平成281216日(金)


平成28年第5回福岡市議会定例会

議  事  日  程 (第3号)

                             1216日 午前10時開議

第1 一般質問


本日の会議に付した事件

 議事日程のとおり


出 席 議 員 (62名)

1番  堤 田   寛       2番  中 島まさひろ

3番  調   崇 史       4番  橋 田 和 義

5番  大 森 一 馬       6番  大 原 弥寿男

7番  阿 部 真之助      8番  打 越 基 安

9番  川 上 晋 平      10番  冨 永 計 久

11番  おばた 久 弥      12番  稲 員 稔 夫

13番  大 坪 真由美     14番  新 村 まさる

15番  川 上 陽 平      16番  津 田 信太郎

17番  古 川 清 文      18番  高 木 勝 利

19番  篠 原 達 也      20番  飯 盛 利 康

21番  福 田 まもる      22番  今 林ひであき

23番  尾 花 康 広      24番  松 野   隆

25番  楠   正 信       26番  森   英 鷹

27番  南 原   茂      28番  光 安   力

29番  山 口 剛 司      30番  石 田 正 明

31番  大 石 修 二      32番  黒 子 秀勇樹

33番  鬼 塚 昌 宏      34番  天 野 こ う

35番  浜 崎 太 郎      36番  堀 内 徹 夫

37番  綿 貫 英 彦      38番  とみなが正 博

39番  森   あや子      40番  三 角 公仁隆

41番  平 畑 雅 博      42番  熊 谷 敦 子

43番  倉 元 達 朗      44番  富 永 周 行

45番  荒 木 龍 昇      46番  国 分 徳 彦

47番  笠   康 雄      48番  藤 本 顕 憲

49番  星 野 美恵子     50番  中 山 郁 美

51番  ひえじま俊 和      52番  高 山 博 光

53番  近 藤 里 美      54番  田 中しんすけ

55番  落 石 俊 則      56番  田 中 丈太郎

57番  太 田 英 二      58番  池 田 良 子

59番  川 口   浩      60番  阿 部 正 剛

61番  栃 木 義 博      62番  江 藤 博 美


欠 席 議 員 (0名)


説明のため出席した者

市長                          島 宗一郎   副市長                          貞 刈 厚 仁

副市長                      中 園 政 直   副市長                          荒 瀬 泰 子

水道事業管理者         清 森 俊 彦   交通事業管理者              阿 部   亨

総務企画局長            中 村 英 一   財政局長                        赤 岩 弘 智

市民局長                  井 上 る み    こども未来局長               石 橋 正 信

保健福祉局長            野見山   勤   環境局長                        吉 村 隆 一

経済観光文化局長      重 光 知 明   農林水産局長                 椋 野 清 彦

住宅都市局長            光 山 裕 朗   道路下水道局長               二 宮   潔

港湾空港局長            則 松 和 哉   消防局長                        谷 山   昭

会計管理者               水 町 博 之   教育長                           星 子 明 夫

教育委員                  松 原 妙 子   選挙管理委員会事務局長  吉 村 展 子

人事委員会事務局長  立 石 茂 喜   監査事務局長                  落 石 稔 彦


職務のため出席した事務局職員

議会事務局長  大 和 正 芳   議会事務局次長  木 戸   明

議事課長        草 場 信 秀   議事係長            中 村   博

外関係職員


午前10時 開議  

議長(おばた久弥) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、この際、報告いたします。

 去る1214日の本会議において報告いたしました議員の派遣について、お手元に配付いたしておりますとおり、議員派遣報告一覧表に訂正がありましたので、報告いたしておきます。

 以上で報告を終わります。

 これより日程に入ります。

 日程第1、一般質問を行います。発言通告者のうちから順次質問を許します。森あや子議員。

 

○39番(森 あや子)登壇 おはようございます。元気に頑張りたいと思います。私は緑と市民ネットワークの会を代表し、市民の健康を守るための化学物質による被害に対する対応について質問いたします。

 健康でありたい。人々はそう思いながら日々暮らしていると思います。人間がみずからつくり出した化学物質が人体に与える影響について考えながら、市民の健康を守り維持していくための対策の充実を願い、質問を行ってまいります。

 生物学的に人の体は約60兆個の細胞からでき、200種類以上の異なる細胞と代謝物質や細胞間物質によってつくられ、白血球は情報を交換し合って病原体などの異物を処理し、体を防衛しています。呼吸器や循環器系などでは異なる組織が集合して連携し、より高次な機能をつくり出しています。そこに食べた物、飲んだ物、吸った空気、皮膚からの浸透や注射などで体の中に取り込まれます。

 さて、私たちは1日20キロもの空気を吸い込んでいます。その空気が汚染されていたら、肺から取り込んだ物質は食べ物などと違って肝臓での代謝を受けず、ダイレクトに血液に取り込まれ、全身に、そしてもちろん体の司令塔となる脳にも運ばれていきます。ちなみに水や食べ物の摂取量は、人にもよりますが1キロから5キログラムです。呼吸は休みなしです。それだけに空気環境は大きな影響を及ぼします。

 シックハウスという言葉を聞かれたことがあると思います。住宅等の室内空気に由来する健康障害をシックハウス症候群といいます。

 そこで質問です。改めてシックハウス症候群について、その定義をお答えください。

 2問目からは自席にて行います。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) シックハウス症候群の定義でございますが、現在、医学的に確立されたものはございませんが、厚生労働省が示しております生活環境におけるシックハウス対策によりますと、フローリング、壁紙、接着剤などの建築資材から発生するホルムアルデヒドなどの化学物質や、ダニ、カビによる室内空気の汚染などが原因で起こるさまざまな体調不良の総称ということでございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) お答えにあったホルムアルデヒドについては、平成15年に建築基準法が改正され、発散量に応じて建材に等級がつけられ、それ以外のものは使用できなくなっています。

 では、シックハウス症候群の症状をお答えください。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) シックハウス症候群の主な症状でございますが、先ほどの生活環境におけるシックハウス対策によりますと、目がちかちかする、鼻水、喉の乾燥、吐き気、頭痛、湿疹などとされてございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) ありがとうございます。

 市民への注意喚起の取り組みは、これまでどのようなことを行ってこられましたか。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) シックハウス症候群に関しましては、市民向けの啓発用パンフレットとして、健康で快適な住まいのためにを、さらに業者向けのパンフレットとしまして、福岡市建築物シックハウス対策ガイドラインをそれぞれ作成し配布するとともに、ホームページでの情報提供、窓口での相談対応を行っているところでございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) そのガイドラインの概要と対象施設をお答えください。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 福岡市建築物シックハウス対策ガイドラインにつきましては、シックハウスの原因と考えられる化学物質の低減化を進め、施設における健康被害の発生防止を図るため、使用建材の選定や適正な換気方法、ダニ、カビ対策などに関する留意事項につきまして、施設の設計から施工、管理までの段階ごとにまとめたものでございます。

 また、ガイドラインの対象としている施設でございますが、住宅を初め、学校、福祉施設、病院、飲食店、物販店舗、その他多数が利用する建築物でございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 学校で起こればシックスクールといい、お答えになかった保育所や幼稚園も、もちろん対象施設に含まれます。

 市民からの相談対応のために消費生活センターや保健福祉センターなどに窓口を設置されていますが、いつから設置され、寄せられた相談はどのような状況なのか、初年度とここ5年間の相談件数をお答えください。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) シックハウス症候群に関する相談窓口でございますが、全庁的な連絡会議を開催しました平成15年度に設置してございます。建築資材や健康に関する相談を各区保健福祉センターなどで受け付けているところでございます。

 件数でございますが、初年度が50件でございまして、ここ5年間は平成23年度が51件、24年度が27件、25年度が21件、26年度が31件、27年度が23件でございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) ありがとうございます。

 相談数が半減したことから見ると、法の改正や本市の注意喚起の取り組みで一般的にも周知され、対応が図られているようです。人体に悪影響を及ぼす化学物質などを避けることができ、発症なども抑えられたのではないかと考えます。

 しかし、シックハウスだけではなく、化学物質の問題として、合成された化学物質製品やその原材料として使われているのは、世界中では約10万種、そのうち日本では数万種があります。そして、毎年2,000から3,000種もの化学物質がふえてきているとも言われています。

 ごく微量の化学物質に反応して起こる症状があります。それが化学物質過敏症です。厚生労働省は平成2110月から病名リストに登録していますが、一般的にまだ理解されていないことがたくさんあります。一見怠けているように見られたり、気のせいと言われたり、病院へ行っても原因不明で鬱病や統合失調症と診断された方などもいます。一度暴露してしまうと、さまざまな物質に反応したりして、家庭での生活も困難になり、生きていけない状況に追い込まれる方もいらっしゃいます。

 そこでお尋ねします。化学物質過敏症と診断されている患者は福岡市内にどのくらいいるのか、実態調査などは行われたことがありますか。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 化学物質過敏症の患者に対する実態調査等は行ってございませんで、また届け出疾患ではないため、患者数も把握してございません。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 相談できる医療施設は市内にどれだけありますか。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 化学物質過敏症につきましては、一般的にはアレルギー科で診療されておりますが、まずはその数で申し上げますと、福岡市内に140施設ございます。

 なお、化学物質過敏症を診療対象と明示して診療している市内の医療機関というのは把握してございません。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 深刻化してくると思われる化学物質過敏症対策のために、実態の把握と頼れる医療、相談機関が必要です。そして、発達段階にある子どもたちのことを、より気を配る必要があると考えます。

 そこで、ここからは教育委員会への質問です。

 幼稚園、小学校、中学校にはそれぞれ化学物質過敏症の児童生徒は何人いるでしょうか。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 化学物質過敏症として把握している児童生徒の数は、福岡市立の幼稚園、小学校及び中学校においては、平成28年5月の調査で、小学校6人、中学校2人でございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) では、学校と地域の保健医療機関との連携はどのようになっていますか。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 化学物質過敏症の児童生徒が在籍する学校では、児童生徒が可能な限り学校生活を送れるよう、保護者等に配慮すべき事項を診断書や文書で確認し、学校医や主治医とも緊密に連絡をとっております。また、必要に応じて専門医療機関の受診を勧めるなどしております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) この学校が把握されている事例は、医師の診断書があるもの、それから保護者からの相談のみであるものということです。日本には100万人いると言われ、予備軍を含めるともっといます。発生源は多様であり、また個人差があり症状も多様なことから、この問題についての認識、理解を深めることが重要です。

 実は24歳になる私の長男も化学物質過敏症です。小学3年生から急にぜんそく発作が起こるようになり、4年生からは加えて夏場の肌がじゅくじゅくで、5年生のときは全身包帯ぐるぐる巻き状態でした。それまでぜんそくともアトピーとも診断はされず、まさかと思いながらの検査で診断されました。当時はまだシックハウスもシックスクールも知る人は少なく、学校には何度も説明してワックスがけや教科書配付などに御配慮いただきました。ちょうど国の研究が病院や大学との協力で進められているときで、長男も検体になり、学校や家の室内空気環境も研究のために測定しました。診断がつき、化学物質を避けることで症状は軽減していきました。

 それでは、学校の環境について質問してまいります。

 化学物質に反応している子どもたちは、工事の際には学校を休む、工期が長期にわたる場合は別の学校へ転校を余儀なくされることが実際にあります。ここ数年の間に多くの学校で行われた耐震工事やクーラーの設置などで行ける学校がなくなった等の児童生徒の保護者の方々からの相談を受けています。

 今後はトイレ改造工事が幾つかあると聞いておりますが、本年度に予定しているトイレ改造工事の学校は何校でしょうか。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 平成28年度にトイレ改造工事を予定している学校数につきましては、小学校11校、中学校2校、高等学校1校、特別支援学校2校の合計16校でございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) トイレ改造工事の工期及び工程はどのようになっていますか。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) トイレ改造工事につきましては、既存トイレの解体や撤去作業、設備工事、内装仕上げ工事を順次実施する工程で、3カ月ないし4カ月の工期を要しております。なお、教育環境への影響を最小限に抑えるため、可能な限り夏休みなど長期休業期間中の初期から工事に着手することとしております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 使用する材料の選定はどのように行い、また、その材料の取り扱い上の注意事項について、学校関係者に対し説明はされていますか。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 建物内部の建築材料の選定につきましては、福岡市建築物シックハウス対策ガイドラインに基づき、使用可能な材料を発注仕様書に明記し、工事業者は工事着手前までに市の工事監督員に使用する材料の承諾を得ることとしており、安全性の確保に努めております。

 また、学校関係者に対しては、工事内容及び工期、工程の説明を行うとともに、必要に応じて使用する材料の取り扱い上の注意事項について説明を行っております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) それでは、工事現場周辺における児童生徒などに対する健康面や安全面に配慮すべき基準はあるのでしょうか。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 工事現場周辺における児童生徒などへの配慮事項につきましては、学校(園)におけるアレルギー等疾患対応マニュアルにおいて、塗料の選定基準や塗料を使用する際の留意事項のほか、工事の際にシート防護や板張り防護などの飛散防止対策を行うことを定め、学校生活を送る児童生徒などの健康面や安全面に配慮しております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 続けてお答えをいただきましたが、実際には工事現場との共有が意識の違いでなかなか行き届いていないことがあります。まず、心配される保護者へはぜひ早い段階で工事のことを伝えてください。対応するためのさまざまな準備が必要です。

 それと、一般的にも建材の等級Fフォースターだと大丈夫だと思われ業者任せになっています。しかし、仕様書を見ると、警告や危険有害性情報がしっかりと示されています。保健福祉局の答弁からも、化学物質に反応した方々への相談や治療や心のケアなど、まだまだ足りない状況です。特に未来を担う子どもたちが長い時間過ごす学校の対応は、社会にとって大切な大切な命を預かる場所であるとの思いで、もっと予防対策に力を入れていただきたいと考えております。

 これまでの本市の対応では不十分と考えており、化学物質に暴露してしまう児童生徒を生み出さないための対策をどのように考えておられるのか、御所見をお伺いします。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 今後の対策につきましては、学校及び教育委員会関係各課が化学物質過敏症の児童生徒の情報共有を徹底するとともに、工事の実施に当たっては、施工業者を含め関係者全員の連携協議を密にし、化学物質の飛散防止の徹底など安全対策を強化してまいります。あわせて、対象の児童生徒の保護者とは、使用材料や施工方法、工期、工程等について十分に情報を共有し、児童生徒の健康や安全の確保に努めてまいります。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) ありがとうございます。

 文部科学省からは平成24年1月に「健康的な学習環境を維持管理するために−学校における化学物質による健康障害に関する参考資料−」というものが出されています。全ての教職員が御自分の身を守るためにも熟読していただくことをお願いしておきます。

 本市は平成13年にはアレルギー疾患対策を効果的に推進するため、医療機関や学校関係者で構成されたアレルギー疾患対策検討委員会が設置されています。ぜひこの対策検討委員会を生かし、関係医療機関との共同で実態調査に取り組み、可能性のある児童生徒を拾い上げることをやっていただきたい。反応している人にとってだけの問題ではなく、誰にとっても決してよいものではありません。誰もがいつ発症してしまうかもわからない化学物質過敏症の対応のため、予防原則として学校施設におけるシックスクール対策を進めることを強く要望いたします。

 次に、ワクチンについても化学物質の観点で質問いたします。

 厚労省は、子宮頸がん予防ワクチンを女子中高生対象に、平成22年から市町村での定期接種を開始しました。しかし、接種後、医療機関から報告された副反応が約2年間で計1,196件に上り、この状況を受け、平成25年6月から厚労省はワクチン接種の積極勧奨を中断しています。この薬害訴訟の原告は、現在全国で119人となっています。

 そこで、本市において、今年度子宮頸がん予防ワクチンの定期接種を実施したのは何件でしょうか。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 子宮頸がん予防ワクチンにつきましては、現在、市としては接種勧奨は行っていないところでございますが、平成28年度は9月末現在で51件となってございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 厚労省から本市に報告されている副反応の疑いがある人数は何人でしょうか。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 子宮頸がん予防ワクチンに関しましては、平成2811月末現在で11人の方の副反応疑い報告書が届いてございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 本市の場合、相談窓口はどこに、どのような形で設置されていますか。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) まず、指定都市における子宮頸がん予防ワクチン接種に係る相談窓口については任意設置でございますが、福岡市では、接種された方がより身近に相談できるよう、平成2711月に保健福祉局保健予防課及び教育委員会健康教育課内にそれぞれ相談窓口を設置してございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 本市における相談件数を教えてください。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 平成2711月の窓口設置以降、平成2811月末までに保健福祉局保健予防課に12件、教育委員会健康教育課に1件、合わせて13件の相談があっております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 接種勧奨は行っていない中、ワクチンの定期接種を実施したのは今年度51件、昨年度は95件ということでした。厚労省から届いた報告や本市への相談の数字は定期接種のみで、任意接種された方の情報は本市は持ち合わせていないとのことです。

 子宮頸がん予防ワクチンを初めとする最近のワクチンには、免疫増強剤、これはアジュバントと言いますが、これが添加されています。一種のアジュバントは水酸化アルミニウムで、マウスを使用した実験において脳内の運動ニューロンを死滅させることが知られています。人間の脳はマウスの5倍脆弱です。ワクチン接種が脳機能の一部を破壊してしまう危険性があります。

 副反応被害者の早期救済を求める意見書が可決し、追跡調査をする自治体やホームページなどでもとても丁寧な発信をする自治体もあります。

 実際に症状があらわれている方のお話を聞くと、まさに化学物質に反応した症状です。定期や任意にかかわらず、ワクチン接種された市民の実態を把握することは本市としても重要だということ、また、アレルギー体質や化学物質に反応しやすい状況にある方は、より慎重な判断が必要ですので、やはり副反応に対する注意喚起はもっと丁寧に行っていただくことを要望いたします。

 さて、国内外問わず、特に発達段階にある子どもに対する環境リスクが増大しているとの懸念があり、環境中の有害物質に対する子どもの脆弱性について大きな関心が払われています。19年前の1997年にアメリカで開催されたG8環境大臣会合において、子どもの健康と環境に関する宣言が出され、その後、デンマーク、ノルウェー、アメリカでそれぞれ10万人規模の子どもを対象とする大規模な疫学調査が開始されています。さらに2009年、イタリアでのG8においてもこの問題の重要性が再確認され、各国協力して取り組むことが合意されています。

 日本においても、全国で10万人の胎児のころから13歳になるまでの子ども及びその両親について調査をしています。エコチル調査といいますが、福岡県の約7,600人中、本市からは東区の約4,600人が参加登録されています。調査終了は平成44年度となっています。

 環境の汚染や変化は人の健康などに影響を及ぼす可能性があることが世界中で懸念されています。分析結果をじっと待っていては手おくれだと考えます。まず、予防が一番です。本市において、予防できることはいち早く進めていただきたい。部局を超えた取り組みで、相談体制や医療機関のさらなる充実を図り、市民にも広く化学物質に対する認識を深め、注意喚起や予防対策をしっかりと図っていくことを求めます。質問の最後に、本市としての御所見をお伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 化学物質による健康への影響につきましては、建築資材の規制といった各種法制度の整備や業界の自主的な取り組みなど、これまでにもさまざまな対策が進められてきたところでございます。しかしながら、その一方で医学的な因果関係や発生メカニズムは未解明であり、化学物質などに対する感受性は個人差も大きいことから、有効な予防方法や診断、治療方法については今後の研究の進展が待たれるというのが現状でございます。福岡市といたしましては、今後も関係局との連携を図り、新たな知見の収集や市民、事業者への啓発、情報提供に適切に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 森あや子議員。

○39番(森 あや子) 私たち自身が生物の一員であり、地球という環境の中で生活していると同時に、その環境をつくり出す要因の一つでもあります。地球環境の公害問題にふたをせず、人の命と健康を守るだけにとどまらず、この地球上で人とほかの生物たちとの共存についても、人は重大な責任があると自覚を持たなければいけないと思います。未来を担う子どもたちのために総力を挙げて取り組まれることを強く要望し、私の質問を終わります。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則)登壇 おはようございます。私は、福岡市民クラブを代表し、社会的養護のもとにある子どもの進路支援、そして地産地消、魚食普及の推進について質問いたします。

 初めに、社会的養護のもとにある子どもの進路支援についてです。

 本市には、虐待や経済的理由など複雑な家庭環境等を背景に親と暮らすことができず、児童養護施設や里親など社会的養護のもとで暮らす子どもが201612月1日現在455名います。

 2013年、子どもの貧困対策法が成立し、翌年2014年8月には子供の貧困対策大綱が閣議決定されました。大綱では、子どもの将来が生まれ育った環境で左右されることのないような貧困対策は極めて重要であるとし、ひとり親家庭に対する支援や保護者に対する学び直しの機会の事業、奨学金の拡充など、計約40項目の重点施策が示されました。その中には、子どもの生活支援として児童養護施設等を退所した児童等の相談支援や就職活動の支援についても掲げられ、具体的な支援が求められています。

 私の近所に児童養護施設、和白青松園があります。現在70名の子どもたちが地域の皆さんの協力、支援も得て生活しています。毎年3月には高校3年生の巣立ちを祝う会が開かれ、私も地域の自治会の皆さんや小中学校の先生方、地元の議員とともに招待されます。ことし3月、11名の高校生がそれぞれの進路を決め巣立っていきました。大学、専門学校への進学が2名、就職する高校生は7名です。園のホールで開かれる巣立ちを祝う会では、高校生一人一人が下級生に囲まれながら、園の先生方に感謝の言葉とともに、照れながら将来の夢や希望を語ります。自立するまでどんな支援が必要かと考えさせられるときでもあります。

 本市にはこの和白青松園のほか、福岡育児院、福岡子供の家の3つの児童養護施設があります。また、里親のもとで生活している高校生もいます。高校生たちは、家庭復帰や高校卒業などを機に施設を退所、卒園し、社会へ巣立っていきますが、頼れる親や家族がいない子どもたちは自分の力で多くの困難に立ち向かわなくてはなりません。親とともに家庭生活を送るほとんどの高校生と同じスタートラインに立って自立していけるよう支援していくことが必要です。

 そこで、高校卒業後の就職や進学の状況並びに公的支援の内容等について伺います。

 まず、本市の児童養護施設、里親委託児の過去3年間の高校生の在籍数をお尋ねします。

 以上で1問目は終わり、2問目以降は自席にて行います。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 高校生の在籍数につきましては、児童養護施設が平成25年度50名、26年度54名、27年度51名、里親委託児童が平成25年度14名、26年度19名、27年度22名となっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 児童養護施設で高校生生活を送っている子どもたちが約50名いること、また、厚生労働省が家庭的な環境で暮らすのが望ましいとして里親制度を推進し、本市では積極的に里親制度の普及啓発に努めてきた結果、里親のもとで生活している高校生がふえてきていることがわかります。

 そこで、義務教育終了後の公的支援について伺います。

 義務教育を終え高校に進学する際は、入学金や制服代、授業料などかなりの経費がかかりますが、児童養護施設や里親世帯にはどのような支援があるのか、お尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 高校入学時に国の基準に基づきまして、特別育成費として6万1,030円を支給いたしております。さらに、本市独自に入学支度金を給付する制度を設けておりまして、公立高校の場合は5万円、私立高校の場合は15万円を支給いたしております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 国からの特別育成費と市からの入学支度金が高校進学率を引き上げ、一般家庭の進学率とほぼ同等の進学率になっています。今後とも、高校での教育活動に見合う入学支度金となるよう要望しておきます。

 次に、本市の児童養護施設、里親委託児の過去3年間の高校卒業後の進学、就職の状況並びに全国の児童養護施設、里親委託児の直近の高校卒業後の進学、就職の状況をお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 本市の児童養護施設入所児童、里親委託児童の高校卒業後の進学、就職の状況につきましては、平成25年度は15名が卒業し、進学が4名、就職が11名、26年度は24名が卒業し、進学が6名、就職が18名、27年度は26名が卒業し、進学が7名、就職が17名、障がい者施設利用が2名となっております。

