 剛 司      30番  石 田 正 明

31番  大 石 修 二      32番  黒 子 秀勇樹

33番  新 村 まさる      34番  天 野 こ う

35番  浜 崎 太 郎      36番  橋 田 和 義

37番  堀 内 徹 夫      38番  とみなが正 博

39番  森   あや子      40番  三 角 公仁隆

41番  綿 貫 英 彦      42番  熊 谷 敦 子

43番  倉 元 達 朗      44番  富 永 周 行

45番  荒 木 龍 昇      46番  国 分 徳 彦

47番  笠   康 雄      48番  藤 本 顕 憲

49番  星 野 美恵子      50番  中 山 郁 美

51番  ひえじま俊 和      52番  高 山 博 光

53番  近 藤 里 美      54番  田 中しんすけ

55番  落 石 俊 則      56番  田 中 丈太郎

57番  太 田 英 二      58番  池 田 良 子

59番  川 口   浩      60番  阿 部 正 剛

61番  栃 木 義 博      62番  江 藤 博 美


欠 席 議 員 (0名)


説明のため出席した者

市       長       島 宗一郎   副市長            貞 刈 厚 仁

副  市  長       中 園 政 直    副市長            荒 瀬 泰 子

水道事業管理者     清 森 俊 彦    交通事業管理者      阿 部   亨

総務企画局長      中 村 英 一    財政局長           赤 岩 弘 智

市民局長         下 川 祥 二    こども未来局長       石 橋 正 信

保健福祉局長      永 渕 英 洋    環境局長           吉 村 隆 一

経済観光文化局長    島   収    農林水産局長         則 松 和 哉

住宅都市局長      光 山 裕 朗   道路下水道局長        三 角 正 文

港湾空港局長      中 村 貴 久   消防局長            山 下 周 成

会計管理者        水 町 博 之   教育長             星 子 明 夫

教育委員         松 原 妙 子   選挙管理委員会事務局長  宮 崎 晶 子

人事委員会事務局長  立 石 茂 喜   監査事務局長         落 石 稔 彦


職務のため出席した事務局職員

議会事務局長  土 井 裕 幹   議会事務局次長  金 子 佳 史

議事課長      着 一 孝   議事係長       中 村   博

外関係職員


午前10時 開議  

議長(川上晋平) これより本日の会議を開きます。

 日程第1、一般質問を行います。発言通告者のうちから順次質問を許します。落石俊則議員。

 

○55番(落石俊則)登壇 皆さんおはようございます。私は、福岡市民クラブを代表して、公立夜間中学の設置について、子どもの貧困解消に向けてのひとり親家庭への就労支援の2点について質問いたします。

 初めに、公立夜間中学の設置についてです。以下、夜間中学と称します。

 夜間中学は、戦後の混乱の中、家計を助けるため働かなくてはならず、学校に行くことができなかった子どもたちに学ぶ場を保障するために公立中学の二部学級として設置されました。

 2016年度現在の夜間中学は、8都府県25市区に31校が設置され、以前は在日韓国、朝鮮の人や中国残留孤児の生徒も多く学んでいましたが、近年は仕事や結婚で来日した外国人やその子どもが学ぶ場としても新たな役割を担うようになっています。

 また、1993年に公開された山田洋次監督の「学校」の上映により、再び夜間中学の役割が広く知られるようになりました。

 2006年8月、日本弁護士連合会は、さまざまな事情により学校に通えず学校の配慮により卒業した、いわゆる形式的卒業者の願いを受け、学齢期に修学することのできなかった人々の教育を受ける権利の保障に関する意見書を国に提出しました。また、全国夜間中学校研究会は、全ての人に義務教育を、と夜間中学の設置を文科省や国会議員等に要望してきました。その結果、2014年には超党派による夜間中学等義務教育拡充議員連盟が発足し、政府の教育再生実行会議は、義務教育未修了者の就学機会の確保に重要な役割を果たしている夜間中学の設置を促進すると提言しました。さらに、当時の下村文科大臣は、少なくとも各都道府県に一つぐらいは設置することを考える必要があると答弁しています。

 そして、昨年12月7日、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律、いわゆる教育機会確保法が成立しました。

 そこで、本法律の理念と地方公共団体の役割についてどのように規定されているのか、お尋ねいたします。

 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 理念につきましては、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律第3条において、不登校児童生徒が安心して教育を十分に受けられるよう、学校における環境の整備が図られるようにすること、また、義務教育を十分に受けていない者の意思を尊重しつつ、年齢または国籍、その他の置かれている事情にかかわりなく、能力に応じた教育を受ける機会が確保されるようにすることなどと規定されております。

 次に、地方公共団体の役割につきましては、同法第5条において、地方公共団体は、教育機会の確保等に関する施策について、国と協力しつつ、当該地域の状況に応じた施策を策定し、実施する責務を有すると規定されるとともに、同法第14条において、夜間その他特別な時間において授業を行う学校における就学の機会の提供、その他の必要な措置を講ずるものとするとされております。以上です。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) ただいまの答弁にあったように、この法律の基本指針では、不登校児童生徒に対する教育の機会の確保とともに、夜間その他特別な時間において授業を行う学校での就学の機会の提供をすることを義務づけています。さらに、形式的卒業者で学び直すことを希望する者や本国において義務教育を修了していない外国籍の者も受け入れることも可能と明記しています。

 そこでまず、夜間中学が設置されている政令市とそれぞれの学校数並びに生徒数の状況をお尋ねします。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 公立中学校の夜間学級、いわゆる夜間中学は、7政令指定都市で設置されております。平成29年5月1日基準日の学校数と生徒数は、川崎市が1校で27人、横浜市が1校で21人、京都市が1校で30人、大阪市が4校で209人、堺市が1校で200人、神戸市が2校で31人、広島市が2校で43人となっております。以上です。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 20政令市中、7政令市に夜間中学が設置され、1校につき21人から最大で200人が学んでいるとの答弁です。しかし、残念ながら、本市にも福岡県にも九州のどの県にも夜間中学は設置されていません。

 そこで、本市の義務教育未修了者について伺います。2010年の国勢調査によると、全国の義務教育未修了者は128,187人となっていますが、本市における義務教育未修了者は何人になっているのか、全体の人数とそのうち外国籍の人数をお尋ねします。あわせて、19歳以下、20歳から39歳、40歳から59歳、60歳以上の各年代別の人数をお示しください。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 平成22年の国勢調査における福岡市内の義務教育未修了者は、全体で1,842人、そのうち外国籍の方が102人となっております。年代別の内訳では、15歳から19歳までが108人、20歳から39歳までが427人、40歳から59歳までが313人、60歳以上が994人となっております。以上です。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 本市における義務教育未修了者は、外国籍を含め1,842人との答弁がありました。そのうち19歳以下が108人で全体の約5%、39歳までの若い世代を合わせると535人、約30%もの人が義務教育未修了者です。川崎市や堺市、神戸市、広島市の義務教育未修了者は本市より少ないのですが、夜間中学が設置されていることにより、教育を受ける場が保障されています。本市でも義務教育未修了者の学ぶ場をつくることが必要です。夜間中学は、いわゆる形式的卒業者の学び直しや不登校児童生徒に対する教育機会の確保を行うことも期待されています。

 そこで、過去3年間の中学卒業時における不登校生徒数と進路未決定者数をお尋ねします。また、教育委員会は進路未決定者の進路に関して追跡調査を実施されていますが、進学、就職を含めどのような結果にあるのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 中学校卒業時の不登校生徒数は平成26年度314人、27年度286人、28年度287人でございます。このうち、進路未決定者数は平成26年度51人、27年度27人、28年度36人でございます。また、追跡調査は卒業半年後の9月に実施しており、28年3月の卒業生27人は、卒業後に進学もしくは就職した者4人、家事手伝い11人、進学や就職の準備をしている者10人、ひきこもり2人となっておりました。以上です。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 文科省によれば、2016年4月現在、全国の夜間中学が受け入れた形式的卒業者は45人、入学を検討している卒業生も含めると65人になるとしています。先ほどの答弁にあったように、本市の過去3年間の進路未決定者は合計114人で、2015年度卒業生で進路未決定者27人のうち、進学、就職した生徒は4人です。夜間中学が設置されておけば、進路未決定者の学び直しの場となることが可能です。外国籍の者についても、国際人権規約にのっとり、学校教育の経験が9年未満なら日本人と同様に義務教育が保障されます。外国人が日本語を学び、日本の習慣を身につけることは、互いの垣根を低くし、住みよい地域社会づくりにつながることが期待されます。

 私は、201412月定例議会で公立夜間中学校の設置について質問しました。教育長は、他の自治体の公立中学校夜間学級の状況に関する情報収集を行い、国や政令指定都市の動向等を注視するとともに、関係者の御意見を伺いながら調査研究していくと答弁されました。

 そこで、これまでどのような調査がされたのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 夜間中学の調査に関しましては、平成27年7月に東大阪市の夜間中学を訪問し、生徒の状況や授業方法、課題などについて実施しております。また、27年度及び28年度に福岡県が文部科学省からの委託を受けて設置しました福岡県中学校夜間学級に関する検討会議に参加し、他都市の夜間中学の調査など情報収集を行っております。また、29年度は8月に文部科学省が開催しました夜間中学の説明会に参加し、情報収集を行っております。以上です。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 他都市の夜間学級を調査するとともに、文科省による夜間中学説明会に参加するなど情報収集に努めているとの答弁がありました。

 政府、文科省は、2015年度以降、インターネットや広報等を活用し夜間中学を紹介するとともに、入学希望者を募っています。

 そこで、市教育委員会への問い合わせは何件ほどあるのか、また、本市独自の広報はなされているのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 夜間中学に関するお問い合わせは、平成29年度はこれまで3件あっております。また、市独自の広報は行っておりませんが、国からの依頼を受け、今年度より市内17カ所にポスターの掲示を行っております。以上です。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 現実に、自分が生活している地域に夜間中学がなければ、必要としている人や学び直しを希望している人は、教育を受ける権利が保障されないことになります。

 本年3月、文科省による夜間中学のニーズ調査に係る調査が夜間中学未設置の宮城県、埼玉県、愛知県、沖縄県、そして福岡県の各教育委員会の協力のもと行われました。この調査は、夜間中学への潜在的入学希望者のニーズ把握及び世論における夜間中学の認知度把握を目的とし、ウエブ調査とはがきを通じた2通りの調査です。はがき調査は、夜間中学の潜在的入学希望者が多く訪れると思われる場所にアンケートはがき及びポスターを設置し実施されたものですが、市内では具体的にどのような場所に設置されたのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 福岡市内では、市役所情報プラザ、総合図書館、各区市民センターなどの市の施設を初め、福岡県庁や福岡県国際交流センター、ハローワークなどの公的施設、また、自主夜間中学やフリースクールなどに設置されております。以上です。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 国際交流センターや自主夜間中学、フリースクールなど、夜間中学の潜在的入学希望者の訪問が多いと思われる施設に設置したとのことですが、福岡県の回収結果並びに主な調査内容の結果をお尋ねします。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 福岡県のはがき調査の回収結果は、設置場所から持ち出された調査票が2,265枚、回収された調査票が307枚でございます。

 主な調査結果は、夜間中学がお住まいの都道府県内にあったほうがよいと思いますかとの問いに対し、思うが90.6%、どちらでもよいが8.8%、なくてよいが0.7%となっております。また、夜間中学に通ってみたいと思いますかとの問いに対しては、思うが49.8%、思わないが44.6%、無回答が5.5%となっております。次に、最後に卒業した日本の学校はどれですかとの問いに対しては、小学校が2.3%、中学校が13.7%、高等学校が33.2%、大学、大学院が37.5%、学校へ行っていないが5.9%、その他、無回答が7.5%となっております。以上です。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 8月、文科省で開かれた夜間中学に関する説明会で、夜間中学に通いたいと答えた人が1,700人余りに上ったとの報道があります。福岡県の場合、ただいまの答弁のように、9割を超す回答者が夜間中学設置を認め、通いたいと希望する回答者も半数に上っています。また、小学校卒業が2.3%、学校へ行っていないが5.9%と、改めて義務教育未修了者の存在が明らかになりました。

 本年2月、千葉県松戸市が2019年に市立中学校1校に夜間学級を開設する予定、4月には埼玉県川口市が県内初の夜間中学校を廃校だった小学校跡地に新設するとの報道がありました。川口市は、埼玉県教育委員会と連携し、生徒を市外からも広域的に受け入れるため就学希望者等のニーズを把握し、外国籍の居住者が多いことから非常勤の通訳士の配置も検討するとしています。夜間中学が設置されていない岡山県は、県のホームページを活用し、「夜間中学をご存じですか?」というタイトルで、授業内容や入学資格を掲載し、入学希望者を募っています。

 そこで、本市でも、文科省が作成した「夜間中学の設備・充実に向けて」の手引を参考にし、自主夜間学級よみかき教室の生徒への聞き取りやフリースクールなど不登校児童生徒を受け入れている団体を対象に説明会などを開くなど、積極的にニーズ調査を行い、公立夜間中学を設置すべきと考えますが、所見を伺います。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 夜間中学の設置につきましては、戦後の混乱期に学校に通えなかった方、日本語を学びたい外国籍の方、不登校等により義務教育を十分に受けることができなかった方など、さまざまな方がおられる中で、対象となる方がどこにどの程度おられ、夜間中学で学ぶことを希望されているのか、また、その実態を踏まえた対応として、夜間中学の設置が最適であるのかなどの課題があることから、引き続き国や福岡県、その他政令指定都市の動向などを注視しながら、情報収集を行ってまいります。以上です。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 先ほどの答弁で、3件の問い合わせがあったということでした。千代中学校に開設されている自主夜間学級よみかき教室でボランティアとしてかかわってある先生方に尋ねたところ、区役所でよみかき教室の存在を知り、仕事で必要な漢字の読み書きを習得するために通っている40歳代の男性や、ラジオ放送で夜間中学の存在を知り、福岡市に問い合わせて教室に通っている40歳代の男性、地元の通信制の高校に入学したいとインターネットで調べ、昨年から通っている30歳代の男性もいます。夜間中学を必要としている人たちが本市にも確実にいるのです。

 教育機会確保法第14条は、夜間その他特別の時間において授業を行う学校における就学の機会の提供を講ずるとうたっています。この趣旨にのっとり、ニーズ調査や制度の広報をしっかり行うとともに相談窓口を設置するなど、夜間中学の設置に向けて取り組まれるよう重ねて要望し、この質問を終わります。

 次に、子どもの貧困解消に向けてのひとり親家庭への就労支援について質問いたします。

 厚生労働省が本年6月に公表した2016年の国民生活基礎調査によると、子どもの貧困率は13.9%となり、2012年調査の16.3%に比べ低くなっています。しかし、いまだ7人に1人が貧困状態になっており、世帯類型別では、ひとり親世帯は50.8%と依然として厳しい状況が続いています。ひとり親家庭への安定的な仕事の紹介を含め、経済的支援や学習支援を初め、包括的に子どもが育つ基盤となる生活環境を改善することが最優先の課題です。

 そこで、本市のひとり親世帯の状況について伺います。

 初めに、ひとり親家庭の世帯数の推移についてです。本市でも福祉施策の充実を図ることを目的に、ひとり親家庭実態調査が5年ごとに行われていますが、ひとり親家庭の世帯数と母子、父子それぞれの世帯数の推移をお尋ねします。

 

議長(川上晋平) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 世帯数の推移につきまして、ひとり親家庭実態調査の調査結果といたしましては、ひとり親家庭の全体で平成23年度が2万2,747世帯、28年度は2万2,681世帯、うち母子家庭は23年度1万9,970世帯、28年度2万377世帯、父子家庭は23年度2,777世帯、28年度2,304世帯と推計いたしております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 2016年度のひとり親家庭は、5年前の調査に比べ66世帯減の2万2,681世帯、出現率にすると2.91%になっていますが、母子家庭だけを見ると約400世帯増加していることがわかります。

 次に、収入の状況について伺います。母子、父子家庭それぞれの直近の手取り収入状況をお尋ねします。

 

議長(川上晋平) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) ボーナスなどを除く就労による1カ月の平均手取り収入で申し上げますと、母子家庭が157,000円、父子家庭が272,000円と推計いたしております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 前回の調査に比べ、手取り収入はふえているものの、母子家庭では年収200万円に届かず、依然として働いても貧困の状態から抜け出せない状況が続いています。養育費を受けたことがないという母子家庭も6割近くあり、児童扶養手当や児童手当が家計を支えているのが実態です。

 次に、子どもの生活状況について伺います。昨年7月、子どもや子育て家庭の生活状況を把握し、効果的な施策を推進するための基礎調査を得るとして、全小学校6年生と全中学3年生の保護者を対象とした福岡市子どもの生活状況等に関する調査が行われました。この調査では、起床時間や就寝時間、歯磨きや入浴の実施状況とともに、平日の朝食や夕食、食事の摂取状況も尋ねられていますが、ひとり親等家庭ではどのような傾向が見られるのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) ひとり親等の家庭の子どもにつきましては、両親がいる家庭に比べまして、寝る時間が遅い、朝食を毎日は食べていない、また、子ども一人で食べている、夕食で主にカップラーメンやお菓子を食べているといった割合が高い傾向が見られます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 報告書によると、子どもの平日の朝食摂取状況は、ほぼ毎日が93.4%を占めているものの、ひとり親等家庭の子どもは月に数回、週に数回を含め、13%が欠食状態にあり、平日の夕食にカップラーメンを食べている子どもが約8%、お菓子を食べている子どもも約6%となっており、子どもの健やかな成長の面からも憂慮すべき実態です。

 福岡市ひとり親家庭支援センターの大戸はるみ所長は、新聞の取材に対し「ぎりぎりまで働き、子どもと過ごす時間がとれないといった相談も少なくない。貧困率の改善は、景気がよくなったからというより、高い教育費を賄うために長時間働かざるを得なくなった結果ではないか」と話されているように、生活費や子どもの教育費のためダブルワーク、トリプルワークを強いられている実態があります。そのことが子どもたちの生活状況に悪影響を及ぼしています。子どもと一緒に食事がとれるように、安定した職につける支援策が必要です。

 そこで、本市の母子、父子家庭、それぞれの就労状況並びに就労の形態を前回の調査と比べてお尋ねします。

 

議長(川上晋平) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 就労している割合につきましては、母子家庭で平成23年度78.8%、28年度86.8%、父子家庭で23年度88.1%、28年度90.6%となっております。

 主な就労形態は、母子家庭で平成23年度が正社員35%、パート、派遣等53.5%、自営業5.3%、28年度は正社員39.1%、パート、派遣等50.4%、自営業5.5%となっており、父子家庭で平成23年度が正社員61.7%、パート、派遣等10.2%、自営業20.2%、28年度は正社員65%、パート、派遣等9.1%、自営業20.1%でございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 前回の調査に比べて、母子、父子家庭とも正社員の割合がそれぞれ約39%、65%とふえていますが、母子家庭ではパートや派遣等の非正規雇用が依然として5割を占めています。安定した仕事につける支援策の強化が必要です。

 本市では、中央区大手門に福岡市ひとり親家庭支援センターが開設され、就業相談を初め生活相談等が行われています。また、厚労省は、ひとり親家庭の母親や父親が安定した仕事と収入を得られる資格を取得することを後押しする事業として、ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金事業を推進しています。

 初めに、ひとり親家庭支援センターの事業について伺います。ひとり親家庭支援センターでの過去3年間の就業相談者数と受講者数並びに就業者数をお尋ねします。

 

議長(川上晋平) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 就業相談件数は、延べ人数で平成26年度2,247名、27年度2,327名、28年度2,209名となっており、講習会の参加者数は平成26年度346名、27年度339名、28年度372名、就業者数は平成26年度159名、27年度189名、28年度161名でございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 毎年2,000人以上の人たちが支援センターの事業を活用し、150人を超す母親や父親の就業につながっています。支援センターでは休日や夜間に講座が開催されるなど、相談者や受講者にとって利用しやすい工夫がされています。今後も事業を充実させ、一人でも多くの人たちが安定した職を得られるよう望むところです。

 次に、ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金事業について伺います。

 この事業は、看護師や介護福祉士等の資格を取得するために、専門学校等で修業する場合に、その修業期間中の経済的な支援を行うものです。2016年度より支給期間が上限3年間に拡充され、さらには専門学校等への入学準備金や就職準備金を貸し付け、卒業後1年以内に就職し、5年間就業した場合に返還を免除する高等職業訓練促進資金貸付事業も始まりました。

 そこで、2014年度から2016年度の3年間の高等職業訓練促進給付金事業の受給者数と就業者数、並びに雇用形態と主な職種をお尋ねします。あわせて、本市と人口が同程度の川崎市、京都市、神戸市、そして北九州市の過去3年間の同事業の状況をお尋ねします。

 

議長(川上晋平) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 受給者数は、複数年受給されている方もおられますので、延べ人数となりますが、平成26年度81名、27年度64名、28年度75名となっております。就業者数とその雇用形態につきましては、平成26年度に常勤23名、非常勤3名の合計26名、27年度に常勤24名、非常勤2名の合計26名、28年度に常勤28名、非常勤7名の合計35名が就業されております。主な職種といたしましては、看護師が約8割を占めておりまして、そのほかには保育士や介護福祉士等でございます。

 次に、他都市の状況につきましては、過去3カ年間の合計で申し上げますと、川崎市が延べ受給者数81名、就業者数21名、京都市が延べ受給者数277名、就業者数57名、神戸市が延べ受給者数197名、就業者数33名、北九州市が延べ受給者数348名、就業者数113名でございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 本市では、過去3年間、川崎市や神戸市を上回る220人がこの事業を活用し、看護師や保育士等の資格を得、75人の常勤雇用につながっており、事業の効果があらわれています。 北九州市は、本市を上回る300人以上がこの事業を活用し、110人を超える母親や父親の就労につながっています。