 次に、全国の状況につきましては、国の調査結果によりますと、平成26年5月1日現在で、児童養護施設の入所児童は進学率22.6%、就職率70.9%、里親委託児童は進学率43.3%、就職率47.8%となっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 高校卒業後、大学や専門学校などへ進学している子どもたちが、児童養護施設、里親委託児合わせて、4名、6名、7名と少しずつふえてきていますが、進学率に直すと、それぞれ26.6%、25.0%、26.9%となっています。

 厚生労働省の調査では、2014年5月1日現在、全国の高校卒業者の大学、短大、専門学校への進学率は約77%、一方、児童養護施設で暮らす高校生の進学率は約23%となっており、全体平均と比べても大変低くなっています。本市にある3つの児童養護施設の高校生の進学率も、先ほどの答弁にあったように約26%前後で推移しており、高校卒業後の生活への支援とあわせ、大学、専門学校進学への支援の拡充が必要です。

 そこで、児童養護施設や里親委託のもとで暮らす高校生が就職する際または大学、専門学校に進学する際にどのような国の支援があるのか、お尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 就職時または大学などへの進学時に、国の基準に基づきまして就職支度費、大学進学等自立生活支度費として8万1,260円を支給いたしております。保護者がいない児童等につきましては、さらに住居費、生活費等といたしまして194,930円を上乗せして支給いたしております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 児童養護施設で生活している子どもたちは、高校卒業と同時に、これまで共同生活を送ってきた施設を退所、卒業しなくてはなりません。大学や専門学校に進学しようとすると、入学金や授業料、生活費の準備をしなければならず、進学はハードルが高いのが現実です。

 高校生は自分の進路や将来のことを考える際、退所した先輩たちの仕事や大学生活が自分の将来に影響を与えることもあります。バイトに追われながら学生生活を送っている先輩たちの姿を見て進学を諦める高校生もいると聞きます。親とともに家庭生活を送るほとんどの高校生は、親の経済的援助や仕送りを受けながら大学、専門学校生活を送ります。また、ひとり暮らしをしている学生は、実家という帰る場所があります。実家からの経済的援助や帰る場所がない児童養護施設卒園者にとって、大学や専門学校に通い続けるのは容易ではありません。授業料や生活費を得るためにバイトを続けざるを得ないという状況が中途退学をもたらしています。

 就職しようとする高校生の中には、アルバイトを重ねてアパートを借りる資金をためて、ひとり暮らしの準備をしている高校生もいると聞いています。

 児童養護施設や里親のもとを離れて社会に出ていく若者たちへの支援として、先ほどの答弁にあったように、施設を退所する際に、国からただ1度だけ生活支援費として8万1,260円、保護者の養育、支援がない場合には194,930円、計276,190円が支給されるのみで、児童養護施設や里親のもとを離れて社会へ出ていく若者たちへの支援として、国の支援は余りにも少ないと思います。

 本市独自の支援はあるのか、お尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 本市独自の支援制度も設けておりまして、就職時または大学などへの進学時に、就職支度金、大学等進学支度金といたしまして、それぞれ4万5,000円を支給いたしております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 市から就職支度金と大学等進学支度金が支給されているということですが、国からの支給額と合わせても32万円余りしかなりません。大学に進学する場合、入学金や授業料にかかわる経費は、文科省の調査によると入学時1年間だけでも国立大学が平均約80万円、私立大学は平均約131万円になるとしています。

 先ほど紹介した和白青松園は、約20年前、1人の高校生の大学進学の願いをかなえさせたいと、進学の育英資金に活用する、松ぼっくり基金を立ち上げています。これまで大学や専門学校に進学する高校生の経済的援助として活用されています。ほかの児童養護施設も同じような基金を設けていると聞いています。

 東京都世田谷区は、本年度より、満18歳となり児童養護施設や里親のもとを巣立った若者への支援として、住宅支援、居場所支援、地域交流支援、給付型奨学金事業を始めています。この事業は、せたがや若者フェアスタート事業と名づけられています。大学など進学に当たっては経済的に困難な状況の若者に学費の一部を年額36万円を上限に給付するもので、今年度は11名に給付しています。この事業は社会全体で支える仕組みとして基金が創設されており、8月末現在の寄附額は1,300万円を超えているということです。

 また、京都市は、2014年、給付型奨学金制度を創設しています。施設退所を延長できるのは20歳未満までのため、20歳以上となる大学3、4年生の学費の半額、上限年36万円を補助する内容です。児童養護施設や里親のもとで暮らす子どもたちにとって大きな支えとなる制度です。

 本市も独自の給付型奨学金制度を創設したり、現行の大学等支度金を増額したり、また、児童養護施設が設けている基金を市民に広報するなど、支援を拡充すべきと考えますが、御所見を伺います。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 大学等へ進学する際の支援といたしまして、国において家賃支援費及び生活支援費として月額最大8万2,000円の貸し付けを行い、一定の要件を満たせば返還免除となる自立支援資金貸付制度が平成28年度から開始されております。さらに、給付型奨学金の平成29年度からの創設が現在検討されているところであります。本市といたしましても、児童養護施設等への市民の支援の輪が広がっていくよう、本市のホームページ等を活用し、施設が独自に設けている基金の広報にも取り組んでまいります。今後とも、国の動向も注視しながら、本市としてどのような支援ができるか研究してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 本年度から家賃支援費や生活支援費を含めた自立支援資金貸付制度が開始されたとの答弁がありました。就職や進学した子どもたちの自立を支援する期待される制度でありますが、返還の免除の規定が、就職の場合は5年間の継続就業、大学進学の場合は卒業後1年以内の就職かつ5年間の継続就業となっており、現在の厳しい雇用状況を考えれば、返還免除の規定の緩和が検討されるべきと考えます。

 児童養護施設が設けている基金の広報に努めるとの答弁がありました。早急に実施していただくよう要望するとともに、本市独自の就職支度金、大学等進学資金支度金の増額も検討していただくよう要望しておきます。

 児童養護施設を退所し、就職、進学したものの、身近に相談相手もなく孤立感、孤独感に悩んでいる若者もいると聞きます。経済的な支援とあわせ、彼ら、彼女らの悩みを聞き、アドバイスをする相談支援の充実を要望し、この質問を終わります。

 次に、地産地消、魚食普及の推進について質問いたします。

 近年、我が国の水産業を取り巻く状況は、水産資源の減少や漁業就業者の減少、高齢化、消費者の魚離れなどさまざまな問題が深刻化しています。これは本市の水産業も同様で、漁業生産の伸び悩みや魚価の低迷、漁船にかかわる燃料代の高騰などによる費用増大に加え、主要漁場である博多湾や周辺海域の環境の変化の悪影響が漁業経営を厳しくしています。

 こうした水産業を取り巻く厳しい環境や社会情勢等の変化に対応して、本市の水産業を地域の重要な産業として次世代に引き継ぐため、これまで福岡市産業振興の指針として水産業総合計画が策定されてきました。

 現行の総合計画は次世代につなぐ魅力ある水産業の振興を基本理念に掲げ、つくり育てる漁業や資源管理型漁業の推進を柱とした持続性のある漁業環境づくり、所得向上や働きやすい環境づくりを図るとした次代を担う人づくり、漁業経営への運用資金の貸し付けや融資制度の充実に努めるとした安定した水産経営づくり、そして、魚食普及や地産地消、食育の事業を進めるとする市民と都市とつながる水産業づくりの4つの振興の方向性が示されています。

 本市の水産業を次世代に引き継ぐためにも、漁業者の減少に歯どめをかけ、後継者の育成を図ることが喫緊の課題となっています。そのためにも地元水産物の消費拡大に取り組み、所得の向上が担い手の確保につながり、生産性の向上につながるといった好循環をつくっていかなければなりません。

 現在、2017年度から2021年までの福岡市水産業総合計画案が策定中です。総合計画策定に当たって、昨年度、漁業就業者を対象にした意識調査のほか、市民を対象にした意識調査が行われています。

 市民意識調査では魚食に関してどのような傾向が見られるのか、お尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 椋野農林水産局長。

農林水産局長(椋野清彦) 平成27年度の市政に関する意識調査の中で実施いたしました福岡市の水産業に関する調査結果によりますと、魚介類を使った料理を食べる頻度につきましては、週に2日から3日程度が46.6%で最も高く、週に4日から5日程度の16.3%と、ほぼ毎日の8.5%を合わせますと、7割以上の方が魚介類を日常的に週に2日以上食べている状況でございます。

 これを性別、年代別で見てみますと、20代の男性の15.4%、同じく20代の女性の12.1%が全く食べないまたはほとんど食べないと回答しており、他の性別、年代別に比べ高い割合を示していることから、若者の魚離れの傾向が見られます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 答弁では、魚介類の料理は7割以上の方が比較的食べている状況にあるが、若者世代では食べる機会が少ない傾向にあるということでした。

 厚労省の国民健康・栄養調査報告によれば、男女を問わず、70歳以上まで全ての年齢層で魚介類を食べる量は減少し、肉類への移行傾向が見られ、もはや年齢を重ねるにつれて魚を好むようになるとも言えなくなってきているとしています。積極的に魚食普及の施策を推進していかなければなりません。

 中でも地元水産物の消費拡大、地産地消は重要です。そこで現在どのような取り組みが行われているのか、お尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 椋野農林水産局長。

農林水産局長(椋野清彦) 地元水産物の消費拡大、地産地消に関する取り組みでございますが、中学校における地元水産物を使用した料理教室の実施や学校給食でのワカメやノリなどの地元水産物の利用促進のほか、鮮魚市場の市民感謝デーの開催や福岡市漁業協同組合が実施いたしております朝市、夕市などの直販事業への広報、宣伝等の支援を行っております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 学校給食での地元水産物の利用促進に関しては、これまで地元のワカメが提供され、本年度からは博多湾のノリが学校給食に提供されました。今、実証実験中でありますけれども、志賀島で養殖されている砂ゼロアサリも数年後にはと期待されるところです。また、10月の決算特別委員会の中で、楠議員の質問に関して地元の魚を学校給食に利用することを検討するとの答弁がありましたが、ぜひ実現していただきたいものです。

 漁業者が市民に対して直接水産物を販売する朝市や夕市は、漁業者による対面販売として親しまれています。しかし、唐泊恵比須かきや都心部に近い姪浜の朝市以外はまだまだ認知度が低く、PRの強化とともに、さらなる所得向上を図るためにも、直販事業の支援、拡大を検討していく必要があると考えます。

 そこで、水産物の消費拡大、地産地消に向けての取り組みについて、事業の推進、拡充の観点から質問していきます。

 まず、鮮魚市場での市民感謝デーについてです。この事業の目的と内容についてお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 椋野農林水産局長。

農林水産局長(椋野清彦) 鮮魚市場において行っております市民感謝デーは、市民に魚食への関心を高めていただき、水産物の消費拡大を図ることを目的に、毎月第2土曜日に鮮魚市場の一部を開放しまして、魚介類の販売や魚のさばき方の実演、子どもお魚料理教室などを実施しておりまして、毎回平均1万人の市民の来場があっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 先月行われた農林水産まつりと同時に開催された市民感謝デーに私も参加しました。好天に恵まれ、多くの市民や家族連れでにぎわっていました。先ほど1万人ということが言われましたけれども、鮮魚市場の一部が市民に開放されて、地元漁協の販売ブースも開設され、新鮮な魚介類を購入できるばかりか、魚のさばき方の実演や親子でのお魚料理教室は、魚離れが依然として進行している中で魚食普及につながるものであります。

 鮮魚市場での市民感謝デーや農林水産まつりは、消費者にとっては地元で生産された旬の農水産物を安価で購入することができ、また、その調理方法を生産者からアドバイスしてもらえるなど、生産者との距離が近まり、生産者の顔が見えることで安心、安全感を生み、地元の農水産物の購買動向につながります。

 一方、生産者にとっては、消費者である市民がどのような農水産物を望んでいるのか等のニーズを直接把握することができます。今後もさまざまな情報発信に努め、充実した取り組みとなることを要望します。

 次に、中学校における地元水産物を使用した料理教室について伺います。

 この料理教室は2006年度から始まったと聞いていますが、地元水産物を使用した料理教室の目的と内容についてお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 椋野農林水産局長。

農林水産局長(椋野清彦) 地元水産物を使用した料理教室でございますが、若者の魚離れが進む中、中学校において地元水産物を使った料理教室を通じまして、魚食の普及や福岡市の水産業への理解の促進を図ることにより、将来の地元水産物の消費拡大につなぐことが目的でございます。

 次に、内容でございますが、福岡市漁業協同組合女性部による魚のさばき方などの調理実習に加え、魚介類の栄養と健康に関する講習を行っております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 地元水産物を使った料理教室を通して、魚食の普及と水産業の理解促進、そして、地元水産物の消費拡大につなげることを目的とした事業ということですが、過去5年間の実施状況と本年度の実施校数、参加生徒数をお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 椋野農林水産局長。

農林水産局長(椋野清彦) 過去5年間の実施状況、学校数、参加生徒数でお答えいたします。

 平成23年度は6校で737人の参加、平成24年度は9校、1,584人、平成25年度は5校、765人、平成26年度は5校、628人、平成27年度は8校で1,061人の参加となっております。また、平成28年度は7校での実施を予定しておりまして、参加生徒数は約1,200人を見込んでおります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 本市の中学校の数は69校であります。先ほどの答弁であったように、5校から9校が毎年実施をしているということで、市内の約1割の中学校で料理教室が開催されているとのことでした。その料理教室は家庭科における授業として行われていますが、中学校学習指導要領では調理実習はどのように位置づけられているのか、また、学校での具体的な魚調理実習の内容についてお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 中学校学習指導要領解説技術・家庭科編では、調理実習について、日常食の調理と地域の食文化について、魚、肉、野菜を中心として扱い、基礎的な題材を取り上げること、主として地域または季節の食材を利用することの意義について扱うことと示されております。

 また、学校での具体的な魚を使った調理実習については、福岡市の中学校の約7割が実施しており、主な実習の内容としては、煮る、焼くなどの加熱調理を行い、調理例としては、ムニエル、かば焼き、煮魚などがございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 通常の調理実習で約7割もの中学校で魚の調理実習が行われているとのことでした。学習指導要領では地域または季節の食材を利用することの意義が示されていることから、多くの種類の魚介類が生産されるという他都市にない福岡市の利点を生かし、地元水産物を使用した料理教室が多くの中学校で行われることが望まれます。

 中学校の料理教室に参加した生徒たちや漁協女性部の皆さんがどのような感想や意見をお持ちなのか、お尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 地元水産物を使用した調理実習に参加した生徒からは、おいしく食べられたので魚が好きになった、もっと魚を食べたい、これから自分で調理して食べてみたいという感想があったと聞いております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 椋野農林水産局長。

農林水産局長(椋野清彦) 続きまして、漁協女性部の意見等につきましてお答えいたします。

 福岡市漁業協同組合女性部からは、この経験を機に魚により親しみを持ってもらい、家庭でも魚をたくさん食べてもらえることを期待している、また、今後もこの活動を続けていきたいといった意見をお持ちでございます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 落石俊則議員。

○55番(落石俊則) 先月10日、中央区の中学校で行われた家庭科の料理教室を参観しました。黒板には「玄海うまかもん食育事業 鯵を三枚におろしムニエルと吸物をつくろう」と学習目標が掲げてありました。中学校の家庭科の学習項目、調理と食文化の中にある、地域の食材を生かした調理をしように地元の魚であるアジを使った調理実習です。指導されるのは家庭科の先生はもちろん、志賀島漁協女性部の皆さん、水産振興課の職員さんです。生徒のほとんどがもちろん魚をさばくことが初体験で、生徒一人一人が魚と包丁に集中しながら真剣な表情でアジの三枚おろしに取り組んでいました。志賀島漁協の女性部の皆さんは生徒たちに新鮮な魚の見分け方や包丁の使い方などを語りながら指導されていました。先ほどの答弁にあったように、私が参観した中学校の生徒からも、緊張したけども楽しかった、うまくいかなかったので家でもやってみたいなどの声が聞かれました。

 この玄海うまかもん食育事業、魚料理教室の利点は、まず、地元の食材に興味関心が持てることにあわせ、子どもが持つ、骨がある、見た目が嫌などの幼少期から持っている魚に対する負のイメージを払拭することができることです。また、生産者である漁協の皆さんから直接魚の調理指導を受けることに加え、漁業の工夫や苦労などを直接聞くことができる、いわばキャリア教育の一環となり得ることです。

 消費者の魚離れが依然として進行しています。魚の調理はうろこや内臓を取ったりするなど時間や手間がかかるということで敬遠されがちです。また、魚介類への消費者ニーズが多様化し、うろこや内臓、骨の処理がされている商品が求められています。そのため、福岡市漁協も消費者志向を踏まえた新商品の開発を行っています。

 市としては商品の消費拡大、販売戦略への支援を図っていく必要があります。魚食習慣は若年期からの食体験に影響を受けていることから、市民感謝デーの親子料理教室や学校給食での水産物の利用促進に加え、農林水産局と教育委員会、漁業協同組合がさらに連携して、料理教室の実施校をふやしていくべきと考えますが、所見を伺い、私の質問を終わります。

 

議長(おばた久弥) 椋野農林水産局長。

農林水産局長(椋野清彦) 若年世代の魚離れが進む中で、中学校における地元の魚を使った料理教室は、中学生が家庭でもなかなか体験ができない魚のさばき方を体験することができ、将来の魚食の普及につながる重要な取り組みであると考えております。

 このため、福岡市漁業協同組合女性部などからの講師の確保や食材の納入体制などを考慮しながら、実施校の拡大に向けて検討してまいります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久)登壇 私は自由民主党福岡市議団を代表して、九州大学移転完了目前の西区西部地域のまちづくりについて質問いたします。

 福岡市西区の西部地域である今宿校区、今津校区、北崎校区、玄洋校区、周船寺校区及び元岡校区のいわゆる西部6校区は、美しい海岸線と緑の山並みを擁する自然環境に恵まれた地域であるとともに、農業、漁業が盛んな生鮮食料品供給地でもあります。

 また、当該地域は平成30年移転完了予定の九州大学を初めとした大きなプロジェクトにより目覚ましい発展を続けているところであり、地域内の人口がふえ、商業施設等の立地も進むなど、未来に向け大変夢のある地域となっています。

 一方で、人口の増加に伴う交通や教育環境に関する新たな課題や、北崎、今津校区については逆に人口減少等の過疎化が進行するなど、さまざまな課題も生じております。

 そこで、今回はこうした九州大学の移転完了目前の西部6校区のまちづくりについて、さまざまな視点から現状と課題を明らかにすることで、地域の今後のさらなる発展につなげていきたいと考え、質問してまいります。

 まず、西部6校区の10年前、5年前、現在の人口及び世帯数をお尋ねします。

 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて質問いたします。

 

議長(おばた久弥) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) いわゆる西部6校区の人口及び世帯数につきまして、国勢調査結果によりお答えをいたします。

 最新の調査結果であります平成27年は、速報値でございますが、6万5,904人、2万8,259世帯、5年前の平成22年は5万5,288人、2万1,071世帯、10年前の平成17年は4万8,087人、1万6,310世帯となっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 答弁によりますと、西部6校区の人口はここ10年間で約1万8,000人、率にして約37%の増加となっています。これは10年間の福岡市全体の人口の伸び率が約10%であるのと比較しても急激に増加していると言えます。

 こうした人口増加の受け皿及び契機となったのが土地区画整理事業であり、西部6校区においてこれまで行われてきた土地区画整理事業の状況をお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 西部6校区におきます土地区画整理事業につきましては、昭和58年の地下鉄と旧国鉄筑肥線の相互乗り入れに伴う利便性の向上などを契機といたしまして、昭和60年に事業着手した横浜地区を皮切りに、泉地区、横浜西地区、田尻地区、千里地区、元岡地区の6地区、計約112ヘクタールが組合施行にて実施されております。また、伊都地区におきましては平成9年から平成27年にわたり約130ヘクタールを市施行にて実施しており、組合施行と合わせますと合計約243ヘクタールの土地区画整理事業による豊かな自然環境に近接した良好な市街地が形成されております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 答弁のとおり、当該地域に新たに転入した住民としては、九大伊都キャンパスに通学する学生はもちろんのこと、豊かな自然環境に加え、利便性も向上してきていることから、一般のファミリー層も多いと考えられ、こうした人口増の傾向は九大移転完了後も続いていくものと考えられます。

 そこで、西部6校区内の今後の土地区画整理事業の予定をお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 西部6校区における今後の土地区画整理事業の予定につきましては、第9次福岡市基本計画におきまして、活力創造拠点に位置づけられております桑原地区、拠点連携地域に位置づけられております北原、田尻地区、地域拠点に位置づけられております周船寺駅南地区の3地区で合計約30ヘクタールにおきまして、土地区画整理準備組合が設立され、現在、組合施行による事業化に向けた検討が行われているところでございます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) まだまだ西部6校区においては住宅の供給やそれに伴う商業施設等の立地が進んでいくことは予想されており、冒頭に申したような、交通や教育環境についての課題が懸念されております。

 そこで、今後とも人口が増加していく地域のまちづくりへの対応について幾つかの視点から質問してまいります。

 初めに、交通動線についてお尋ねします。

 まず、道路整備についてですが、近年の急速な人口増に比例して交通量も増加し続けています。しかし、西部地域と市の中心部をつなぐ東西の幹線道路は、国道202号、都市高に接続する西九州自動車道、市道千代今宿線の3本しかなく、国道202号の今宿大塚交差点か市道千代今宿線の今宿交差点のどちらかを必ず通らなければなりません。そのため、平日の通勤時間帯や土日の行楽帰りの時間帯での渋滞の発生が課題となっております。

 そこで、国道202号の今宿大塚交差点付近の5年前と現在の交通量及び現在の渋滞の状況についてお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 国道202号の今宿大塚交差点におきます平日1日当たりの交通量につきましては、平成22年が約5万4,000台、平成27年が約6万台となっており、5年間で約11%増加しております。

 また、今宿大塚交差点における渋滞の状況につきましては、平成2711月に平日の調査を実施いたしまして、都心向きの渋滞が午前8時ごろに約300メートル、郊外向きの渋滞が午後6時ごろに約700メートルとなっております。

 また、休日につきましては、平成27年8月に調査を行い、郊外向きの渋滞が午前10時ごろに約600メートル、都心向きの渋滞が午後6時ごろに約1,100メートルとなっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 今後、まちが成熟し、さらに交通量の増大が予想される中、これらの幹線道路をしっかり機能させる必要があります。この今宿大塚交差点付近の渋滞は、西九州自動車道の周船寺インターが徳永交差点の西側にあり、唐津方面への、また唐津方面からの出入り口に、そして、今宿インターチェンジが今宿大塚交差点の東側にあり、福岡方面への、また福岡方面からの出入り口になっているハーフインターであり、西部地域から福岡方面に向かうには国道202号で今宿大塚交差点を通って今宿インターまで行かざるを得ないこと、また、周船寺方面に向かう下りも今宿インターでおりて今宿大塚交差点を通らなければならないことが渋滞の要因の一つであります。

 そこで、周船寺インターチェンジと今宿大塚交差点の間に国道202号バイパスに接続した出入り口を新たに設置し、福岡方面への、また福岡方面からの渋滞緩和を図る必要があります。いわゆる周船寺インターのフルインター化、このことは平成27年2月の市議会で、全会派一致で請願採択されたところであります。