 大阪府が2015年、ひとり親家庭等自立促進計画の策定時に行ったアンケート調査によれば、就職時に役に立たなかった資格、技能として、保健師や医療事務、作業療法士等が上げられています。本市の場合、対象資格は看護師や介護福祉士等の10職種となっていますが、北九州市では自動車整備士や臨床検査技師もその対象になっています。

 そこで、本市でも正規雇用を希望する母親や父親を対象にアンケートをとるなど、高等職業訓練促進給付金事業の対象資格の検討を行うべきと考えますが、所見を伺います。

 

議長(川上晋平) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 高等職業訓練促進給付金事業の対象資格につきましては、平成28年度に国の制度改正にあわせまして6資格から10資格に拡充したところでございます。具体的には、調理師や製菓衛生師など1年以上の修学で取得できる資格も対象といたしました。今後とも、相談窓口での要望や他都市の状況なども踏まえまして、就職に結びつくよう対象資格について検討してまいります。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 対象資格については、相談窓口での要望等をもとに、しっかり検討されることを求めておきます。

 次に、高等職業訓練促進給付金事業の希望者への支援の強化についてです。

 例えば、准看護師を目指し、専門学校で資格を得るためには、週5日の授業を2年間受けなくてはなりません。勉強や育児、子育てを両立するためには、今の仕事をやめざるを得ず、卒業するまでの2年間は児童扶養手当や児童手当等の支給で生活をしなければなりません。そのため、その修業期間中の生活保障として、市民税非課税世帯には月額10万円が支給されていますが、入学金や授業料、施設設備費等の校納金を考慮すれば、ちゅうちょしてしまうという声が聞かれます。北九州市では、修業期間中の生活保障として、市独自のひとり親家庭の自立応援事業を2015年度より始めています。非課税世帯の月額10万円に加え、扶養児童が2人目までは一律月額2万円を加算するという事業です。

 本市でも、高等職業訓練促進給付金事業への誘導をさらに図るためにも、本市独自の給付金の支給を図るべきと考えますが、所見を伺います。

 

議長(川上晋平) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 高等職業訓練促進給付金事業につきましては、御指摘のように、平成28年度から支給期間の上限を2年から3年に拡充し、看護師など養成期間が3年間の資格についても全期間支給可能とするとともに、対象資格についても、修業が必要な期間を2年以上から1年以上に改正し、さらに、ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業も開始したところでございます。

 市独自の給付金制度につきましては、実施している政令指定都市が北九州市のみであり、制度を創設した場合に、就業者数の増加にどの程度つながるかなど、その効果の検証がまずは必要であると考えております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 答弁があった高等職業訓練促進資金貸付事業は、専門学校等への入学準備金を貸し付ける事業で、卒業後1年以内に就職し、5年間就業した場合に返還が免除されますが、条件が厳しいことがネックになっています。条件の緩和が求められます。ひとり親の母親や父親にとって、実家等の支援がある場合はともかく、支援が受けられない場合、月額10万円と児童扶養手当や児童手当だけでは、専門学校での修業はハードルが高いままです。先日、北九州市の担当者に伺ったところ、本年7月現在、既に125人が高等職業訓練促進給付金を受給しているとのことです。本市独自の支援策の検討を要望しておきます。

 最後に、自立支援に向けた各事業の周知と相談体制の拡充についてです。

 就業支援サービスや高等職業訓練促進給付金事業等を初め、新しい支援策の存在や申請方法をいかに周知するかが重要です。各事業の周知はどのように行われているのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 事業の周知につきましては、ひとり親家庭を対象とした施策をまとめましたひとり親家庭ガイドブックを作成し、関係機関に配布するとともに、市政だよりや本市及びひとり親家庭支援センターのホームページに掲載いたしております。また、児童扶養手当の受給者に現況届のお知らせを発送する機会を利用いたしまして、各種事業を記載したチラシを同封するなどして周知を図っております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 本市では、ひとり親家庭ガイドブックの配布や市政だより、さらには児童扶養手当受給者への現況届の提出時にチラシを同封し、周知を図っているとのことでした。先ほど紹介した大阪府のアンケート調査によれば、相談窓口となる公的な施設や支援制度について、知らないが過半数を占め、利用したことがあるは1割以下と、支援策が必要とする人に届いていないことが明らかになっています。

 ひとり親家庭の多くが受給する児童扶養手当は、毎年8月に現況届を提出することが義務づけられています。この期間を各事業の情報提供ができる有効な機会と捉え、就労相談や生活相談等の支援体制の充実をさらに図られるよう要望し、私の質問を終わります。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆)登壇 質問に先立ち、九州北部豪雨の被災者の皆様にお見舞いを申し上げますとともに、お亡くなりになられた全ての皆様の御冥福と、今後、一日も早い復旧、復興を心よりお祈り申し上げます。

 それでは、私は公明党福岡市議団を代表し、給水装置工事における土地所有者からの承諾について、生活支援コーディネーターと社会福祉協議会について、西高宮小学校の過大規模校対策について及びダイバーシティにおける性的マイノリティへの支援について質問してまいります。

 初めに、給水装置工事における土地所有者からの承諾についてであります。

 私たち市民が水道水の供給を受けるために水道管の給水工事を行う場合には、あらかじめ水道事業者に届け出て承認を受けなければなりません。その際、住居の前面道路が私道であるなどの事情によって、他人の土地を使用して配水管から分岐して宅地まで給水装置を引き込むこともあり、その場合、ほとんどの水道事業者が土地所有者の承諾書の提出を求めているようです。しかし、土地所有者の所在が不明であったり、もろもろの理由により承諾が得られず、承諾書の提出ができないことで、水道管の給水工事の申し込みが受け付けてもらえない状況もあるように聞いております。事実、ことしの6月に、南区の住民より、土地所有者と私道の沿道にお住まいの方の間で、工事の承諾をめぐり、所有者の承諾がどうしてもいただけずに、大変御苦労されているとの御相談を受けました。

 そこで私は、去る7月21日、京都市上下水道局に伺いました。

 京都市では、平成27年4月1日に京都市水道事業条例の一部を改正し、給水管私有地埋設承諾書の提出を廃止する等、手続の見直しを行っております。

 こうした取り組みによりまして、京都市では平成27年度、約9,000件の給水装置工事の申し込みのうち、他人の土地を使用した工事の申し込みが4分の1の2,300件受け付けられたと説明を受けてまいりました。

 平成2811月8日の参議院厚生労働委員会におきまして、我が党より、給水装置工事の申し込みに係る承諾書の提出について質疑を行いました。その後、同年1128日付で厚生労働省より、給水装置の設置に当たり他人の土地を使用するための承諾書の提出及び給水義務の考え方についてとする通知文書が全国の水道事業者宛てに出されております。

 その内容は、水道事業者は、承諾書の提出がないことのみをもって給水装置工事の申し込みを拒むことのないよう、対応をお願いしたいとするものでした。

 私も水道管の給水工事の申し込みに必要な土地所有者からの承諾については、当事者間で処理し、承諾書の提出は必要ないのではないかと思っております。その理由は、かえって承諾書への捺印が土地所有者の心理に作用することによって承諾が得にくくなっているとも思うからであります。

 そこで、本市の状況についてお尋ねします。

 平成28年度の水道管の給水工事の申し込み件数についてお示しください。

 以上で1問目の質問を終わり、2問目以降は自席にて質問させていただきます。

 

議長(川上晋平) 清森水道事業管理者。

水道事業管理者(清森俊彦) 平成28年度の給水装置工事の申し込み件数につきましては、8,461件でございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) では、その水道管の給水工事の申し込み件数のうち、私道等の他人が所有する土地を使用して給水工事を行う申し込みをした件数は何件か、あわせて割合についてもお答えください。

 

議長(川上晋平) 清森水道事業管理者。

水道事業管理者(清森俊彦) 平成28年度における私道等の他人が所有する土地を使用した給水装置工事の申し込み件数は26件であり、申し込み件数全体の0.3%となっております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 本市においては、水道管の給水工事の申し込みに対し、何を審査し承認しているのか、お答えください。

 

議長(川上晋平) 清森水道事業管理者。

水道事業管理者(清森俊彦) 給水装置工事につきましては、福岡市水道給水条例第23条において、給水装置工事を施工しようとする者は、あらかじめ管理者に届け出て、その承認を得なければならないと定めております。

 水道局では、届け出がなされた給水装置工事に関して、給水装置の構造及び材質等について基準適合の可否を審査し、基準に適合したものについて承認を行っております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 水道管の給水工事の申し込みに際し、私道等の土地所有者からの承諾について、本市ではどのように規定しているのか、お示しください。

 

議長(川上晋平) 清森水道事業管理者。

水道事業管理者(清森俊彦) 給水装置工事の申し込みにおける私道等の土地所有者からの承諾につきましては、福岡市水道給水条例第23条第2項において、管理者は給水装置工事を施工しようとする者に対し、当該工事に関する利害関係者の同意書等の提出を求めることができると定めております。これは、給水装置工事の申し込みの際、必要と思われる場合に、いわゆる承諾書の提出を求めるものであり、全ての場合において必要なものではございません。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 全てにおいて必要ではないということでございます。

 次に、水道管の給水工事の申し込みにおいて、私道等の土地所有者が不明な場合、どのように取り扱っているのか、お答えください。

 

議長(川上晋平) 清森水道事業管理者。

水道事業管理者(清森俊彦) 私道等の土地所有者の所在が不明で、承諾書の提出ができない場合は、給水装置工事の申込者の責任において対応されることを確認の上、給水装置工事の申し込みを受け付けております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 少し角度を変えてお尋ねしますが、いわゆる私道等の土地に対し、地上権の設定を行うことがありますが、この制度の概要についてお答えください。

 

議長(川上晋平) 清森水道事業管理者。

水道事業管理者(清森俊彦) 地上権につきましては、他人の土地において工作物等を所有するために、その土地を使用する権利を設定するものでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) ちょっとパネルをつくってまいりました。(パネル表示)ちょっと小さいので見にくいと思いますけど。このグレーの部分が市道です。そして、この黄色い部分が私道、市道から私道に入ってきて、その私道の周りに宅地が張りついております。この茶色の線が下水道、青い線が上水道です。これは、地上権が設定された私道を地上から見た絵でございます。この茶色の下水道の場合、これは河川や海の水質保全のために、下水道法の第10条に土地所有者に公共下水道への接続義務を課しておりまして、したがって、下水道事業者は私道等の個人地に地上権を設定し、この私道の下の本管から宅地に接続する部分を含めて、私道取りつけ管の整備や維持管理を市が行っているということでございます。このことが下水道法10条には定められているということです。他方、この青い水道管の場合は、本管は市が管理を行っているんですけれども、本管から宅地に接続する、この給水装置ですね、これについては法的根拠がないということであります。

 しかし、水道の給水装置については、多くの市民の方々は、給水のための装置も下水道と同じように、地上権を設定することにより、土地所有者の承諾がなくても給水装置の設置は可能になると認識しているのではないかと思いますが、この件について御所見を求めます。

 

議長(川上晋平) 清森水道事業管理者。

水道事業管理者(清森俊彦) 水道法におきましては、下水道法と異なり、土地所有者等に対して給水装置の設置義務は課されておらず、給水を受けるか否かはあくまで個人の判断によるものとなります。このため、給水を受ける場合には、申込者がみずから給水装置を設置する必要があります。水道局が設定する地上権につきましては、私道等において、水道局の財産である配水管等を所有し、維持管理するために、当該土地所有者と協議の上、その土地を使用する権利を設定するものであり、個人の財産である給水装置は水道局が設定する地上権には含まれておりません。したがいまして、申込者が給水装置工事を施工する場合には、当該土地所有者の承諾が必要となります。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 今御答弁いただいたような具体的な違いが市民の皆さんにはわかりにくいのかもしれません。

 京都市では、歴史が古い土地柄から、私道が多く土地所有者も複雑になっている背景がありまして、承諾書を得るために苦慮していたことから、申請者や不動産関係者、水道管の給水工事の関係者から給水管私有地埋設承諾書の提出を廃止するよう強い要望があったということでございました。これまでの答弁から本市では、私道等他人が所有する土地を使用する水道管の給水工事の申し込み件数は京都市と比べると少ないことや、土地所有者からの承諾書の提出は必ずしも必要とはしていないことや、下水道管と違い個人の財産である給水装置の地上権の考え方についても御説明をいただきました。

 しかし、今後、高齢社会のさらなる進展による所有者との相談の困難さや、相続問題の複雑化など、行政が考える以上に地域住民が混乱することもあるのではないでしょうか。京都市では、そのように困惑する市民の側に立って、より多くの市民の理解が進むよう、条例改正まで行ったのであります。

 本市でも、今後、申込者が承諾書の提出がどうしても必要だと思い、悩むことのないよう、このような市民の方たちのためにも、土地所有者からの承諾書の提出が必須ではない旨の周知と工夫が必要ではないかと考えますが、水道事業管理者のお考えをお伺いし、この質問を終わります。

 

議長(川上晋平) 清森水道事業管理者。

水道事業管理者(清森俊彦) 給水装置工事の申し込み時に、土地所有者の承諾書の提出が必須でないことの周知についてでございますが、これまでは指定給水装置工事事業者等に対して周知するため、定期講習会での説明、給水装置工事申請窓口への掲示及び申し込み時の説明などを行ってまいりましたが、今回の松野議員の御指摘を踏まえ、新たにホームページへの掲載や不動産事業者及び建築事業者等の各種団体が開催する講習会における説明など、さまざまな機会を捉え、広く市民に周知を図ってまいります。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 次に、生活支援コーディネーターと社会福祉協議会についてです。

 平成27年度に改正された介護保険法において、全国一律であった要支援者の訪問や通所サービスが介護予防・日常生活支援総合事業として、地域の実情に沿ってサービス提供できることになりました。これまでの社会保障としての介護保険制度が今後大きく変わっていくだけでなく、この制度の創設に当たっては、助け合い活動を実践している非営利の全国組織による新地域支援構想会議というものが、新地域支援構想という提言を行い、現在進行中の地域包括ケアシステムへの活用のみならず、さらに主体的に住民同士が支え合う地域の力を育てようと、地域づくりに主眼を置いた国のさまざまなトライアルへの移行へとつながったものと考えております。

 中でも最も重要である生活支援コーディネーターという新たな仕組みが今後導入されますが、初めに、この生活支援コーディネーターの役割についてわかりやすく御説明ください。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 生活支援コーディネーターの主な役割といたしましては、地域に不足する生活支援や介護予防のサービスの創出、それから、サービスの担い手の養成、さらには活動の場の確保などを行う資源開発や関係者間の情報共有、サービス提供主体間の連携体制づくりなどのネットワークの構築となっております。具体的には、高齢者の閉じこもり防止や健康づくりを目的としたさまざまな通いの場や、地域と介護事業所との連携、買い物支援の仕組みづくりなどについて、地域の実情に応じたコーディネートを実施することにより支援するものでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 次に、本市では現在、生活支援コーディネーターをモデル配置しておりますが、詳細をお示しください。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 生活支援コーディネーターにつきましては、平成28年4月から4つの日常生活圏域において、社会福祉協議会と地域包括支援センター受託法人がそれぞれ2圏域ずつに生活支援コーディネーターを配置するモデル事業を実施しております。

 平成30年4月からの正式配置に向けて取り組みを進めているところであり、29年度も引き続き効果的な業務内容等の検討を継続しております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 今のモデル配置につきましては、業務内容の検証を踏まえ、平成30年度以降正式配置するよう国は示しておりますが、検証結果及び正式配置方針について答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) モデル事業につきましては、本年度も引き続き実施し、検証を続けておりますが、まず社会福祉協議会では、主に地縁組織を通じた見守りを初めとする生活支援分野での活動支援の実績がございまして、地域福祉活動全般の支援で培ってきたNPO法人や民間企業、協同組合等のいわゆる多様な主体との関係を生かした取り組みを行っております。また、地域包括支援センターでは、さまざまな小地域活動の把握や健康づくりの視点での地域活動の支援の実績がありますとともに、個別支援を通じて培ってきた地域包括ケアネットワークを生かした取り組みを行っております。このように、それぞれのアプローチや専門性について傾向が見えてきており、それらの長所を生かした体制づくりが必要であると考えております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 次に、地域包括ケア強化法についてです。

 これは、高齢者の自立支援と要介護状態の重度化防止、地域共生社会の実現を図るとともに、制度の持続可能性を確保することに配慮し、サービスを必要とする方に必要なサービスが提供されるようにする、このことを目的に、特に地域包括ケアの深化と推進及び介護保険制度の持続可能性の確保に主眼を置いて行われた地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律として、地域包括ケアの深化と推進に係る部分については、他の部分に先行して、平成30年4月1日に施行されます。

 この法改正の最も大きな特徴は、介護保険法のみならず、医療法、社会福祉法、障害者総合支援法、児童福祉法まで幅広い法律で構成されており、高齢者、障がい者と限定せず、支援が必要な人を横断的に支える地域共生社会を構築することにあり、今後地域共生社会の実現が社会保障制度を貫くコンセプトになるということを意味しております。

 私は、平成26年9月8日の一般質問におきまして、今後の地域支援と社会福祉協議会の役割について質問し、保健福祉局長より、社会福祉協議会の取り組みを支援し、長年地域に根づいた活動を行っている福岡市社会福祉協議会と連携、協力しながら、超高齢社会の課題に対応した地域づくりにしっかり取り組んでまいりますとの明確な答弁をいただきました。

 今申し上げた昨今の状況と法改正のもと、本市の社会福祉協議会との連携、協力の状況についてお答えください。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 社会福祉協議会は、家に閉じこもりがちな高齢者や障がい者等の居場所づくりであるふれあいサロンや、安心して生活できるよう地域で見守るふれあいネットワークの支援を初め、地域のちょっとした困り事を地域で支える生活支援のネットワークづくり、いわゆる多様な主体とのネットワーク構築など、さまざまな展開を図ってきております。福岡市といたしましても、それらの取り組みを市の保健福祉総合計画にも位置づけながら、連携、協力してきたところでございます。また、生活支援コーディネーターモデル事業などの新たな事業につきましても、社会福祉協議会の強みである地域福祉分野の力を生かす視点で実施しているところでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) また障がい者の分野におきましても、昨年の3月に、福岡市の障がい者等地域生活支援協議会の部会において、福岡市の相談支援センター体制に関する検討が必要な事項について報告書(案)を開示されておりますが、その中で、地域福祉の基盤づくりの担い手となる相談支援体制づくりについてでは、今後の共生社会に向け、どのようにしていくと結論づけておられますか。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 障がい者等地域生活支援協議会の部会において取りまとめられた障がい者の相談支援センター体制に関する報告書の中で、相談支援センターは既に地域と一定の関係を構築している社会福祉協議会を窓口として地域とつながり、相談者とその家族が地域社会の一員として認知され、豊かなつながりの中で暮らし続けることのできる共生社会の実現を目指した取り組みを進めていくこととされております。この報告書及び障がい者等地域生活支援協議会の意見を踏まえ、障がい者の相談支援体制を再構築し、平成29年4月から24時間対応の相談窓口とするとともに、地域福祉の基盤づくりを推進するため、社会福祉協議会や民生委員などの地域関係者との連携体制の構築に取り組んでいるところでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 私は、去る7月20日に、浜松市の生活支援コーディネーターの受託状況について、高齢福祉課と浜松市社会福祉協議会地域支援課の職員お二人からお話を伺ってまいりました。浜松市では、本来、社協が行っている事業そのものが総合支援事業だと言われ、第1層、区ごとを社会福祉協議会、第2層、圏域ごとを地域包括支援センターが受託し、地域支援と個人支援のお互いの得意分野を生かし、それぞれが連携しながら事業を推進し、浜松市と社協が行う地域の担い手養成講座への参加者数も年々増加しておりました。

 また、新潟市では、虚弱高齢者も健康な高齢者も参加できる常設型の茶の間、寄りなせ「あいあい」を住民有志で運営しており、介護予防と居場所づくりに大いに貢献し、地域共生社会の先駆けとして注目を集めております。

 近年、日本老年医学会の提唱により、介護予防の新たな方向性として、フレイル、虚弱予防という考え方が注目され、既に神奈川県内の複数の自治体や柏市で介護予防事業に活用され始めており、介護と健康の間であるフレイルへの対応が極めて重要ではないかと思いますが、本市のフレイル予防についての認識と対策の見通しについて御所見をお伺いします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 福岡市におきましても、介護予防を推進していく上でフレイル予防は非常に重要であると考えております。フレイル予防を含めた介護予防の具体的な取り組みといたしましては、要支援、要介護状態となるおそれの高い高齢者を対象として介護予防教室を実施し、教室終了後もこれらの方が介護予防の取り組みを継続できるような支援を行っております。また、住民が主体となって介護予防活動に取り組んでいる団体をよかトレ実践ステーションとして認定し、活動が継続していけるよう、さまざまな支援を行っているところでございます。

 今後も、介護予防教室の参加者などが、よかトレ実践ステーションへ参加し、健康な高齢者とともに介護予防に取り組んでいくことができるよう支援するなど、介護予防活動の継続、拡大に取り組んでまいります。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) このように、今後、行政のいわゆる縦割りにはおさまらない我が事・丸ごと地域共生社会への事業転換は急速に進むものと思われ、その対応が急がれます。本市も平成23年度から社協による地域福祉ソーシャルワーカー、CSWのモデル配置は地域から信頼を集めており、行政と社協が必要と考える仕組みというよりも、地域が考える仕組みの実現に動いた姿勢が高く評価されました。ある校区で月1回の会議の参加者数は約2年で月を追うごとにふえ、また、個別支援のケースでは、単身認知症高齢者のごみ屋敷問題、生活困窮問題で孤立し、深刻化するケースへの対応や認知症の親と同居する高齢の独身男性の年金収入がわずかに生活保護基準を超えるために、親の医療費捻出のために、結果的に自分自身の持病が悪化し、社会的孤立を深めるケースへの対応等々を通じ、個人と地域のかかわりの度合いをボトムアップしていくための課題の共有など、社協と地域が得た多くの貴重な蓄積は今後への大きなアドバンテージとなります。さらに社協は地域だけでなく、団体、企業、NPO、当事者団体とのつながりを地域支援に生かすこともできます。