 そこで、地域の交通混雑緩和のために、西九州自動車道周船寺インターのフルインター化に向けて、道路の管理者である国や県と協議を進めるべきだと思いますが、現在の検討状況をお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 周船寺インターのフルインター化の検討状況につきましては、現在、交通の実態調査や課題の把握などを行っているところでございます。今後、平成29年春の学園通線の全区間供用による交通状況の変化や九州大学の移転など、まちづくりの進展を踏まえまして、西部地域における交通ネットワークの充実強化を図るため、国などの関係機関と連携しながら、事業の必要性や効果などの検討を進めてまいります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 次に、県道福岡早良大野城線についてお尋ねします。

 県道福岡早良大野城線は、佐賀方面より糸島峠、日向峠を通って九州大学への最短の道路です。県道福岡早良大野城線は、国道202号周船寺西交差点から国道202号バイパス飯氏交差点区間については飯氏交差点部分の整備を残すのみとなり、完了目前となっていますが、飯氏交差点から南側については筑前高校の通学路にもなっており、以前マスコミでも日本一危険な通学路と放送されたことがあります。市長、覚えてありますよね。これは市長が現場に行ってカメラを入れて、これは日本一危険な通学路だと言われたところでございます。

 そこで、県道福岡早良大野城線の飯氏交差点から南側の整備状況はどうなっているのか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 二宮道路下水道局長。

道路下水道局長(二宮 潔) 県道福岡早良大野城線の飯氏交差点から南側の糸島市境までの区間につきましては、道路拡幅による歩道整備を実施しているところであり、筑前高校から糸島市境までの380メートル区間については平成25年度に完了しております。残る飯氏交差点から筑前高校までの600メートル区間につきましても用地買収等を進めているところであり、早期完成に向け取り組んでまいります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 福岡市には、今、日本一が幾つかありますが、島市長が以前指摘された日本一危険な通学路は一日も早く解消していただきたいと思います。

 九州大学移転事業や土地区画整理事業などの進捗により西部地域の人口はふえているにもかかわらず、東西の幹線道路は脆弱であり、交通量は確実に増加し、日常的、慢性的な渋滞が発生しております。ぜひとも周船寺インターのフルインター化をぜひ実現していただきたいと思います。

 また、福岡早良大野城線については、地域の方々から早期の事業完了を望む声が高まっています。地域の協力なしには道路整備は進みません。厳しい財政状況であることは理解するものの、当局は地域の声をよく聞き、早期完了に向け取り組んでもらいたいと要望しておきます。

 さらに、九州大学伊都キャンパスへのアクセス道路として4車線で整備が進められている学園通線は、暫定2車線での供用部分はありますが、平成29年春の供用開始を目指していると聞いています。平成30年には九州大学の全学部が移転完了となり、学生を初め、学校関係者など現在よりも多くの方々が行き来することから、早期の4車線化に向け、着実に整備を進めていただきたいと考えております。

 以上、周船寺インターのフルインター化の実現、福岡早良大野城線の早期完了、さらに学園通線の早期の4車線化について、着実に整備を進めていただくことを重ねて要望しておきます。

 次に、鉄軌道についてお尋ねします。

 西部地域と市の中心部との鉄道による交通アクセスについては、昭和58年から地下鉄空港線とJR筑肥線の相互直通運転を行っていますが、筑肥線から地下鉄への乗り入れ人員の5年前と現在の数をお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 阿部交通事業管理者。

交通事業管理者(阿部 亨) JR筑肥線から地下鉄への1日当たりの乗り入れ人員でございますが、平成22年度が2万3,789人、平成27年度が2万7,299人となってございまして、5年間で14.8%の増加となってございます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) JR筑肥線からの乗り入れ人員は5年で14.8%増加しておりますが、姪浜駅を起点として交通事業者が異なっているため、西部地域の住民は地下鉄とJR筑肥線のそれぞれの初乗り運賃を支払わなければならない状況にあり、割高感があります。

 各交通事業者では、西部地域と都心部とを結ぶ交通機関の利用促進を目的とした回数券を発売していますが、その内容と現在の利用状況をお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 阿部交通事業管理者。

交通事業管理者(阿部 亨) 地下鉄、JR筑肥線、昭和バスを高い割引率で利用できる利便性の高い回数券といたしまして、九州大学が伊都キャンパスに移転したことに伴い、平成1712月より伊都・キャンパス回数券を発売しておりまして、平成27年度の発売数は1万8,734冊となっております。

 また同様に、昭和バス西の浦線の路線再編成に伴い、平成1811月より伊都・シーサイド回数券を発売しており、平成27年度の発売数は977冊となっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) また地下鉄では、今年度から家族向けや高齢者向けの新たな企画乗車券を導入していますが、その概要と目的をお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 阿部交通事業管理者。

交通事業管理者(阿部 亨) 新たな企画乗車券のお尋ねでございますが、まず、子育て中の家族の支援やマイカーからの転換を図ることで、少子化対策や公共交通の利用促進による環境施策に対応することを目的として、1家族1,000円で地下鉄全線乗り放題となります1日乗車券、ファミちかきっぷを発売いたしております。また、マイカーからの転換や外出機会の増を目的として、65歳以上のアクティブシニアを対象に1カ月6,000円で利用いただける全線定期券、ちかパス65を発売いたしております。いずれも10月1日より発売しているところでございます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) これらの企画乗車券は地下鉄での利用となりますが、相互直通運転を行っている筑肥線からの利用者はどのように利用すればよいのか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 阿部交通事業管理者。

交通事業管理者(阿部 亨) まず、ファミちかきっぷにつきましては、事前に地下鉄の駅などでファミちかきっぷを購入していただき、乗車時には筑肥線の姪浜駅までの乗車券を、降車をする地下鉄線内ではファミちかきっぷを使用して御利用いただけます。なお、JR筑肥線からのお客様の利便性を確保するために、降車をする地下鉄の駅窓口でファミちかきっぷを購入できる取り扱いも行ってございます。

 次に、ちかパス65につきましては、地下鉄のお客様サービスセンターにおいて、ちかパス65を購入していただき、乗車時には筑肥線の姪浜駅までの定期券を、降車をする地下鉄の駅では、ちかパス65を、それぞれ自動改札機を使用して御利用いただけます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 10月から発売しているファミちかきっぷや、ちかパス65は、利用者にとって割引率の高い乗車券であるのに、まだまだお得感や使い方が浸透していないと思われます。

 ここにファミちかきっぷと、ちかパス65のチラシがありますけれども、(資料表示)この両方とも姪浜から東側、要するに地下鉄側のことは詳しく書いてあるんですけれども、JR筑肥線からの乗り継ぎに関する乗り方、要するに、例えば周船寺から天神まで行ってファミちかきっぷを使うというときに、姪浜駅までの切符を買えばいいんですよね。そして、その後、地下鉄を自由にできると。そういうことが詳しく書いていないチラシなんです。

 それで、特にJR筑肥線からの利用について、その購入や利用方法などを西部地域、これは糸島のほうも使えますので糸島市のほうにもしっかり周知するよう要望いたしておきます。

 また、鉄道利用者の利便性向上とともに重要なのが安全の確保ですが、昨今、駅ホームにおける視覚障がい者等の転落事故が全国で相次ぎ発生しており、これらの事故はホームドアが設置されていれば防げたのではないかと思われます。現在、筑肥線と相互乗り入れをしている市営地下鉄の駅ホームには全駅にホームドアが設置されていますが、筑肥線ではホームドアが設置されておりません。

 そこで、市はJR九州に対してホームドア設置に関する要望を行っているのか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) ホームドアの設置につきましては、国の基準により、1日当たりの平均利用者が10万人以上の駅においてホームドアの整備を優先することとなっておりますが、JR鹿児島本線の博多駅と西鉄福岡天神駅の2駅につきましては未整備となっております。このため、福岡市といたしましてはJR九州や西鉄に対し、ホームドアの設置について強く要望を行っているところでございます。JR九州からは、博多駅などにおけるホームドア設置の必要性は認識しておりますが、車両ごとの扉の位置が異なるなど課題があるため、扉の位置が統一されている筑肥線などを候補として試験的な導入の検討を進めていると伺っておるところでございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) ぜひJR九州のほうによろしくお願いしたいと思います。

 続いて、バス交通についてお尋ねします。

 西部6校区の公共交通として鉄軌道駅から路線バスが運行していますが、特に九州大学に関するものについてお聞きいたします。

 九州大学の移転が開始された平成17年以降、昭和バスや西鉄バスがキャンパスの公共交通を担っていますが、JR九大学研都市駅では、毎朝の通学時間帯は昭和バスを利用する学生がたくさん並び、駅利用者の増加とともに、駅前広場は大変混雑している状況です。

 そこでまず、九州大学の移転について、九大伊都キャンパスの現在の移転人口及び今後の増加見込みをお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 九州大学伊都キャンパスへの移転につきましては、現在までに学生、教職員合わせまして約1万2,800人が移転しておると九州大学より伺っております。

 今後の見通しにつきましては、平成30年には残る農学系と文系の移転完了に伴い、新たに約5,900人がふえ、最終的な伊都キャンパスの移転人口は学生、教職員合わせて約1万8,700人となる予定となっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 答弁によりますと、平成30年には伊都キャンパスに通う九大関係者は現在から1.5倍にふえるということです。現在でも朝の通学時間はバスの利用者が多く、一部のバス停ではバスに乗れない積み残しの学生がいると聞いています。

 今後、九州大学移転が進み、さらに学生がふえた場合、交通アクセスがきちんと確保されるのか心配しており、九州大学移転の大きな課題であると考えていますが、学生などの利用者の増に対応するため、どのような交通アクセス強化策を検討しているのか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 九州大学伊都キャンパスへの交通アクセスの強化につきましては、学園通線の整備に伴うバス路線の新設や大学直行バスの増便、また、現在整備が進む周船寺駅前広場へのバス路線の乗り入れなどにつきまして、交通事業者を初めとする関係者と検討を行っているところでございます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 交通アクセスの強化策としては、バス路線の新設、導入に加え、バス自体の輸送力向上も有効ではないかと考えられますが、現在、天神、博多駅、ウォーターフロント地区を走っているような連節バスの導入の可能性についてお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 九州大学伊都キャンパスとJR九大学研都市駅を結ぶバス路線への連節バスの導入につきましては、現在、交通事業者を中心に検討が進められております。

 交通事業者からは、輸送力強化に向けた対応策として有効な手段と考えられるものの、新たな整備場の確保や車両導入に相当の費用が必要となるため、採算性確保の観点から、より慎重な検討が必要で導入までには時間を要すると伺っております。

 連節バスの導入につきましては、福岡市といたしましても、通学時間帯における乗車混雑の解消などに有効な手段であると考えており、今後とも、交通事業者を初め、九州大学などの関係者と連携しながら協力してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 連節バスの導入には時間を要するとのことでありますが、通学時間における有効な輸送力強化策になるため、関係者で努力していただきたいと思います。

 これからも人口が増加する西部地域にとって、交通アクセスが便利であることは大変重要なことであります。特に公共交通であるJR筑肥線の利便性向上や路線バスの充実及び連節バスの導入について、今後とも、関係者とともに検討を進めていただくよう要望しておきます。

 次に、子どもたちの教育環境について質問いたします。

 土地区画整理事業等による宅地開発が進み、多くのファミリー層が西部地域に転入しており、地域の子どもの数もふえております。少子・高齢化が進む我が国において、地域の宝である子どもの数がふえることは大変喜ばしいことでありますが、その急激な増加に環境整備が追いつかず、プレハブの仮設教室を設置しなければならない小中学校も出てきております。

 そこで、西部6校区の現在の小中学校における仮設教室の設置状況と対策をお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 西部6校区における小中学校の仮設教室につきましては、周船寺小学校に2教室、元岡小学校に1教室、玄洋小学校に12教室、玄洋中学校に4教室で、以上の4つの学校に設置しております。

 平成29年4月の西都小学校開校により、周船寺小学校の仮設教室は解消し、玄洋小学校の仮設教室は10教室減少し、2教室になる見込みでございます。

 また、元岡小学校は児童数の減少により、来年度、仮設教室が解消する見込みでございます。

 このため、来年度も仮設教室が残る玄洋小学校及び玄洋中学校については、今後、校舎の増築などの方法により仮設教室の解消に取り組んでまいります。以上です。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 29年4月の西都小学校の開校により、小学校のプレハブ仮設教室については一定の対策はとられ、かなり解消できるとのことであります。

 しかしながら、今後も西都小学校の児童数は増加が予想されております。聞くところによりますと、来年4月の開校時、5年生、6年生はそれぞれ2クラスとのことですが、1年生は6クラスの可能性があると聞いております。そして、その卒業生は原則元岡中学校に進学することとなっています。さらに、先ほど答弁いただいた今後予定されている3つの土地区画整理事業は全て元岡中学校区になります。となりますと、これから数年後の中学校の環境整備が大変心配となってまいります。

 そこで、元岡中学校の5年前と現在、5年後の生徒数の推移をお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 元岡中学校の生徒数につきましては、5年前の平成23年5月1日時点で749人、ことしの5月1日時点で822人、5年後の平成33年度は約970人の見込みでございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 平成33年度には約970人とのことですが、来年度の西都小学校の新1年生、2年生が中学生となる平成34年度以降、現在の未就学児の状況や今後の土地区画整理事業の予定を考えますと、元岡中学校の生徒数はますます増加し、1,000人を超え、1学年10クラス以上となる可能性もあるのではないかと考えます。

 そこで、元岡中学校の生徒数の増が予想されていますが、中学校を分離新設する場合の基準及び課題についてお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 中学校の生徒数が増加し、学級数が長期にわたって31学級以上になることが見込まれる場合につきましては、福岡市立小・中学校の学校規模適正化に関する実施方針に基づき、学校の分離新設、通学区域の調整、校舎の増築などの施設整備の中から、校区の実情を踏まえた対策を検討することとしております。

 また、中学校の分離新設における課題につきましては、まとまった学校用地の確保、小学校の通学区域を踏まえた新たな中学校の通学区域の設定、財源の確保などの課題があると考えております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 我が国の将来を担う子どもたちの健全な育成は非常に重要であります。さまざまな課題はあると思いますが、元岡中学校の生徒数の状況を注視し、地域の方々の意見を聞きながら、時機を逸することなく適正な対応を講じられるよう要望しておきます。

 次に、地域コミュニティについて質問いたします。

 西部6校区は、もともと地元住民のつながりの深い地域であります。最近の転入人口の増に伴う新たな住民との交流について、地域でもさまざまな工夫をしているところでありますが、地域コミュニティの形成、特に自治会、町内会への加入などにも大きな影響があっているものと思われます。

 そこで、転入者への自治会加入の促進はどのようにしているのか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 井上市民局長。

市民局長(井上るみ) 自治会、町内会への加入促進につきましては、転入者に対し、自治会、町内会活動の大切さをお知らせするチラシを市民課窓口で配布するとともに、地域の皆様が自治会、町内会への加入を呼びかける際に活用していただけるチラシを提供いたしております。

 また、西区では自治協議会会長会、福岡県宅地建物取引業協会福岡西支部、区役所の3者で平成2511月に協定を締結し、自治会、町内会への加入促進など地域コミュニティ活動の推進に取り組んでいるところでございます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 宅建協会などとの協定については、もともと周船寺校区と宅建協会西支部との連携から始まったものであります。周船寺校区の年1回の会合には私も毎回参加しておりますが、地域の役員と宅建協会のメンバーが忌憚なく意見を交わし、一緒に町内会加入に汗をかく、いい関係を築いています。ことしから西区役所も参加しており、このような関係が他の地区にも広がっていくことは地域コミュニティの形成に有効であると思います。

 このように、まちに新たな住民がふえ、町内会加入者もふえていくことは喜ばしいことです。特に若者が多く住むことは、地域にとってはチャンスであります。西部6校区内でも、積極的に若者を巻き込んだまちづくりをしていこうという動きがありますので、市としてもその取り組みを一緒に推進すべきではないかと思いますが、市のお考えをお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 井上市民局長。

市民局長(井上るみ) 西部6校区における若者を巻き込んだまちづくりにつきましては、今津校区において平成27年度に学生などの若者も参加したワークショップを開催し、そこで生まれたアイデアをもとに、28年度には今津公民館が九州大学の学生とともに、今津の自然環境の魅力を小学生が体感する事業を企画し、実施いたしております。

 また、新設予定の西都校区を対象に実施しました地域デザインの学校プロジェクトにおいては、地域の子どもと大学生が学習や遊びを通じて交流を育む企画や留学生との国際交流イベントなどが生まれております。今後とも、大学、NPOなどと連携し、若者を巻き込んだ共創によるまちづくりにしっかりと取り組んでまいります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) いろいろと若い力によるまちづくりが進んでいきそうで、その点はとても楽しみにしております。人口の増加に伴い、さまざまな課題がある一方で、このように新しい動きが生まれてきていることは大変喜ばしいことだと感じています。

 住民の数は、基本的には地域活力の源であります。その視点に立ちますと、同じ西部6校区の今津、北崎地区では人口の減少が大きな課題となっております。

 北崎、今津校区の活性化については別の機会に質問したいと思いますが、ただ、北崎校区は全国的にも有名な恵比須かきを初め、スイカや大根といった新鮮な野菜、また、市内でも有数のバラやカーネーションなどの花の産地といった魅力あふれる地域であります。

 生産者の方はさまざまな工夫をして北崎のブランドを守っていらっしゃいますが、その方々から基礎インフラとも言えるインターネット環境において不便があるとの声を聞いています。北崎校区では高速インターネットを提供する光回線が整備されていないということです。商売だけではなく、九大生のシェアハウスも2棟目ができており、若い方たちに住み続けてもらうためには、また、新たに生活をしていただくためには、地理的にも都心部から遠距離の北崎校区にとってインターネット等の生活環境の充実は重要な問題であります。

 そこでお尋ねしますが、北崎校区にはまだ光回線が整備されていないと聞いていますが、市内の現状はどのようになっているのか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 光ファイバーケーブルを用いた超高速ブロードバンド回線、いわゆる光回線につきましては、通信事業者に確認いたしましたところ、光回線設備の拠点施設が存しません北崎校区、玄海島、小呂島の3地区では整備されていないというふうに伺っております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 福岡市内で光回線が未整備なのは、離島を除けば、北崎校区だけということであります。では、どのような理由で整備されていないのでしょうか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 光回線などのいわゆる通信インフラにつきましては、民間事業者が整備するものでございますが、北崎校区などの光回線設備の拠点施設が存しない地区では、その整備から行う必要がございまして、利用者数の見込みの点から、事業採算ラインに達しないため整備されていないと伺っております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 光回線の未整備は通信事業者の採算上の問題ということでありますが、通信インフラの充実は、今後、定住化の促進や農林水産業の振興を図っていく上で必要不可欠であると考えます。

 福岡県内でも、過疎地域など通信事業者の採算性に課題がある地域について、行政が補助金を負担して整備した事例があると聞いていますが、どのような内容か、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 福岡県内の他自治体におきましては、通信事業者による光回線の整備費用の一部を行政が補助した事例もあると伺っております。しかし、これらは、行政区の再編を行った自治体における合併特例債や法律の要件に該当いたします過疎地域や辺地における過疎債、辺地債などを財源に国の交付金を活用して実施されたものでございます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 県内では行政が補助した事例については、合併特例債あるいは過疎債、辺地債等の財源があったとのことですが、市として北崎校区への光回線整備についてどのように考え、今後どのように取り組んでいくのか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 北崎校区の活性化に向けて、光回線は大変重要なインフラであると認識をいたしております。福岡市におきましては、通信事業者への補助を行った福岡県内の他自治体のように、光回線の整備に当たって合併特例債や過疎債など特定の趣旨の財源は適用されておりませんし、課題は多いものと考えておりますが、北崎校区への光回線整備につきまして、今後とも、通信事業者に対して積極的な働きかけを行ってまいります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 冨永計久議員。

○10番(冨永計久) 光回線の整備は、本来、通信事業者が行うものであり、行政が補助金を負担して整備した事例も、そのほとんどが合併特例債や過疎債などの国の交付金を活用していることは理解いたしました。ただ、交付金も税金なんですよね。福岡県内のほぼ全ての地域に光回線が整備されている中で、福岡市内では離島を除くと北崎校区だけが整備されていない状況です。

 一方で、福岡都心では行政がWi−Fiを整備して公共施設に係る経費は福岡市が払っていると聞いていますが、コンパクトシティとして評価が高い福岡市の均衡のとれた発展のためには、都心部と同様、農山漁村地域の活性化も重要であり、九大との連携や農林水産業のブランド化など、地域を挙げて活性化に取り組む北崎校区にとっては、光回線の整備は大変重要な課題であると考えます。

 行政ができることは限られていると思いますが、北崎校区の活性化に向けて、福岡市として支援できることを検討していただくよう強く要望しておきます。

 これまで西部6校区のまちづくりについて、さまざまな視点から質問してまいりました。

 九州大学総合移転事業や土地区画整理事業が進捗したことで、西部地域の人口はふえ、まちの成熟が進んでいることは大変喜ばしいことであります。しかしながら、まちの成熟に伴い、道路、交通、教育、環境、地域コミュニティのあり方などの新たな課題も生じています。

 来年4月には西都小学校が開校し、西部6校区は西部7校区へとさらに発展をしてまいります。そのような中で、市として、お住まいの方はもちろん、九州大学の学生の交通手段の充実を初めとした交通アクセスの強化やまちの利便性の向上に向けて取り組んでいく責任があると考えます。

 また一方で、今津、北崎校区では人口減少や農漁業の担い手不足が深刻化しており、地域を活性していくための取り組みが必要です。

 昔、我が会派の石村議員が百年橋から南北見れば、南天国、北地獄というようなことをおっしゃいました。ぜひ市長、西の丘から東西見れば、東天国、西地獄にならないようによろしくお願いしたいと思います。

 そして、九州大学、美しい山と海、豊かな農水産物など、福岡市が誇る西部6校区の地域資源をさらに生かし、西部6校区が均衡ある発展を遂げていくことが、155万都市福岡の大きな力になるのではないでしょうか。

 最後に、西区西部地域のまちづくりを今後どのように進めていくのか、市長の御所見をお伺いし、私の質問を終わります。

 

議長(おばた久弥) 島市長。

市長(島宗一郎) 西区の西部地域におきましては、第9次基本計画において、九州大学伊都キャンパス及びその周辺地域を活力創造拠点に、そして、今宿、周船寺地域を地域拠点に位置づけるなど、豊かな自然と都市活力が共存する地域として、土地区画整理事業を初めとしたまちづくりを地域の皆様とともに進めているところでございます。

 また、人口減少や高齢化が進展し、地域の活性化が重要な課題となっている校区もあり、地域産業の振興に向けた土地利用規制の緩和などに取り組んでいるところでございます。

 今後とも、九州大学を核として新たな知を創造し発信する研究開発拠点の形成を初め、交通アクセスの強化や質の高い生活環境づくりを進めるとともに、農林水産業の振興や定住化の促進など西部6校区それぞれの地域特性を生かしながら、西区西部地域のまちづくりにしっかりと取り組んでまいります。以上です。

 

議長(おばた久弥) この際、暫時休憩いたします。

 午後は1時10分に再開いたします。

午前1143分 休憩  

午後1時10分 開議  

副議長(石田正明) 休憩前に引き続き会議を開き、一般質問を継続いたします。天野こう議員。

○34番(天野こう)登壇 私は、福岡維新の会を代表して、特別養護老人ホームについて、市の施設の民間活用の推進についての2点に関して質疑を行わせていただきます。

 1点目に、特別養護老人ホームについてお尋ねします。

 特別養護老人ホーム、以降は特養と略させていただきますが、特養は、要介護高齢者の急激な増加や、長寿化に伴う介護期間の長期化等を背景として年々需要が高まり、全国で整備が進んでまいりました。当市においても例外ではなく、福岡市介護保険事業計画に基づいて、特養を必要とする人数を見越して整備目標を掲げております。