 今後、本市の高齢者、障がい者、地域支援など、丸ごと地域共生社会に向けた考え方の整理、大きな政策転換に係る動向を踏まえ、生活支援コーディネーターの配置を決定すべきですが、御所見を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 地域共生社会の実現につきましては、制度や分野ごとの関係を超え、人と資源がつながり合うことで、住民一人一人の暮らしと生きがいや地域をともにつくることを目指すものであり、介護、高齢者福祉分野の制度である生活支援コーディネーターとも関連が深いものと認識しております。

 また、社会福祉協議会につきましては、生活支援、介護予防に関係する取り組みのほか、制度のはざまにいる人や社会的孤立者の支援の実績があるほか、地域福祉活動全般の支援を通して培った、いわゆる多様な主体との関係もございます。

 御質問の生活支援コーディネーターの配置につきましては、地域共生社会についての国の考え方やモデル事業の実施過程で見えてきております社会福祉協議会、地域包括支援センター、それぞれの長所を踏まえ、双方の連携はもちろん、さまざまな支援機関ともよりよい連携ができる仕組みとすることができるよう、しっかりと検討してまいります。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 福岡市においても生活支援コーディネーターの検討が今の答弁では真剣に検討されているようで、とりあえず安心しております。社会福祉協議会の強みとして、制度のはざまの支援や、多様な主体との関係があるという御認識であれば、私としては、今後の地域共生社会への展開も視野に入れて、生活支援コーディネーターについては、これまでの幅広い地域支援の実績や経験がある各区の社会福祉協議会に配置することを重ねて強く要望しておきます。

 さて、生活支援コーディネーターと社会福祉協議会について質問してまいりましたが、これらの動きは、より大きな枠組みである国の地域共生社会の考え方の流れの中にあるものと考えており、これまで以上に制度や分野の垣根を超えた支援が必要となってきます。

 最後に、本市における地域共生社会の実現について島市長の答弁を求め、この質問を終わります。

 

議長(川上晋平) 島市長。

市長(島宗一郎) 地域共生社会の実現につきましては、高齢になっても誰もが住みなれた地域で安心して暮らすことができる社会を目指す、いわゆる地域包括ケアの理念というものをより幅広い枠組みへと展開していこうというものであると、こういうふうに認識をしております。

 福岡市は、人生100年時代を見据え、誰もが心身ともに健康で自分らしく生きていける持続可能な社会の実現を目指すために、「福岡100」プロジェクトを打ち出しました。この福岡100では、健康、医療、介護サービスの充実ということだけではなくて、住まいや地域づくりなどを含めて、超高齢社会に即したまちづくりに産学官民、オール福岡で取り組んでいくものでありまして、地域共生社会の実現にもつながるものというふうに考えています。

 今後とも、制度、分野の縦割りや支え手、受け手という関係を超えまして、地域の皆様が暮らしと生きがい、我が事としてこうしたことに参画をして、人と資源が分野を超えてつながって、住民一人一人の暮らしや生きがい、地域をともにつくっていく社会を目指して、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 次に、西高宮小学校についてであります。

 福岡市が人口の増加を続ける中、学校現場では人口の増減が影響を及ぼす課題として過大規模校、小規模校対策があります。福岡市立小・中学校の学校規模適正化に関する実施方針では、小学校における適正な規模を12ないし24学級とし、31学級以上を過大規模校、11学級以下を小規模校としておりますが、学校規模は地元校区に直結する大変デリケートな問題であり、校区分割や統廃合は困難をきわめます。また、過大規模校の運動場の適正化や校舎の増築に要する土地の取得等はさらに困難をきわめ、過大規模校対策の進展を妨げる要因となっております。しかしながら、過大規模校の児童の日常は、何年も憂慮される状況が続いており、課題解決への一層の努力が求められております。

 初めに、国の基準において小学校の運動場面積はどのように規定されているのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 平成14年3月に制定された文部科学省の小学校設置基準で定められる小学校の運動場面積につきましては、児童数に応じ2,400から7,200平方メートルとされておりますが、地域の実態や特別な事情があり、かつ教育上支障がない場合はこの限りではないとされております。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 支障がなければということでありますが。

 次に、過大規模校における児童数上位3校について、児童数及び運動場面積とあわせてお示しください。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 過大規模校のうち児童数が多い3校について、児童数及び運動場面積をお答えしますと、平成29年5月1日基準日で、一番多い照葉小学校が1,202人で6,600平方メートル、同じく高取小学校が1,202人で6,800平方メートル、次に西高宮小学校が1,138人で4,800平方メートルとなっております。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 次に、福岡市立小・中学校の学校規模適正化に関する実施方針において、適正な規模とされる小学校の児童1人当たりの運動場面積の平均についてお尋ねします。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 学校規模適正化に関する実施方針において、適正な規模とされる小学校の児童1人当たりの運動場面積の平均は、約11平方メートルとなっております。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) それでは、過大規模校における児童1人当たりの運動場面積が狭い順に3校を、児童1人当たりの運動場面積とあわせてお示しください。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 過大規模校のうち、児童1人当たりの運動場面積が狭い3校を順にお答えしますと、一番狭い西高宮小学校が1人当たり4.22平方メートル、次に平尾小学校が1人当たり4.32平方メートル、次に照葉小学校が1人当たり5.49平方メートルとなっております。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 先ほどの御答弁で、1人当たりの福岡市内の平均が11平方メートルに対して、西高宮小学校は4.22平方メートルというお答えでありました。

 過大規模校の児童数上位3校の運動場面積と1人当たりの運動場面積が狭い3校について、ただいま答弁をいただきましたが、児童数上位3校の中で運動場面積が一番狭く、さらに児童1人当たりの運動場面積についても、西高宮小学校が過大規模校の中で最も狭い状況であるということがわかりました。

 では次に、西高宮小学校の直近5年間の児童数の推移と増加率についてもお答えください。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 西高宮小学校の児童数につきましては、各年度5月1日基準日で、平成25年度が1,045人、26年度が1,054人、27年度が1,116人、28年度が1,092人、29年度が1,138人でございます。また、平成25年度から29年度までの児童数の年平均増加率は、約2.2%となっております。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) お答えのように、5年前から児童数がふえ続け、今後も福岡市の人口増加傾向に比例してふえていく可能性は大きいと言えると思います。

 西高宮小学校における児童数の増加に対し、これまでどのような対策がとられてきたのか、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 西高宮小学校におきましては、平成21年度に4教室分の校舎増築工事を実施し、その後も平成24年度に2教室分、26年度に2教室分、29年度に2教室分の必要な教室整備を行い、児童数増加への対策を行っております。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) ここ9年間で10教室分を増築したということですが、その分、残念ながら運動場はさらに狭くなってしまったということです。

 西高宮小学校の運動場の利用実態はどうなっているのか、あわせて地元からの要望を教育委員会はどう認識しておられるのか、お答えください。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 運動場の利用実態につきましては、1、4、6年生と2、3、5年生の2グループに分けて人数を調整し、中休みと昼休みを交互に使用しております。また、保護者の観覧場所が十分確保できないために、運動会を校区内の中学校で実施しているという現状もあり、地元から運動場を広げてほしいとの要望がございます。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 今の御答弁のように、私は以前より、校庭で毎日遊ぶこともできない児童の現状を憂慮された校区の役員の皆様より御相談を受けてまいりました。過大規模校対策は、運動場の適正化に要する土地の取得がネックとなりますが、西高宮小学校の隣接地には民間企業の社宅があり、ここ数年来、当該企業は資産の処分を進めているとの報道を耳にし、そこで、私は平成24年当時、第2委員会に所属していた折に教育委員会に対し、当該所有地について本市教育委員会において土地の取得が可能となるよう、当該企業に対し申し入れを行うよう幾度となく要望してまいりました。

 西高宮小学校の運動場対策について、隣接する社宅用地を所有する民間企業と協議を継続しておられますが、協議の経緯についてお示しください。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 西高宮小学校に隣接する社宅用地を所有する民間企業との協議につきましては、平成2410月の第2分科会における議員からの御質問を受け、同年11月から企業との協議を継続的に実施してまいりました。

 その後、平成2810月に、改めて社宅用地を運動場として活用したい旨の申し入れを行い、相手方と具体的な協議に入っております。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 平成24年当時、当該企業からは、今後は社員の新規入居は行わずに空室をふやしつつ、数年後には、本市教育委員会に所有地の移譲を検討するとの前向きな回答があったとも聞いており、その後の経営判断の変更から紆余曲折があったのか、その推移を今日までずっと見守ってまいりました。

 しかし、地元住民の皆様からは、一日も早く運動場の改善問題を決着してほしいとの切実な声は、既に限界に達しております。万が一、将来的にも小学校に隣接する企業の所有地に集合住宅が新規建設されれば、地元校区の住民の皆様からすれば、まさに火に油を注ぐ結果となってしまいます。

 当該企業は、本市ともパートナーとして事業に参画する長年の信頼関係もあり、また、社宅に住まわれた社員のお子さん方も西高宮小学校の卒業生として同じ厳しい環境を体験し、改善の必要性に共感いただけるものと思っております。本市の教育環境に関する切実な現状をぜひ御理解と御協力をいただきたいと願っております。

 今後、隣接する社宅用地の活用に向けた方針についてお示しください。

 また、運動場整備に向け、今後どのような手順で進めていくのか、あわせてお答えください。

 

議長(川上晋平) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 西高宮小学校につきましては、隣接する社宅用地を所有する民間企業に御協力いただき、社宅用地を運動場用地として賃貸借する方向でおおむね合意に至っております。現在、賃貸借の詳細な内容について相手方と最終調整を行っており、できるだけ早期に運動場整備に着手してまいります。以上です。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) ありがとうございます。どうかよろしくお願いいたします。

 西高宮小学校と地元校区にとっては、ようやく一歩を踏み出すということになりますが、西高宮小学校の児童数はまだ増加し続けており、現在は教室の増設で対応しておられますが、今後さらなる児童数の増加等の推移に沿った運動場と校舎の抜本的な整備検討を引き続き強く要望して、この質問を終わります。

 最後に、ダイバーシティにおける性的マイノリティへの支援についてであります。

 2016年5月、キャロライン・ケネディ駐日大使は東京レインボープライド2016に参加し、LGBTを初めとする性的マイノリティへの差別や偏見に苦しむ子どもたちの現状についてメッセージを寄せました。2015年、電通ダイバーシティ・ラボの調査によれば、性的マイノリティに該当する方は全体の約7.6%とされており、およそ13人に1人の割合で存在することも発表されました。

 レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー等のいわゆる性的マイノリティの問題は、性同一性障がいが社会問題としてクローズアップされた当時、マスコミ等にセンセーショナルに取り上げられましたが、国内では蝸牛の歩みのごとく、多くの課題は依然として解消されないまま推移しました。

 昨今、社会や組織の中でダイバーシティ、多様性という概念が広く浸透し、国籍、民族、性別、宗教、さらに諸外国では、性的マイノリティを含め、経済社会では、主に幅広い人材を活用し、生産性の向上を図ること等が唱えられるようになり、性的マイノリティへの対応が広がりつつあります。

 日本の一億総活躍社会を語る上でも、多くの課題解消に向けた努力は不可欠であり、必然であると思います。

 初めに、性的マイノリティ当事者が抱える主な悩みの中で、誰にも自身の悩みを打ち明けられない、いわゆるカミングアウトをしていない当事者が数多くおられると思いますが、この点の実態に関してアンケート結果等があればお示しください。

 

議長(川上晋平) 下川市民局長。

市民局長(下川祥二) 性的マイノリティの当事者の実態に関するアンケート調査につきましては、国等の公的機関で実施した事例が少なく、議員御質問の実態が確認できるものといたしましては、東京都世田谷区が平成28年度に実施した調査がございます。この世田谷区が実施した性的マイノリティ支援のための暮らしと意識に関する実態調査によりますと、カミングアウトをしていない当事者は9.1%となっております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 次に、当事者が抱えるストレスや、体調へのさまざまな影響があるかと思われます。どのような影響があるのか、お示しください。

 

議長(川上晋平) 下川市民局長。

市民局長(下川祥二) 性的マイノリティの当事者が抱えるストレスや体調への影響につきましては、国の自殺総合対策大綱によりますと、性的マイノリティは自殺念慮の割合が高いことが指摘されており、無理解や偏見等の社会的要因がその背景の一つとして捉えられております。

 また、国際基督教大学ジェンダー研究センター及び特定非営利活動法人虹色ダイバーシティとの共同研究、LGBTに関する職場環境アンケート2015によりますと、睡眠障害、鬱、排せつ障害などを発症する傾向が高いとされております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) この福岡市民に当事者が何人くらいおられるのか、その実態もよくはわかっておりませんが、性的マイノリティの存在が可視化されずに、長期にわたり潜在化していく悪循環についてはこれまでも幾度となく触れてまいりました。近年、当事者の了承なしに、性的指向を他人に暴露する、いわゆるアウティングによる被害も表面化しており、特に低年齢層では、いじめ、虐待につながる可能性もあり、十分な配慮が必要となります。

 次に、就労による収入や住まいについて、どのような傾向があるのか、実態をお示しください。

 

議長(川上晋平) 下川市民局長。

市民局長(下川祥二) 性的マイノリティの当事者の住まいに関する状況につきましては、先ほど申し上げました世田谷区の実態調査によりますと、パートナーと同居している方たちのお住まいは、50%の方が民間の賃貸住宅に、34.3%の方が持ち家となっております。

 なお、就労による収入の状況につきましては、公的機関による実態調査は実施されておりません。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 収入に関しては公的な調査はないと思いますが、私が聞いたところでは、社会や組織からの偏見や誤解に起因する理由から当事者の中には職を失う方もおられ、そのため、衣食住に事欠き、特に住まいに関しては、経済的な理由から公営住宅でのパートナーとの同居を希望しても法的に申請が困難であり、今後、本市においても入居への環境づくりを求めておきます。

 次に、同性同士の婚姻や家族のことについてですが、日本国内において、同性婚について国内の裁判所は判断を下しておりませんが、欧米各国では、シビルパートナーシップ、シビルユニオンとして同性カップルを法的に認証した関係として、先進国を中心に法整備が進んでおります。

 日本国内では、2015年に東京都渋谷区を初め、最新では札幌市で同性のパートナーシップの条例化、制度が始まりましたが、この国内のパートナーシップ制度の概要や各自治体の特徴についてお示しください。

 

議長(川上晋平) 下川市民局長。

市民局長(下川祥二) 現在、パートナーシップ制度を導入している自治体につきましては、6団体となっており、政令市では札幌市、そのほかの自治体では、東京都渋谷区、世田谷区、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市において制度が導入されております。

 その制度の概要等についてでございますが、渋谷区につきましては同性パートナーにパートナーシップ証明書を発行することや、区民や事業者に対する当該証明書の配慮義務などを条例で規定しております。そのほかの自治体につきましては、性的マイノリティの当事者のパートナー関係を公に認める制度を要綱で定め、当事者から提出されたパートナーシップ宣誓書に基づき受領証などの発行を行うものでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) ただいま概要や特徴について答弁をいただきましたが、国内のパートナーシップ制度について、申請を希望する当事者がどの程度いるのか、さらに政令市である札幌市や東京都渋谷区、世田谷区のパートナーシップ制度への申請件数についてもお示しください。

 

議長(川上晋平) 下川市民局長。

市民局長(下川祥二) 申請を希望する当事者につきましては、先ほど申し上げました世田谷区の実態調査によりますと、世田谷区のパートナーシップ制度において宣誓したいと考える当事者は約50%となっております。また、申請件数につきましては、制度導入から平成29年8月末時点で札幌市は30組、東京都渋谷区は21組、世田谷区は54組となっております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 今答弁いただきましたように、自治体によって実際の申請件数の多寡はありますが、自治体が当事者のパートナー関係を公的に証明するという制度の意義は大きいと思います。

 パートナーシップ制度について、本市はどのように認識しているのか、御所見を求めます。

 

議長(川上晋平) 下川市民局長。

市民局長(下川祥二) パートナーシップ制度につきましては、性的マイノリティの当事者のパートナー関係を公に認めることにより、当事者の思いを受けとめ、社会的な理解を促進するものであり、性的マイノリティの当事者が抱える生きづらさの解消に向けた有効な方策の一つとして認識しており、検討すべき課題であると考えております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 諸外国ではその多様性を認め合う社会が広がっております。日本には日本のよさがあるという意見も多くあることは承知しておりますが、人には理解できない差別や偏見に苦しむ多くの当事者が現実に存在し、子どもたちの中にも思春期にその後の人生を左右するような塗炭の苦しみを味わうことのないよう、もっと啓発を進めるべきではないでしょうか。

 そのために、今後、本市と当事者団体の間で定期的に意見交換の場を持ち、課題解消に向け努力すべきと考えますが、御所見を求めます。

 

議長(川上晋平) 下川市民局長。

市民局長(下川祥二) 性的マイノリティを含めまして人権問題を解決するに当たっては、当事者の意見を聞くことが重要であると考えており、平成26年度から開催しております性的マイノリティに関する庁内関係課連絡会議におきまして、当事者をお呼びし、意見交換を行っております。

 今後も、さまざまな機会を捉えて当事者の皆さんと意見交換を行い、性的マイノリティの課題解決につなげてまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 松野隆議員。

○23番(松野 隆) 一人一人が持つ物差しを認め合い、共生社会を目指すことこそダイバーシティではないでしょうか。

 2019ラグビーワールドカップ、2020東京オリンピック・パラリンピック大会、2021世界水泳福岡など、今後、国内で開催されるスポーツの国際イベントに合わせて、訪日外国人が急増し、福岡市にも大勢外国人観光客が来訪します。この機を絶好のチャンスと捉え、国際都市福岡、九州の各自治体をリードするようなユニバーサル都市・福岡の実現に向け、パートナーシップ制度を含めた諸施策を推進されますよう、島市長の決意をお伺いし、私の質問を終わります。

 

議長(川上晋平) 島市長。

市長(島宗一郎) 福岡市では、誰もが思いやりを持ち、全ての人に優しいまち、ユニバーサル都市・福岡の実現を目指して、市政の柱の一つとして取り組みを推進しております。

 松野議員御指摘のとおり、平成31年のラグビーワールドカップ、平成32年の東京オリンピック・パラリンピック、平成33年世界水泳選手権と、3年連続で開催されます大規模な国際スポーツ大会など国内外から多くの方を福岡市にお迎えする機会に、多様性を認め合う社会の実現に向けて、積極的に取り組んでいる福岡市の姿勢を示していくことは大変重要であるというふうに考えています。

 性的マイノリティの人権問題につきましては、これまでも市民や企業の理解を深めるための市民啓発や企業研修など、人権教育・啓発の実施計画で課題と位置づけて取り組んできたところでありますが、多様性を認め合う共生社会のさらなる実現に向けて、パートナーシップ制度も含めた性的マイノリティへの支援の充実について、踏み込んで検討してまいります。以上です。

 

議長(川上晋平) この際、暫時休憩いたします。

 午後は1時10分に再開いたします。

午前1131分 休憩  

午後1時10分 開議  

副議長(石田正明) 休憩前に引き続き会議を開き、一般質問を継続いたします。三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆)登壇 質問に先立ち、このたびの九州北部豪雨災害により亡くなられました方々に哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 それでは、質問に入ります。

 私は、みらい福岡市議団を代表し、社会的養護、高齢者の見守り、子どもの貧困対策、博多港の機能強化に向けた戦略的な取り組みについて、以上4点について質問いたします。

 まず、社会的養護について質問してまいります。

 近年、虐待件数や発達障がいを持つ子どもの増加など子どもを取り巻く課題も多様化しており、社会的養護の重要性がますます大きくなっています。私は、平成20年9月、平成2112月、平成2712月の議会において、一時保護所のあり方や児童心理治療施設など社会的養護の充実に関する質問を繰り返し行ってまいりました。

 先日、9月8日の西日本新聞朝刊に、「児童心理治療施設新設へ」の見出しで記事にもなっておりましたが、今回、改めてその現状や課題、今後の取り組みについて、確認を含めて質問してまいります。

 まず、一時保護所の現状について、平成28年度に保護された子どもの人数をお尋ねします。また、1日当たりの平均人数、保護されている人数が一番多いときの人数はどうなっているのか、お尋ねいたします。あわせて、1人当たりの平均保護日数、最長の日数、法律上規定されている2カ月を超える保護を行った人数をお尋ねいたします。

 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 平成28年度中に保護されました実人数は454人であり、1日当たり平均41人、保護されている子どもが一番多いときの人数は53人となっております。また、1人当たりの平均保護日数は33日で、最長の日数が329日、2カ月を超える保護を行った人数は75人となっております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) ただいまの答弁の最長329日といえば約1年に近い日数です。閉鎖的空間の中でこれだけ長い期間、また保護されている人数も多く、自分に置きかえてみるとかなりつらいなと考えます。前回の質問のときにも指摘しましたが、衣食住の安定と職員の方々の愛情ある指導の中とはいえ、このように一時保護所における保護日数の長期化や保護人数が多いことは、子どもの権利擁護の観点からも大きな課題だと考えます。

 このような状況は全国的にも問題となっていると思いますし、国においても検討されておりますので、その内容についてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 平成28年度に虐待を受けた子どもや何らかの事情により実の親が育てられない子どもを含め、全ての子どもの育ちを保障するという観点から児童福祉法が改正されておりまして、国においてはこの理念を具現化するために、厚生労働省所管の有識者会議である新たな社会的養育の在り方に関する検討会において、社会的養育に関するさまざまな検討が行われました。

 平成29年8月2日には、一時保護の抱える課題を解決するため、その改革として、一時保護施設の小規模化によるケアの質の向上、閉鎖的空間での一時保護の短縮、児童養護施設等の地域開放施設の活用などを内容とする提言が厚生労働大臣になされております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 今、局長から答弁があったように、国において一時保護のあり方が見直されようとしていますが、本市では一時保護についてどのように取り組んでいくのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 閉鎖的空間での保護の長期化などの課題を解決し、子どもの権利擁護を推進するために、一時保護のあり方を見直すことは極めて重要であると考えております。

 このため、本市におきましても、現在、こども総合相談センター内で行われている一時保護の一部を児童養護施設等の地域開放施設において行うなど、一時保護の地域分散化を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 子どもの権利擁護推進のため、ぜひ進めていただくようお願いしておきます。

 次に、児童心理治療施設についてお尋ねいたします。

 児童心理治療施設とは、児童福祉法で定められた児童福祉施設で、心理的な課題を抱え、日常生活の多岐にわたり支障を来している子どもたちに、医療的な観点から生活支援を基盤とした心理治療を中心に、学校教育との緊密な連携による総合的な治療、支援を行う施設です。具体的には、1、医学・心理治療、2、生活指導、3、学校教育、4、家庭との治療協力、5、地域の関係機関との連携を治療の柱として、医師やカウンセラー、児童指導員や保育士、教員など子どもにかかわる専門スタッフが協力して、一人一人の子どもの治療目標を達成できるよう、本人と家族を援助していきます。

 そのような機能を持つ児童心理施設が、現在、福岡市内に設置されておりません。市はこのような子どもに対しどのようなケアを行っているのか、現状をお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 新たに児童心理治療施設に措置が必要と判断される子どもは年間平均11人程度ですが、市内に児童心理治療施設がないため、2人から3人の子どもについては市外の児童心理治療施設に入所をお願いしております。また、市外施設にも入所できない子どもは児童養護施設や里親等へ措置している状況であり、専門的な対応が十分できているとは言いがたい状況でございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 小規模で家庭的な生活環境を中心とした児童養護施設や里親などの措置をしている状況や、また、いまだ他県にお世話になっているケースが続いているようですね。たしか受入先は九州内だけではなく、遠い県の措置もあると聞いており、家族も子どもも不安な気持ちになるのではないかと思います。

 平成2712月議会において、私は、こども総合相談センター内にこのような児童心理治療施設の機能を持たせてはどうかという提案をしたところ、心理的な困難や苦しみを抱えた子どもたちが安全で安心できる環境のもとで適切なケアを受け、社会的に適応できる力を回復する機能を持つ児童心理治療施設について、設置に向け検討していくと答弁されておりましたが、その後、検討はどうなっているのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 児童心理治療施設につきましては、平成27年3月に策定いたしました第4次福岡市子ども総合計画において、設置目標を定め、平成27年度から施設の規模や設置場所等について検討を進めてまいりました。

 今回、一時保護を地域に分散化することにより、こども総合相談センター内の一時保護所の一部に空きスペースが生じることから、このスペースに児童心理治療施設を設置する方向で検討を進めてまいりたいと考えております。

 これにより、入所児童に面会する保護者や通所児童の交通利便性が確保されるとともに、児童相談所との緊密な連携が図られ、あわせて市有財産の有効活用にも資することになると考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) ただいまの答弁は、国の一時保護の見直しを見据え、子どもの権利擁護推進のため一時保護の地域分散化を図り、私が指摘していた現在の一時保護所の持つ課題を解決でき、かつ既存施設を有効活用し、これまで本市に設置していなかった児童心理治療施設を早期に設置していくという、私の願いを受けとめていただいた一石二鳥の案だと私は思いますので、ぜひ精力的に進めていただきたいと思います。

 この児童心理治療施設設置により、心理的な困難や苦しみを抱えた子どもたちが適切なケアを受け、社会的に適応できる力を回復させることは、子どもたちの夢の実現や未来に希望を持ち、社会の中で自立する意味においても非常に重要なことだと考えております。また、以前から要望していた福祉と教育の両方の側面から子どもたちを育てることは、その後、学校や地域、進学、就職の場へとつながり、きっと子どもたちが幸せな人生を歩むことになると私は思いますので、退所した子どもたちのケアも含め、関係機関と連携が図られるような体制づくりの検討をお願いしておきます。

 本市の昨年度積み増ししたこども未来基金の活用も検討し、スピード感を持って、一日も早く児童心理治療施設を設置することを進めていただきたいと考えております。

 この質問の最後に、児童心理治療施設の設置に向けた決意をお伺いし、この質問を終わります。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 心理的な困難や苦しみを抱えた子どもたちの心の葛藤や混乱を和らげながら、子どもが生き生きと自信を持って自分の生活を送れるように適切なケアを行うことは重要であると考えております。

 児童心理治療施設の設置につきましては、今年度中に基本計画を作成するとともに、平成30年度中に一時保護の分散化を図れるよう児童養護施設等との調整を進めてまいります。

 その後、こども総合相談センター内の内部改修を行うことになりますが、こども未来基金の活用も検討しながら、早期に児童心理治療施設を開所できるよう取り組んでまいります。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) よろしくお願いしておきます。

 それでは次に、高齢者の見守りについて質問してまいります。

 少子・高齢化の進展により、人口減少社会に突入、超高齢化社会を迎えています。単身世帯の増加や近隣関係が希薄化する中で、社会から孤立する人々が生じやすい環境となり、高齢者の孤立死も社会問題となっています。地域の中で安全、安心な生活を送るためにも見守り、支え合いが大切だと考えます。

 そこで、高齢者のひとり暮らし世帯の生活支援の基盤支援である見守りと買い物支援に着目して質問をしてまいります。

 平成27年度から28年度にかけて実施したICTを活用した高齢者の見守りモデル事業の内容と成果と課題をお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) ICTを活用した高齢者の見守りモデル事業につきましては、スマートフォンや緊急通報装置などのICT機器を使って高齢者本人が発信した安否情報をふれあいネットワーク会員の方が確認するもので、城南区別府校区において実施いたしました。

 成果といたしましては、見守る方が直接訪問することなく安否確認が可能となったことや、見守られる方が日々自分の安否情報を伝えられることが安心につながったことなどでございます。

 課題といたしましては、認知症の方などICT機器の操作が苦手な方を見守ることが難しいことなどでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) なるほど、ICTの操作などに大変課題があったんですね。しかし、ICT活用で一定の効果が認められている部分については今後も実施を続けていただきたいと思っております。

 平成29年6月から九州電力と連携して高齢者の見守りを始めると報道されましたが、この事業の内容についてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 九州電力との連携による高齢者の見守り事業につきましては、城南区別府校区において、同社が提供する「みまもりサポート」サービスを活用した見守り活動の社会実験として6月1日から1130日まで実施しております。

 「みまもりサポート」サービスは、見守られる方の御自宅に設置した電力量計が電気使用量を検知し、ふだんの使用状況と異なる場合に同社より御家族へメールで通知する仕組みでございます。

 今回の社会実験では、御家族に加えて、ふれあいネットワーク会員の方にも通知し、地域の見守り活動に活用しております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 民間との連携によりいろいろな見守り活動ができることは大変よいことだと思います。これからも積極的な連携をよろしくお願いいたします。

 さて、社会福祉協議会では、支え合い助け合いの地域づくり事業において、各区1名の地域福祉ソーシャルワーカーをモデル的に配置し、見守りの仕組みづくりや地域包括ケアの推進、校区福祉のまちづくりプランの策定と支援を行ってきて、28年度からは区社協校区担当職員を全て地域福祉ソーシャルワーカーと位置づけていますが、地域福祉ソーシャルワーカーの具体的な職務内容と取り組み内容についてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 超高齢社会を迎え、住民が抱える生活課題、地域課題も多様化、複雑化してきております。そのような中、地域福祉ソーシャルワーカーは、地域の福祉課題の把握やその解決に向けた支援を行うとともに、高齢者だけでなく、障がい者、児童などの社会的な援護を必要とする方への支援と、その要援護者を支える地域づくりを行っております。

 取り組み内容としましては、ふれあいネットワークなどの見守りの仕組みづくりやふれあいサロン、地域カフェなどの多様な居場所づくりの支援など、さまざまな地域福祉活動の支援に取り組んでおります。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) これからの地域福祉ソーシャルワーカーの活躍に期待したいと思います。

 次に、食事や日用品などの生活に欠かせないものを調達する手段である買い物が支障なく充足されることは見守り同様に重要であると考えます。

 少し前なら、地域内の助け合い、近隣同士の助け合いなどにより補えたものが希薄になり、例えば車に乗り合って買い物に出かけたり、買い物をかわりに行うなどの助け合いがなくなってきています。

 そこで、本市においては28年度より実施している地域ボランティアによる移動支援を拡充していますが、具体的な内容と今後の方向性についてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 地域との協働による移動支援モデル事業につきましては、東区香住丘校区において、日常の買い物などが困難な高齢者等の移動を支援する事業として平成29年2月1日から実施しております。

 具体的な内容につきましては、自治協議会役員など11名で構成される香住丘買い物支援自動車運行協議会に本市から車両を無償で貸し出し、週3日、午前、午後それぞれ1回、地域ボランティアの運転、付き添いにより、自宅と店舗を送迎するルートを運行しており、平成29年8月末時点で82名の高齢者の方が御利用されております。

 本モデル事業の今後の方向性につきましては、事業の実施により見えてまいりました運転ボランティアの継続的な確保、運営経費の確保、利用者ニーズに応じた運行体制の構築、見直しなどの課題を踏まえ、事業の改善に取り組んでまいります。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 高齢者の買い物支援が着実に進んでいるようですね。先ほどの答弁にあったように、実施することによって見えてきた課題については積極的に対策を講じ、この事業をやめることなく拡充を要望しておきます。

 内閣府の高齢者の生活実態に関する調査によると、ふだんどの程度人と話すかという問いに、毎日会話している人は全体の92.1%である一方、ひとり暮らし世帯では64.8%と全体の約3分の2でした。さらに、1週間に1回以下が8.2%もいます。

 また、病気のときひとりではできない家の周りの仕事などについて頼れる人はいるかという問いに対して、頼れる人はいないと答えた人が全体では3.3%に対し、ひとり暮らし世帯では14%と全体の4倍以上の結果が出ています。

 その他の国際比較の調査においても、日本では友人、同僚、その他の人との交流が全くない、あるいはほとんどないと回答した人の割合が15.3%もおり、OECDの加盟国20カ国中、最も高い割合になっています。

 これらの結果から、高齢者の孤立化と自然発生的な地域コミュニティが失われつつある場合、公的な仕組み、仕掛けで補う必要があると私は強く感じ、西東京市が取り組んでいる、ささえあいネットワークについてお伺いしてきました。

 西東京市では平成14年に2件の孤独死が発生し、ネットワーク構築の検討が開始されたそうです。高齢者が地域の中で安心して暮らせるよう、地域の住民、事業所、民生委員や地域包括支援センター、そして市が相互に連携し合う仕組みをつくり上げたそうです。

 ささえあい協力員は何か特別な活動を行うのではなく、日ごろの生活の中で気になる高齢者がいた場合や異変に気づいた場合に、担当の地域包括支援センターまたは西東京市地域サポートに連絡する個人の方で、ささえあい協力団体は、日ごろの業務や活動の中で高齢者の異変などに気づいたときに連絡します。

 週1回、新聞受けや郵便受け、照明の点灯などの状況から安否を確認し、お宅を訪問して玄関先でお話を伺う、ささえあい訪問サービスがあります。協力員、協力団体、訪問サービス協力員全て登録制として、活動の手引きなどできちっと研修も行っており、取り組みの成果を上げています。

 本市においても見守り推進プロジェクトとして、福岡見守るっ隊、福岡市見守りダイヤル、出張講座、見守りサービス登録事業に取り組んでいますが、そのスピードはいかがなものでしょうか。

 私が平成25年議会においても、遠方にいる友人のお母さんのケースで、新聞配達の方の連絡で駆けつけたところ、既に亡くなっていたことを話題にして、これからの社会はこういったひとり暮らしをされる高齢者の方々が必然的にふえていき、高齢者の見守り支援に取り組んでいくことは非常に重要なことであると強く要望してまいりました。

 現在、福岡市において高齢化率は20.9%ですが、さらに増加していくことが予想されています。

 そこで、見守り推進プロジェクトの成果と課題についてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 見守り推進プロジェクトについてでありますが、電気、ガス、宅配事業者などの民間企業などに、孤立死の疑われる異変時に通報してもらう仕組みである福岡見守るっ隊と、異変に気づいたときの通報先として、36524時間受け付けを実施している福岡市見守りダイヤルがございます。

 事業の成果といたしましては、事業開始から平成29年6月末までに地域の方や見守るっ隊などから644件の通報を受け、453件の現場対応を実施しております。このうち室内で動けなくなっている状況の方などを発見し、救急搬送等に至った救命事例が59件ございます。

 次に、課題でございますが、通報件数等は堅調に増加しているものの、見守り推進プロジェクトについていまだ十分には知られているとは言えない状況にあるため、事業のさらなる周知を図ることが必要であると考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) また、見守り推進プロジェクトにおいて、孤立死の未然防止につながった事例についてあればお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 孤立死の未然防止につながった救命事例でございますが、対象者の姿を見かけなくなったことや、数日前に投函されたはずの配布物が回収されていないことを近隣住民が不審に思った事例や、対象者宅の新聞がたまり、さらに玄関前に手つかずの宅配弁当が放置されていたことを新聞配達員が不審に思った事例などにおいて、見守りダイヤルへの通報により、宅内で動けなくなっていた対象者の救出に至ったものがございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 数は少ないようですが、成果は出てきているようです。この大切な見守り推進プロジェクトについては、先ほど言われた課題のように、広く市民の皆さんに知っていただくための継続的な活動に取り組んでいくことが必要だと考えております。

 ICT活用による取り組みも現代社会においては必要ですが、やはり人と人をつなぐのは地道なコミュニケーションであり、人とのかかわりではないかと考えます。

 高齢者の見守り活動の充実に緊急性とスピード感を持って取り組むとともに、それを絶やさずに継続して実施していくよう要望し、この質問は終わります。

 次に、子どもの貧困対策について質問してまいります。

 国の平成28年国民生活基礎調査の結果から、18歳未満の子どもの7人に1人という貧困の深刻さが明らかとなりました。また、貧しさのせいでおなかをすかせている子どもや、食事は給食の1食だけという子どもも少なくないとの声も聞いており、特にひとり親家庭の貧困率が高いようです。

 政府は、平成25年6月に子どもの貧困対策の推進に関する法律を制定し、その目的として、「子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念を定め、国等の責務を明らかにし、及び子どもの貧困対策の基本となる事項を定めることにより、子どもの貧困対策を総合的に推進する」としています。

 そして、生活困窮者自立支援法が平成27年4月に施行され、生活困窮者の支援制度が始まりました。生活困窮世帯の子どもの学習支援についても、子どもの明るい未来のサポートとして、子どもの学習支援を初め、日常的な生活習慣、仲間との出会い活動ができる居場所づくり、進学に関する支援、高校進学者の中退防止に関する支援等、子どもと保護者の双方に必要な支援を行っていきます。

 私は、3月の補足質疑において、子どもの食と居場所づくりの支援事業について、その取り組みの充実を図る要望をしてまいりました。本市においても各部局で取り組みがそれぞれ始まっています。

 そこで、子どもの学びと居場所づくり事業とふれあい学び舎事業についてお尋ねいたします。

 まず、子どもの学びと居場所づくり事業についてです。この事業の目的は何でしょうか。まずお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 子どもの学びと居場所づくり事業は、生活保護世帯や生活困窮世帯の子どもたちを対象に、居場所の提供や学習支援を行うことで貧困の連鎖を防止することを目的としております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) この事業の中で、小学校1年生から中学校3年生を対象とした居場所づくりと中学校2年、3年生を対象とした学習支援とがあります。

 それぞれの実施内容と対象者、平成28年度の登録人数と平均参加人数及び登録者の生活保護世帯と生活困窮世帯の人数の内訳をお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) まず居場所づくりでは、子どもが安心して通える居場所を提供するとともに、学力のおくれを取り戻すための支援や学習習慣づくりなどを行っております。対象者は、原則として実施箇所の中学校区に居住する生活保護世帯や生活困窮世帯の小中学生でございます。平成28年度は東区、博多区、南区、西区の中学校区4カ所での実施で、4カ所合計で定員60名のところ、延べ登録人数は47名、1回当たりの平均参加人数は4.3名、登録者47名のうち、生活保護世帯は38名、生活困窮世帯は9名となっております。

 次に、学習支援では、高校進学に向けた個別学習指導や進路等に関する相談対応などを行っております。対象者は、原則として実施箇所の区に居住する生活保護世帯や生活困窮世帯の中学2年、3年生でございます。平成28年度は南区、西区の2カ所で実施で、2カ所合計で定員40名のところ、延べ登録人数は46名、1回当たりの平均参加人数は14.2名、登録者46名のうち、生活保護世帯は38名、生活困窮世帯は8名となっております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 居場所づくりについて私が調べたところによると、登録人数や参加人数が26年度から毎年減少していますが、その原因はどこにあると考えられているのでしょうか。また、今年度から博多区で事業が廃止されたと聞きますが、その理由もあわせてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 居場所づくりにつきましては、生活保護のケースワーカーや学校から個別に参加勧奨を行っておりますが、対象者を経済的困窮で限定しているため、貧困に向けられた社会からの偏見、いわゆる貧困のスティグマに対する保護者や子どもたちの抵抗感があり、参加者が減少しております。

 博多区につきましては、同様の理由により参加者が減少し、29年度は参加者なしとなることが見込まれたため、28年度をもって廃止したところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) それでは、居場所づくり、学習支援の事業効果と課題、今後の方向性についてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 事業効果といたしましては、居場所づくりでは、参加者に落ちつきや集中力が出てきた、学習に取り組む姿勢があらわれてきたなどの変化が見られるようになっております。また、学習支援では、高校受験をした生徒全員が合格し、高校進学を果たしております。

 このように、個別の子どもの支援としては一定の成果が出ておりますが、対象者を経済的困窮で限定していることによる貧困のスティグマへの抵抗感など、事業手法としては課題が大きいと認識しております。

 このようなことから、今後の方向性といたしましては、支援が必要な子どもに貧困のスティグマへの抵抗感が生じない形での事業のあり方について検討を進めているところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 私は、同種の事業である横浜市の寄り添い型生活支援事業の取り組みをお伺いしてまいりました。生活困窮者自立支援法に基づき、生活困窮の状態にあるなど養育環境に課題があり、支援を必要とする家庭に育つ小中学生などに対して、将来の進路選択の幅を広げ、生まれ育った環境によって左右されることなく、一人一人が基本的な生活、学習習慣を身につけ、自立した生活を送れるよう生活支援、学習支援などを実施する事業です。

 登録制で対象選定を行い、現在157名。支援内容は、手洗い、歯磨きの練習、簡単な調理、食卓の準備、洗濯や掃除などの指導、宿題や復習などを中心とした学習支援や保護者への相談支援です。

 施設は、一軒家もしくは集合住宅の1室、原則週2回。18行政区のうち8区で実施。予算合計は9,000万円です。平成31年度までには全区に実施できるよう検討しているようです。

 対象者選定などにおける情報把握の難しさや、施設が区に1つなので受け入れに限界があることが課題のようでした。

 本市においては、先ほどの答弁にもありましたが、居場所づくりについては、原則として中学校区に居住する世帯として非常に利用しにくい現実があるように私は思います。

 区に1つと考えるなら、通いやすい場所やもっと必要性の高い地域を考えることが必要ではないでしょうか。現状だと福岡市内で3カ所と、かなり限られた取り組みになっているような気がします。また、生活困窮世帯にまで拡大しながらも、その利用がほとんどない現状について対策を講じ、貧困のスティグマへの抵抗にならないような配慮と積極的な呼びかけを要望しておきます。

 学習支援については、現在、西区では定員20人の定員いっぱいになっているようです。高校受験をした生徒全員が合格し、高校進学を果たしているという効果は大変大きいと考えます。この取り組みは現在2カ所ですが、貧困のスティグマに配慮しつつ、各区に1カ所というような拡充ができる手法がないかの検討を強く要望しておきます。

 次に、ふれあい学び舎事業についてです。

 私は28年6月議会で、この事業が子どもの貧困対策に関する大綱において、学校教育による学力保障として、家庭環境や住んでいる地域に左右されず、子どもの学力が保障される取り組みとしての事業の検証と発展的な取り組みを要望しておきました。その後、教育委員会からお聞きして、この事業が全ての子どもたちの学力向上のための取り組みであることは承知しておりますが、どのような取り組みをされているのか、改めてお尋ねします。

 ふれあい学び舎事業については、平成28年度から小学校35校を取り組み重点校とし、教職経験がある地域の方などに学習支援員として児童の学習をサポートしていただきながら放課後補充学習をスタートさせました。対象児童については30名程度、児童本人の希望だけではなく、本事業の目的を踏まえ、学力に課題のある児童に対しても、保護者と相談して積極的な参加を促していくという事業だったかと思います。