 では初めに、現在進行中である第6期計画における特養の整備状況についてお示しください。

 2問目以降は自席にて質疑いたします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 特別養護老人ホームでございますが、平成27年度から29年度までの第6期介護保険事業計画の計画期間中に805人分を増床することを目標としてございます。平成28年度末までに544人分が整備される見通しでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) まだ第6期の計画期間中ではありますが、おおむね順調に整備が進んでいるようです。特養を必要とする方々をあらかじめ見越して整備を進めなければ、いざ必要となったときに整備を進めるのでは遅いということはもちろん自明です。しかしながら、高齢化社会の進展は高齢者人口の予測である程度見通せるとはいえ、特養の需要は社会情勢や個々人の暮らし方の変化もあることから、長期的な予測が難しいものです。

 そこで、3カ年にわたる当該計画では、なるべく精緻に当市の実態に合わせた特養の必要整備数を算定しているものと思われますが、実際にはどのように算出しておるのでしょうか。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 第6期介護保険事業計画における特別養護老人ホームの必要整備数でございますが、これは平成25年度に実施しました特別養護老人ホーム利用申込者実態調査の結果から、入所を希望しておられる方のうち、在宅での介護が困難で早期入所を希望しておられる要介護3以上、かつ、単身世帯または高齢者のみの世帯に属しておられる方の人数をその時点での必要整備数とし、さらに高齢者人口の伸び率を勘案して算定したところでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) それでは、この算出のもととなる利用申込者の実態調査はどのように行っているのでしょうか。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 特別養護老人ホーム利用申込者実態調査につきましては、福岡市内の特別養護老人ホームに申し込みをしておられる方全員を対象に、入所を申し込まれた経緯やお住まいなどの生活状況のほか、介護に関する御家族の意向等についてアンケート調査を実施したものでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) 利用申込者の総数と、早期入所が必要な方の数には当然差異があります。実態調査時に本人の状況はもちろん、介護サービス等の利用状況や介護者等の状況も、事細かに調べ評価し、実態把握に努めているものと思います。これらの評価項目は、正確に把握するためにも項目は細かくなりがちです。それら利用申込者の総数から、早期入所が必要な方を抽出する基準や判断が必要となります。現在の基準にある在宅生活が困難かどうかは、個々人の判断によって違うことから曖昧さは否めず、また、算出基準が利用予定者本人の状況を中心にしていることから、介護者等の状況が反映されておらず、まだまだ議論の余地があると感じます。また、刻々と変化する社会情勢を捉え、整備を積極的に進める一方で、施設のあきの問題や在宅介護の動向など、一定整備推進にブレーキをかける必要も出てくる可能性もあります。

 第6期計画は来年度までですが、来る第7期計画に向けた準備はどのように進捗しておりますでしょうか、利用申込者実態調査及び必要整備数の算定までのスケジュールをお示しください。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 第7期介護保険事業計画の策定に向けましては、今年度、特別養護老人ホーム申込者に対する実態調査を実施し、来年度には福岡市保健福祉審議会や、高齢者保健福祉専門分科会における議論を経て、平成30年度を始期とする計画を策定していくことになりますので、その中で特別養護老人ホームの整備数についても、決定してまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) 今後の必要整備数算出の動向を注視してまいりたいと思います。

 私がこの質問をするのは、現場の声として今の必要整備数、特養の数に疑問の声が出てきている現状を踏まえてのことです。私の知人が運営している特養においては、定員にあきが出て入所待ちの方に連絡をしても、約9割近く入所を辞退されてしまうとおっしゃっておりました。施設によっては、定員が満たされていない施設も出てきているともお聞きします。そういった動向を踏まえて最も危惧するのは、必要整備数という数字だけがひとり歩きして、現場のニーズと乖離した特養がふえ続けることです。これまでの社会情勢の変化に伴い、平成22年度の実態調査では、利用申込者総数が1万1,398人と平成25年度の7,080人と比べ、1.6倍以上の水準にありました。需要は当然ありますけれども、実態調査の利用申込者数だけで申し上げますと、決して右肩上がりではありません。今年度実施の調査がどのような結果になるかわかりませんけれども、定員をふやす一辺倒の議論にはせず、先ほど申し上げたような現場の実態も踏まえた真のニーズを酌み取る必要があることから、早期に入所が必要な方の把握は難しい側面があります。

 そこでお聞きしますが、本市は早期に入所が必要な方の把握方法について、現状では課題認識等はお持ちでしょうか。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 特別養護老人ホームに入所が必要な人数の把握につきましては、特別養護老人ホームの申込者の中には、すぐに入所の必要はないが、将来に備えて申し込みを行っている方や、あるいは入所を必要とする状況ではありますが、御本人の意向としてできるだけ在宅生活を継続したいと希望されている方も実際おられまして、御指摘のように、実際に入所可能となっても辞退されるといった状況もあると聞いてございます。その正確な把握にはさまざまな課題があるのが実態でございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) では、課題認識は共有できているものと思います。早期入所必要者の算出方法として、他の政令市の事例を見てみますと、相模原市、大阪市では、1年以内に入所を希望する者という1点のみで、対象が広がり過ぎていないか心配になりますけれども、非常にシンプルです。一方、名古屋市では、要介護度3以上かつ家族の心身の負担状況を項目に入れるなど、算出要件に本人のみならず介護者の状況も加えています。

 都市によっては、早期入所必要者をそもそも算出していない自治体も多くて、どういった手法、要件が最適か、自治体の実情に合わせた検討を重ねていかなければなりません。では、今後より正確な入所待ち数や必要整備数をどのように把握していかれるおつもりでしょうか。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 先ほど申しましたように、特別養護老人ホームに入所が必要な人数の正確な把握というのは、さまざまな課題がございますが、当然その精度を高めて、適切な整備数を次期計画に反映できることが重要でございますので、実態調査のあり方なども工夫してまいりたいというふうに考えてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) ぜひ他都市のそういった動向等を検討しながら、積極的な工夫をよろしくお願いいたします。

 では、次に少し視点を変えて、本市の特養の見える化について質問します。

 本市は、行財政改革プランにおいて、取り組みの項目の一つに、市民目線の情報発信の推進をうたっております。当然この取り組みは、あらゆる分野において推進していくべきことであり、市民に身近で、昨今特に重要性が高い福祉の分野においても例外ではありません。福岡市内各区にどのような特養施設があり、どのくらいの定員で、入所待ち数はどのくらいかなど、市民サービスに直結した情報です。

 それでは現在、市内にある既存施設ごとの入所待ち数について、情報公開の状況はどうなっているでしょうか。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 特別養護老人ホームに関しましては、情報公開として施設数や施設ごとの定員、さらには福岡市内全体の申込者数を含む実態調査の結果などを福岡市ホームページなどで公表してございますが、それぞれの施設ごとの申込者数を取りまとめ、一括して公表する扱いとはしてございません。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) では、なぜ公開していないのでしょうか。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 施設ごとの申込者数の公表につきましては、特別養護老人ホームは入所者にとっての生活の場であるため、その申し込みに当たっては、御本人や御家族に実際に施設を見ていただいた上で御本人の状態などについて施設と打ち合わせを行っていただくことが重要であるというふうに考えてございます。また、その打ち合わせの際に施設からの申込者数の情報等も伝えられることとなることから、福岡市として施設ごとの申込者数を取りまとめ、一括して公表することはしてございません。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) おっしゃられるように、実際の入所手続においては、直接の打ち合わせ等でさまざまな情報交換をすると思いますし、その場でお話しすることができることからも、利用申込者数等の情報を、別に隠しているわけではないとは思います。しかしながら、そういった基本的な施設情報を本市が公開していくことは、市民サービスの向上につながるのではないでしょうか。例えば、福岡市の保育園のホームページでの情報公開状況と比較すると雲泥の差を感じます。インターネット上で、福岡市、保育園、空き情報というワードを入力し、検索すると、一番に福岡市保育協会の特設ページがヒットします。そこでは各施設情報を区ごとに整理しており、詳細な各施設情報とともに、ゼロ歳児から5歳児以上に至るまで区分ごとに園の空き情報が確認できるようになっております。非常に親切なつくりですし、一々問い合わせをする前から、ある程度の情報を収集でき、なかなか保育ニーズを満たし切れていない昨今においても、情報提供においてはできることをしていると感じております。むしろ一元的にあき情報も含めた施設情報を提供することで利便性が向上し、待機児童の正確な把握といった真の市民ニーズを捉えることに寄与しているとも思います。

 翻って、福岡市、特別養護老人ホームで検索をしても、インターネット上では新規開設予定施設が出るのみで、どのような施設があるのか、また、施設の需給状態がどうなっているのか等の情報が全く見えません。他の政令市では、横浜市が区ごとの入所待ち数を公開、北九州市は区のみならず、施設ごとの定員、入所待ち数をホームページで公開しております。いずれもPDFデータのページ張りつけなので、本来は別ページをつくって施設情報等とリンクをして、よりわかるようにというか、いいものになるとは思いますけれども、いずれにしても、一元的な公開は行われています。ほかにも岡山市、広島市が公表を行っており、4政令市に公表理由をお尋ねすると、いずれも市民への情報提供のためとのお答えでした。

 このような保育事業における取り組みや他都市の事例からも、現在の本市の特養施設情報の提供のあり方は、利用者目線で非常にわかりにくく、特養自体を使いにくくしている懸念を持ちます。特養や入所定員、入所待ち数を市が一元的に公開することは、利用者サービスの向上に寄与し、メリットが多いとも考えますが、逆に公表することによるデメリット、課題のようなものはあるのでしょうか。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 特別養護老人ホームにつきましては、御承知のように要介護度などの御本人の状態のほか、御家族の状況なども勘案して、総合的に優先度の高い方から入所していただいてございます。したがいまして、特定の施設の申込者が多い、あるいは少ないからといって、必ずしも入所時期が早くなったり、遅くなったり、そのあたりの因果関係というのは必ずしも強くないという実態がございます。施設ごとの申込者数を一覧で公表しますと、申込者が多い施設に申し込みを控えるなどの状況が当然生じることが考えられます。また、公表に当たっては各施設の了承が必要となるなど、幾つか課題はあろうかと考えてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) おっしゃっていただいように、仮に入所待ち数が多いからといって、一概に当該施設に入りにくい状況にあるとは言えないため、そういった懸念もあると思います。しかし、こういったデメリットの逆のメリットもあるんじゃないかと考えています。施設の入所待ち情報を開示することで、より入りやすいと想定できる施設がわかる点です。その方の状態等でどうしても特定の施設でなければいけない場合を除いて、優先度の高い方であればあるほど、より入所しやすそうな施設を探すのは自然なことです。仮に優先度が低くても、申込者数が少ない施設であれば、入所しやすいのではないかと考えることもできます。単純な抽せんではない点をしっかり注意してさえいれば、施設ごとの申込者数の偏在を軽減することにも寄与したり、よりスムーズな入所が行えるのではないかとも考えます。また、実際に公表される場合は、各施設の御意向も十分にお聞きしなければなりません。場合によっては公表に難色を示される施設もあるかもしれません。しかし、需給状況がオープンになることは施設利用者のみならず、事業者にとってもいい側面があると思います。基本的には民間事業者さん同士ですので、切磋琢磨して、他の施設よりも、よりよいサービスの提供に向けて取り組んでいっていただきたいところです。それが他の施設の需給状況も含めて、一様に見られるようになることで競争環境を促し、事業者さんのサービス水準の向上につながることが期待できます。現状でも聞かれれば答えると、そういった話かもしれませんが、それは昨今の情報公開の流れから考えても不親切に感じます。直接尋ねる前の段階から基本的な施設情報を提供することには意義があると思います。

 今後は入所待ち数、必要整備数の正確性向上とあわせて、入所待ち数を初めとした施設情報の公開性を高めていくことは、市民に開かれた市政運営に寄与するものと考えますので、今後の御検討をお願いしたいのですが、この質問の最後に御所見をお伺いします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 市民に適切なサービスを選択していただくためには、福岡市としてさまざまな情報を提供していくことは重要であるというふうに考えてございます。特別養護老人ホームに関しましては、その施設数や各施設の定員など既に公表しているところですが、施設ごとの申込者数を含め、さまざまな情報をよりわかりやすく提供する方法を関係団体とも協議しながら検討してまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) では、2問目に入ります。

 市の施設の民間活用の推進についてお尋ねしてまいります。

 当市は、平成25年度に行財政改革プランを策定し、平成28年度は計画期間の最終年度となっておりますが、その中で公共施設等の見直しとして、民間活力の導入をうたっております。

 では、まず本市が民間活力を市の施設に導入することに関しまして、改めてどのように捉えているかお聞かせください。

 

副議長(石田正明) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 福岡市の施設に対する民間活力の導入につきましては、多様化いたします市民ニーズに対応いたしますため、民間の持つすぐれた能力やノウハウを生かすことによって、市民サービスの向上や効率的な管理、運営が図られると見込まれる場合に、積極的に導入することとしております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) 民間活用の推進は、国を挙げた取り組みで全国の自治体でも広がっておりますし、サービスの向上や施設の維持管理費の縮減等さまざまな効果を発揮しております。実績、ノウハウも積み重なってきており、手法もこれまでの民間委託から指定管理者制度、PFI、PPP事業、民営化等広がりを見せており、新たに公共施設を設ける場合はもちろん、既存施設のあり方の見直しにも積極的な活用が進んでおります。当市でもさまざまな手法を検討し、実施をしてきたものと思いますけれども、中でも指定管理者制度の導入はさまざまな公共施設において進んできている印象があります。

 では実際に、本市の施設における指定管理者の導入状況はどうなっているのでしょうか。

 

副議長(石田正明) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 指定管理者制度の導入状況につきましては、平成28年4月1日現在、当該制度の導入を見込めない施設を除きまして、福岡市が管理いたします公の施設797施設のうち391施設に導入しているところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) では、その活用効果及びその実績はどうなっていますでしょうか。サービス向上等について、なるべく具体的にお答えをお願いします。

 

副議長(石田正明) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 指定管理者制度の活用効果と実績につきましては、指定管理者のノウハウや創意工夫によりまして、開館時間の延長や開館日の拡大、各種スポーツ教室の開催を初めといたします実質的な事業の実施、女性を対象としました割引料金の設定など、市民サービスの向上が図られますとともに、管理運営経費の縮減が図られるなど、制度の導入効果が上がっているものと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) 導入効果があることは本市でも認識しているとのことです。この取り組みは全市的に行われており、行財政改革プランでも各局所管の施設のあり方検討が進んできたものと推察します。導入の検討はあらゆる施設で行われているものと思いますけれども、文化関係施設、ミュージアム施設など総称する適切な言葉が見つかりませんけれども、そういった施設での導入も全国的に検討が進められ、実績も出てきているとお聞きします。本市で言うならば、福岡市総合図書館、福岡市美術館、アジア美術館、福岡市博物館があります。

 それでは、これら施設の指定管理者制度の活用状況はどうなっているのでしょうか、先ほど述べた4施設に関しましてお答えください。

 

副議長(石田正明) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) お尋ねの4施設につきましては、福岡市総合図書館は、平成28年度から図書資料の収集や貸し出し等を除きます施設管理に指定管理者制度を導入しておりまして、福岡アジア美術館及び福岡市博物館におきましては、市の直営による管理運営となってございます。また、福岡市美術館につきましては、指定管理者制度は導入しておりませんが、平成27年度にPFI事業の契約を締結いたしまして、PFI事業者がリニューアル工事を実施いたしますとともに、施設の維持管理や運営の一部を行うこととなっております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) PFI事業や指定管理者の導入が進んでいることがわかりました。一方で、導入に至っていない2施設があるとのことです。もちろん、施設の特性や事業の内容によって民間活用のメリット、デメリットはあると思います。当然のことながら民間活用ありきになってしまってはいけませんし、検討の進捗も施設によって早い、遅いが生じることは予想できます。

 そういった点も踏まえてお聞きしますけれども、アジア美術館及び福岡市博物館において、民間活用のこれまでの検討状況と検討に基づいた課題をどのように整理しておるのでしょうか。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) まず、福岡アジア美術館及び福岡市博物館における民間活力の導入の検討状況でございますが、現在、導入の是非、手法、範囲などについて検討を行っているところでございます。

 また、民間活力の導入を図る場合の課題でございますが、作品、資料の収集、調査、研究、企画、展示など、高度の専門性や取り組みの継続性が求められる機能や部門につきましては、基本的には民間に委ねることが適当ではないというふうに考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) おっしゃっていただいたような、いわゆる学芸部門に関しては、民間に委ねることは難しいということです。検討の一端が見えますけれども、これは総合図書館の指定管理者導入においても同様の考えが示されており、図書資料等の収集保存など、そういったものは市の業務として残しています。これは他都市における導入の検討でも同様であり、学芸部門のような専門性の高い業務に関しましては、人材育成の観点からも、期限の決まった指定管理者の導入は困難な面があると聞いております。管理部門と学芸部門をどう整理していくかが民間活用の議論のスタートになると考えます。他都市の事例もいろいろとふえてきていると思いますけれども、本市においては、そういった事例をどこまで把握して研究しておるでしょうか。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 他都市の事例についてのお尋ねでございます。

 平成27年度の調査では、全国の政令指定都市が設置しております美術館は26施設であり、このうち市直営の施設が14施設、それぞれの市の外郭団体が指定管理者となっているものが11施設などとなっております。また、同じく歴史、民俗系の博物館は18施設あり、市直営の施設が14施設、外郭団体が指定管理者となっているものが4施設となっております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) 導入事例が一定数あることがわかりましたが、政令市においては大半を外郭団体が指定管理者となっているということで、本来的な民間活用が進んでいるかは疑問があります。しかしながら、大阪市においては、博物館5施設と文化財研究所を外郭団体が一元的に管理、運営するなど効率的、効果的な方法を検討し、実行していることから、一概に外郭団体だからといって悪いとは言えません。

 また、私が調べたところ、乃村工藝社という民間会社は全国の文化施設の指定管理において、長崎歴史文化博物館、埼玉県立川の博物館、高浜市やきものの里かわら美術館など数多くの実績をお持ちです。この会社では驚くべきことに、学芸部門も含めた全ての業務を実施する能力、ノウハウがあり、実際に運営しているとのことです。大阪府高槻市や千葉県野田市、栃木県栃木市などの施設では地元のNPO法人が運営に当たるなど、政令市以外の全国の都道府県、市町村の事例を見ると、担い手の多様化も進んでおります。

 私も8月に委員会の出張で北海道立の北海道博物館の指定管理者導入状況を見てきましたが、開館時間や企画の見直し、未利用スペースの有効活用等の効果を上げているようでした。また、指定管理期間が4年間ということで、業務の継続性に課題があると事業者さんみずからおっしゃっておりました。私がそこで一番感じたのは、こういうことをしたいとか、こんな課題があるとか、もっと自治体がこうしてくれたら助かる等の意見が事業者さんのほうからどんどん出てきておって、さまざまな課題認識や問題提起をお持ちだったということです。こういった常に変化を拒まずに、よりよくしていこうという姿勢が民間活用における最大のメリットであるんじゃないかなと感じた次第です。

 本市の状況に話を戻しますが、学芸部門は総合図書館の状況から見ても導入の難しさは理解できます。では、管理部門における民間活用について御所見はいかがでしょうか。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 博物館等の管理部門への民間活力の導入についてでございます。

 現在、福岡市美術館では、リニューアルに当たりまして、PFI方式により改修工事や維持管理を一括して実施することとしたところであり、美術品の収集、展示、調査、研究など、専門性が高い分野につきましては、引き続き市が直営の学芸部門を残して取り扱うこととし、管理部門につきましては、施設設備や維持管理、利用者サービス、広報、カフェ等の運営、ミュージアムグッズの開発などにおきまして、民間活力の積極的な導入を図ることとして、現在、事業者との具体的な協議や準備を進めているところでございます。こうしましたことから、お尋ねの博物館等の管理部門への民間活力の導入につきましても、基本的には実現可能性があるものと考えております。

 なお、福岡アジア美術館につきましては、ビルの一部にあり、既にビル全体が民間会社により一元的、効率的な管理がなされているなど、一定の民間活用が図られているため、そのような状況を考慮する必要があるものと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) おっしゃるように、サービス向上や広報活動など、効果が期待できるものは多いと思いますし、その認識は私も一緒です。維持管理経費に関しましては、アジア美術館の事情はわかりますけれども、博物館においては取り組むべき要素があると考えております。指定管理者導入に当たっては、市民サービスの向上が本来の目的であります。そのためには工夫した広報活動や売店の活性化等ありますけれども、例えば、愛媛県の総合科学博物館では、イベント等の企画業務も自治体直営の学芸部門と事業者が共同で行っている事例もあるようです。

 本市の検討状況をお聞きしておりますと、学芸部門は現実的に難しいという課題と、管理部門における導入効果も一定程度見えてきている状況が確認できました。しかしながら、本市が4年前に作成した行財政改革プランのミュージアム3館における取り組み状況を見ると、当該2施設に関しては、民間ノウハウの活用について検討すると、そういった内容でほぼ4年間変わっておりません。また、本市が公表している資料の中で、直営施設一覧の指定管理者を導入していない理由について、指定管理者を導入しても効果が少ない、引き続き市の直営とすると断言されております。本市の2施設における民間活用の検討状況が見えないどころか、むしろ後退している印象さえ持ちます。このような状況の中で、本市はこの当該2施設に関しまして、いつまで検討を続けるのでしょうか。一定の結論を近い将来出すのでしょうか、もしくは出さないのでしょうか、お答えをお願いします。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 博物館等への民間活力の導入につきましては、本市美術館の取り組みを踏まえますとともに、他都市の取り組み、国の関係団体による調査報告等も参考にし、各館の特色も考慮いたしまして、一定の結論を出していきたいというふうに考えております。

 なお、議員御指摘の直営施設一覧における博物館等の記載につきましては、平成28年4月時点で指定管理者制度を導入していない理由を記載したものでございます。御理解いただくようにお願いいたします。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) 一定の結論を得ていきたいとしっかり明言されましたので、今後の検討を期待したいと思います。ただ、美術館リニューアル事業の効果を見て検討を進めるといったニュアンスにも流れから聞こえておりますが、美術館の事業開始は31年の4月の予定と聞いております。その後の検討では遅いですし、そもそもPFI事業と指定管理者制度は民間活用として別の手法であるため、制度面として効果検証の比較にはならないと思います。それよりも他都市の博物館、美術館における指定管理者導入事例を検証したほうが効果的だと思いますので、ぜひとも市民が納得できるような、見える形での検討を進めていっていただきたいと要望いたします。

 ただ、その検討も本市内部だけで進め、一定の結論を出すのも難しいのではないでしょうか。これまでも十分に内部で検討を進めてきたものと思いますので、今後は調査機関や外部委員会等による客観的な調査、検討を行うのも一案だと考えますが、御所見はいかがでしょうか。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 御提案の調査機関や外部委員会等による調査、検討につきましては、今後、福岡アジア美術館や福岡市博物館への民間活力の導入の検討を進めるに当たり、必要に応じて参考とさせていただきたいと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 天野こう議員。

○34番(天野こう) ぜひともよろしくお願いいたします。

 検討するという言葉を使われて4年がたとうとしておりますが、なかなか結論が出ないのは、先ほど述べていただいたような学芸部門をどうするかといった難しい課題が多数あるものとは推測します。外部評価のメリットとして、内部では出てこないような視点を持っていることがあります。当然のことながら、行政内部による身内の論理も働きませんし、よい評価であれ、悪い評価であれ、サービス向上が見込める項目や、市と民間事業者の業務分担や民間事業者にとっての市場性、管理コストの縮減効果といったものが具体的かつ客観的に列挙されることが期待されます。ぜひともそういった外部評価など、あらゆる方策を用いて検討を進め結論を出していただくよう強く要望いたします。

 最後に申し上げますが、今のままでは具体的な検討状況や結論を出す行政としての意思が見えません。総合図書館でできていることが2施設でできない理由が、今回の質疑でも結局よくわかりませんでした。余りこの状況が続くと、本市においても、市長がよく言っておりますが、民でできることは民での考え方との整合性に疑問を持ちます。今回はアジア美術館、福岡市博物館を取り上げましたが、今後はこの2施設も含めて積極的に民間活用を検討していくのか、市長の本気度、意気込みをお聞きして、私の質問を終わります。

 

副議長(石田正明) 島市長。

市長(島宗一郎) 民間活用につきましては、持続可能な行政運営を行っていくに当たりまして、民間ノウハウを最大限活用して、効果的で効率的な行政運営を行っていくことが重要であるというふうに考えておりまして、福岡市の施設の管理運営につきましても、指定管理者制度の導入などに取り組んできたところでございます。こうした取り組みによりまして、福岡市の施設におきましては、市民サービスの向上や管理運営の効率化が図られてきたところでございます。今後とも、福岡市の施設の管理運営におきまして、民間の専門性が発揮され、市民サービスの向上が見込まれる場合などは指定管理者制度など、民間活力の導入を積極的に進めていきたいと考えております。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦)登壇 私は、日本共産党市議団を代表して、福岡市中小企業振興条例の全面改正について、介護予防・日常生活支援総合事業について質問します。

 まず最初に、福岡市中小企業振興条例の全面改正についてです。

 福岡市は、1973年に制定された中小企業振興条例を全面改正するとして、ことし11月に開催された福岡市中小企業振興審議会において素案が示されました。この間、我が会派は、2014年6月に制定された小規模企業振興基本法を踏まえた条例に改正することを求めてまいりました。昨年の9月議会においても、現行の条例が助成や融資などの根拠条例にすぎず、前文や大企業の責務、市の責務、小規模企業への配慮などを盛り込んだ条例にすることを求めていたところであります。

 そこでお尋ねしますが、今回の全面改正の素案の概要及び我が会派が提案してきたことが素案にどう反映されているのか、説明を求めます。

 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 議員おただしの中小企業振興条例の改正素案についてでございます。

 学識経験者や中小企業支援団体の代表者等で構成されます条例改正案に関する有識者懇談会におきまして、企業ヒアリングやアンケート調査の結果を踏まえて御審議いただいた上で、先般、中小企業振興審議会に素案としてお諮りをしまして、御意見をいただいたところでございます。この中小企業振興条例の改正素案につきましては、お尋ねの前文、大企業者の役割、市の責務、小規模企業者への配慮に関する規定につきましては、いずれも条例素案に盛り込まれているところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 素案には前文や市の責務、大企業の役割などが盛り込まれています。そこで、内容についてお尋ねしていきます。

 まず、第4条には市の責務が盛り込まれていますが、内容について説明を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 条例素案における市の責務につきましては、第4条で、市は条例に定める基本理念に基づき、中小企業の振興に関する施策を総合的かつ計画的に策定し、及び実施すること、また、施策の策定及び実施に当たっては、国、関係地方公共団体、中小企業者、中小企業支援団体、金融機関等、大企業者、教育機関、大学等及び市民と連携し、及び協力して効果的に実施するよう努めることとなっております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 単に中小企業の振興に関する施策を計画的に策定して、その計画を実行していくことがうたわれているだけです。これでは不十分です。果たしてこれで市が中小企業の振興に責任を果たすことができるのかが問題です。お隣の北九州市の振興条例でも、第9条に同じように市の責務が盛り込まれています。どのような内容なのか、説明を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 北九州市中小企業振興条例第9条では、市の責務として、中小企業者の経営改善等を促進するための施策を総合的に実施するよう努めることなど、一般的な責務規定を置いているほか、取り組むべき施策の方針として、中小企業者に関する実態の把握に努めるとともに、中小企業者の意見の反映に努めること、人材の育成及び確保並びに資金供給の円滑化を図ることにより、中小企業者の経営基盤の強化を促進するよう努めること、工事の発注等に当たっては、中小企業者の受注機会の増大に努めることなどが規定されております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 中小企業の実態把握に努めるとともに、中小企業者の意見の反映に努めなければならない、人材確保や育成などに努める、受注機会の増大に努めるなど、市の責務が具体的に盛り込まれています。人材の確保や育成、受注機会の増大は、あなた方が条例の改正に際して、市内の中小企業が抱える課題の把握や条例及び今後の施策の基礎資料とするためのアンケートの中で、行政に対して望む施策として最も高かった要求です。このような切実な声を市の責務として盛り込むべきではありませんか、答弁を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 条例素案の市の責務に関するおただしでございますが、北九州市の条例では、市の責務として、一般的な責務規定と取り組むべき施策の方針が同一条文にあわせて規定されておりますが、本市の条例素案では、第4条で一般的な責務規定を明記するほか、取り組むべき施策の方針につきましては、個別の条文を設ける形といたしております。具体的には中小企業の経営基盤の強化に資するための施策の推進に関して規定しました第11条、商店街や伝統産業など、地域経済や市民生活を支える産業の持続的発展を図ることを規定しました第12条、中小企業者の成長発展を促進するための施策の推進を規定しました第13条などがございます。

 お尋ねの人材の確保及び育成につきましては、条例素案第11条におきまして、経営基盤強化に関する施策の一つとして、中小企業者における人材の確保及び育成に関することと規定しており、また、受注機会の確保につきましては、条例素案第15条におきまして、財政上の措置の一つとして市が行う工事の発注等に当たっては、対象を適切に分離し、または分割すること等による中小企業者の受注機会の確保に努めるものとする旨を規定いたしております。

 なお、中小企業者の実態の把握につきましては、条例素案には現在明記いたしておりませんけれども、先般、中小企業振興審議会におきまして、中小企業団体の代表の委員などからも御意見をいただきましたので、今後検討してまいることといたしております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 今、ほかの条項にあるというふうに答弁されましたけれども、行政としての責任や位置づけをはっきりと示すことが必要です。第4条に、市の責務として人材の確保や育成、そして、受注機会の確保を位置づけるべきです。

 次に、第7条には、金融機関等の役割が盛り込まれていますが、内容について説明を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 条例素案における金融機関等の役割につきましては、第7条で、金融機関等は、事業活動を行うに当たっては地域社会を構成する一員としての社会的責任を自覚するとともに、中小企業者の経営努力を支援するよう努めること、また、金融機関等は、基本理念に基づき、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力することとなっております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 社会的責任は盛り込まれておりますけれども、単にそれを自覚するというだけでは不十分なんです。金融機関は地域経済に必要な資金を安定的に供給する責務があります。しかしながら、小規模事業者は貸し渋りや貸し剥がし、そして、銀行に不必要な書類の提供を言われるなど、資金繰りに苦しめられています。銀行などの金融機関が小規模事業者の資金繰りについて責任を持って支援していく、このことを明記すべきではありませんか。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 金融機関が貸し渋りなどで資金繰りに苦しむ小規模企業の資金繰りに責任を持つ旨を条例に規定すべしとのおただしでございますが、金融機関は融資におけるリスクを負担されておりまして、お尋ねのような小規模企業への資金繰りへの責任を条例上義務づけることは適当ではないと考えております。なお、他の政令市の条例におきましても、そのような規定を設ける例はございません。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 今、答弁されましたけどね。米国では地域再投資法が定められていて、金融機関等の責務として地元中小企業の資金需要に応える責任を定めています。ほかの政令市に定めていなくても、やはり本市でも明確にこのような規定を盛り込むべきではありませんか。

 次に、第8条には大企業者の役割が盛り込まれていますが、内容はどうなっているのかお尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 条例素案における大企業者の役割につきましては、第8条で大企業者は、事業活動を行うに当たっては、地域社会を構成する一員としての社会的責任を自覚するとともに、中小企業者との連携及び協力に努めること、また、大企業者は、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めることとなっているところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) これも社会的責任を自覚するだけでは全く不十分ですよ。現在、中小企業は親会社による買いたたきやピンハネなどで苦しめられています。下請企業との公正な取引を実現すること、そして、内部留保の一部を活用して労働者の賃上げを図り、地域の購買力を高めることで中小企業の振興にもつなげていく、このような大企業の責任を果たすことを明記すべきではありませんか。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) ただいまおただしのような大企業の責任につきましては、内容の点で曖昧な点もございまして、妥当性の観点から疑問もございます。また、条例素案では大企業者には中小企業、小規模事業者への連携、協力を求めることを基本としておりますことから、条例に盛り込むことは適当ではないのではないかと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 局長、今、否定をされましたけどね。今、中小零細企業が大企業からどれだけ苦しめられているのか、その現実を直視しなきゃだめですよ。

 じゃ、次に行きますけれども、他自治体の条例には見られない条項が盛り込まれている問題について見ていきたいと思います。第13条の1項の(3)に新たな成長発展の促進として、アジアを初めとする海外市場への事業展開や海外需要の取り込みの促進に関することと明記されています。これはどういう趣旨で盛り込まれたのですか、お尋ねをいたします。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 条例素案第13条では、中小企業者の成長発展を促進するために取り組むべき施策の方針を規定しておりますが、その一つとして、アジアを初めとする海外市場への事業展開や海外需要の取り込みの促進に関することと規定をいたしております。その趣旨でございますが、人口減少に伴う国内の需要縮小が見込まれる中、地場中小企業、小規模事業者の成長、発展を促進していくためには、これまで以上に海外、特に成長著しいアジアとのビジネス交流を深めて、その需要を取り込んでいくことが重要であるため、条例素案に盛り込まれているものでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 今、局長、そう言われましたけど、私が話を伺った事業者の方は、小規模事業者の取引相手は、ほとんどが県内や市内であり、海外市場への事業展開や海外需要の取り込みは関係ない、このように言われていました。それで、さきのあなた方がとったアンケートによると、行政に対して望む施策のうち、海外への事業展開や海外との連携促進は高かったんですか、お尋ねします。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 海外展開への支援施策に関する要望についてのお尋ねでございますが、まず、条例改正に向けて実施しましたアンケートでは、行政に対して望む施策のうち、海外への事業展開、海外企業との連携促進に関する項目を選択した企業は、全体の5.4%でございましたが、平成25年度に福岡市が実施しております海外展開意向等に関するアンケート調査では、39.4%の企業が今後、国際ビジネスに取り組みたいという意向を示しております。また、中小企業、小規模事業者へのヒアリングにおいて、海外ビジネスを行うには情報、販路、人材等の課題も多く、単独での展開は困難であり、行政等の支援が必要であるという意見や、福岡市が実施しております海外展開へ取り組む企業間の情報交換会におきまして、他の中小企業との課題の共有や意見交換ができて有意義であった、このような場をもっと設けてほしいとの声もいただいており、行政による支援に対するニーズは高いものと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 今、局長、違うアンケートの結果を言われたけど、条例の全面改正に際してとったアンケートで、海外展開とか海外需要の取り込みを望みますかということに対する中小業者のアンケート結果、わずかその割合5%じゃないですか。全然違うことを持ち込んで正当化するのはだめですよ。アンケートに回答した95%の企業が、海外展開を推進する施策よりも、ほかの施策の充実を望んでいるんですよ。わざわざ条例に盛り込む必要はないと思いますが、答弁を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 海外展開への支援策に関する規定の必要性についてのお尋ねでございます。

 ジェトロ福岡など、市内関係機関に寄せられました海外展開に関する相談件数で見ますと、平成24年度の557件から平成27年度には998件へと大幅に増加をいたしております。また、本市が支援を実施いたしておりますFood EXPO Kyusyu 2016におきまして、3日間の開催期間中に海外バイヤーとの商談284件が組まれ、うち既に44件が成約に至っておりますほか、福岡貿易会主催のセミナー等が自社の海外ビジネスに役立っているという声も多数寄せられているところでございます。

 先般の中小企業振興審議会におきましても、中小企業が海外に出ていくことの重要性につきまして御指摘があったところでございまして、海外展開支援施策に関する規定は必要であるというふうに考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 中小企業振興審議会でもそういう意見あったけど、この海外展開とか、取り込むとか、そんなのは必要ないというような意見も出ましたよ。それで、現場が求めていないことを条例に入れて、何が振興になりますか。

 さらに、第13条第3項には、市は中小企業の成長発展に資するために、観光・MICEの振興に資する施策の推進を図るというふうにも記されています。これはどういう趣旨で盛り込まれているのか、お尋ねをいたします。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 条例素案第13条の中小企業の成長発展に促進する施策の方針の一つとして、観光・MICEの振興に資する施策の推進を図ることと規定している趣旨でございますが、福岡市では、観光・MICEの振興により、交流人口をふやし、消費を拡大することが本市産業の9割を占める第3次産業の活性化につながるものであり、拡大する国内外からの観光・MICE客の需要を中小企業の成長発展へとつなげていくことが重要であるため、条例素案に盛り込まれているものでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 今いろいろと言われましたけれども、では、お聞きしますけど、地元の小規模事業者などにどのような経済波及効果をもたらしているのか、具体的な数字で答弁を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 観光やMICEがふえたことによる経済効果につきましては、福岡観光集客戦略2013の策定の際に、平成22年の入り込み観光客数1,642万人をもとに試算を行い、その経済波及効果を4,680億円と推計しており、近年の観光客数のさらなる増加に伴い、経済波及効果もさらに拡大していると見込んでいるところでございます。2015年版の中小企業白書によりますと、観光に伴う消費は、地域経済に広く波及するため、地域における需要や雇用の創出にとって重要な産業であり、地域における観光産業の振興は、中小企業、小規模事業者の振興にもつながるという観点からも積極的に行っていくべき取り組みであるとされているところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 私は観光とかMICEとかがこの間、福岡市の、地元の小規模企業にどのような経済波及効果を示しているのかということを具体的に尋ねたんです。もう一度答弁をお願いします。地元の小規模企業です。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 観光・MICEの振興は、一部の事業者しか効果がないのではないかとのおただしでございますが、先ほど答弁しましたとおり、観光に伴う消費は地域経済に広く波及するもので、中小企業、小規模事業者の振興にもつながるとされているところであり、本市におきましても、観光・MICEの経済効果は宿泊業や旅行業だけでなく、旅客、運輸業、飲食業や小売業、卸売業、情報通信業など多岐にわたり、広く中小企業、小規模事業者に波及しているものと考えております。

 なお、本年6月のライオンズクラブ国際大会の開催期間中には、地域の飲食店や地元商店街の店舗から売り上げが上がったという声も寄せられているところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) これほど聞いても具体的な数字を何一つ言えないじゃないですか。小規模企業は売り上げがどれくらい上がったのか、商店街はどれぐらい売り上げが上がったのか、ちょっと具体的に答えてくださいよ。私、具体的に数字で答えてというふうに言っているんです。いかがですか。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 小規模企業に限ったデータは持ち合わせておりません。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 結局、データはないんですよ。結局、調べてもいない。本当に無責任な答弁じゃありませんか。私は、観光やMICEの振興が小規模事業者の振興に役に立っているのか、実態がどうなっているのか聞いてまいりました。民主商工会の方は、地元商店街の事業主はMICEの言葉も意味も知らない。観光にしても、天神、博多駅周辺だけでその他の地域まで観光客が来ている気配はない。特に外国人観光客が消費する、そのほとんどが免税店での買い物だ。地域の小規模事業者に何のメリットもないと言われていました。MICEについて、国の方針は外国人の訪日旅行の促進ということであり、地元の小規模企業や商店などは関係ありません。開催がふえても、もうけるのはホテルとか旅行業界など一部の企業のみですよ。

 お尋ねしますが、クルーズ船の寄港やMICEの開催がふえ、観光客が増加しても経済波及効果はごく一部だけにしかないのが実態だと思いますが、答弁を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 申しわけございません、先ほどの答弁の繰り返しになりますが、先ほど答弁いたしましたとおり、観光に伴う消費は地域経済に広く波及するもので、中小企業、小規模事業者の振興にもつながるとされているところであり、本市におきましても、観光・MICEの経済効果は宿泊業や旅行業だけでなく、旅客、運輸業、飲食業や小売業、卸売業、情報通信業など多岐にわたり、広く中小企業、小規模事業者に波及しているものと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) この間、小規模企業は、島市政の前と現在を比較すると、10%も減っていますよ。小規模企業の振興には役に立っていないんです。MICE、クルーズ船の増加で観光客がふえても、小規模事業者にはほとんど波及効果もないことが明らかじゃありませんか。

 次に、第13条第4項には、市は企業立地や産業集積の促進を図る、このことが盛り込まれています。これはどういう趣旨で盛り込まれたのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 条例素案第13条の、中小企業者の成長発展を促進する施策の方針の一つとして、企業立地の促進及び産業集積の促進を図ることとしております趣旨でございますが、企業立地や産業集積は事業所の整備に伴う投資や事業活動に伴う地場企業との新たな取引の創出、地場企業とのマッチングによる新たなビジネスの展開、雇用の創出による消費の拡大など、地場中小企業、小規模事業者の新たなビジネスチャンスにつながるものと考えられますことから、条例素案に盛り込まれているものでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) では、お尋ねしますが、企業立地や産業の集積は地元の小規模事業者などに具体的にどのような経済波及効果をもたらしているのか、答弁を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 企業立地や産業集積による具体的な経済効果でございますが、先ほど答弁いたしましたとおり、企業立地等により、地場企業との新たな取引の創出、新たなビジネスの展開や消費の拡大などによる経済的効果が生まれ、その効果は中小企業はもとより、さまざまな小規模企業にも及ぶものと考えられます。

 また、本市の企業誘致では、主として今後成長が期待されます分野を対象といたしており、小規模企業の中でも新たな製品やサービス、技術を持った企業にとりましては、立地された企業との間で互いに成長が促進され、大きなビジネスチャンスにつながることを期待されるところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) これについても、何ら具体的に示すことができないんです。以上、素案の第13条について、中小企業の振興につながるのか確認してきました。結局、海外展開、観光・MICE、企業立地をやっても、小規模企業の振興につながるというまともな答弁をすることができませんでした。むしろ、これらのことはグローバル企業や大企業の系列に偏った支援にしかなり得ません。中小企業支援とは無縁のものです。島市長がもともと応援してきたことを中小企業振興条例に盛り込もうとしているだけです。

 今、島市政は市内に7万3,000社ある中小企業に対して、わずか2億2,285万円の対策予算、1社当たり3,000円ほどしか予算をつけていません。こんな少ない支援や予算がますますグローバル企業や大企業の系列企業に奪われて、それが中小企業支援の名前でまかり通っていくことになります。海外展開の促進、MICEの振興、企業立地の促進は中小企業の振興には関係なく、したがって、13条については削除すべきではありませんか。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 条例素案第13条に掲げます施策につきましては、いずれも中小企業、小規模事業者が、経済社会環境が変化する中、自主的に経営の革新や生産性の向上などの経営改善、第2創業などに挑戦していく上で大変重要な施策であるとともに、大きな経済効果などが期待できるものでございます。本条例素案について御議論いただきました中小企業振興審議会における御意見や有識者からの御意見などを踏まえますと、これからの本市の中小企業、小規模事業者の振興を図っていく上で必要な規定であると考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 削除しないと言われましたが、認められない。検討し直すべきであります。

 次に、我々がこれまで求めてきたもう一つの角度、小規模事業者への配慮や位置づけについてお尋ねします。

 小規模事業者とは、従業員20人以下、サービス業などは5人以下で、本市の企業数の6割を占めており、まさに地域経済の主役であります。この小規模企業への振興については、素案のどこに明記しているのか、説明を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) お尋ねの小規模企業者への配慮につきましては、条例素案の第11条の経営基盤の強化に関する規定の中で、施策を講ずるに当たっては経営資源の確保が特に困難であることが多い小規模企業者の事情に配慮するよう努めることと規定をいたしているところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 今答弁がありましたように、第11条の経営基盤の強化に1カ所だけしかありません。これでは不十分です。この条例を改正することによって、市が小規模事業者を支援するという位置づけをはっきりとさせることにはなりません。国においては、2014年6月に小規模企業振興基本法が制定されています。この法律では、小規模企業についてどういう位置づけがされているのか、説明を求めます。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 小規模企業振興基本法における小規模企業の位置づけについてのお尋ねでございますが、まず、同法第2条におきまして、小規模企業者とは、中小企業基本法第2条第5項に規定する小規模企業者をいうとされ、これはおおむね常時使用する従業員の数が20人以下の事業者をいうということとなっております。

 なお、主として商業またはサービス業に属する事業を営むものにつきましては、この人数が5人以下とされております。

 また、同法第3条では、基本原則としまして、国内外の需要の開拓、創業等を通じた個人の能力の発揮などにおいて、小規模企業の活力が最大限に発揮されることの必要性が増大していること、小規模企業の振興は自己の知識及び技能を活用して多様な事業を創出する小規模企業者が多様な主体との連携及び協働を推進することにより、事業の持続的な発展が図られることを旨として行われなければならないことなどが規定されているところでございます。

 条例素案におきまして、小規模事業者への配慮を第11条に置いている理由でございますが、小規模事業者は特に経営資源の確保が困難であるなどの事情を考慮して施策を推進する必要があることから、経営相談、資金の供給、販路開拓の促進、事業承継、人材の確保と育成など、特に小規模企業、事業者のニーズに合ったさまざまな事業を展開する上での経営基盤の強化に関する施策において、特に配慮して実施する必要があると認められますこと、商店街、伝統産業などの持続的発展を図ることを規定します第12条や、新たな成長発展の促進を規定する第13条に基づく施策におきましては、小規模企業者も含めて、多くの地場中小企業を対象に実施することとなりますことなどから、特に第11条に規定する案となっているものでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 今、言われましたけれども、その小規模企業の位置づけについて、国の法律では、小規模企業の活力が最大限に発揮されることの必要性が増大している、そういうふうな位置づけをしています。さらに中小企業庁のホームページには、この法の趣旨について、全国385万の中小企業、中でもその9割を占める小規模事業者は、地域の経済や雇用を支える極めて重要な存在であり、経済の好循環を全国津々浦々まで届けていくためには、その活力を最大限に発揮させることが必要不可欠ですと明記しています。中小企業、小規模事業者が活気を取り戻してこそ、福岡市の地域経済が再生されていきます。あなた方の策定した素案がどう受けとめられているのか、その声を聞いて回りました。ある業者の方は、内容と前文を見る限り、中規模事業者を想定して作成されたように感じる。私たち零細業者がいなければ、中規模事業者の仕事は回らないし、地域の活性化には結びつかない。小規模企業に寄り添っていない、このような意見もいただいています。アベノミクスのもとで大企業ばかりが利益を最大化する一方、個人消費の冷え込みの中、地元中小企業は、苦しい経営を強いられています。だからこそ、本市には、中小企業の願いに沿った条例に改正することが求められているのです。大企業誘致などによる呼び込み型から、地域にある産業や企業などを支援し伸ばす内発型に転換する立場で中小企業を応援する振興策を進めるとともに、大企業、大手金融機関の横暴から中小企業の経営を守る規制策が必要であります。したがって、振興条例の全面改正に際して、市長が推し進める企業の海外展開や観光・MICEなどを無理やり盛り込むのはやめて、受注機会の確保や人材育成など、市の責務を明確にするとともに、大企業、金融機関の責務も明確にするなど、本市経済を支えている中小企業、小規模事業者の振興を行政の柱にしていくことを明確にした条例にすべきだと思いますが、この質問の最後に島市長の答弁を求めます。

 