 そこで、平成29年度においては何校で実施していらっしゃるのでしょうか。また、平均で何人参加していますか、指導体制は変わらないのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 星子教育長。

教育長(星子明夫) ふれあい学び舎事業は、学校が地域や保護者と連携、協力し、放課後に補充学習を行うことにより、児童の学力の向上を図る事業でございます。平成29年度は小学校70校で実施しており、計画的に実施校数をふやしてまいりたいと考えております。

 参加人数につきましては、小学校3年生と4年生を中心に各学校平均して35名でございます。

 また、指導体制につきましては、昨年同様、教職経験者や地域の方が学習支援リーダー、学習支援員として児童の学習指導を行っております。以上です。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) ただいまお聞きしたところ、実施校数が昨年の倍ほどの数に膨れ上がっていますが、この事業の取り組みの成果と課題についてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 星子教育長。

教育長(星子明夫) ふれあい学び舎事業は、授業の復習など補充的な学習を中心に行っており、児童が今までできなかった問題ができるようになるなど、学習に対する理解が深まってまいりました。また、日常の授業とは違う雰囲気の中で、仲よしの友達と一緒に学習したり、一人一人に応じたきめ細やかな指導を受けることで学習意欲が高まり、積極的に学習に取り組むことができるようになりました。その一方で、学力に課題があるものの、放課後学習に参加していない児童もおり、より多くの児童を放課後学習に参加させるための工夫が必要であると考えております。以上です。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) この事業により、学習意欲が高まった、学習内容の理解が深まったといった成果が出ているということですが、それは大変本当にすばらしいことだと思います。

 では、その成果についてどのようにして出ていると判断されたのでしょうか。例えば、テストなどを行って判断されたのでしょうか、お尋ねします。

 また、成果を出すために具体的にどのような工夫や取り組みをされているのでしょうか、あわせてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 星子教育長。

教育長(星子明夫) ふれあい学び舎事業の成果につきましては、小学校3年生は、これまで習った学習内容を繰り返し学習したことで算数のプリントや宿題ができるようになり、基礎、基本がしっかりと定着してまいりました。また4年生は、1学期に実施した学習定着度調査の算数の問題をもう一度2学期の終わりに試験を行ったところ、平均正答率が1学期に比べて6.6ポイント向上いたしました。各学校では算数の電子教材を活用して一人一人に応じた練習問題を作成し、学習させるなどの工夫を行っており、さらには、学習支援リーダーと学習支援員が児童一人一人の課題に応じた1対1のきめ細やかな指導を行っております。これらの工夫と取り組みが成果につながっているものと判断しております。以上です。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 私は、ふれあい学び舎事業の取り組みをされている東区のある小学校に訪問させていただきました。子どもたちは競い合うように意欲的にプリントをやっていました。また、採点者として協力していただいている地域の方々も、採点している子どもたちとの会話が弾み、例えば、点数は満点やけど、字をもっと上手に書いとったらね、200点満点やったねと子どもたち一人一人に優しくやる気が出る声をかけていただいて、私もすばらしいなと感じました。子どもの学力向上だけではなく、地域の方との触れ合い交流になっているとつくづく思いました。

 また、以前、私が要望し実現した算数、数学に特化した共通教材、学習プリントも活用していただいているようでうれしく思います。今後も活用をお願いしておきます。

 実際に訪問させていただき、現場で子どもたちの様子を見て、この事業はしっかり成果が出るだろうと実感してまいりました。

 そこで、ふれあい学び舎事業について、今後どのように取り組まれていくのか、方向性についてお尋ねします。

 

副議長(石田正明) 星子教育長。

教育長(星子明夫) ふれあい学び舎事業につきましては、社会全体で子どもを育む共育の観点から、学校が中心となって地域や保護者と連携、協力し、放課後にきめ細やかな補充学習を行うことにより、児童が今までできなかった問題ができるようになるなど着実に成果を上げてまいりました。今後とも、この取り組みをさらに充実させ、福岡市全体の学力を向上させてまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) このふれあい学び舎事業は、先ほど答弁にあったように、子ども一人一人の学力を向上させることに大きな成果が出ています。現在、70校で実施し、今後は計画的にふやしていくということですが、福岡市の全ての子どもたちの学力を向上させ、そして全ての子どもたちを笑顔にするためにも、全小学校区で取り組むべきだと考えます。ぜひ全小学校区に拡大していただきますよう強く要望しておきます。

 子どもの貧困、孤食、学力保障、居場所づくりは全て関連し合っています。こども未来局では、いわゆる子ども食堂の支援、保健福祉局では子どもの学びと居場所づくり事業、教育委員会ではふれあい学び舎事業に取り組んでいます。このように、子どもたちにとっていろいろな場所があることはよいことですが、連携という面についてはどうでしょうか。例えば、子どもと家庭の状況をよく知っているスクールソーシャルワーカーや新設されたスクールソーシャルコーディネーターが、先ほどの保健福祉局やこども未来局が行っている事業についてもっとよく知り、参加者を拡充するための連携ができるようになれば事業効果がさらに上がるのではないかと私は考えます。

 また、各部局が単独で縦割り的な事業を展開するのではなく、福岡市として子どもの貧困についてどう取り組むのがよいのかを、各部局が横断的に全ての子どもたちの安心と希望のプロジェクトチームとして、副市長と関係局長等で構成する子どもの貧困対策に関する推進本部がありますが、そこでぜひ、こども未来局、保健福祉局、市民局、教育委員会及び区役所が連携して子どもの貧困対策を推進していただきたいと思いますが、御所見をお伺いし、この質問を終わります。

 

副議長(石田正明) 荒瀬副市長。

副市長(荒瀬泰子) 子どもの貧困対策につきましては、三角議員からの御質問の中にございましたように、子どもたちの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備いたしますとともに、教育の機会均等を図っていくことが重要であると考えております。

 そのため、福岡市といたしましても教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援など、さまざまな方面から総合的に施策を推進してまいりました。平成27年度には、ひとり親に対する高卒認定試験合格のための講座費用の助成や保育料等における寡婦控除のみなし適用などを開始するとともに、また、28年度からは、いわゆる子ども食堂への支援やひとり親に対する高等職業訓練促進支援資金の貸し付け、スクールソーシャルコーディネーターの配置などに新たに取り組んだところでございます。

 今後とも、貧困が世代を超えて連鎖することがないよう、引き続き、私をトップに関係部局長で構成しております推進本部を中心といたしまして、関係部局が相互に連携をとりながら、福岡市として子どもの貧困対策はしっかりと推進してまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) よろしくお願いしておきます。

 それでは、最後の質問項目になります。博多港の機能強化に向けた戦略的な取り組みについて質問してまいります。

 本題に入る前に、まずヒアリ対策についてです。

 ことし6月に兵庫県尼崎市でヒアリが国内で初めて確認されたとの報道がなされて以降、国内各地での発見が相次ぎ、博多港においても7月21日にアイランドシティコンテナターミナルでヒアリが発見され、その後も中国から輸入されたコンテナからヒアリが確認されています。

 そこで、博多港におけるヒアリ対策は具体的にどのように行われているのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) ヒアリ対策としましては、コンテナターミナルの関係事業者への注意喚起のほか、コンテナ船から陸揚げされる全てのコンテナに対する目視による外観確認や、コンテナターミナル外周への薬剤散布を実施するなどしっかりと対応しております。今後も環境省や国土交通省と連携しながら、ヒアリの早期発見とターミナル外への拡散防止に取り組んでまいります。また、市民に対しても保健福祉局が中心となって公民館や学校へ注意喚起のチラシを配布しているところであり、今後も関係局区と連携してしっかりと取り組んでまいります。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 私もコンテナターミナルの現場を見てまいりましたが、ヒアリ対策は水際対策が一番重要であり、しっかり対応されていると感じました。港湾管理者として、今後もしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 それでは、博多港の機能強化に向けた戦略的な取り組みについて質問してまいります。

 本年6月議会において、当会派の浜崎議員が港湾機能の整備促進について質問いたしました。まずは、その際にお伺いした内容について、その後の状況を確認したいと思います。

 平成29年の博多港における国際海上コンテナ取扱量については、6月の答弁では過去最高を上回るペースで推移しているとのことでしたが、現在の状況はどうなのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 博多港における平成29年の国際海上コンテナの取り扱いにつきましては順調に推移しております。7月時点で、過去最高を記録した平成26年を上回るペースで推移しておる状況でございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) コンテナ取扱量については、現在でも過去最高を上回るペースで増加しているとのことですが、これまでにはコンテナ取扱量が増加したことに伴い、コンテナターミナルが混雑し、また、ターミナル周辺で渋滞が発生したこともありました。コンテナの取扱量が増加する中、現在のコンテナターミナルの状況はどのようなものでしょうか。私も先日、コンテナターミナルを見てまいりましたが、そこではコンテナが3段積みもしくは4段積みと高く積み重ねられていました。

 そこで、これら積み重ねられた保管されているコンテナについて、効率的な荷役作業の面からはどの程度が適しているのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) コンテナの効率的な荷役作業を行うためには、アイランドシティでは平均3段積み、香椎パークポートでは平均2段積みが望ましいと荷役事業者から聞いております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 現在のコンテナターミナルでは何とか対応している状態のようですが、コンテナ取扱量が増加している中、一時香椎パークポートのコンテナターミナルが混雑していたと聞いておりますし、気がかりです。

 そこで、現在の香椎パークポートコンテナターミナルの状況についてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 香椎パークポートについてのお尋ねです。

 荷役事業者によりますと、効率的に荷役作業ができる状態は平均2段積みと聞いておりますが、平成28年度まではコンテナ取扱量が増加したことにより、香椎パークポートでは常に4段積みの状況でございました。平成29年4月に供用開始したアイランドシティのC2コンテナターミナルの拡張部分を活用し、それまで香椎パークポートに着岸していたコンテナ船の一部をアイランドシティに配船がえするなどの取り組みにより、現在では平均3段積みとなっておりますが、依然として一時的に混雑が発生しやすい状況にございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 香椎パークポートの混雑は若干緩和されたものの、まだ現在も混雑している状況のようです。香椎パークポートに着岸していたコンテナ船の一部をアイランドシティへシフトしたとのことですが、それではアイランドシティコンテナターミナルは余裕があるということでしょうか。

 そこで、アイランドシティコンテナターミナルの状況はどうなのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) ターミナル拡張前の平成28年度までは、アイランドシティにおきましては全体的に4段積みであり、混雑が発生している状況でございました。ことし4月にターミナルを拡張したことにより、現時点では平均3段積み程度となっており、混雑が一定程度緩和をされております。しかしながら、今後のコンテナ取扱量の増加への対応や、より効率的なターミナル運営のためには、現状のアイランドシティコンテナターミナルにおいても余裕があるとは言えない状況であると認識しております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) アイランドシティの拡張ヤードが供用したものの、博多港のコンテナターミナル全体としては余裕があるわけではなく、暫定的な措置などやりくりしているのが現状のようですね。とはいえ、福岡市がさらなる飛躍を遂げるためには博多港の発展が必要であり、順調に伸びているコンテナ取扱量をこれまで以上にふやしていくことが肝要だと考えます。博多港の国際海上コンテナ取扱量については、平成28年が約90万TEUですが、平成30年代後半には130万TEUという大きな目標があります。一方で、博多港の背後圏である九州域内で取り扱われている貨物の半数以上が既に博多港を利用している状況と聞いております。今後とも、コンテナ取扱量をふやしていくためには、さまざまな取り組みを行っていく必要があると考えます。

 そこで、博多港の集荷拡大に向けて現在どのような取り組みを行っているのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 博多港の集荷拡大に向けた取り組みにつきましては、国内外における振興セミナーの開催や荷主、船会社等への企業訪問など航路誘致や集荷活動に積極的に取り組んでおり、特に海外につきましては、博多港におけるコンテナ取扱量の多い東アジアや取扱量の増加が著しい東南アジアをターゲットとしております。

 さらに、近年では博多港の特徴的な取り組みとして、荷主企業や物流事業者による博多港の試験的な利用を支援する博多港コンテナ物流トライアル推進事業を実施しております。また、博多港物流ITシステムHiTSの機能強化にも取り組んでおり、利用者に対する博多港のサービス水準を高めることで使いやすい港、選ばれる港づくりを推進し、集荷拡大につなげておるところでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) ただいまの答弁にありました博多港独自の取り組みとして博多港コンテナ物流トライアル推進事業と博多港物流ITシステムHiTSを上げられましたが、まず、博多港コンテナ物流トライアル推進事業とはどのようなものか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 博多港コンテナ物流トライアル推進事業は、新たに博多港の利用を検討しておられる荷主企業や物流事業者に博多港を試験的に活用していただくもので、博多港ふ頭株式会社と共同で平成27年度より実施しております。

 平成27年度及び28年度の2カ年で合計20件のトライアル輸送を実施し、そのうち18件でコストの削減やリードタイム短縮などの効果が確認され、博多港の継続利用につながっておるところでございます。このため、平成29年度も15件のトライアル輸送を実施する予定でございます。

 こうしたトライアル輸送の効果につきましては、結果を博多港利用の物流改善のモデルケースとして、各種セミナーや企業訪問などで他の荷主企業に積極的にPRし、博多港の利用促進につなげてまいりたいと考えてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) ただいまお聞きしたトライアル推進事業は、博多港の利用による物流改善を検討している荷主企業や物流事業者に博多港の利便性を知ってもらい、博多港の利用増加につなげていく非常によい取り組みであると私は感じました。もっと積極的にPRしてほしいものです。

 それでは次に、博多港物流ITシステムHiTSとはどのようなものか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 博多港物流ITシステムHiTSは、荷主企業や物流事業者が24時間365日、博多港へのコンテナの到着日時や受け渡しの可能時間、コンテナターミナルのゲート前の状況などをパソコンなどインターネット上で確認できるものでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 博多港では、誰でも利用できる情報提供サービスを行っているとのことですが、このシステムを活用することで博多港の利用者にはどういう効果があるのでしょうか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 博多港へのコンテナの到着日時など、コンテナの受け渡しに必要な情報を博多港利用者がいつでもどこからでも確認できることで、コンテナターミナルにおけるスピーディーな貨物の搬出入や貨物の輸送に係る定時性の確保などの効果を発揮しており、コンテナ取扱量が増加している現在においても平均15分以内で貨物の受け渡しが可能な状況でございます。なお、荷主企業や物流事業者など利用者の利便性向上のため、スマホ対応機能の追加や日本語、英語、中国語の3カ国語に対応するなど順次機能改修を重ねており、近年は博多港とコンテナの輸出入が行われる海外の港とのIT連携にも取り組んでいるところでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) ただいまお聞きしたHiTSについては、実際に私もシステムの運用状況について確認してまいりましたが、HiTSの導入によって博多港の利便性が高まっているように感じます。特に渋滞の解消は博多港の利用者だけでなく、市民生活にもかかわる部分も大きく、大きな効果であると思います。また、誰でも利用できるだけでなく、誰もが使いやすいことも重視して機能改修を進めておられるようで、近年では海外連携にも力を入れているとのことでした。

 そこで、HiTSについては、先日、新聞等で9月から上海港との連携を開始すると報じられておりましたが、連携を開始する上海港とはコンテナ物流という点においてどのような港なのでしょうか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 上海港は、平成27年のコンテナ取扱量が約3,700万TEUで、世界第1位の取扱量を誇る港でございます。また、博多港にとりましてもコンテナ取扱量が第2位の相手港であり、博多港利用者からIT連携の希望が非常に多かった港でございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) 今回の上海港とのIT連携は、博多港利用者にとってどのようなメリットがあるのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 今回の上海港とのIT連携によって、博多港と中国の港の輸出入コンテナのうち、情報確認が可能なコンテナの割合が35%から66%に上昇し、より高度なスケジュールの管理や作業の効率化が可能となるなど博多港利用者の利便性が向上しております。

 なお、現在、上海港におけるコンテナの情報を確認できるのは博多港のみでございますので、世界に先駆けた先進的な取り組みとして積極的にPRしてまいりたいと思います。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 三角公仁隆議員。

○40番(三角公仁隆) ただいまの力強い答弁に期待したいと思います。

 世界一の港である上海港との連携は、博多港のポテンシャルをさらに高めるものであり、また、他港との差別化を図れる取り組みであると考えます。こうした博多港のアドバンテージを国内外に向けてしっかり発信していただきたいものです。

 博多港の利用促進に向けては、地道な博多港のPR活動の継続に加え、ターゲットを絞った営業活動やトライアル推進事業を活用した独自の集荷活動、選ばれる港づくりのための物流ITシステムの機能強化など目標達成に向けて積極的な取り組みがなされており、今後もコンテナ貨物の増加が期待できそうです。

 また、それらの取り組みに加えて、アイランドシティコンテナターミナルの背後に立地したベジフルスタジアムを生かした農産物の輸出促進にも積極的に取り組まれるとよいのではないでしょうか。

 一方で、基盤施設は貨物の増加に対応できる体制が整っているのでしょうか。6月の答弁では、岸壁2バースに3隻のコンテナ船が同時に着岸する状態がたびたび発生し、船社から寄せられる着岸時間や着岸位置に関する希望に十分応えられず調整に苦慮するなど、岸壁が混雑しているとのことでした。コンテナヤードにおいても、ことしの4月に拡張ヤードが供用したものの、貨物の増加に伴い余裕がない状況のようです。ハード整備には時間がかかります。ソフト面だけでなく、ハード面でも将来を見越して戦略的に取り組むことが必要であり、新たなアイランドシティDコンテナターミナルの整備に早急に着手すべきであると私は考えます。

 また、博多港は日本海側有数の拠点港湾です。将来的に南海トラフ地震や首都直下型地震が発生した場合、太平洋側港湾の代替としての機能を果たすためにも、博多港の港湾施設の整備促進が必要だと強く感じます。

 最後に、博多港の物流拡大に向けた戦略的な取り組みとあわせ、アイランドシティDコンテナターミナルの早期整備に向けた取り組みなど、博多港をさらに発展させていくための市長の思いや考えをお尋ねして、私の質問を終わります。

 

副議長(石田正明) 島市長。

市長(島宗一郎) 博多港は福岡市のみならず、九州全体の市民生活や経済活動を支えておりまして、発展するアジアの活力を取り込みながら、その重要性はますます大きくなっていくというふうに考えています。このため、アジアに近い博多港の地理的な優位性や、また陸海空の輸送拠点がコンパクトに集積をする交通利便性を生かしまして、利用者から選ばれ、さらに使いやすい港となるように物流ITシステムの拡充などに取り組んでおりまして、ことし9月には、今お話しがありましたとおり、世界一のコンテナ取扱量を誇る上海港とのIT連携を開始したところでございます。また、港湾機能のさらなる強化のためにはアイランドシティD岸壁の早期整備が必要不可欠でありまして、ことしの7月には、私も国交大臣に対して提言を行ったところでございます。

 三角議員御指摘のとおり、博多港をさらに発展させ、そして福岡、九州、ひいては我が国の成長を牽引できるよう、ハード、ソフト両面から活力と存在感に満ちた日本の対アジア拠点港を目指した取り組みをしっかりと進めてまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史)登壇 質問に入ります前に、さきの北部九州豪雨災害で被災された皆様に心からお見舞いを申し上げるとともに、お亡くなりになられた方々に慎んで哀悼の意を表するものであります。

 私は自由民主党福岡市議団を代表して、百道浜のホテル開発用地をめぐる訴訟について、決算審査について、以上2点について質問を行います。

 百道浜のホテル開発用地をめぐる訴訟が、本市を相手取って本年6月に提起されております。問題になっている土地は、平成19年5月にSBIホールディングスとの間でホテル開発用地として売買契約が交わされ、事業実施のために設立された百道浜プロパティ特定目的会社に引き継がれております。原告はこの百道浜プロパティ特定目的会社でありますが、本市からの土地の売買契約に当たっては、売買から10年後の平成29年7月末を期限とする買い戻し特約が付されており、簡単に言うと今回の訴訟は、買い戻し権の行使を不服とする特定目的会社側と本市との間で土地の所有権が争われるという内容になっております。

 私はこの質問をするに当たって、まず事業者側が裁判所に提出した訴状、これと同じものをいただきました。そして一方で、福岡市側の反訴状については何度かお願いをしたんですが、どうしても出せないということでありました。先ほど、この前の休憩時間中に出せるということを言われたんですけれども、ちょっと質問の進行上盛り込むことが不可能でありますので受け取っておりません。やむなくきょうの質問は、基本的に事業者側の言い分について本市の考え方を確認するという方向で進めてまいりますが、既に新聞等でも報道されており、注目を集めている裁判でありますので、与えられた条件で論点整理を試みたいというふうに思っております。

 最初にお尋ねしますが、買い戻し特約とはどのようなものか、内容と目的をお尋ねします。あわせて、港湾空港局の所管で過去にはどのような事例で設定したことがあるのかをお尋ねいたします。

 以上で1回目の質問を終わり、2回目以降は自席にて行います。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) まず、買い戻し特約につきましては、不動産の売買契約と同時にする特約のことで、あらかじめ定められた期間内であれば、買い戻し代金を支払うことによって、不動産を買い戻すことができるものでございます。その目的は、売却した不動産が契約に反した用途に利用された場合などに不動産を買い戻すことができるようにするためのものでございます。

 また、港湾空港局所管の土地の売却において買い戻し特約を設定した事例といたしましては、シーサイドももちなどにおける埋立造成地がございます。埋立造成地におきましては、公有水面埋立法において、埋め立ての竣工認可告示から原則として10年以内は埋立免許権者の許可なく権利移転等を行うことができないこととなっております。こうした趣旨を踏まえ、埋め立ての竣工認可告示から10年以内に売却する場合には、買い戻し特約を設定しているところでございます。

 また、開発コンセプトに沿った良好なまちづくりを実践していくために、政策上の必要性が認められる場合には、竣工認可告示から10年を経過した後も設定しております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 今、御答弁あったように、ほとんどの買い戻し特約というもののケースで、公有水面埋立法の定めによるものが基本だということだと思います。今回のケースについては、埋め立ての竣工から10年以上経過しているものの売買ではありましたけれども、良好なまちづくり等の観点から、これは特約をつけたということだろうと理解いたします。

 買い戻し特約を実際に実行したケースというのはどのようなものがあるかをお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 買い戻し特約を実行するケースとしましては、契約に反して指定された用途に利用されない場合などが想定されます。今回実行した福岡タワー西側の用地が、その趣旨に沿って買い戻しを実行した初めてのケースでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 今回が初めてということでした。

 こうした中、百道浜の当該土地の近隣地区でかつて設定された買い戻し特約について、訴訟の相手側からは周辺事例との不均衡ということが指摘されているようであります。1つは、分譲時の計画がツインタワーだったのに、結局、1棟の建物しか建っていない。残りの部分は駐車場になっている。また別のケース、分譲時の計画では高層の建物を建てることになっていたけれども、実際には半分ぐらいの高さで落ちついた。しかし、いずれも買い戻しの特約は実行されていないということでした。さらに原告は、こうした事例があったので、それなら自分たちもということで、事業規模を縮小した、当初の計画よりも縮小した計画の承認の可能性について本市に相談をしたということでありますが、全くそれらは認められなかったということを言われています。

 今指摘したような事実が近隣地区であったのかということをお尋ねいたします。あわせて、今回のケースと今述べた2つの過去のケースと、この不均衡を指摘されているということについて、本市はどのようにお考えになっているかをお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 売却したシーサイドももちの土地において、当初の契約の変更を認めた事例はございます。

 また、議員お尋ねの2つのケースにつきましては、建物が完成し、開業もしております。そうした意味から、当初の売却した趣旨がおおむね達成されていると考えております。

 今回買い戻しを実行した福岡タワーの西側の用地につきましては着工すらされておらず、先ほどの2つのケースとは全く状況が異なると認識しており、比較することは適切ではないのではないかと考えてございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 着工すらしていないということで、過去のケースとは違うんではないかというお答えでした。

 相手側の主張によると、過去の経過からして、本市が買い戻しを言い出したということについて納得がいかないということを言われているようです。この10年の間というのにはリーマンショックがありました。相手側はこのリーマンショック後の事情ですね、キャッシュフローが悪化したということを受けて、当時、港湾局の担当者に、私どもが違約金を支払ってでも構わないので買い戻してくれませんかというふうに市に交渉したということを主張しておられます。しかしながら、当時の港湾局は買い戻しの資金ですね、約9億円の予算組みが困難であるということを理由に、何年かけても構わないので、何とか事業化に向けて頑張ってくださいというふうに説得したということでありました。

 港湾空港局はこうした事実を把握しておられるか、お尋ねいたします。あわせて、こうした事実がもしなかったとするならば、客観的に示せる資料が残っているか、お尋ねをいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) まず、今回の裁判にかかわる事実の概要につきまして御説明させていただきたいと思います。

 本件土地の売買契約におきましては、ホテルが建設されなければ買い戻しをすることとしており、その期限は10年間でございます。買い戻しの期限を超えて指定期日のさらなる延長を承認するためには、事業の実現可能性が対外的にも十分説明できる客観的な資料が必要であることを相手方に対し再三説明いたしております。また相手側からも、平成2810月以降の協議の中で、ゼネコンや金融機関との法的拘束力のある契約書等の提出スケジュールが示されております。したがいまして、指定期日の延長が承認されるための条件である客観的な資料の必要性につきましては、お互いに認識した上で協議を進めていたものでございます。しかしながら、指定期日が間近に迫り、市としての判断が必要な時期に至っても、求めておった資料が全ては提出されませんでしたので、本市といたしましては柔軟な対応を検討し、条件をやや緩める形で改めて条件を提示いたしましたが、その条件も満たされず、事業の実現可能性が対外的にも説得力を持って説明できないと判断したため、買い戻しの手続に移行したものでございます。

 なお、個別具体的な御質問につきましては、現在、裁判で相手方と争っておりますので、法廷の場で本市としてもしっかりと本市の主張を行ってまいりたいと思いますので、個別の答弁は差し控えさせていただきたいと思います。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 今、私がお尋ねした以上の部分で本市の考え方というのを説明してはいただきました。法的拘束力のあるものが必要で、客観的な資料を持っていないと、やはり10年という当初の買い戻しの期限を超えてその事業者とやっていくことはできないということはお互いにわかっていたというふうなことが基本的に当初の考え方であろうということだったと思います。

 ただ、何年かけても構わないので、何とか事業化に向けて頑張ってくださいということを言いましたか、どうですかというふうな単純なお尋ねでありまして、余りそんなこと、例えば言っていないと多分おっしゃるはずなんですね。言ったということだったら非常に不都合なはずですので。

 私、これは裁判の争点の整理のために準備書面というものを本市から、これは相手方にも渡っているものでありますけれども、ここの中には明確に本市の考えが書かれております。18ページですけど、原告から正式な撤退の申し入れはなされていないし、買い戻し権の行使や違約金、使用料相当額の支払いに関して原告から申し出があったという事実はないというふうに明確に否定をされておられます。ちょっと確認します。これについて間違いないですか。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 議員がお手元にお持ちの準備書面について、少々御説明したいと思います。

 準備書面とは、裁判官の立ち会いのもと、原告、被告双方の弁護士が裁判の論点について整理するために用意する書面でございます。きのうも非公開という形で裁判官、双方の弁護士が立ち会いのもと、今回の裁判をどういう形で進めていくかという整理をしたところでございます。そのときのベースになっておるのが準備書面でございます。議員お話のように、準備書面の中に議員がおっしゃったようなことは現段階で記載されているものでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 書いてあるということであります。

 その後の経過についてなんですけれども、事業者側のこの訴状によりますと、売買から3年ごとに指定期日の更新と、延長手続というのが行われてきていますけれども、その段階では今回のような具体的な事業計画というものは求められることはない。期限が延長されてきたという旨が書かれております。そして9年目になる3回目の更新の時点では、この買い戻し期限の10年となることしの3月末までに事業計画の承認が得られなければ買い戻しを実行するということも書き込まれて、双方で確認をしておったということでした。これとあわせて、本市からは確実に開発が進むことが確認できる状況があれば事業計画の変更案を承認できる、平成29年2月初旬の基本設計完了がポイントになるという前向きな見解が示されているというふうに事業者側は主張しているようです。こうした経緯について、港湾空港局として異論はありますか、お尋ねします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 先ほどの繰り返しになりますが、本件訴訟につきましては、本市からも訴状を提出し、裁判での争いが始まっております。そうしたことから、本市の主張を裁判という司法の場でしっかりと主張を行ってまいりたいと思いますので、細かな答弁、具体的な答弁は差し控えさせていただきたいと思っております。御了承のほどよろしくお願いいたします。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) ちょっとなかなか論点整理をしたかったんですけど、させていただけないなという、大変残念なんですが。

 じゃ、細かな主張が相入れない部分というのは答えられないということで、ちょっと試しにですね、試しにと言うと大変申しわけないんですが、相手側に言わせると、雲行きが怪しくなってきたというのがことしに入ってからだということです。港湾空港局の担当者が非常に何か煮え切らない態度をとるようになったので、相手方は本市の意向を確認するために複数の書面を送ったというふうに言っています。

 この相手方の訴状には、ことしの2月15日に書面を送ったが、本市からは回答がなかったという記載がありますが、これは事実でしょうか、お尋ねします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 具体的な答弁は差し控えたいと思いますが、2月15日の文書に回答したかどうかということだけお答えしたいと思います。

 書面についての、書面という形での回答はしておりませんが、協議は継続をしておりました。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 書面という形での回答はしていないということですね。私これ、もしお答えにならないようだったら、これはさすがに事実関係なんでおかしいなと思っていたんですけど、お答えいただいてよかったなと思います。

 ただ、今ちょっと幾つかやりとりをさせていただいて、局長のお答えも非常に弱々しいなと。これは裁判になっていますんで、勝っていただかないと困るわけですね。福岡市のもちろん市民の貴重な財産の所有権を争っているという状況。もちろん裁判を進めていく上で、貴重な市民の財産が当然そこに使われているということですので、これはやはり堂々と勝っていただかなきゃいけないということだろうと思います。議会も福岡市が反訴するということについて、6月の議会で当然承認をしておるわけでございますので。

 やはりそういった中で、ちょっといろいろ制約があるということは私も理解をいたしますけれども、ここに書いてあることで既に原告に、既に8月の段階でわかっている内容はですね、これは議場での論点整理というのも私は非常に公益性が十分あると思ってここ立たせていただいているんだから、これはぜひやっていただきたかったなということをですね、答えていただきたかったと、書いてある限りにおいてはということをちょっと申し上げたいというふうに思います。

 私今までいろんな資料を見ながら、攻められっぱなしの裁判になるんではないかということを心配しております。ちょっと答弁のことを弱々しいとか言うてしまったんですけれども、訴訟という場では本市の主張をしっかりとしていただきたいということをお願いしておきます。

 この案件についてなんですけれども、去る6月の議会の初日に事業者側から福岡市に対しての訴訟が提起をされました。先ほど申したとおり、6月議会には議案が提出されて反訴ということを可決したわけであります。これ事業者側から見ると、13億円という土地の購入代金があって、それから後もいろんな投資を当然してきているわけなんですが、これがほとんど灰じんに帰するかどうかということで、確かに切実な問題なんだろうなというふうに思います。そういった点で、個人的にはかなり初期の段階から注目をしてきたところなんですが、私、8月の中旬に独自に訴訟の関係者から聞き取りなどの調査を行っております。こうした中で、幾つか事実確認をしたいと思う点が出てきたので、以下、質問をさせていただきたいと思います。

 関係者からのお話の中で、このホテル開発用地をめぐる本市と訴訟関係者側のやりとりの場面に、島市長と懇意にされているという福岡市の元顧問の方のお名前が出てまいりました。また、元顧問を訴訟関係者に紹介したとして島市長のお名前が、また、間接的な形で中園副市長のお名前が出てきました。

 そこで、島市長にお尋ねをしますけれども、訴訟関係者からの聞き取りの中で、島市長が福岡市の元顧問を訴訟関係者に紹介し、後にこの案件に元顧問が関与するようになったという旨の証言がありました。島市長が元顧問を介在させていたということだったんですが、このような事実はあるでしょうか。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 裁判という事務的なステージに入っておりますので、私のほうからお答えしたいと思います。

 先ほどからの繰り返し答弁になりますが、既に裁判も2回行われております。我々、先ほど議員がおっしゃったように、勝訴に向けてしっかりやっていきたいと思います。

 今回、議会での対応につきましては、どうやったら一番いいのかということを我々の弁護士のほうにも御相談しております。司法という場にこの争いの場が移った以上、そこでしっかり本市の主張を伝える、それがよろしいだろうということでしたので、具体的なお話は、御答弁がなかなか難しくなっておりますことを御理解賜りたいと思います。以上です。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 済みません、私、これはありませんというふうにもう一言で終わって、すぐに質問が進むものだと思っておりましたので、今ちょっと港湾空港局長が立たれたことにも驚いておるんですけれども。ちょっとどうでしょうか、これ市長が介在されたかどうかということ、今の段階において、これ私、訴訟の関連でちょっとお伺いさせていただいていますが、双方の訴状、福岡市の側はまだ確認できていませんけれども、原告の訴状とそれに対する福岡市の準備書面の中には、これはちょっと出てこない話で、裁判と関係があるかどうかということ、直接の関係を私は伺っているわけではないので、よかったら市長にちょっと明確に、元顧問を介在させたということはあるのかどうかということについてはお答えいただきたいと思うんですけど、いかがでしょう。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) 先ほどお話ししましたが、昨日から裁判官を交えて双方の弁護士による弁論準備手続に入ってございます。その中で、今後の司法的な手続の中で何を争点にしていくのかという調整が始まったところですので、どこまでが今回の裁判の中で争点になっていくのかわからない以上、具体的な答弁は差し控えさせていただきたいと思ってございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 私、局長を困らせるために質問しているわけじゃありませんので、ただ、ないというお答えを想定して私は後の展開をちょっと考えていたところがありますので非常に困るんですが、進めさせていただきたいと思います。

 この用地の案件が10年間にわたって思うように進まなかったという原因の一つに、ホテルのオペレーターが見つからなかったという問題があっております。こうした中で、昨年の3月に関係者はオペレーター企業を国内大手ホテル企業に絞り込んで、これが福岡市の意にかなうかということを確認するために元顧問とお会いになったということでありました。

 証言によると、関係者の方が面会の場で資料をお見せして、オペレーターをこのホテルで進めたいがということを具体のホテルの名前を出して元顧問の方にお尋ねになったところ、面会後すぐに返事があり、何々ホテルでオーケーです、中園副市長の確認がとれましたとの話があったとのことでありました。関係者は1年間あれば、昨年3月のことですので、このプランで調整できるということの確証を強められて参入を決めたということでありました。

 中園副市長にお尋ねをいたします。

 去年の3月に元顧問の方から当該土地におけるホテルのオペレーター企業が特定ホテル企業でよいかどうかということ、問い合わせを受けましたでしょうか。また、それでよい旨を回答されたかどうか、お尋ねをいたします。

 

副議長(石田正明) 中村港湾空港局長。

港湾空港局長(中村貴久) また重ねての御答弁になりますが、昨日から弁論準備手続等に入ってございますので、事務的に勝訴に向けてしっかり私どもの主張を伝えてまいりたいと思います。勝訴に向けて具体的な答弁は控えるよう弁護士からもアドバイスを受けておりますので、こういう回答を御答弁にしたいと思っております。以上です。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) これもないというふうに言っていただけるもんだと私は信じておったんですが、非常にやりにくいんですけど、同じことなんですが、原告側の訴状に特に書いてあることではなく、この準備書面にも特段記載がないことで、私は私自身の議員としての調査活動の中で出てきた一つの疑問についてお尋ねをしておるところなんですね。ぜひこれは答えていただきたかったなというふうに思います。

 いずれにせよ、訴訟合戦ということになっていってしまっておりまして、まさに泥沼の事態ということになると思うんですが、昨年3月の段階では福岡市の顧問を外れておられたという方が、本市と訴訟を担っているこの事業者の間の調整に入っていたとあるいはいなかったと、そういった話が出てくること自体が私は非常によろしくないことだというふうに考えております。

 この顧問の方というのは、私、直接面識があるわけではないので、どういう方なのかは存じ上げないんですけれども、ただ、この証言というものがもし事実であれば、一体何の権限があってそのようなことをなさったのかということについては、これはぜひ明らかにしていただきたいなというふうに思います。私は複数の関係者から個別にお話を伺った結果として、同じ話が出てきたといったことがあったゆえに、少なくともこの元顧問の方の介在というのについては、私の中で疑惑というレベルにはなってしまっておるところです。

 そこで市長にお尋ねいたしますけれども、この当該土地をめぐる一連の経緯について、内部だけではなく、外部も交えた調査委員会などを立ち上げていただいて、特に今私が御指摘を申し上げた元顧問の疑惑というものについては解明をしていただきたいというふうに思いますが、市長のお考えを伺います。

 

副議長(石田正明) 島市長。

市長(島宗一郎) 訴えの提起に関しましては、去る6月の議会におきまして全会一致で可決をしていただいたところであります。本市といたしましても、福岡地方裁判所に訴状を提出しておりますので、裁判という司法の場でしっかりと福岡市の主張を行ってまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 司法の場で私は何かをやっていただきたいということではないんですね、これ。疑惑という言葉をちょっと踏み込んで使わせていただいています。やはり関係のない方が、何ら顧問ということではもうない時期に、訴訟の、結局なってしまった相手方と、こちら福岡市側の間に入るということがあったのかなかったのかということが複数の証言で出てきたということです。これを裁判の場でというふうに預けてしまわれるのはやはり違うと思います。

 せんだって、また第三者委員会というものが公園整備に関して立ち上がっておりますけれども、やはりああいうフットワークを軽くそういう判断ができるのであれば、ぜひこういう疑惑についても私はしっかりやっていただきたいと思います。ぜひ、きょうの場で御答弁をいただくことは難しいかもしれませんが、重ねてお願いを申し上げたいというふうに思います。

 では次に、決算審査についてということで、次の質問に入らせていただきます。

 福岡市議会においても、この9月議会に引き続いて決算特別委員会が予定をされております。昨年度の決算について審議が行われます。この決算の認定については従前まで、地方自治法に議会の認定に付することという規定があるのみで、実は不認定になったとしても決算の効力に何の影響もないということになっておりました。しかし、これでは決算審議に実質的には何の意味もないということになってしまうんではないかということが国のほうでも議論されてまいりまして、本年の6月9日には地方自治法の一部を改正する法律が公布され、今後随時施行されていくことになりました。このことを念頭に置いて、以下、本市の決算審議に関して私が個人的に持っている問題意識についてお尋ねをしてまいりたいと思います。

 まず、私が冒頭述べた認識の確認でお尋ねしますけれども、決算審査で仮に不認定ということになった場合に、地方自治体の長がとるべき行動に関し、改正以前の地方自治法の定めはどうなっておりますでしょうか。

 

副議長(石田正明) 赤岩財政局長。

財政局長(赤岩弘智) 平成29年法律第54号による改正前の地方自治法におきましては、決算の認定に関する議案が否決された場合の手続に関する特段の定めはございません。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) つまり不認定でも何ということはないということなんですね。そこで法改正があったと思っているんですけれども、じゃ改正後、決算がもし不認定となった場合に、自治体がとるべき行動に関する法の定めをお伺いします。

 

副議長(石田正明) 赤岩財政局長。

財政局長(赤岩弘智) 平成29年法律第54号による改正後の地方自治法におきましては、「地方公共団体の長は、決算の認定に関する議案が否決された場合において、当該議決を踏まえて必要と認める措置を講じたときは、速やかに、当該措置の内容を議会に報告するとともに、これを公表しなければならない」と規定されており、当該規定への改正規定の施行期日は平成30年4月1日とされております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 首長が決算の不認定を受けて、その問題となった部分の改善や同種の問題の再発防止に向けた改善の措置をとり、議会に報告するということが新たに加わっております。実はこの議論、かなり前から国のほうではあっていて、平成20年の第29次地方制度調査会の小委員会の議事録というのを私見つけたんですが、今回の内容の法改正が必要だということはその場でも出ておりました。

 予算至上主義という言葉がありますけれども、やはり予算が通ってしまえば、決算なんて知ったことではないというふうなことを捉えて、福岡市がどうこうではありませんが、そういった行政の姿勢がありはしないかということを捉えてよく言われる言葉です。やはりこの問題意識というのはずっと前からあったということです。それを一定改めるのが今回の法改正の趣旨だというふうに思っております。

 では、この改正後なんですが、決算不認定になった場合に措置を講じる講じないということを自治体が考えることになっています。これは任意というふうになっているんですが、これは例えば特定の施策を実施したあるいは実施しなかったということを捉えて不認定というふうな場合、これ措置の講じようがないのでということを念頭に置いて、ここは任意ということになっているそうなんですけれども、例えば、ずさんな会計処理などが理由で、もし不認定の結論というのが出たような場合には、やはり今回の法改正の趣旨に照らして、福岡市でも真摯に取り組んでいただきたいというふうに思いますが、この点についてお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 赤岩財政局長。

財政局長(赤岩弘智) 福岡市といたしましては、このたびの法律改正の趣旨を踏まえた適切な対応が求められるものと考えておりますが、まずは決算を議会の認定に付すに当たり、引き続き御理解いただけるよう、今後とも、日ごろから適正な事務処理に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) もちろんおっしゃるとおりで、適正にやっていただければ何ら問題はないということなんですが、ここで私、昨年の決算審査において、特に不納欠損処理のあり方ということで問題点を指摘させていただきました。私、演劇練習場の使用料の滞納ということについての不納欠損処理、これ所管は経済観光文化局ですけれども、これを取り上げさせていただいて疑問に思ったということを指摘させていただきました。なぜ疑問なのかということをちょっと明らかにするために、ちょっと他局の収納対策のケースをお伺いします。

 学校給食費の滞納額が一定に達した場合、本市はどのような対応をとっていますか。また、その際の議会への情報提供、これは滞納者の個人情報を含むかどうか、お尋ねします。

 

副議長(石田正明) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 学校給食費の滞納額が一定額に達した世帯への対応につきましては、電話や訪問による催告をさらに強化しております。その結果、一括や分割でのお支払いをしていただく世帯も多く、収納率も年々向上しております。一方で、催告を行ったにもかかわらず、支払いの意思を示されない世帯につきましては、法的措置の予告をした後、支払い督促の申し立てや訴えの提起などの法的措置を実施しております。

 また、その際の議会への情報開示につきましては、議会に提出する訴えの提起の議案や専決処分の報告において、住所や氏名は議案等の構成要素であるため記載しております。以上です。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 同じことについて、市営住宅の家賃の滞納についてはどうか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 市営住宅の家賃滞納者への対応につきましては、滞納1カ月目から納付指導を開始し、滞納期間が4カ月に達した場合、文書で滞納家賃の完納を請求しております。その後、滞納者が滞納家賃を支払う意思を示された場合、支払い等の条件をつけて住宅への入居を認める和解を裁判所に申し立てておりますが、支払う意思を示さない場合は、滞納家賃の支払いと住宅の明け渡しを求める訴訟を提起しております。こうした法的措置は市営住宅の場合は市長の専決処分事項に関する条例の規定によりまして、滞納家賃の金額にかかわらず専決処分が可能となっておりまして、その後、直近の議会におきまして委員会報告を行っております。その際には、DV被害者のような特殊な事例を除き、委員会報告資料に相手方の住所、氏名などを記載しております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) これらのケースについては、今後、滞納者から大なり小なり納付をされる可能性があるということでありますけれども、やはり議案等を構成する要素ということで個人情報は当然開示をされます。これが私あるべき姿だというふうに思っています。