副議長(石田正明) 島市長。

市長(島宗一郎) 福岡市の都市の成長を実現するためには、市内の企業の99%を占め、福岡市経済を支えている中小企業、小規模事業者の振興を図っていくことが大変重要であるというふうに考えています。中小企業、小規模事業者が、これからの少子・高齢化や、また経済のグローバル化、IoTを初めとする技術革新など、経済、社会環境の大きな変化の中で、持続的に成長、発展していくためには、環境の変化を新たなビジネスチャンスと捉え、主体的に新製品やサービスの開発、新市場の開拓など、イノベーションにチャレンジしていくとともに、これを地域社会でサポートしていくことが大変重要でございます。このために、新たな中小企業振興条例においては、経営基盤の強化に関する施策や商店街、伝統産業など地域経済、市民生活を支える産業の持続的な発展に資する施策に加えて、成長産業の育成、海外への事業展開や観光・MICEの振興、企業誘致や産業集積の促進など、中小企業、小規模事業者の新たな成長、発展を促進する施策を福岡市の責務として位置づけ、中小企業支援団体、経済団体、金融機関、大学等と連携、協力して進めていく必要があるものと考えています。

 新たな中小企業振興条例の制定を契機といたしまして、改めて小規模事業者を含む中小企業がイノベーションに果敢にチャレンジをする、日本のモデル都市となるように、中小企業、小規模事業者の振興にしっかりと取り組んでいきたいと考えています。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 島市長が推進している観光・MICEの促進など、呼び込み型に軸を置く改正ではなく、小規模事業者を真に支援する条例改正を行うよう求めておきます。

 次に、介護予防・日常生活支援総合事業についてです。

 この間、要支援1、2の介護給付外し、特養入所の要介護3以上への限定、利用料の2割負担導入、介護施設の食費、居住費に対する補足給付の対象限定など、国による介護保険制度の改悪が進められてまいりました。本市でも、6月議会で改定された条例によって、来年の4月から介護保険・日常生活支援事業、いわゆる総合事業の開始が強行されようとしています。これは要支援1、2の方を対象に、これまで全国一律に介護予防給付で提供されていた訪問介護と通所介護という2つのサービスについて、市町村が実施する新しい事業に移行するというものです。6月議会では、総合事業に移行しても、利用者には実態に即したサービス提供がされる。また、生活支援型サービスの介護報酬単価を現行の7割にしても、人員や設備等の基準が緩和することで簡単なサービス提供ができるとして、介護事業者にも影響が出ないと答弁がされております。制度移行まであと4カ月を切った中、果たして必要な介護サービスが利用者に提供されるのか、ヘルパーの処遇悪化や事業所の経営に深刻な影響が出ないのか、ただしていきたいと思います。

 まず、2017年度に現在の介護予防利用者のうち、新しい生活支援型訪問サービスや生活支援型通所サービスに移行する人数をどう見込んでいるのか、お尋ねをいたします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 福岡市におきましては、介護予防・日常生活支援総合事業の開始前から予防給付の訪問介護または通所介護を利用している方につきましては、経過措置として本人の御希望により、従来と同等のサービスを利用できるようにしたいと考えております。したがいまして、今お尋ねの、現在の介護予防利用者からということであれば、見込み数としてはこちらのほうにはカウントしてございません。ちなみに、新たな生活支援型サービスの利用見込み者数につきましては、ただいま申し上げましたように、従前からの利用者は利用しないことを前提に、専門職によるサービスが必要でない方が新規利用者として出てこられるという前提で試算してございます。ちなみに、その数は29年度で生活支援型訪問サービスが1,270人、同じく通所サービスが720人と見込んでございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 移行する人数がわからないと。しかし、現場の予想でも、一定の人たちが移行せざるを得なくなります。そこで、移行する方がこれまでと同じように必要な介護サービスを受けることができるのか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 生活支援型サービスのその内容でございますけど、予防給付の訪問介護または通所介護で提供されていたサービスのうち、専門職でなくても提供可能なサービスを提供するものでございます。これは、例えば訪問サービスにおける買い物や掃除、あるいは通所サービスにおける体操やレクリエーションといったもので、従前のサービスと比べてその内容が低下するというようなことにはならないものと考えてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 必要なサービスを受けることができるというふうに言われました。では、これまでと同じように資格を持った訪問介護員、いわゆるヘルパーがサービスを提供するんですか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 生活支援型訪問サービスにつきましては、まずは福岡市が実施する生活支援型訪問サービス従事者研修の修了者またはヘルパーが提供するということを前提にしてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 今言われたように、結局、ヘルパーでもできるんだけれども、無資格の人からのサービスしか受けられない人が生まれてくるんですよ。そこで、研修を受ければいいということになりますけれども、その市が実施している生活支援型訪問サービス従事者研修、この研修内容及び時間について説明を求めます。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 生活支援型訪問サービス従事者研修でございますが、これは介護の資格を有しない方の中から、生活支援型訪問サービスに従事する人材を養成することを目的として、平成28年度から新たに取り組んでおるものでございます。28年度につきましては12月から2月にかけて市内の6会場で実施することとしてございます。同研修の内容につきましては、介護保険制度の概要、認知症など高齢者の心身に関すること、職業倫理など従事者としての心得、生活支援技術、基礎的な介護技術、リスクマネジメントや緊急時の対応などについて合計18時間の研修を行うこととしてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) このヘルパーの資格がなくても、今言われた18時間の講義を受ければ、来年4月から始まる生活支援型訪問サービスに従事することができるということです。その研修には実技はあるんですか、お尋ねします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 生活支援型訪問サービス従事者研修につきましては、講義形式の研修となっており、一部、実演見学がございますが、実技はございません。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 介護サービスを提供するのに実技経験をしないで大丈夫なんですか、お尋ねいたします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 生活支援型訪問サービスは、専門職でなくても提供可能なサービスを提供するものでございます。先ほど申し上げました買い物、掃除などでございます。したがいまして、本研修では、介護業務にかかわる者としての基本的な知識を身につけていただくことに主眼を置いているものでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 大丈夫なわけないですよ。介護サービスを提供するには、高齢者の心と体を理解した上で利用者の状態がどうなのかを観察しなければなりません。利用者の顔色はどうか、食事の量はどうか、部屋の状態はどうか、その時々の状態に合った対応をしながら、その中で異常を発見し、適切に対応していく、これが訪問介護サービスなんです。そのためには講義だけではなく、十分な実技研修をしなくてはなりません。それを丁寧にやってきたのがヘルパーさんなんです。現在、要支援1、2の介護予防利用者に介護サービスを実施しているヘルパーの介護職員初任者研修では、講義だけでも40時間、それに実技実習が90時間で合計130時間を受講した上で、さらに修了試験もあります。この研修を修了して資格を取って訪問介護サービスを行っているんです。したがって、無資格で短時間の研修しか受けない人が生活支援型訪問サービスを担うのは無理だと思いますが、答弁を求めます。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 在宅で生活をする要支援者の中には専門的ケアを必要とせず、一般的な日常生活の支援だけで在宅生活が維持できる方も多くおられます。介護予防・日常生活支援総合事業を実施するに当たりましては、生活支援型訪問サービスにおいては一定の研修を修了した方によるサービスを可能とするというのは、こういう趣旨でございまして、当然専門的なケアが必要な方についてはサービス提供の段階でそれにふさわしい取り扱いを行うものでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 介護の現場では、これで大丈夫だと誰もそんなことは思っていないですよ。あるケアマネジャーさんは、18時間の研修だけじゃとても足りないと、利用者の複雑な心理状態に対応するのは大変で、体調の変化にも適切な対応が必要だと大変心配されていました。だからこそ、資格と専門性、経験を持ったヘルパーが担わないといけない。しかも、介護報酬について7割まで削ってヘルパーの賃金まで下げられようとしています。ヘルパーの時給を3割下げたら、今までのサービスが到底できなくなると思いますが、答弁を求めます。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 生活支援型訪問サービスにつきましては、ヘルパーがサービスを提供することも可能ではございますが、原則として研修修了者にサービスを提供していただくこととしてございます。なお、当該研修は現在373名の方が受講することとなってございまして、新たなサービスの担い手の育成も進んでいる状況にございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 利用者にちゃんとしたサービスをするには、ヘルパーさんが担わないとだめなんです。その場合に、ヘルパーの給与を下げるか、そうでなければ事業所が負担するしかないんですよ。仮にヘルパーの時給を3割引き下げると、福岡県の最低賃金にも抵触するおそれが出てきます。私は事業所に直接出向いて話をお聞きしましたが、給与が3割下がった場合、近くのスーパーのレジ打ちのほうが時給はいいので、そちらのほうに転職したい、そのような声がヘルパー職員から出されているとのことです。募集しても全く集まらないヘルパーがやめたら大変なので、給与を引き下げるわけにはいかず、事業者が負担するしかないと、結局、事業所の収入減になるということでした。報酬単価を現行の7割にすることは、介護事業所の経営悪化につながることは明らかではありませんか、答弁を求めます。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 生活支援型サービスにつきましては、人員や設備の要件を緩和するとともに、個別サービス計画の作成を不要とするなど、効率的な事業運営が可能となるよう基準を設定してございます。経営化につながるものではないというふうに私ども考えてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) では、お尋ねしますが、介護報酬単価を7割にすることで事業所が受ける影響について調査されたんですか。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 生活支援型サービスの報酬の設定に当たりましては、平成27年度にサービス内容が同等と考えられる保険外サービスの料金などについて事業所の実態を調査した上でその結果を反映したところでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 違う答弁されましたけど、されていないんですよ。事業者やヘルパーの声を全然聞いていないじゃありませんか。事業者は本当に今苦労していますよ。私はいろいろと聞いてきました。今、多くの事業者は介護報酬が7割になれば、経営にどういう影響が出るのか分析しています。デイサービス事業を担っている東区のある事業所は、幾つものパターンを想定して経営がどうなるのか分析しています。ここでは現在の介護予防通所介護の利用者のうち3割の人が生活支援型通所サービスに移行すれば、80万円の減収、5割が移行すれば170万円の減収、7割ならば220万円の減収になり、今でも苦しい経営がさらに悪化すると言われています。また、ある博多区のホームヘルプ事業を行っている事業所でも、仮に現在の介護予防訪問介護を利用している全員が生活支援型訪問サービスに移行した場合、年間で1,200万円もの減収になると言われていました。小さな事業所などはこれで閉鎖せざるを得なくなります。介護報酬を現行の7割相当にすれば、事業所の経営に深刻な影響が出るのは明らかであり、介護保険制度が崩壊していくのではありませんか、お尋ねします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 介護予防・日常生活支援総合事業につきましては、専門的なサービスを必要とする方には専門職によるサービスを提供し、それ以外の方には多様な担い手によるサービスを提供するものでございまして、高齢者がふえ続ける中で、利用者の負担軽減やサービスの持続可能性を高めることなどを目的として導入するものであり、ぜひ御理解いただきたいと存じます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 7割では問題がないということを暗に言われていますけど、本当に無責任きわまりない答弁なんですよ。そもそも国が一連の介護保険改悪を強行してきたことが大元です。これは許しがたいことです。しかし、各方面から懸念の声が出され、その国でさえ、介護報酬単価の設定について、ことしの10月に介護予防・日常生活支援総合事業の円滑な施行についてという事務連絡を出してきています。日常総合事業のサービス単価の設定における留意事項について何と書いていますか、答弁求めます。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 平成281027日付で厚生労働省から出された介護予防・日常生活支援総合事業の円滑な施行についての事務連絡において、総合事業のサービス単価の設定における留意事項として、単価や基準の設定の際には地域のサービス量への影響について考慮するとともに、根拠に基づく説明により、サービス事業者を初めとした関係機関と十分な協議を重ねることなどが大切であると記載されてございます。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) では、本市においては、介護報酬単価を決めるために事業者と十分な協議をしたんですか、答弁求めます。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) サービス単価につきましては、先ほど申し上げましたように、事業者の保険外サービスの提供実態を調査するとともに、平成28年4月にパブリックコメントを実施し、この中で事業者からの御意見もいただきながら設定したところでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) パブコメを実施しただけで事業者と協議は何もしていないんですよ。とんでもないことです。また、事務連絡には、介護専門としての資格を持つ職員が引き下げられた単価によるサービスを担う場合、事業所の収入減となり、最終的には介護専門職の処遇悪化につながることに留意することとあります。このような中、例えば、倉敷市では、総合事業の報酬単価についても現行と同等に設定しています。住民の福祉の増進に努める自治体の役割を果たそうとすれば、こういう決断こそ必要です。本市においても、介護保険制度を守る役割を果たし、介護報酬単価について本市の責任でこれまでどおり10割の単価にすべきではありませんか。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 介護予防・日常生活支援総合事業につきましては、利用者の負担軽減やサービスの持続可能性を高めることなどを目的として導入されたものでございます。先ほど御指摘の国の事務連絡におきましても、単価設定における適切な事例として、福岡市と同様に事業所による保険外サービスの利用料水準を参考として単価を設定した例が紹介されているところでございます。このようなことからも報酬額は妥当であるというふうに考えてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 綿貫英彦議員。

○37番(綿貫英彦) 今、妥当だと言われましたけれども、来年4月からの総合事業の導入は、結局、国や市の負担分を抑えるための制度改悪で、決して利用者のための制度ではないということが明らかになりました。あなた方は、介護離職とか老老介護など、社会問題化している介護の現場に、事業所の経営悪化や介護職員の処遇悪化につながる介護報酬単価を7割にすることを持ち込もうとしています。介護の現場では、どんなことが起こっているのか御存じですか。この間の介護報酬単価を切り下げるという暴挙が続けられ、事業所は経営悪化、閉鎖せざるを得ない事業所もふえている。サービスを担うヘルパーは余りにも給与が低いために、募集しても全然集まらない。利用者は負担増やサービスの縮小で、必要なサービスを受けることができない事態も進行しています。今や介護危機と呼ばれている現場に、新たな困難を持ち込もうとしているんです。このような介護切り捨ては絶対に許せません。島市長、これまでの国言いなりの態度を改め、国に対して要支援1、2の切り捨てをやめ、制度をもとに戻すように求めるとともに、その間、福岡市が責任を持って、従来のサービスが受けられるように介護報酬単価を現行どおりにすべきではありませんか、最後に島市長の答弁を求めて私の質問を終わります。

 

副議長(石田正明) 島市長。

市長(島宗一郎) 介護予防・日常生活支援総合事業につきましては、高齢者のニーズに対応したサービスの多様化を図りますとともに、費用の効率化や新たな介護の担い手を確保することで介護保険制度の持続可能性を高める重要な取り組みであると認識をしております。福岡市といたしましては、今後とも、超高齢社会に対応した取り組みを、より一層推進するとともに、国に対して介護保険制度の円滑な運営を図るための取り組みがなされるよう、引き続き要望してまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) この際、休憩し、午後2時55分に再開いたします。

午後2時42分 休憩  

午後2時55分 開議  

議長(おばた久弥) 休憩前に引き続き会議を開き、一般質問を継続いたします。国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦)登壇 私は、みらい福岡市議団を代表して、西鉄高宮駅における公共交通乗り継ぎ利便性向上の取り組みについて、子育てしやすい環境整備について、以上2点について質問いたします。当局の明快な回答を期待いたします。

 まず、南区における公共交通乗り継ぎ利便性向上の取り組みについてお尋ねします。

 私はこれまでも南区は市内7区の中で唯一、地下鉄が通っておらず、西鉄天神大牟田線については南区の東側を走っていることから、バスが南区の基幹的な公共交通機関であると述べてきました。

 マイカーが普及した今でも、学生や高齢者、鉄道から離れた地域に住んでいる方などにとって、バスは通勤、通学、買い物、通院などの日常生活に欠かせない重要な交通手段であります。南区の住民は、日常の交通手段として、バスを大変頼りにしています。唯一の基幹的な公共交通であるバスをぜひとも充実させるべきです。このことは南区選出の議員の皆様におかれましても、きっと同じ思いでいらっしゃるのではないでしょうか。

 皆さん御承知のとおり、1028日、横浜市で発生した小学生男児の交通死亡事故を初め、全国ではこのところ80歳以上の高齢運転者による死亡事故が相次いで発生しています。住民基本台帳登録人口によりますと、平成28年3月末における南区の人口に占める75歳以上の高齢者の割合は、城南区の10.6%に次いで、西区と並び10.1%と全区の中で2番目に高い値となっています。高齢化社会の進展に伴って、運転免許証を返納する方も年々増加している模様ですが、免許証返納者の移動手段の受け皿としても、後期高齢者の割合が高い南区におきましては、身近で使いやすいバスが担う役割がますます重要となってくるのではないでしょうか。

 私は、これまでに議会等でたびたび南区のバス交通の充実に向けた取り組みの必要性を訴えてきました。その結果、交差点改良やバス停カット整備等により、バス路線の渋滞が緩和されるなど、一定の成果は上がってきていますが、より一層バスを便利で使われやすいものとするためには、鉄道との連携を強化することが不可欠だと考えています。こういった視点を踏まえ、昨年の12月議会では、西鉄高宮駅において、バスとの乗り継ぎに課題があることを指摘したところ、市当局は交通事業者と連携しながら乗り継ぎ利便性の向上に取り組んでいくと答弁されました。

 そこで、本日は、西鉄高宮駅における鉄道とバスとの乗り継ぎ利便性の向上について、その後、具体的にどのように取り組まれているのか質問してまいりたいと思います。

 まず、西鉄高宮駅における鉄道とバスの乗り継ぎについて、改めて市当局はどのような課題があると認識されているのかお尋ねします。

 以上で1問目の質問を終わり、2問目からは自席にて行います。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 西鉄高宮駅における鉄道とバスの乗り継ぎにつきましては、那珂川や屋形原方面からのバスから、西鉄天神大牟田線に乗りかえる場合、最寄りの野間四角バス停と西鉄高宮駅との距離が約350メートルも離れていることに加え、バスで直接目的地へ向かう場合に比べまして、鉄道に乗りかえると運賃が高くなることなどの課題があると認識しております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 通勤や通学など急いでいるときにそれほどの距離を乗りかえのために歩くことは、若い方でも抵抗を感じると思います。特に雨が降ったときや冬など天候が悪い場合には、なおさら煩わしく思われるのではないでしょうか。荷物を持った方や高齢者にとっては、さらに大変な苦労を強いられていると察します。

 そこで、西鉄高宮駅出入り口のすぐ近くまでバスを引き込むことで乗り継ぎ距離を短縮させることはできないのかお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 議員の御提案につきましては、西鉄高宮駅において、バスとの乗り継ぎ利便性を向上させるため、東口のロータリーの再整備及びバス停の新設などにつきまして、現在、西鉄や交通管理者などの関係者と協議、検討を行っております。これにあわせて、高宮駅東口のロータリーに乗り入れるバスを郊外部へ折り返し運行することによって、折り返し区間におけるバスの定時性が向上するとともに、都心部へ流入するバスの便数を抑制することになるため、都心部の交通混雑の緩和にもつながるものと考えております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) それでは今回、どのような駅東口ロータリーの整備を行おうとしているのか、協議状況についてお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 西鉄高宮駅東口ロータリーの再整備につきましては、ベンチつきのバス停のほか、タクシー乗り場や身体障がい者用停車スペースの設置に加え、これらの乗降スペースから雨にぬれずに駅まで移動できるよう駅舎と直結したシェルターを整備することなどにつきまして、西鉄や交通管理者などの関係者と協議を行っているところでございます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 雨にぬれずに乗り継ぎをすることができ、腰をおろしてゆっくりバスを待てる環境も整うとのことで安心しました。タクシー乗り場も設置されるため、急ぎの方なども大変助かるのではないでしょうか。しかし、西鉄高宮駅からバスに乗りかえて、那珂川や屋形原方面に向かう場合には、駅東口ロータリーから乗車し、野間大池や柏原、長住方面に向かう場合には、高宮通り沿いにある西鉄高宮駅バス停から乗車することになるため、免許更新で自動車運転免許試験場を訪れる場合など、ふだん余り利用しない方はどちらのバス停から乗車すればよいか迷う心配があると思いますが、この点どのように対応するのかお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 議員おただしの点につきましては、西鉄高宮駅の構内や駅東口のロータリーなどにおきまして、バスの乗り場や運行経路の案内、リアルタイムのバス運行情報を提供するなど、ふだん余り利用されていない方にとっても、わかりやすい乗り継ぎ案内の提供について西鉄を初めとする関係者と十分協議してまいります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 誰もがわかりやすい乗り継ぎの案内を実現していただきますようお願いいたします。基幹的な交通をバスに頼る南区の住民は、一刻も早い実施を期待していると思います。しかしながら、今回の取り組みが持続可能なものとなるためには、乗り入れ便数が重要になってくるのではないでしょうか。便数が少ない場合、利用者が定着するかどうかが心配です。西鉄としても路線が維持できなくなると思います。

 そこで、いつ今回の取り組みを実施するのか、また、1日に何便、高宮駅東口のロータリーへ乗り入れさせようとしているのかお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 西鉄高宮駅における東口ロータリーの再整備及びバス停の設置などにつきましては、平成30年春の供用開始を目指して、現在、関係者と協議、検討を進めております。東口ロータリーへの乗り入れ便数につきましては、現在、那珂川や屋形原方面などから天神、博多駅方面へ向かうバス、1日当たり片道約150便のうち、まず10便程度を駅東口ロータリーでの折り返し系統バスに変更したいという意向を西鉄から伺っているところでございます。

 議員御指摘のとおり、今回の取り組みが持続可能なものとなるよう、乗り入れ便数の拡充を初め、鉄道とバスが相互に連携したダイヤの設定や、乗り継ぎ運賃割引の導入など、乗り継ぎ利便性のさらなる向上に向けて引き続き西鉄と協議、検討を行ってまいります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 特にバス交通に頼る南区の住民にとって、いかに早く目的地へ移動できるか、また、いかに安定した時間で移動できるかということは重要な課題であります。長年、南区のバス交通の充実を求めてきた私としても、今回の取り組みに関し、事業着手までこぎつけていただいた市当局や西鉄に対し、非常に感謝しています。しかし、1日当たり10便程度では利用者が定着せず、持続可能な取り組みにはなり得ないのではないでしょうか。ぜひ、便数の拡充に向けて西鉄と連携し、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 さらに、この取り組みが成功するか否かは、乗り継ぎ運賃の割引の実施いかんにかかっていると考えます。目的地へ直接バスで移動する場合の運賃に比べて、高宮駅で鉄道へ乗り継いだほうが高額になるということになれば、誰もが乗り継ぎに抵抗を感じるのではないでしょうか。鉄道とバスどちらも運営する西鉄にとっては、事業部門間の調整や収益に与える影響など、難しい課題があるとは思いますが、市当局も連携して、ぜひとも実現できるよう強く要望いたしまして、この質問を終わります。

 次に、子育てしやすい環境整備についてお尋ねします。

 質問に入る前に、私は9月議会の一般質問において、子どもたちの学習環境の改善を求めて、小中学校の教室でエアコンの暖房使用を行っていただくよう強く要望いたしましたが、教育委員会において、この要望をしっかりと受けとめて検討していただいた結果、この冬から暖房使用が行われることとなりました。市長と教育委員会には、子どもたちの健康維持のためにも決断していただいたことに感謝いたします。ありがとうございました。このエアコンの暖房使用といった子どもたちが健康で学習しやすい教育環境の整備は、子育てしやすい環境の充実につながるものであります。

 さて、福岡市においては、島市長の就任以来、待機児童の解消を市政の重要な課題の一つと位置づけ、保育所等の整備を推進してこられており、毎年、多くの保育所などが新設されておりますが、いまだに保育所に入れないといった声も聞こえてきます。子育て世帯が仕事を探そうにも乳幼児を抱えていては限界があります。また、年度途中での保育所への入所は非常に難しいのが現状です。