 昨年の決算審議の話に戻しますが、演劇練習場の使用料というのは不納欠損処理されたので、回収できる見込みがこれはなくなるわけですね。こうした場合に、収納対策が果たして適切に行われたのかということを議会の側がこれは必要を感じてですよね、当事者への聞き取りも含めて厳密にチェックするということを考えたときには、これは個人の情報が開示されるということが当然前提の条件になります。

 ただ、今幾ら情報の開示を求めても、これは議案の構成要素ではない、個人情報保護の観点から開示できないということの一点張りになってしまうわけなんです。これが私個人の意見と断って申し上げるんですけれども、この実態を決算審議の形骸化と言わずして何と言うというふうに思っております。

 決算資料を大幅に改めて、もう何でもかんでも出してくださいということを私申し上げたいわけじゃありません。基本的には十分な資料をいただいていると思っているんですが、特に疑問を持った不納欠損処理の個別のケースについて議員から問い合わせがあった場合には、これは情報を開示すべきだというふうに思っております。なぜ福岡市は不納欠損処理をする滞納者の個人情報を議員に開示しないのか、各局の債権管理について助言する立場にある財政局にお尋ねをいたします。

 

副議長(石田正明) 赤岩財政局長。

財政局長(赤岩弘智) 個人情報につきましては、地方公務員法の守秘義務規定や福岡市個人情報保護条例の規定に基づき慎重に取り扱う必要があるものと考えております。

 各局等の不納欠損処理案件には多様なものがあり、一律に論じることには困難を伴いますが、一般論で申し上げますと、不納欠損処理は時効完成や債権放棄等により既に消滅した債権を会計上整理するものであり、関係部署における収納対策の内容等については、個人情報を保護しつつ、納付交渉の経緯等の情報を提供することなどにより、必ずしも個人情報の提供によらずとも議員活動に資することはできるものと考えており、また、不納欠損処理案件に係る収納対策の議論に資することが、直ちに福岡市個人情報保護条例に定める個人情報の提供事由に該当するものとは言えないと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 実は今、議員活動に資することができるかどうかは、個人情報の提供によらずとも議員活動に資することはできるというふうな趣旨でおっしゃったんですけれども、これはそちらで判断していただくというよりは、やはり議会において判断することではなかろうかというふうに思います。さらりと私の質問の趣旨が全否定されてしまったわけなので、その点はちょっと違う認識を持っているということはしっかり私ここで申し上げておきたいと思います。

 個人情報を出せないという理由も今おっしゃったんですけれども、やはり支払う可能性がある方というのは、いたし方なく議案の構成要素ということで情報が出ることがある。ただ、それがつまり踏み倒してしまうという方について不均衡だということを申し上げているんですが、それを変える気はないというふうなことであったろうというふうに思います。ただ、そういう姿勢がややもすると債権管理というものにおける、ないとは思いますけれども、職員の方の甘えにつながってしまうことがないかということを特に危惧して私申し上げています。ぜひこうした思いだけは酌み取っていただきたいというふうに思います。

 個人情報保護条例第10条第2項6号に、本市が「福岡市個人情報保護審議会の意見を聴いて、公益上の必要があると認めるとき」ということで、個人情報を開示できる特例のことが書いてあります。ここに私は、今現行の制度で、今私が申し上げてきたことを実現できるとすると、ここしかないのかなと思いますのでお尋ねをいたしますが、こうした不均衡を指摘した部分を正す意味においても、今御指摘申し上げたことの趣旨をお酌み取りいただいて、不納欠損処理をした案件を決算審議にかける際に、議員から特段の要請があった場合に、個人情報の提供をすることについて、福岡市個人情報保護審議会で包括的かつ速やかに審議をしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか、お尋ねをいたします。

 

副議長(石田正明) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 個人情報の目的外の提供につきましては、事業所管局等において個人情報保護条例で目的外提供が認められるほかの要件に該当しないが、公益上の必要があると判断する場合に、審議会の意見を聞いて提供することができることとされております。このため、不納欠損の決算審議に当たっての個人情報の目的外提供につきましては、条例に基づきまして、各局等において個別の事案ごとに具体的な公益上の必要性を検討し、特に提供を行う必要があると判断した場合に審議会へ諮問を行うこととなります。諮問を受けた審議会におきましては、公益上の必要性による個人情報の目的外提供が例外的な取り扱いとなりますことから、その妥当性の判断に当たっては、どのような個人情報をどう提供するのかなどについて個別具体的に審議した上で、個々の事案に応じて答申を行い、この結果を踏まえまして、各局等が取り扱いを決定するものでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 調崇史議員。

3番(調 崇史) 今の枠組みの中で、私、前向きなものが出てくるというふうにはならないのかなというふうに考えています。やはり個人的な意見としては、議会側の考え方の中で、例えば、今、議会基本条例の議論もあっていますけれども、こういったところでどうしていくかということを考えていかなきゃいけないのかなということを感じております。

 いずれにせよ、決算審査が間もなく始まるわけでありますけれども、その法改正の趣旨等々をしっかりと受けとめて、互いにということなんですが、当局におかれては、ぜひ議会に議案を提出するというぐらいの覚悟で臨んでいただきたいということを最後にお願い申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。

 

副議長(石田正明) この際、休憩し、午後3時5分に再開いたします。

午後2時55分 休憩  

午後3時5分 開議  

議長(川上晋平) 休憩前に引き続き会議を開き、一般質問を継続いたします。綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦)登壇 私は日本共産党市議団を代表して、本市の核兵器廃絶に向けた取り組みについて、元寇防塁跡を保存、活用したまちづくり及び介護保険制度について質問します。

 まず、本市の核兵器廃絶に向けた取り組みについてです。

 ことし7月、初めて核兵器を違法とする核兵器禁止条約が国連加盟国193カ国の約3分の2に当たる122カ国の賛成、棄権1、反対1の圧倒的多数で採択されました。72年前の1945年8月6日広島、9日長崎に人類史上初めて原子爆弾が投下され、爆発による強烈な熱線、爆風、人体を貫く放射線は、一瞬でまちを壊滅させ、多くの人々の命を奪いました。広島で14万人、長崎で7万4,000人がその年のうちに亡くなったとされています。また、命は取りとめたものの、多くの被爆者は放射線による慢性的な健康被害や、被爆者への差別や偏見などで今なお、苦しめられているのであります。被爆者の平均年齢が82歳になった今日、生活や健康を守るために自治体の役割がますます重要になっています。

 そこでお尋ねしますが、福岡市には現在、何人の被爆者がおられるのか、答弁を求めます。

 以上で1問目は終わり、2問目以降は自席にて行います。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 福岡市におきます被爆者数は、健康診断受診者証を所持している方を含め2,407人でございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 被爆地の広島市、長崎市に次いで3番目に多くの被爆者が住んでおられます。被爆者の皆さんは、1956年に福岡市原爆被害者の会を結成して以来、61年間、被爆者の医療、健康及び生活その他の問題の解決のための活動や、核兵器の廃絶を求める活動、被爆体験を通して平和の大切さを広く継承していく証言活動などを粘り強く繰り広げてまいりました。

 そこでお尋ねしますが、この会の活動をどう評価し、支援をしてきたのか答弁を求めるものです。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 福岡市原爆被害者の会は、市内の原爆被害者とその家族の福祉向上のため、相談活動を行われるとともに、戦争の悲惨な体験を風化させることなく、平和のとうとさを後世に伝えていくため、学校などで被爆体験を伝える証言活動を実施されている団体でございまして、事業費の一部を助成しております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 運営費補助金を出しているようですけれども、補助金の額及び推移はどうなっているのか、説明を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 補助金につきましては、昭和44年度から助成を開始しており、平成9年度以降は205万円を助成しております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) わずか205万円、しかも、その額は1997年から変わっていません。この金額で十分だと考えているのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 補助金額につきましては、福岡市の財政状況や他の施策の補助金との関係、さらには他都市の状況等を勘案し、205万円を予算措置しているものでございます。

 なお、平成27年度には、被爆70周年記念誌発行に際し40万円増額するなど、節目に当たる年に補助金の増額を行っております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 十分であるかのような答弁をされましたけれども、被爆者の方の数も少なくなり、会員が減少し、収入も少なくなって、財政的にも厳しく、活動が困難に直面をしています。補助金をふやしてほしいという要望も毎年のように出されています。増額すべきと思いますが、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 補助金額につきましては、福岡市の財政状況や他の施策の補助金との関係、他都市の状況等を勘案し、205万円を予算措置しているものでございます。

 なお、被爆地である広島市を除く政令市の中で最も多く補助金を交付しており、増額は困難であると考えておりますが、今後も引き続き助成してまいります。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) いろいろと言いわけされましたけど、本来は市が実施をしなければならない事業を被爆者の会が行っているんですよ。その割には補助金が少な過ぎます。増額すべきことを強く言っておきます。

 さらに会からは、被爆者が市民福祉プラザ内の事務所に車で来所したときの駐車料金の減免や、被爆者手帳所有者全員に市営地下鉄乗車証を交付することなどの要望が出されています。実現すべきではありませんか、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 市民福祉プラザでは、限られた駐車スペースの中で、車を使っての移動が必要な障がい者の方の利用を優先しており、それ以外の方には、できる限りバス、地下鉄などの公共交通機関の利用をお願いしております。駐車料金は原則有料でございますが、身体障害者手帳などをお持ちの方の駐車料金は全額免除としております。被爆者の方でも、身体障害者手帳等をあわせてお持ちの方は、従前より全額減免としております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) まあ冷たい答弁ですね。これは切実な要望なんですよ。これは実現を強く求めておきたいと思います。

 次に、本市の核兵器廃絶を目指す取り組みについてです。

 本市は2010年に平和首長会議に加盟しています。加盟した理由について説明を求めます。

 

議長(川上晋平) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 福岡市が平和首長会議に加盟いたしました理由につきましては、平成22年3月に加盟要請がございまして、核兵器廃絶及び世界恒久平和の実現という平和首長会議の目的が福岡市の平和への取り組みと同じ方向性でありますことから、平成22年7月に加盟いたしたものでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 大事な理由で加盟したということです。

 現在、この平和首長会議には162カ国、地域の7,439都市が加盟し、日本では市区町村の96.6%の1,683自治体が加盟しています。平和首長会議は、被爆者から直接被爆体験を聞くなど、被爆の実相を伝える場になってまいりました。また、核兵器禁止条約の採択に向けて、代表が国連作業部会に参加して発言し、積極的な提案を行ってきたのであります。

 ことし8月9日には、長崎で第9回総会が開催され、核兵器禁止条約を心から歓迎するというアピールが決議されました。この条約について、説明を求めます。

 

議長(川上晋平) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 核兵器禁止条約は、核兵器の開発や保有、使用などを禁止することを定めた国際条約でございまして、平成29年7月7日、国連において採択されております。今後は、批准国が50カ国に達した後、その90日後に条約として発効されることとなります。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 今、概要だけ言われましたけど、貴重な、核兵器廃絶に向けて大きな一歩になる条約ですよ。当然、島市長、核兵器禁止条約を支持するんですね、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 島市長。

市長(島宗一郎) 核兵器のない平和な世界の実現は人類共通の願いでありますことから、核兵器の開発や使用などを禁じる核兵器禁止条約の理念につきましては、私としても賛同しているところでございます。以上です。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 賛同するということです。

 総会では、2017年から2020年までの平和首長会議行動計画が採択されています。この計画では、核保有国及びその傘のもとにある国々を含んだ全ての国々が核兵器禁止条約を早期に締結するよう要請することが決定されています。その一方で、安倍政権は条約を批准しないという態度をとっています。

 島市長、政府に対して条約を批准するよう要請すべきではありませんか、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 福岡市といたしましては、核兵器の廃絶に向けた国際社会における取り組みを進めることは重要なことであると認識をいたしております。

 核兵器禁止条約の締結に向けた政府への働きかけにつきましては、福岡市も加盟しております平和首長会議の国内加盟都市会議において、政府に対し核兵器廃絶に向けた取り組みの推進を求める要請を平成29年8月23日に行っているところでございます。

 国におきましては、核兵器の廃絶に向けて国際社会を主導していくとのことでございますので、福岡市といたしましては、その動向を注視してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 平和首長会議として要請したから、市長がみずから要請するとは答えられませんでしたけれども、そういうわけですけれども、この計画では、加盟都市と市民社会が協力し、核保有国等の政府に対して核兵器廃絶に向けて政策を転換するよう要請するとなっているではありませんか。

 島市長、政府に要請すべきではありませんか。今度は島市長の答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 繰り返しになりますが、核兵器禁止条約の締結に向けた政府への働きかけにつきましては、福岡市も加盟しております平和首長会議の国内加盟都市会議におきまして、政府に対し核兵器廃絶に向けた取り組みの推進を求める要請を平成29年8月23日に行っているところでございます。

国におきましては、核兵器の廃絶に向けて国際社会を主導していくとのことでございますので、福岡市といたしましては、その動向を注視してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 島市長は答弁には立たれませんけど、ほかの市長はきちんと物を言っていますよ。松井広島市長は広島宣言で、核兵器禁止条約の締結促進を目指して核保有国と非核保有国との橋渡しに本気で取り組んでいただきたいと訴えました。田上長崎市長は長崎宣言で、核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない日本政府の姿勢を、被爆地は到底理解できませんと批判し、唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください、このように訴えています。また、福岡市議会も、ことしの予算議会で核兵器禁止条約の実現へ向けた取組に関する意見書を全会一致で可決していますよ。

 市長、あなたも政府に対して見直しを求めるべきです。核兵器の廃絶を求める活動は、福岡市でも活発に行われています。ことし4月19日に、福岡市原爆被害者の会と原水爆禁止福岡市協議会の連名で、島市長に対して、核兵器廃絶を求めるヒバクシャ国際署名を福岡市職員に呼びかけてほしいとの要請が出されていますが、どのように対応されたのか、お尋ねをいたします。

 

議長(川上晋平) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名を福岡市職員へ呼びかけることの要請につきましては、対応はいたしておりません。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 無視しているようですが、なぜですか。

 

議長(川上晋平) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) これまでも、ほかの団体などからございます種々の署名の呼びかけの依頼につきましては応じていないところでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 福岡市も入っておる平和首長会議の総会で決議された行動計画でも、このヒバクシャ国際署名との連携を定めているんですよ。しっかりそのところを理解されていないんですかね。

 しかしながら、この平和首長会議に参加して、口では核兵器廃絶、重要だというふうに言っているけれども、本当に不誠実な態度だと言わなければいけません。ほかの首長はどうか。署名した自治体首長は、2017年8月24日現在、15の知事を含めて828首長になり、その後も広がり続けています。政令市では札幌市、さいたま市、京都市、神戸市、熊本市など11政令市の市長が賛同をされています。先日、北九州市の北橋市長も署名をされたそうです。この署名は、平均年齢が80歳を超えた被爆者の皆さんが、もう待てないと、不自由な体の中、最後の気力を振り絞って立ち上がって、核兵器禁止条約を締結させるために取り組んでいる署名なんですよ。それに対して島市長の態度は何ですか。口では核兵器廃絶は大切と言いながら、実際に行っている行動を見れば、その取り組みは極めて不十分と言わなければなりません。

 したがって、島市長、核兵器を廃絶するために、安倍政権への追随をやめて、核兵器禁止条約の批准を政府に求めるとともに、ヒバクシャ国際署名を市職員に広げるだけではなく、全市的な運動にしていくために、市長が署名の先頭に立つべきではありませんか。この質問の最後に、島市長の答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 島市長。

市長(島宗一郎) 核兵器は、かけがえのない人命を一瞬のうちに奪う、非人道的で許されないものでありまして、人類共通の願いとして、核兵器の廃絶、世界の恒久平和の実現に向けて、国際社会が協力をして取り組むことは大変重要であるというふうに考えています。核兵器禁止条約につきましては、福岡市も加盟しております平和首長会議の国内加盟都市会議におきまして、先般、政府に対し、核兵器廃絶に向けた取り組みの推進を求める要請を行ったところでありまして、また、国におきましても、核兵器の廃絶に向けて国際社会を主導していくとの考えが示されており、福岡市といたしましては、その動向を注視してまいりたいと考えております。また、核兵器の廃絶に向けた署名活動につきましては、今後、平和首長会議の取り組みが具体化する中で検討してまいりたいと考えております。

 福岡市といたしましては、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に向けて、今後とも、さまざまな平和施策の取り組みを行ってまいります。以上です。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) そう答弁されるんであれば、直ちに安倍政権にも批准するように要請し、署名についても、市長がすぐさま署名をする、このことが求められると厳しく指摘をしておきます。

 次に、元寇防塁跡を保存、活用したまちづくりについてです。

 昨年の9月に九州大学箱崎キャンパスの中央図書館の南に、南北方向17メートルにわたる石積み遺構が発見され、ことし6月にも、その延長線上の旧理学部校舎の中庭の地表から約70センチ下でも、南北方向に5メートルの石積み遺構が発見されています。昨年9月の読売新聞の報道で、九州大学埋蔵文化財調査室の室長である宮本一夫教授は、他の防塁遺構と比べても保存状態が非常に良好で、学術的価値が高い。調査を進め、国の史跡指定を目指したいと話しています。

 そこで、まずお尋ねしますが、島市長は元寇防塁跡の価値についてどのように考えておられるのか、御所見をお伺いいたします。

 

議長(川上晋平) 島経済観光文化局長。

経済観光文化局長(島 収) 元寇防塁につきましては、1274年の蒙古襲来の後、博多湾沿岸につくられた鎌倉時代の防御施設でございます。福岡市内の東区から西区にかけての10カ所で史跡として指定されております。この史跡は福岡市が誇る地域の歴史資源であり、遺跡説明板の設置や公園としての復元整備を行い、広く市民に公開し、地域と共働で活用を行っております。あわせて、福岡の未来を担う子どもたちに地域の歴史を伝える教育的資源としても活用しております。

 文化財につきましては、保存と活用のバランスをとることが肝要だと考えております。昨年政府より出された、明日の日本を支える観光ビジョンの中で、文化財につきましては、保存優先から観光客目線での理解促進と活用がうたわれており、観光資源としても元寇防塁の魅力向上や活用を図ってまいります。以上です。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) まずは、大変貴重な文化財だということです。元寇防塁は今からおよそ700年余り前の1276年、再度の蒙古襲来に備えて博多湾に築かれました。当時は石築地と呼ばれ、1281年の弘安の役では元軍の上陸を阻止しました。元寇防塁跡は近代以前で日本が外国から侵攻を受けた唯一の遺跡であり、日本で福岡市にしかない貴重な史跡であります。

 そこでお尋ねしますが、箱崎キャンパスで発見された石積み遺構が元寇防塁跡と確定されれば、国指定の史跡となるのは間違いありません。しっかりと保存、活用するのですね、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 島経済観光文化局長。

経済観光文化局長(島 収) 御指摘の石積み遺構につきましては、九州大学が平成28年8月から学術調査を開始し、箱崎キャンパス跡地における石積み遺構の状況把握を進めているものでございます。史跡指定に当たっては、文化財保護法第189条の規定などにより、土地所有者である九州大学の同意が必要であることから、今後、その意向を踏まえ、関係機関との協議を行い、適切に対処してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 保存、活用をしていくんだろうと思いますけれども、そこで、埋蔵文化財の保存、活用のあり方についてお聞きしていきたいと思います。

 2007年、文化庁は、地域づくり・ひとづくりをめざす埋蔵文化財保護行政という方針を出しています。埋蔵文化財は歴史的、文化的意義があるとともに、地域及び教育的な資産としての意義について強調しています。

 お尋ねしますが、文化庁は、地域及び教育的な資産として埋蔵文化財をどう活用するように言っているのか説明を求めます。

 

議長(川上晋平) 島経済観光文化局長。

経済観光文化局長(島 収) お尋ねのありました報告につきましては、文化庁が設置した調査研究委員会が10年前、平成19年に埋蔵文化財の多様な意義と価値を確認しつつ、その保存のあり方を検討し、提言したものでございます。この報告の中で、埋蔵文化財は歴史的、文化的意義とともに地域及び教育的資産としての意義を持ち、歴史を生かした地域づくりにより地域活性化や観光に結びつくこととされております。また、学校教育及び生涯学習の場で活用することなども報告されております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) では、福岡市は元寇防塁跡について、その観点でどう保存、活用しているのか説明を求めます。

 

議長(川上晋平) 島経済観光文化局長。

経済観光文化局長(島 収) 元寇防塁につきましては、歴史を伝える重要な文化財でございます。そのため、平成6年の史跡指定以来、先ほど申し上げた復元整備などを行い、地域と共働で歴史資産としての活用を行っております。また、児童を対象とした社会科見学の受け入れや他県からの修学旅行誘致に向けたパンフレットへの掲載など、教育面での活用も図っておるところでございます。あわせて、市の観光情報サイト「よかなび」による情報発信やボランティアガイドによるまち歩きを行うなど、地域の貴重な観光資源としての活用も行っております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 私は実際に各地を見てまいりました。百道は、掘り出してはいますが、鎖で囲って石碑や解説の看板を立てているだけです。また、小戸公園、西新、地行については、埋められていて、柵で囲っているだけで、何が何だかわからない状態です。今津地区や生の松原については、復元はされていますが、郊外で訪れにくい場所です。東区の九大箱崎キャンパスの近くにある地蔵松原公園にも行きましたけれども、看板の説明だけで、石碑がひっそりと立っているだけであります。住宅の裏にありますが、わざわざ訪れる人は少なく、地域の方々も、その存在すら知らない人もたくさんいます。私が見学したときには、周辺は雑草が生い茂っていました。

 お尋ねしますが、現在の本市の元寇防塁跡は、どこも文化庁が求めているように、市民や子どもたちが親しみ、学習もできるような状況で保存、活用するための課題があるのではないかと思いますが、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 島経済観光文化局長。

経済観光文化局長(島 収) お尋ねの文化庁の求める歴史的、文化的意義を生かす観点や地域及び教育的意義を生かす観点につきましては、これまで答弁してまいりましたように、その対応を順次進めてきているところでございます。さらに、昨年文化庁が策定した文化財活用・理解促進戦略プログラム2020では、文化財を真に人を引きつけ、一定の時間滞在する価値のある観光資源として活用していくと示しており、福岡市といたしましても、観光資源としての活用に取り組んでまいります。

 以上のように、文化庁の求める保存、活用に対しましては、順次取り組みを進めているところでございます。

 なお、先ほど私、史跡の指定を平成6年と申し上げましたが、昭和6年の間違いでございます。訂正させていただきます。以上です。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 局長、今いろいろと言われましたけれども、現在の元寇防塁跡は、地域的、教育的な資産にはなっていません。

 そこで、箱崎キャンパスから発見された元寇防塁跡と見られる石積み遺構について、どのように保存、活用していくかということについてです。地元の住民でつくる九州大学箱崎キャンパスの跡地を考える会の皆さんからは要望書が出されていますが、内容について説明を求めます。

 

議長(川上晋平) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 九州大学箱崎キャンパス跡地を考える会から平成29年2月に提出されました要望書につきましては、1つ、九州大学箱崎キャンパス内で発見された元寇防塁の一部である可能性がある石積み遺構を国指定の史跡として保存してください。2つ、元寇防塁記念公園などとして整備し、九州大学跡地のまちづくりに保存、活用してください。以上の2点について要望がなされております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 箱崎キャンパスの発見場所は、まちの真ん中にあり、要望にあるように元寇防塁跡を中心とする公園として整備することによって、気楽に市民や子どもたちが立ち寄ることができるようになります。貴重な意見だと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 

議長(川上晋平) 島経済観光文化局長。

経済観光文化局長(島 収) お尋ねの御要望に関しましては、先ほど答弁しましたように、現在、九州大学による石積み遺構の調査が行われているところであり、今後も継続して実施されると聞いております。今後の調査結果と土地所有者でもある九州大学の意向を踏まえて、関係機関と協議を行い、適切に対応してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 局長、何かちょっと違う答弁されましたけどね、地元の皆さんの意見をやっぱり生かしていくということは非常に重要ですよ。

 一方、石積み遺構の発見場所は、キャンパスを東西に横断する片側2車線の道路予定地に近接しています。また、追加調査をした九州大学は、ことしの春に中央図書館と遺構との間で、道路予定地にほぼ重なる地点でも何らかの形跡を確認しています。

 そこでお尋ねしますが、現在の道路計画では子どもや市民が親しめるような形で保存、活用できないのは明らかであり、見直すことが必要ではありませんか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 平成28年9月に都市計画変更いたしました都市計画道路堅粕箱崎線につきましては、今後、九州大学がまとめる発掘調査の報告書や、都市計画道路の測量及び設計などを踏まえまして、まずは石積み遺構との位置関係を確認することが必要と考えておりまして、その結果に応じて、経済観光文化局と連携しながら対応を検討してまいります。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) この石積み遺構は九州大学の埋蔵文化財調査室がことし6月、「箱崎遺跡 九州大学箱崎キャンパス理学部中庭地点」という記者発表をしています。

 お尋ねしますけれども、今回の発掘調査の意義について、どのような説明がされているのか、お尋ねしておきます。

 

議長(川上晋平) 島経済観光文化局長。

経済観光文化局長(島 収) 九州大学が本年6月22日に発表した資料の内容につきましては、石積み遺構がつくられた時期の砂丘と当時の海岸線の位置が確認され、鎌倉時代の景観を再現できる手がかりが得られたこと、また、石積み遺構のみならず周辺の生活遺構の状況などがわかったこと、これは、これまでの元寇防塁の調査では確認されていないことなどが記載されております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) ほかにはない貴重な遺跡であるということなんです。このまま道路計画が優先されると、貴重な元寇防塁跡が、地域の財産として地域の活性化に活用されることもなく、教育的資産として学校教育や生涯学習において活用されることが困難になることは明らかです。先ほど局長、これからの調査次第でというようなことを言われましたけど、これをやっぱりしっかりと保存、活用してまちづくりに生かしていく、そういう観点でしっかりとやるということを求めておきたいと思います。

 私がただしてきたように、現在、元寇防塁跡は国指定の史跡であるにもかかわらず、復元されているのは今津地区や生の松原などの郊外にあるものだけなんです。西新、百道、地行、地蔵松原などのまちなかにある史跡は、埋められていたり、その一部が見えているだけで、市民や子どもたちが親しみ、博多の歴史を学ぶこともできにくくなっているのが実態なんです。一方、ことし4月にオープンした吉武高木遺跡は、やよいの風公園として、発見された王墓やかめ棺の復元整備がなされ、遺跡全体が見渡せる展望地、遺跡の説明板が設置されています。やよいの風公園のように、元寇防塁跡を模型化して、大きさ、高さなどを手に触れて知ってもらうようにすることもできます。

 そこで、島市長、九大箱崎キャンパス跡地で次々に発見されている元寇防塁跡は、地域的、教育的資産として大規模な公園をつくるなどして保存、活用すべきであり、都市計画道路については計画を変更すべきではありませんか。この問題の最後に市長の答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 島市長。

市長(島宗一郎) 元寇防塁につきましては、博多湾沿岸およそ20キロにも及ぶ国史跡でありまして、日本はもとより世界の歴史上でも重要な史実を現在に伝えるものとして福岡市が誇るべき文化財であります。このたび九大箱崎キャンパス跡地において発見された石積みの遺構につきましては、まずは九州大学による発掘調査を進めていただき、その調査報告書に基づいて、土地所有者である九州大学の意向も踏まえながら、文化庁を初め、関係機関と連携をし、適切に対処してまいります。以上です。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 適切に対処していくということですけれども、島市長、元寇防塁跡は福岡市にしか確認されておりません。有効活用することを強く求めておきます。

 次に、介護保険制度についてです。

 介護保険制度は、家族介護から社会化へとして創設され17年がたちましたが、この間、歳出抑制によって見直しのたびに負担増や介護の取り上げが進められてまいりました。さらに、介護を担うヘルパーなどの職員の処遇改善は一向に進まず、現場では慢性的な人員不足がますます深刻になっています。今後、高齢化が急速に進む中で、誰もが安心して利用できる介護保険制度への充実が求められています。

 そこで、まず介護保険料についてです。介護保険料は制度の発足当初と比較してどうなっているのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 福岡市におきます第1号被保険者の介護保険料基準額につきましては、介護保険制度発足時の第1期は月額3,290円で、現在の第6期は月額5,771円となっております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 2倍にもなっています。では、現在の保険料の滞納者数について説明を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 福岡市におきます65歳以上の被保険者約32万人のうち、平成28年度の保険料の滞納者数は1万963人でございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 滞納者が1万人以上もいるというのは、そもそも保険料が高過ぎて負担できないということではありませんか、お尋ねいたします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 保険料につきましては、3年ごとに必要な介護サービス費用見込み額等に基づき設定しておりますが、低所得者の負担を軽減するため、福岡市におきましては、保険料の減免制度を設けるとともに、保険料段階を国の基準である9段階より多い13段階で設定しております。このほか、全国共通の制度として、平成27年度から原則給付費の5割の公費とは別枠で国費、県費、市費を投入し、所得の最も低い層である保険料段階の第1段階の方の保険料の軽減を図っております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 局長はまともに答えられませんが、年金が月に1万5,000円以上あれば年金から天引きされますが、それ以下の方は自分で保険料を納めなければいけません。払えるのに払わないという方はいない。そのような方々に冷たいペナルティーが課せられています。どのようなペナルティーなのか、お尋ねをいたします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 保険料の滞納による措置についてでございますが、被保険者の負担の公平を確保するため法令に基づき行う措置でございまして、納期限から1年以上滞納した場合は、介護サービスの費用を一旦全額自己負担していただき、後日、自己負担分の1割または2割を除いた費用の払い戻し手続をしていただくこととなります。納期限から1年6カ月以上滞納した場合は、払い戻し手続の一時差しどめや滞納保険料に充当させていただくという場合がございます。納期限から2年以上滞納した場合は、介護サービス費用の自己負担割合を3割に引き上げるなどの措置がございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 大変厳しいペナルティーです。現在、ペナルティーを課せられている方は何人いるでしょうか。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 保険料の滞納による措置を受けている方の人数は、平成29年3月末現在で171人でございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) この人たちは必要な介護サービスが受けられなくなっているのではありませんか。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 保険料の滞納による措置によって、必ずしも必要な介護サービスを受けられないというものではございませんが、一定の期間、介護サービス費用の一時的な全額自己負担や3割負担などの措置があるものでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 今、答弁されましたけどね、では、ペナルティーを課された方の実態調査はやっているんですか。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 介護保険料につきましては、65歳以上の被保険者である約32万人のうち約97%の方にきちんと保険料を納めていただいているところでございまして、負担の公平性の観点からも、保険料の滞納による一定の措置は必要と考えておりますので、実態の把握はしてございません。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) やっぱりひどい対応ですよ。私は、このペナルティーの実態についてお話を聞いてまいりました。東区在住の80歳代の女性、娘さんと2人暮らし、要介護度5で寝たきり状態です。この方は、生活が苦しいために保険料を2年以上滞納してしまい、利用料が3割になってしまった。ケアマネジャーさんのお話では、この方は特別養護老人ホームに入所させるのがよいし、本人も希望しているが、利用料負担ができないので病院に入院し続けるしかないということでした。ペナルティーのために本人の望むサービスが受けられない、深刻な状況となっています。

 そこでお尋ねしますが、ペナルティーを受けている方々の実態を直ちに把握するとともに、国に対してペナルティーをやめるよう求めるべきではありませんか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 保険料の滞納による措置につきましては、被保険者間の負担の公平性の観点から、法令に基づいて行う措置でございます。まずは保険料の滞納による措置ができる限り発生しないよう被保険者の方に制度の周知を図るとともに、低所得者への一層の配慮を国の責任において行っていくよう、国に対して引き続き要望してまいります。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 実態調査もしないし、国に改めさせようともしないと。ここでも安倍政権追随ですか。社会保障の原則から、このようなペナルティーは許されないことを指摘しておきます。そもそも滞納者を生み出す最大の原因は高過ぎる保険料にあります。

 そこでお尋ねしますが、本市の保険料の減免制度について説明を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 保険料の減免制度につきましては、災害などにより住宅や家財等に著しい損害を受けた場合や、世帯の生計維持者の死亡、長期入院、事業の休廃止、失業等により著しく所得が減少した場合などに実施する法定減免がございます。また、低所得者の方への配慮として、市民税が非課税世帯である保険料段階が第2段階または第3段階の方を対象として、その方の世帯の収入や預貯金等の資産額など一定の要件に該当する場合は、第1段階相当額まで減額する福岡市独自の減免制度を設けております。そのほか、自宅等の居住用財産を譲渡し、譲渡に係る収入金額を新たな居住用財産の買いかえなどに充てた場合で、一定の要件に該当する場合にも減免を行っているところでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 生活困窮での減免対象は、介護保険料の所得段階の第2段階、第3段階で合計5万2,760人です。このうち実際に減免が適用されているのは381人、わずか0.72%です。減免制度を拡充すべきではありませんか。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 介護保険制度につきましては、全国共通の社会保険制度といたしまして、関係法令の規定に基づき実施されております。制度化された仕組みの枠外で一般財源を繰り入れることは適切ではないとの国の判断が示されております。したがいまして、福岡市独自で市費の繰り入れをふやし保険料の負担軽減を実施することは困難であると考えております。

 今後とも、関係法令に基づき介護保険制度を適正に運用するとともに、低所得者の負担軽減につきましても、引き続き国に要望してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 払えない実態を直視すべきだと思います。

 介護保険料は当初と比較して2倍にもなっています。高過ぎて払えず、ペナルティーを受けると、必要なサービスを受けられずに身体の状態が悪化し、介護度が高くなる。介護にかかわる費用が高くなり、また保険料を上げることになります。

 この悪魔のサイクルを断ち切るためには、支払い能力に応じた保険料の引き下げが必要です。市費を繰り入れて市民の負担を軽減すべきではないかと思いますが、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 繰り返しになりますが、介護保険制度につきましては、介護を社会全体で支える全国共通の社会保険制度といたしまして、関係法令の規定に基づき実施されております。制度化された仕組みの枠外で一般財源を繰り入れることは適切でないと考えてございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 市民の生活を顧みない、本当に冷たい答弁だと思います。軽減を強く求めておきます。

 次に、介護利用料についてです。

 2015年8月から、国は単身280万円以上の収入の人から利用料を2割負担に引き上げる改悪を行っています。そのために、利用料負担に耐えられず、必要なサービスを控えている実態が広がっているのではありませんか、お尋ねをします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 2割負担の対象者につきましては、例えば、65歳以上の世帯で年金収入のみの場合、単身では280万円以上、御夫婦では御本人の収入が280万円以上で、かつ御夫婦の収入の合計が346万円以上の方が対象となってございます。国においては、65歳以上の第1号被保険者の上位約1割に当たる相対的に負担能力の高い方が対象となっており、福岡市においてもほぼ同様となっております。また、高額介護サービス費により、所得段階に応じた月額の利用者負担の上限額が設けられておりますので、負担割合が2割となっても、対象者全員の負担が必ずしも2倍となるものではございません。

 なお、区役所などに御相談があった場合には、必要なサービスの利用ができるよう、その方の状況に応じた必要な情報の提供に努めております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 局長、いろいろと今、答弁されましたけど、実態を把握しているんですか。調査したんですか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 利用者の負担割合につきましては国が定めた全国一律の基準であることから、福岡市として個別の調査は行っておりません。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 私は2015年の12月議会で2割負担増の影響について実態調査を求めましたが、そのとき拒否をされています。されていないということですけれども、深刻な影響が広がっているんですよ。調査すべきではありませんか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 繰り返しになりますが、利用者の負担割合につきましては全国一律に定められた基準であることから、福岡市として個別の実態調査を行うことは考えてございません。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) まあ本当に冷たい答弁。本当に責任を果たしていないということになると思います。本当にね、深刻な影響が広がっていますよ。

 私は実際に影響について調査してまいりました。これも東区在住の80代の男性、要支援1で奥さんと2人暮らし。1割負担のときには週に1回のデイサービスを楽しみにしていましたが、2割負担になり、利用料金が月に5,000円から1万円になり、その負担ができないために、デイサービスには行っていないということでした。必要なサービスを控えている。これは問題ではありませんか、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 2割負担につきましては、65歳以上の被保険者の中でも相対的に負担能力の高い方を対象としており、負担の公平性の観点から、一定以上の所得のある方に2割を負担いただくものでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 局長ね、実態もつかまずにいいかげんな答弁をすることは許されないですよ。安倍政権は2割への負担増の影響を検証することもなく、さらに利用料負担を引き上げようとしています。

 そこでお尋ねしますが、直ちに実態をつかみ、市独自で、負担増でサービスを減らさざるを得ない方に対する援助をするとともに、国に対してこれ以上の負担増はやめ、従前の1割負担に戻すように求めるべきではありませんか、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 利用者の負担割合につきましては、法令に基づき一定以上の所得のある方に2割の御負担をいただくものであり、国において統一的に定められるべきものと考えておりますので、福岡市独自の取り組みを行うことは考えてございません。

 費用負担につきましては、保険料の上昇を可能な限り抑えつつ、団塊の世代の方が75歳以上となる2025年以降も持続可能な制度とするため、負担能力の高い一定以上の所得のある方に2割の御負担をいただくものであり、法令に基づき全国一律に定めたものでございます。福岡市として個別の実態調査を行うことは考えてございません。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 介護を提供する責任は市ですよ。その実態調査もせずに、本当に無責任な答弁を繰り返す。本当に許されない。市独自で必要なサービスを提供すべきだ。このことを強く要求しておきます。

 次に、介護職員の処遇改善についてです。

 私は、昨年の9月議会でヘルパーなどの過酷な介護労働の実態を明らかにして、介護従事者の処遇改善について島市長の責任を指摘しました。処遇は改善されたのか、お尋ねします。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 介護職員の給与につきましては、国におきまして平成29年度に介護職員の処遇改善のため介護報酬の改定が行われたところでございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 市独自には何もしていないでしょう。

 ことし2月に、厚生労働省が2016年の賃金構造基本統計調査を公表しています。10人以上の事業所のホームヘルパーの所定内給与額は幾らになっているのか、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 給与の実態につきましては、平成28年賃金構造基本統計調査をもとに作成された厚生労働省社会保障審議会の資料では、全産業と介護職とを比較するため、ボーナスを含めたものになってございますが、勤続年数等の違いがあり単純に比較できないものの、全産業では平均年齢42.2歳、勤続年数11.9年、平均月額給与408,000円に対し、介護職員では平均年齢41.1歳、勤続年数6.3年、平均月額給与267,000円と算出されております。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 今いろいろと答弁されましたけどね、私の求めた2016年のホームヘルパーでは213,000円ですよ。全産業の所定内給与額の平均を約9万円も下回っているんです。だから、処遇は改善されていないんです。その結果、現場では職員不足が深刻です。

 ある特別養護老人ホームでは、ハローワークとホームページで職員募集をしているが、問い合わせも全くない状況。仕方なく、紹介料が1人当たり40万円から50万円もする派遣会社に依頼しているそうです。人件費が非常に高くなって経営を圧迫している上に、派遣で来た職員の7割が1年もせずにやめているということでした。また、あるデイサービスの30代の施設長さんは、給与も低い上に有休もとれず、子どもが急病になっても、人がいないので対応は厳しく、何度もやめようかと悩んだと語ってくれました。またある現場では、20代、30代はほとんど職員にいない。若い人は入ってきませんと語られています。そして、70代のヘルパーがやめないで頑張ってほしいと言われて困っていると話してもらいました。

 本市として独自に処遇改善の手だてをとるべきではありませんか、答弁を求めます。

 

議長(川上晋平) 永渕保健福祉局長。

保健福祉局長(永渕英洋) 介護職員の人件費補助などの処遇改善につきましては、介護保険制度は全国共通の制度として運用されるものであることから、福岡市独自で実施する予定はございませんが、介護人材の確保策や介護保険制度の円滑な実施について、今後とも、国に対して要望してまいりたいと考えてございます。以上でございます。

 

議長(川上晋平) 綿貫英彦議員。

○41番(綿貫英彦) 市の資料でも、2025年には介護職員は2,000人不足しているというふうにあります。現在、介護現場では若い人が入ってこないために、ヘルパーの高齢化も問題になり、今後、現在頑張っている方々が次々に退職していくことになります。抜本的な処遇改善がなければ介護現場は崩壊しますよ。ほかの自治体では危機感を持って動き始めています。大阪の茨木市では、市内で新規に介護職員として働く40歳未満の方に、家賃の半額、上限3万円の補助をしています。市長、見習ってはいかがですか。

 私は、介護保険制度の実態をるる述べてまいりました。今や介護保険制度は保険あって介護なしと言われる状況になってきています。本来の介護とは、高齢期を迎えた人の、その人らしい、人間らしい生活と発達を支え、保障するものでなければなりません。介護保険法の目的にも、高齢者の尊厳の保持の実現を目指すと明記されています。自治体の長が国言いなり、何もしないでは許されない。

 そこで、直ちに保険料や利用料の負担増の影響を調査し、保険料滞納者へのペナルティーの中止、保険料の引き下げ、利用料を従前の1割に戻すよう国に対して要請するとともに、それまでの間は市費を繰り入れて保険料を引き下げるとともに、利用料の減免制度を拡充すべきではありませんか、お尋ねします。

 あわせて、介護職員の報酬については、引き上げのための独自補助を行うべきではありませんか。最後に島市長の答弁を求めて、私の質問を終わります。

 

議長(川上晋平) 島市長。

市長(島宗一郎) 介護保険制度につきましては、高齢社会の到来を見据えて、介護を必要とする状態になっても全ての国民が安心して生活を送れるように、介護を社会全体で支える我が国の社会保険制度として、平成12年度に創設されたものでございます。その後、高齢者の増加に伴い、高齢者の所得に基づく利用者負担割合の見直し、保険料段階の細分化などが行われてきたところでございます。これに加えて、福岡市では、介護保険料の独自減免を行うほか、低所得者へ配慮を行っているとともに、介護人材の確保を重要な課題と認識をして、有資格者の就労や従事者の定着のための研修の充実などに取り組んできたところでございます。

 また、さらに福岡市では、人生100年時代の到来を見据え、高齢者が健康寿命を延ばし、自分らしく生きていける社会の実現を目指すため、産学官民オール福岡で取り組むプロジェクト、福岡100を打ち出したところでございます。今後とも、この福岡100プロジェクトをしっかりと進め、個人にとっても、社会にとっても幸せであり得る健寿社会に向けて、持続可能なまちづくりに取り組んでまいります。以上です。

 

議長(川上晋平) お諮りいたします。

 本日の会議はこの程度にとどめ、残余の質問は明15日の会議にこれを繰り延べたいと思います。これに御異議ありませんか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

議長(川上晋平) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。

 次の会議は明15日午前10時に開きます。

 本日はこれをもって散会いたします。

午後4時3分 散会