 そこでまず、平成28年4月1日現在と直近の未入所児童数及び待機児童数をお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 未入所児童数につきましては、平成28年4月1日現在が1,608人、直近の10月1日現在が2,363人となっております。そのうち待機児童数につきましては、平成28年4月1日現在が73人、直近の10月1日現在が379人となっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 今年度当初で73人、年度途中ではさらにふえて、10月1日現在で379人の待機児童が発生しているとのことですが、今年度の保育所等の整備について、予算額は幾らで定員何人分をふやす予定なのか、お尋ねします。

 また、保育所等の運営のためのランニング経費も福岡市が負担されていますが、今年度、整備費に運営費などを加えた保育に要する予算総額は幾らで、そのうち保護者が負担する保育料と税金を投入する公費の内訳はどうなっているのかお尋ねします。あわせて、公費投入額を利用児童1人当たりにすると幾らになるのかお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 保育所等の整備に関する今年度の予算額は約31億円となっており、1,800人分を整備する予定としております。

 次に、保育に関する予算総額は約420億円であり、そのうち保護者に御負担いただいております保育料収入額は約70億円であります。それを差し引きました国、県、市の公費投入額は約350億円であり、そのうち約120億円が本市、約230億円が国、県の負担となっております。

 最後に、利用児童1人当たりの公費投入額につきましては約98万円となっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 公費投入額が約350億円で、そのうち市の負担額が約120億円ということですが、120億円の中に保護者の負担額を対象として、福岡市が独自に手厚い支援を行っているものがあるのでしょうか。あるのであれば、その内容と投入額についてお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 本市におきましては、保育料につきまして、国の基準額から約20%相当額を減額した保育料体系とするとともに、第3子優遇事業の対象児童の世帯等は無料とするなど、保護者の経済的負担の軽減を図っております。平成28年度予算における保育料の減免に伴う本市の公費投入額は約34億円となっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 保育所等の整備費にも多額の予算を確保されていますが、予算があれば整備が順調に進むというものではないと思います。そこにはいろいろな課題があり、その課題をクリアするためには、福岡市としても創意工夫をする必要があるのではないでしょうか。

 そこで、福岡市として保育所等の整備に当たってどのような工夫を行っているのかお尋ねします。また、今年度は定員1,800人分の整備を予定されているとのことですが、現時点で整備が順調に進んでいるのかお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) まず、本市が保育所等の整備に当たって行っている工夫といたしましては、民間事業者の応募を誘引するために都心部などの地域を限定した保育所等の公募や、中央区における園庭ガイドラインの要件緩和、特区制度による都市公園の活用などがございます。

 次に、保育所等の整備の進捗状況につきましては、保育所の新築、増改築などによる1,500人分の整備のほか、地域型保育事業の新設により300人分を確保する予定でございまして、現時点で定員1,800人分の確保は可能と考えております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 多くの予算を確保し、工夫しながら保育所等の整備に努力されていることがわかりました。しかしながら、最初に申し上げたとおり、それでもなお保育所に入れないと言われる方がいらっしゃいます。これは、子どもが1歳になる年度の途中で育児休業から復帰し、仕事をしたいと考えていらっしゃる方や、少しでも家計を助けたいという思いで仕事を新たに探される方など、保護者のニーズがさまざまであることも要因の一つであると思います。このような方々にこそ、福岡市は光を当てるべきだと思います。保護者のさまざまなニーズに応えられるよう、多様な方法で保育の受け皿を確保する必要があると考えます。

 そこで、福岡市ではどのような取り組みを行っているのかお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 保育の受け皿の確保につきましては、認可保育所や地域型保育事業等で対応することを原則といたしておりますが、多様な保護者のニーズに対応するため、乳幼児の一時預かり事業の実施や企業主導型保育事業、いわゆる事業所内保育所に対して国が整備費、運営費を助成する事業でございますが、その促進に加えまして、市内の民間幼稚園への協力要請などを行っております。

 また、認可保育所や幼稚園の入所に関する相談や保護者のニーズに合わせた情報提供などを行います子育て支援コンシェルジュを各区に配置いたしております。

 なお、議員から御指摘のありました年度途中の保育需要の増加を踏まえ、保育所等の整備につきましては、現在、最も申し込みの多い4月1日の開所に向けて整備を進めておりますが、年度中の開所についても可能な限り対応していきたいと考えております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 福岡市でもさまざまな取り組みをされていますが、待機児童の解消に当たっては企業みずからが従業員のための子育て支援に取り組むことも一つの方法だと思います。現在、人材を確保するため、従業員向けの保育施設を設置する企業も多くなってきていますが、一方で、1社だけでは子どもがどれだけ集まるかなどのリスクがあり、なかなか設置に踏み切れない企業もあると聞いています。そこで、複数の企業が共同で設置できるのであれば、従業員向けの保育施設の数もふえると思いますが、そのようなことは可能なのかお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 今年度より国が実施しております企業主導型保育事業につきましては、複数の企業が共同で事業所内保育所を設置することも可能とされております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 企業主導型保育事業では、共同で施設を設置することも可能ということですが、この制度にはほかにどのようなメリットがあり、福岡市としてどのような取り組みを行っているのかお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 企業主導型保育事業につきましては、設置に伴う整備費及び運営費が認可施設と同水準で助成されること、また、保護者の就労形態に合わせた保育が可能であること、従業員の子どものほか、従業員以外の地域の子どもも受け入れられることなどのメリットがあるとされております。本市におきましては、企業主導型保育事業が待機児童対策としても有効であると考えておりまして、市内の女性大活躍推進自主宣言をされております企業など255社に対しまして、制度周知及び意向調査を行うとともに、企業等から設置に関する相談を受け、助言を行っておるほか、本市独自で説明会を開催しまして、共同で施設設置を希望する企業間のマッチング等も実施いたしております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) ただいま答弁がありましたように、企業主導型保育事業では、認可施設と同水準の補助が受けられるなどのメリットがあり、また、設置に当たっては福岡市が相談を受けたり、アドバイスをしてくれるということでした。このように、さまざまな主体がかかわることで多様なサービスが提供でき、保護者のニーズにもよりきめ細かな対応ができるようになると考えます。福岡市としても、ぜひこの事業を広めてもらいたいと思います。

 次に、福岡市の取り組みの中で、先ほど幼稚園に協力をお願いされているとの答弁がありましたが、具体的にどのような協力をお願いされているのかお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 保護者のニーズはさまざまでございまして、保護者の就労が短時間の場合などには幼稚園が在園児を延長して預かる一時預かり事業での対応も可能でありますことから、当該事業の実施への協力を依頼しております。また、小規模保育事業などの地域型保育事業の設置を促進するため、幼稚園に地域型保育事業における連携施設となってもらえるよう協力を要請いたしております。その他、幼稚園の団体からの要請も踏まえ、幼稚園が、幼稚園と保育所の機能をあわせ持ちます認定こども園へ移行することを促進するための勉強会も行っております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) ここまで御答弁いただいたとおり、これまで保育所等整備の推進や多様な保育サービスの充実に尽力されていることは十分に理解できました。しかしながら、繰り返しになりますが、今なお待機児童の解消には至っておらず、子どもを保育所等に預けたくても預けられない方々がいることも事実です。福岡市の将来を担う子どもたちは福岡市の宝です。誰もが安心して子どもを生み育て、子どもたちが健やかに成長することができるよう、子育てしやすい環境整備を進めることは福岡市において最も重要な課題の一つでありますので、さらに努力していただきたいと思います。

 そこで、今後、福岡市としてどのようにして保護者のニーズに合った保育環境を整備していかれるのかお尋ねします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 待機児童の解消につきましては、今後とも、多様な手法により保育所等の整備を確実に推進し、増加し続ける保育ニーズに的確に対応してまいりたいと考えております。また、保護者のさまざまなニーズに対応するため、企業主導型保育事業を促進するとともに、幼稚園との連携を進めるなど、保育の受け皿の充実に努めてまいります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 国分徳彦議員。

○46番(国分徳彦) 先日発表された市政に関する意識調査の結果でも、福岡市の住みやすさが過去最高値となるなど、福岡市は住みやすいまちということで高い評価を受けていますし、さまざまな施策の相乗効果により、市民の方々にさらに住みやすいと感じていただけるようになると思います。その中で子育て支援は福岡市の魅力づくりにかかわる重要な政策です。子育てしやすい環境が充実されることにより、子育て世代の皆さんにとっては福岡市の魅力がアップし、ひいては福岡市の住みやすさの評価を上げることにもつながります。予算の問題もあると思いますが、全国的に見ても比較的に若い人が多い福岡市において、今なお待機児童がいる現状を踏まえ、今後どのようなお考えで子育てしやすい環境整備に取り組まれるのか、市長の御所見をお尋ねして私の質問を終わらせていただきます。

 

議長(おばた久弥) 島市長。

市長(島宗一郎) 近年、女性就業者が増加していることもあって、増加する保育需要に対応するため、就任以来積極的に保育所等の定員の拡充に取り組み、今年度までの6年間で1万人分を超える整備を行ってまいりました。また、保護者のニーズを踏まえ、きめ細やかな情報提供や助言を行うため、子育て支援コンシェルジュを各区役所に配置するなど、保護者の皆さんの思いに寄り添いながら子育て支援の充実に努めてまいりました。女性の社会参画等により、今後も保育ニーズが増大することが予測されますことから、多様な手法による保育所等の整備に加えまして、企業主導型保育事業の促進などにより、さらなる保育の受け皿確保に取り組み、誰もが安心して子どもを生み育てられる環境づくりを進めていきたいと考えております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美)登壇 私は公明党福岡市議団を代表いたしまして、留守家庭子ども会について、要介護認定の取り組みについての2点、質問をさせていただきます。

 初めに、留守家庭子ども会についてです。

 共働きやひとり親家庭の小学生を放課後に校内施設などで預かる学童保育の全国利用児童数が、ことし5月1日時点で前年比5万9,142人増の1076,571人となり、過去最多を更新しました。全国学童保育連絡協議会の調査でわかっております。利用児童数の増加は、共働き家庭やひとり親家庭が増加していることに加え、昨年4月から施行された子ども・子育て支援新制度に伴う対象児童の拡大も影響していると思われます。親が安心して働けるだけでなく、子どもが友達と遊んだりして過ごす時間は、心身の成長にとって重要な時間であり、何より子ども自身が安心して楽しいと思える居場所にならなくてはいけません。これまでも幾度となく議会で取り上げられてきて改善されてきました事業ではありますが、子どもたちを取り巻く社会情勢の変化により、留守家庭子ども会の環境が今どうなっているのかを質問させていただきたいと思います。

 まず、留守家庭子ども会登録者数の推移を5年間でお示しください。

 また、1人の支援員さんが見守る子どもの数は何人なのか、そして、設備の基準として専用の部屋の面積はどのぐらい用意をされているのかお尋ねいたします。

 これで1問目の質問を終わり、2問目以降は自席にて行います。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) まず、登録児童数の推移につきましては、各年度4月20日現在で、平成24年度1万878人、25年度1万1,771人、26年度1万2,519人、27年度1万3,782人、28年度1万4,638人となっております。

 次に、支援員数や面積の基準などにつきましては、福岡市放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準を定める条例におきまして、おおむね40人以下の児童を1つの支援単位として、その支援単位ごとに2人以上の支援員等を配置することとしておりまして、そのうち、少なくとも1人は放課後児童支援員を配置することとしております。また、面積の基準は、遊び及び生活の場としての機能等を備えた区画について、児童1人につきおおむね1.65平方メートル以上といたしております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) お答えいただきましたとおり、留守家庭子ども会の入会数は、全体数としても増加傾向となっております。

 それでは、長期休暇、夏休みのときの登録者数はどうでしょうか。夏休み前の登録者数と夏休みに入ってからの登録者数の比較について、全体では何人増加していますでしょうか。また、一番増加をしている学校はどこで何人の増加となっていますでしょうかお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 平成28年度の登録児童数で比較いたしますと、夏休み前の7月1日が1万4,508人、夏休み中の8月1日が1万6,095人で、1,587人の増加となっております。学校別で見ますと、玄洋小学校留守家庭子ども会の48人の増加が最大となっております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 夏休みに入った途端に玄洋小学校では48名ふえております。先ほどお答えいただきました支援員さんが見守ることができる40人の児童数を超過した場合、どのように対応するのかお尋ねをいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 利用児童数の増加により、当初の見込みにより配置した支援員数では、不足することとなった場合などは、支援員等を追加配置することといたしております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 長期休暇、特に夏休みの運営に御苦労されている現場の声を今回何カ所からも伺ってまいりました。40人の児童を見守る1つの支援単位に、主任支援員さんが必ず配置をされますが、1日に勤務できる時間は5.5時間と決められております。この主任支援員さんが自分の留守家庭子ども会に登録をされている臨時職員の支援員さんや、同じく登録されている補助員さんのスケジュールを調整して出勤体制、ローテーションをつくっていきます。補助員さんは一般の方ですから、毎日スケジュールがあいているとは限りません。少ない臨時職員の支援員さんをフル稼働させ、朝8時から夜7時までの11時間、責任者のいない空白をなくし、一定の見守りの職員数を確保していくのは至難のわざです。しかも、今年度は7月22日から8月28日の38日間のうち、日祝日の7日間、お盆休み2日間を除く29日間、これが続くわけです。現場はこのローテーションを組むのに大変な時間を費やし、精神的な負担を感じておられます。

 特に夏休みには補助員さんを確保するのに御苦労されているとのこと。子どもたちの環境を守っていくためにも、人員を確保し勤務体制を組みやすくする支援を早急に進めるべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) これまで市政だよりやホームページの募集案内の掲載、区役所及び近隣大学へのチラシの配布による広報を行ってきたところでございますが、さらに昨年度は自治協議会、民生委員・児童委員連絡協議会に対し、募集案内のお知らせを行うなど、幅広く応募を呼びかけているところであり、今後とも、支援員等の確保に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 条例によると、先ほどお答えいただいた子どもたちの専用面積には静養するための機能も備えており、明るくて衛生的な最低基準として設けられておりますが、現実は大変厳しいものです。子どもたちにとって学童保育は家庭にかわる毎日の生活の場です。いろいろな遊びや体験もしますが、毎日の生活はそれだけで成り立っているものではありません。疲れたときには横になってのんびりと過ごしたり、支援員に甘えたり、1人でぼうっと過ごすこともあります。家庭と同じように過ごせる場所が必要です。私が訪ねた現場では、熱を出したときの子どもを寝かせるベッドがなく、また、そのスペースもない状態です。子どもたちが興奮をしたり、けんかをしたりしたときなどのクールダウンさせるスペースは日常的に必要でありながら、そのスペースはありません。また、職員さんが一休みする場所もありませんでした。

 面積基準は満たしていても、現場では狭隘感があり、もっと余裕のある環境が必要であるとの現場の要請に応えられるよう、設備の改善策を進めるべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) これまで簡易ベッドやパーティションの設置、仕切りカーテンの取りつけ等により、各留守家庭子ども会の実情に応じた専用スペースの確保などを行ってきたところでありまして、今後とも、現場の声や利用者の状況等を踏まえ、計画的に必要な機能の確保や施設の改善、整備に努めてまいります。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) ぜひともよろしくお願いいたします。子ども・子育て支援新制度となり、支援員さんの資格要件として条例第10条第3項には都道府県知事が行う研修を修了しなければならないとありますが、どのような研修となっているのかお尋ねをいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 都道府県知事が行う認定研修につきましては、放課後児童支援員として必要な知識及び技能の習得と、それを実践する際の基本的な考え方や心得を認識してもらうことを目的として実施されます研修でございますが、6分野16科目について、合計24時間の研修が行われております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 主任支援員さんの半分に当たる約150名が24時間4日間の研修を篠栗まで行って受講しなくてはならず、また、今後、臨時職員の支援員さん約1,100名も研修を受講することとなれば、勤務体制のやりくりに影響が出てくることは必至です。

 研修の受講場所や受講人数などを適正に調整するよう県に働きかけるべきだと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 認定研修の実施初年度でありました昨年度におきましては、福岡都市圏に割り当てられました研修会場の全てが篠栗町にあります県所有の施設で行われておりましたことから、福岡市からも行きやすい会場の確保を要望しましたところ、今年度は一部の日程ではございますが、福岡市内で開催されております。今後とも、受講者の負担軽減に配慮した会場の確保や受講日程の増加、あるいは1会場当たりの受講人員の拡大等について引き続き要望してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) それでは、障がいのあるお子さんへの対応はどうなっていますでしょうか。また、支援員さんはその対応に不安を感じておられると伺いました。福岡市としての研修など行われているのでしょうかお尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 障がいのあるお子さんなど配慮を要する児童への対応に関する研修を定期的に実施しておりますほか、対象となる児童の数に応じて補助支援員の加配を行っております。また、お子さんへの接し方などに不安を感じている支援員等に対しましては、専門知識を持つ要配慮児童支援アドバイザーが各留守家庭子ども会を訪問し、個々のケースに応じた適切な助言、指導を行っております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 支援員さんは子どもたちの様子や変化などを常日ごろ感じておられますが、そのことを保護者や担任の先生に直接伝えることはできません。子どもの日々の変化を学校に伝えることで未然に防げる事故もあるのではないかと感じておられます。そのことは毎日の報告で主任支援員さんを通じて学校へ報告はされているとのことですが、そのときだけの対応でしかなく、その後のフォローにはつながらないと疑問を感じておられました。学校と留守家庭子ども会の連携が機能するには、学校長の姿勢が大きく影響してくるようです。これも現場からの声であります。校長先生の意向を受け、担任の先生が気になる子どもさんの放課後の様子を頻繁に尋ねてくるときには、つまずきや不安は徐々に解消されていきます。逆に、下校時間からは留守家庭子ども会、そちらの責任でやってくれと言われるような校長先生の場合は全く逆の方向に進むとのことです。

 教育委員会としましては、留守家庭子ども会をどのように捉え、学校と留守家庭子ども会がどのような情報の交換、連携をとるべきと考えておられるのか、御所見をお伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 星子教育長。

教育長(星子明夫) 留守家庭子ども会につきましては、放課後や休業日に家庭において保護者の就労等により適切な保護を受けられない児童が、安全に安心して過ごせる居場所として捉えております。学校と留守家庭子ども会との連携につきましては、日々のお互いの連絡や報告をもとに、学校が必要に応じて児童の指導にかかわっております。また、保護者と放課後児童支援員及び学校関係者などから構成される運営委員会が定期的に開催され、情報交換を行っております。今後も、学校と留守家庭子ども会が日常的な情報交換を密に行いながら、児童の健全育成のために努めていくことが大切だと考えております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 教育委員会におかれましては、引き続き、留守家庭子ども会との連携が円滑に行われるよう、学校への指導をよろしくお願いいたします。

 留守家庭子ども会の現場での声を通してお尋ねしてまいりましたが、いつも子どもたちに接しておられる支援員さんの声や意見などを聞く場はありますでしょうか、お尋ねをいたします。

 

議長(おばた久弥) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) まず、支援員等の研修会におきまして、意見交換の場を設けるとともに、アンケート調査や巡回指導嘱託職員によるヒアリング等を実施いたしております。また、留守家庭子ども会の運営等についての意見を交換する場として、あり方研究会も設置いたしているところでありまして、今後とも、現場の状況や意見等の把握に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 多くの問題を抱えながらも日々頑張っておられる主任支援員さんを初めとする支援員さんを大事にし、137カ所の現場における全員の意見をぜひ聞いていただきたいと要望いたします。

 第4次福岡市子ども総合計画の目標3、地域における子育ての支援と健やかな成長を支える環境づくりでは、子どもが安全に、そして健やかに成長していくためには、隣近所の住民やコミュニティなどさまざまな人たちが子どもと子育て家庭にかかわり、支え見守っていくことが重要です。地域全体で子どもを育む環境づくりを進めるとともに、家庭の子育て力の向上や子どもの遊び場づくりなどに取り組みますとの施策の方向が示されてあります。本市においての留守家庭子ども会事業の、さらなる地域や学校との連携強化を望むとともに、引き続き事業の充実に取り組まれることを要望いたします。

 最後に、子どもたちの放課後を担う未来に向けての留守家庭子ども会のあり方を市長にお伺いいたしまして、この質問を終わります。

 

議長(おばた久弥) 島市長。

市長(島宗一郎) 留守家庭子ども会は、児童に適切な遊びや生活の場を提供し、その健全育成を図ることを目的としておりますが、近年、共働き家庭の増加に伴う仕事と家庭の両立支援の観点からもその重要性が増しています。そのため、これまで対象学年の拡大や土曜日及び学校休業日の開始時間の前倒し、利用児童の増加に伴う施設の整備など、保護者のニーズ等を踏まえて事業の拡充を図ってまいりました。今後とも、地域や学校との連携を十分に図りながら、引き続き、留守家庭子ども会事業の充実に努めてまいります。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 次に、要介護認定の取り組みについてお尋ねをいたします。

 2016年に厚生労働省が発表した日本人の平均寿命は、女性が87.05歳で世界2位、男性は過去最高の80.79歳と長寿記録を更新いたしました。しかし、その一方で、介護を必要としている高齢者が増加しているのも事実です。福岡市においても、現在、第6期介護保険事業計画に基づき、高齢者ができる限り住みなれた地域や家庭において、安心に暮らすことのできるよう事業の実施推進に取り組まれておりますけれども、私のもとに市民の皆様の声で、高齢者は何歳からですか、介護保険の仕組みがよくわからない、介護サービスはどのように利用するのですかなど、さまざまな御相談をお受けいたします。

 来年4月からは要支援者の訪問介護、通所介護が地域支援事業に移行されますが、介護保険サービスの適切な利用推進がなされているのか、お尋ねをいたします。

 まず初めに、福岡市の65歳以上の被保険者数、また、要介護認定者数の過去3年間の推移をお示しください。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) お尋ねの人数につきましては、年度の平均でお答えいたします。

 過去3年間の65歳以上の被保険者数につきましては、平成25年度が276,154人、26年度が289,838人、27年度が301,628人でございます。また、要介護認定者数につきましては、平成25年度が5万6,229人、26年度が5万8,979人、27年度が6万1,587人でございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 次に、介護サービスを利用するためには、介護認定が必要となりますけれども、要介護認定の流れについてお尋ねをいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 要介護認定を受けるためには、お住まいの区の福祉・介護保険課に要介護認定申請書を提出していただく必要がございます。申請を受理した区は、御本人の自宅等に認定調査員を派遣し、心身の状況や生活状況等について聞き取りを行う認定調査を実施するとともに、本人の主治医に対して意見書の提出を求めます。次に、認定調査の結果と主治医意見書の項目を全国共通のコンピューターソフトにかけて1次判定を行い、この1次判定の結果をもとに介護、医療、福祉の専門家で構成される介護認定審査会において2次判定を行い、最終的な要介護状態区分や有効期間が決定されます。介護認定審査会より判定結果の通知を受けた区は、本人に対し要介護認定結果を通知いたします。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 流れについてはわかりましたが、高齢者の方は加齢に伴って身体状況は低下をしていくのに介護度が下がることについては納得できるものではないと思います。私が御相談をお受けした高齢者の御夫婦ですが、御主人様はもともと足が御不自由でつえをついての歩行です。しかも、難聴のため、身体障害者手帳2級を持っておられ、日常生活では筆談で対応されているのです。今回、認定調査があり、要介護1から要支援2に下がったとのこと。今まで週3回のデイサービスでお風呂に入れてもらっていたそうですが、1日利用が減り、これからは奥様頑張ってくださいと言われたそうです。入浴補助用具のアドバイスがあったものの、足がふらつき、よちよち歩きの耳の聞こえない主人を1人で入浴させることができるかどうか不安ですと、主人は認知症がないから要支援なのでしょうかとおっしゃっているのです。

 この介護認定更新の際に、介護度が下がり、在宅介護が大変との悲痛なお声がたくさん届いてきております。なぜ要介護から要支援に下がったのか、また、要介護から要支援に区分変更となった件数は何件あるのか、お伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 要介護から要支援に下がる理由につきましては、対象者の個別の状況によって異なるため、一概にお答えすることはできませんが、前回と認定結果が異なりますのは、細かな部分で認定調査票や主治医の意見書が変わっていることが考えられます。認定調査の項目は74項目と多岐にわたって御本人や御家族からのお話をチェックするようになってございまして、一見して状態に変化がなくても、細かな項目で前回との相違が出てくる場合や、前回の認定の際に、病気やけがをされた方が更新の際には回復されていたといった場合も多うございます。また、27年度中の認定で前回要介護の方が今回要支援となった件数は1,840件でございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 今御答弁いただいたように、要支援に下がった件数が1,840件もあるということですが、これは本当に実態に合った認定がなされているのでしょうか。

 要介護認定調査について、訪問調査に出向く調査員はどのような資格を持っておられ、どのような形式で行われていますでしょうか。調査の概要についてお示しください。また、高齢者の方は訪問面談の際には、緊張されたり遠慮をされたり、御自分はしっかりしているというような常日ごろとは違った状態や様子を見せられることが多いと伺います。この結果、実態と異なる認定結果が出てしまうことはないのでしょうか、お尋ねをいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 要介護認定調査につきましては、直営調査員や認定調査などを専門に行う指定市町村事務受託法人のほか、市から委託を受けた地域包括支援センターまたは居宅介護支援事業所の職員が行いますが、調査員はいずれも介護支援専門員の資格を有してございます。調査の形式につきましては、調査員が申請者の自宅などを訪問し、本人や家族から心身の状況や生活状況などについて国が定める調査の手順に従って聞き取りを行ってございます。聞き取りの項目は、麻痺等の有無や寝返り、起き上がりなどの身体機能、起居動作、移動や排せつなどの生活機能、意思伝達や短期記憶などの認知機能、被害妄想などの精神、行動障がい、薬の内服や金銭管理などの社会生活への適応など、国が定めた合計74項目となってございます。なお、本人の日ごろの状況を知る御家族などがおられる場合は調査にお立ち会いいただき、本人への聞き取りだけでなく、御家族などから日ごろの状況を聞き取ることで、より実態に即した調査結果が出るよう努めているところでございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 今、御答弁がありましたように、チェックリストの記入1つで判定に違いが出てくる要因があるとすれば、日常の状況をきちんと掌握され、正確な判断での対応が必要になると思われます。チェックリストのコンピューターでの判定は全国一律となっているのでしょうか、お伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 介護度の判定におきましては、国が定めたルールに基づいて認定してございまして、チェック項目を全国共通のコンピューターソフトを使って判定してございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 次に、2次判定の重要な資料となる主治医意見書ですが、主治医がいない場合や以前に受診した際のカルテでの状態で記入された場合など、正しい現状が示されずに、間違った判定となることはないのでしょうか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 主治医のおられない申請者に対しましては、主治医意見書の作成に協力いただいている医療機関に受診いただき、主治医意見書を提出していただいております。また、おおむね3カ月受診がない場合には、主治医や医療機関から受診を依頼する場合がございますし、認定申請の際に各区の福祉・介護保険課から御本人に対して受診を依頼しております。主治医意見書や認定調査票につきましては、2次判定を行う介護認定審査会に諮る前に、判断材料に足る資料かどうかを職員がまずチェックしており、また、介護認定審査会において内容に矛盾点や記載不足があると判断した場合は審査を中止し、事務局に再調査を命じるなど、適切な資料をもとに審査を行っているところでございます。以上でございます。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) それでは、1次判定の結果に基づき、2次判定として介護認定審査会においての判定となりますけれども、その審査会の構成メンバーはどのような方で、審査判定の水準は全国統一をされているのか、お聞きいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 認定審査会委員は、医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士、理学療法士などの介護、医療、福祉の専門家で構成され、各審査会は医師を部会長として通常5名から7名で実施しております。また、審査判定は認定調査における74項目の調査結果や主治医意見書を踏まえた介護の手間を数値化した要介護認定等基準時間と呼ばれるものによって1次判定の介護度を判定します。その後の2次判定においては、例えば、精神行動障がいが頻繁に見られる、病院の受診等の外出時に介助者の同行が必要など、申請者固有の特別な状況を考慮し、申請者の実態に即した認定を行っておりますが、この認定に際しましても、国の定めた基準に従ってございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 実態にそぐわない判定結果が出ることがありますが、その場合の救済措置や相談窓口はあるのでしょうか、お伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 認定結果に御納得いかないというなどのお申し出があった場合には、まずは認定内容について各区福祉・介護保険課で詳細な御説明をしてございますが、それでも御納得いただけない方に対しましては、県の介護保険審査会に対し、不服申し立てを行うことができる旨御説明し、御案内してございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 要介護認定の結果などに疑問や不服がある場合、不服申し立て、審査請求をすることができますが、福岡市においてはどれくらいの件数で行われているのかお尋ねをいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 平成18年度から平成28年9月末までに提出された不服申し立ては、合計26件でございまして、年平均は2.6件でございます。また、裁決結果につきましては、却下が1件、棄却が18件、取り下げが2件、現在審査中が5件でございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 要介護認定された本人や家族に対して、認定区分が変更された場合にはその後の生活にどのような影響を及ぼすのか、事前の説明を徹底することが大事であると思います。また、介護度が下がる判定が出たことで、生活が困窮する介護者をサポートしていく必要があると思いますが、御所見をお伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 認定区分が変更された場合は、利用できるサービスなどについて担当ケアマネジャーより十分な説明を行うこととしてございます。特に、介護度が下がる判定が出た場合には、居宅介護支援事業所等において、御本人や御家族に意見を聞きながら介護度に応じた適正なケアプランを作成するとともに、利用できるサービス等について丁寧な説明を行うよう努めているところでございます。さらには、その後の状況の変化があった場合には、区分変更の申請というものもできますので、こういうことの御案内もしっかりさせていただいております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) また別の御相談では、40代の男性の御両親の老老介護に関してでした。お母様は長年パーキンソン病を患っておられる病気の進行と加齢により、トイレに行くのにも介助が必要な状態となり、しかも、夜中の徘回が始まったとのことでした。その上、介護をされていたお父様が体調を崩されて入院となり、御両親の介護が突然自分の身に迫り、介護と仕事の両立を1人で抱え込んでおられました。

 このような場合の相談窓口として、本年7月より、働く人の介護サポートセンターが開設をされておりますけれども、どのような業務を行っているのかお尋ねをいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 働いておられる方が介護に直面した場合でも、離職せず介護と両立して働き続けるためのノウハウを知り、不安を解消していただくことを目的として、お尋ねの働く人の介護サポートセンターを開設したところでございます。御家族を介護している方や、今後、御家族の介護が必要となる方を対象に、介護サービス、介護休業の利用方法や、御本人の働き方、将来の介護への備えなどについて御相談をお受けしてございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) この働く人の介護サポートセンターの実績について、相談人数、相談件数、相談内容についてお示しください。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 平成28年7月から11月の相談状況でございますが、相談人数114人、相談件数111件となってございます。また、これとは別に、資料の受け取りなどに来られた方は207名となっております。相談内容といたしましては、介護サービス内容や介護保険制度、仕事との両立についての相談が多くなっております。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 次に、相談された方の感想や御意見などあれば、お聞かせください。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 相談された方からは、何の知識もなく不安だったが、初めの一歩がわかり助かった。あるいは、平日、日曜と仕事が終わって相談できるのでありがたい。さらには、1人だと悪いことばかり考えてしまうので、冷静にアドバイスいただけて助かったなどの御感想をいただいているところでございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) より多くの方の支えとなるよう、働く人の介護サポートセンターが充実した事業となるため、一層の周知徹底と情報発信に努められるよう、今後どのように取り組まれていくのか御所見をお伺いいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 働く人の介護サポートセンターにつきましては、働いておられる方たちに対し、御家族の介護に直面しても、離職せずに介護と両立して働き続けられるよう支援していく相談窓口であるということをしっかり伝えていくことが大切であると考えてございます。これまで市政だよりや市ホームページはもちろんですが、商工会議所の商工会議所ニュースやビジネス情報便、中小企業従業員福祉協会の広報誌にも掲載いただいております。また、フリーペーパーや介護関係の雑誌等の取材を受け、記事が掲載されたほか、ラジオにも担当課長と相談員が出席してPRを行ってございます。

 さらに、こういった一般的な広報活動に加え、個別の企業の人事、労務担当部署を訪問したり、中小企業経営者の会合へ出席するなどして、窓口の紹介を行い、支援を必要としている方々への周知に力を入れているところでございます。今後とも、働いている方々に窓口の存在を知っていただけるよう積極的に周知に努めたいと考えてございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) ぜひよろしくお願いいたします。

 人は誰しも老いから逃れることはできません。また、家族の介護は、いつ誰に起こっても不思議ではないのです。民間会社調査による介護に対する意識調査の結果、介護に対する不安や危機感を持つ親世代が約5割なのに対し、子ども世代は約7割に上っていることがわかりました。また、子どもと自分の介護について話をした経験がある親世代は2割弱にとどまり、介護に関する親子間のコミュニケーションが十分ではない実態も明らかになっています。

 そこでお尋ねいたしますが、福岡市において介護保険や介護休業について意識調査は行われていますでしょうか、お尋ねいたします。

 

議長(おばた久弥) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) まず、介護保険制度につきましては、3年に1度、福岡市高齢者実態調査を実施しており、介護保険制度についての課題やニーズを把握してございます。介護休業についての意識調査は、市では実施しておりませんが、国において介護と仕事の両立に関連した意識調査を実施しておられるため、これらを参考に取り組みを進めているところでございます。以上です。

 

議長(おばた久弥) 大坪真由美議員。

○13番(大坪真由美) 今お答えいただきましたように、平成25年度福岡市高齢者実態調査結果報告書の中で、介護保険制度で不満に思うことは何ですかとの質問に対し、介護認定の申請が煩わしいこととお答えになった方が23.8%で、サービス事業者の情報が少ない、わかりにくい、不安があることの22.2%が最も高い割合を占めています。介護保険制度について、市民の皆様がよりわかりやすく適切なサービス利用ができる事業となるよう望むものであります。

 最後に、超高齢社会の支え手となる介護者の負担を軽減し、高齢者が住みなれた地域や家庭において安心して暮らすことのできる介護福祉事業を推進していくべきと考えますが、島市長の御所見をお伺いして私の質問を終わります。

 

議長(おばた久弥) 島市長。

市長(島宗一郎) これから迎えます超高齢社会におきましては、誰もが住みなれた地域で生き生きと暮らすことができる、支え合い、助け合いのまちづくりを進める必要がございます。このたび策定いたしました保健福祉総合計画では、健康福祉のまちづくりを実現するための施策の方向性としまして、自立の促進と支援、地域で生活できる仕組みづくり、安全、安心のための社会環境整備を掲げたところでございます。また、介護者の負担を軽減するために、働く人の介護サポートセンターを開設するなど、介護者への支援の充実にも取り組んでまいりました。今後とも、地域や企業、団体など多くの皆様とともに、超高齢社会に対応した持続可能な仕組みづくりを進めていきたいと考えます。以上です。

 

議長(おばた久弥) この際休憩し、午後4時10分に再開いたします。

午後3時58分 休憩  

午後4時10分 開議  

副議長(石田正明) 休憩前に引き続き会議を開き、一般質問を継続いたします。高木勝利議員。

○18番(高木勝利)登壇 私は公明党福岡市議団を代表し、おもてなし都市・福岡に向けた多言語対応の強化について、結婚、新生活支援について、福祉避難所の強化について、胃がんリスク検査についての4項目質問いたします。

 まずは、おもてなし都市・福岡に向けた多言語対応の強化についてです。

 本年の訪日外国人数は、1月から1030日までに累計で2,000万人を超え、年間では2,400万人と推計されており、政府は2020年に4,000万人、2030年に6,000万人との新たな目標を掲げています。

 わずか2年前に策定された政府の目標では、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催に向けて、訪日外国人旅行者数2,000万人の高みという、これまでとは次元の異なる目標を達成するために、必要となる施策を総動員するとされていましたので、全く予想を大きく上回るペースで急激にふえ続けていると言えます。

 初めに、過去3年の訪日外国人数の推移と伸び率及び2015年の国・地域別の上位5位までの人数についてもお示しください。

 これ以降の質問は自席で行います。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) まず、過去3年間の訪日外国人の推移と伸び率についてでございますが、政府観光局の発表によりますと、平成25年が前年比24%増の約1,0364,000人、平成26年が前年比29%増の約1,3413,000人、平成27年が前年比47%増の約1,9737,000人となっております。なお、平成28年につきましては、1月から最新の数値である10月の推計値までの集計で前年同期比23%増の約2,0113,000人となっております。

 次に、平成27年の国・地域別の上位5位までの人数につきましては、同じく政府観光局の発表によりますと、1位が中国で約4994,000人、2位が韓国で約4002,000人、3位が台湾で約3677,000人、4位が香港で約1524,000人、5位が米国で約1033,000人となっております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 福岡には2015年に福岡空港と博多港から前年比73%増の2078,000人の訪日外国人が訪れ、初めて200万人を突破しました。

 福岡市における外国人入国者数の推移と伸び率、国・地域別についても同様にお示しください。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 福岡市における外国人入国者数の過去3年間の推移と伸び率でございますが、法務省出入国管理統計によりますと、福岡空港及び博多港から入国した外国人の数は、平成25年が前年比11%増の約903,000人、平成26年が前年比33%増の約1201,000人、平成27年が前年比73%増の約2078,000人となっており、4年連続で過去最高を更新し、近年大きく増加しているところでございます。なお、平成28年につきましては、1月から最新の数値である10月の速報値までを集計いたしますと、約2055,000人に達し、前年同期比27%増となっております。

 次に、福岡市における外国人入国者の平成27年の国・地域別の上位5位までの人数につきましては、法務省出入国管理統計によりますと、福岡空港及び博多港から入国した外国人は、1位が韓国で約877,000人、2位が台湾で約229,000人、3位が中国で約156,000人、4位が香港で約117,000人、5位がタイで約6万人となっております。なお、船舶観光上陸許可によるクルーズ船での入国者数につきましては、国籍が公表されておりませんが、平成27年には約502,000人が博多港から入国しております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 福岡への入国者数も4年連続過去最高を記録しています。

 福岡の入国者にはどのような特徴があるのか、また今後の目標をお示しください。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) まず、福岡空港及び博多港からの外国人入国者の特徴につきましては、出身国・地域別に分析をしますと、福岡市はアジアからの入国者の比率が高く、平成27年には国籍が発表されていない船舶観光上陸許可による入国者を除き、アジアからの入国者が全体の96%と全国の84%を12ポイント上回っております。特に韓国からの入国者は全体の42%を占め、全国の20%を大きく上回っております。

 また、入国者の伸び率の観点から見ますと、平成27年の対前年伸び率が全国が47%だったのに対し、福岡市ではクルーズ船の寄港数急増により寄港地観光上陸許可による入国者が大きく増加したことなどから、対前年伸び率が73%と非常に高くなっております。

 次に、今後の目標につきましては、福岡市では平成25年3月に観光・集客戦略2013を策定し、その中で、2010年に85万人であった外国人入国者数を2022年には250万人にすることを目標として定めておりました。この目標につきましては、既に達成に大きく近づいてきているところであるため、今後の訪日ニーズの見込みや国の目標設定なども考慮しながら、目標の見直しについて検討してまいります。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 増加を続ける訪日外国人への対応強化として、福岡市でもさまざまな施策を強化しています。

 その中でも、福岡市の観光やグルメなどを発信するよかなびの多言語リニューアルについて強化されていますが、その内容についてお示しください。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 福岡市の観光情報サイト「よかなび」のリニューアルについてでございますが、よかなびは平成28年4月に、それまでの文字情報が中心のサイトから閲覧者目線に立った画像を中心としたデザインで、スマートフォンでの閲覧利用にも十分に対応したサイトへと全面的にリニューアルを行ったところでございます。リニューアル後のよかなびにおきましては、観光スポットやグルメ情報、周遊を促進するためのモデルコースなどを掲載しているほか、外国人観光客の利便性向上のため、交通ガイドやWi−Fi、両替所、ATM、緊急時の連絡先などの情報も提供しており、これらの情報については、日本語のほか、英語、韓国語、中国語簡体字、中国語繁体字の5言語で対応いたしております。

 また、これらの情報のうち、祭り、食、自然、ショッピングなどに関する基礎的な情報につきましては、タイ語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、オランダ語の5言語でも掲載しており、合わせて10言語で国内外へ情報を発信いたしております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) また、福岡市内のやる気のあるお店に対し、外国語メニューづくりや外国人観光客のおもてなし、お店の情報の外国語での発信方法などをサポートするセミナーを開催しています。

 飲食店などへの多言語支援は重要であり、どのくらいの参加があり、どんな声が寄せられたのか、また、東京や長崎では多言語メニュー作成を支援するウエブサイトを立ち上げており、今後検討してはと考えますが、御所見を伺います。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 飲食店などへの多言語支援についてでございますが、平成2810月から11月にかけて市内事業者を対象とするインバウンド対応セミナーを3回開催しておりますが、同セミナーには34の事業者が参加し、参加者からは、学んだことを参考に外国人観光客に訪れていただけるよう多言語対応を進めていきたい、言語や文化の違いから接し方が難しいなどの課題はあるが、外国人観光客の受け入れ体制を整えていきたいなどといった前向きな意見を多く伺ったところでございます。

 また、多言語メニュー作成を支援するウエブサイトにつきましては、平成16年より福岡観光コンベンションビューローのホームページにおいて、簡易なメニュー多言語化システムを提供しておりますほか、昨年7月に株式会社ぐるなびとの間で締結した包括連携協定に基づく取り組みの一環として、同社が提供するメニュー多言語化システムを一定期間無料で利用できるようにしていただくなど、事業者の多言語化をサポートをする取り組みを実施しているところでございます。

 しかしながら、議員御指摘のとおり、近年多言語メニュー作成を支援するウエブサイトを制作している自治体や民間事業者がふえていると聞いており、改めて支援の手法等を含め検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 訪日外国人が日本滞在中に不満に思うこととして、案内表示の不足やクレジットカード決済ができる施設が少ないことなどが挙げられています。

 近年、訪日外国人などへの多言語案内などにQRコードや音声コードなど二次元コードが多く用いられていますが、これら以外にもQRコード以上の画像速度で音声コードの3倍以上の記録容量やセキュリティー対応が可能なcode-EXと言われるものがあり、史跡や文化施設、観光地などの案内板にスマートフォンをかざすと多言語で読み上げる機能を持っています。

 また、訪日外国人からは、公共施設や店舗でのクレジットカード決済を広げてほしいとの声も寄せられています。

 スマートフォンなどを使った多言語案内サービスの活用の検討、福岡市の観光施設や店舗でのクレジットカード決済の現状や、今後さらなる拡大を図るべきと考えますが、御所見を伺います。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) まず、スマートフォンなどを使った多言語案内サービスの活用についてでございますが、現在、福岡市が設置しております観光案内板は日本語、英語、韓国語、中国語で表記いたしておりますが、観光客がさらに詳しい情報を入手できるよう観光案内板にQRコードを貼付し、観光情報サイト「よかなび」に誘導をしているところでございます。

 また、平成26年には、福岡市周辺でFukuoka City Wi-Fi等を利用した外国人に対し、多言語で観光情報などをスマートフォンに自動配信する実証実験を実施し、現在では民間企業のサービスとして実用化をしているところでございます。

 次に、クレジットカード決済の導入状況についてでございますが、市内の観光施設につきましては、入場料単価が高くないこともあり、クレジットカード決済を導入している施設は一部に限られております。また、店舗につきましては、都心部に位置する商店街におきまして、一部の店舗が独自にクレジットカード決済や銀聯カード決済端末機等を導入していると伺っております。

 近年、IoTなどの技術が急速に発達し、さまざまなサービスが提供をされておりますことから、案内表示や決済方法などにおける観光客にとってより利便性の高いサービスの活用につきまして、観光施設での検討や民間事業者への働きかけなどを行うことにより、さらなる導入を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 先日、国立研究開発法人情報通信研究機構を訪問し、総務省でも紹介している多言語音声翻訳アプリVoice Traについてお聞きしてきました。

 スマートフォンなどにアプリをダウンロードすれば世界31言語に対応して日本語で話す内容が多言語で音声発声され、また、相手国の言語で話してもらうと日本語で発声されるとともに、会話の文面が表示され、会話の内容を目で確認ができるものです。

 ちょっと小さいんですけれども、(パネル表示)これがVoice Traのスマートフォンの画面です。例えば、一番上の段のこれに向かって駅前までの行き方を教えてくださいとしゃべるか、もしくは打ち込みますと、Please tell me the way to the stationと即座に反応して、これの逆パターンもできますし、これが31言語に対応して、例えばフランス語からタイ語とか、そういったものもできます。それで、これには、画面に会話が表示されることによって翻訳が正しいかどうかということが確認できる機能がついております。

 1986年に音声翻訳の研究を開始以来、不特定の話し手の自然な会話でも、展示会会場などのざわざわした環境でも利用可能になるなど、音声認識の能力を競う国際会議のコンペで3年連続世界一を獲得した技術となっています。

 これを用いた活用事例として、東京都交通局、東京地下鉄、JR東日本、京急電鉄、近畿日本鉄道、阪神電鉄などで訪日外国人等へのスムーズな案内や円滑なコミュニケーションを実現するため、同機構のVoice Traが駅構内などで利用開始されています。

 福岡市地下鉄での多言語対応の現状はどうなのか、今後、情報通信研究機構との覚書を締結し、多言語音声翻訳技術の活用を進めてはと考えますが、御所見を伺います。

 

副議長(石田正明) 阿部交通事業管理者。

交通事業管理者(阿部 亨) 福岡市地下鉄におきます多言語対応につきましては、主要駅においてタブレット端末を配備するとともに、全駅及びお客様サービスセンターにおいて電話通訳システム外国語サポートサービスを導入し、お客様の案内に活用いたしてございます。

 議員御提案の国立研究開発法人情報通信研究機構によります多言語音声翻訳技術につきましては、外国からのお客様の案内に効果的であると考えられますので、福岡市地下鉄におきまして活用を図るために、同機構と覚書締結に向けた協議を行ってまいります。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) また、京都Sound UDプロジェクトとして、これは音声のユニバーサルデザインという意味です。同機構とヤマハ、京都市、京都府が連携し、交通機関、ショッピング施設、文化観光施設などでおもてなしの環境づくりを進めています。日本語による音声アナウンスが理解できなかった外国人観光客、耳が不自由な高齢者や聴覚障がい者に、音声アナウンスの内容を多言語化された文字情報としてスマートフォンやデジタルサイネージで提供する取り組みです。鉄道では、京都市交通局、JR西日本、近鉄などの7社、ショッピングでは商店街連合会、百貨店などの6社、バスでは京都市交通局などの2社、文化観光施設では映画村、二条城などの4施設が参加しています。特に京都市交通局は、観光で多く利用されているバスの車内アナウンスを8言語でスマートフォン表示、車内放送は4カ国語で行われています。福岡市においても、音声アナウンスの多言語化を推進すべきと思います。

 福岡市でも官民が連携して福岡市地下鉄、西鉄、JR九州などの公共交通機関や商店街など商業施設、観光施設やMICE関連イベント時などにおける多言語音声システムを導入してはと考えますが、御所見を伺います。

 

副議長(石田正明) 重光経済観光文化局長。

経済観光文化局長(重光知明) 福岡市における外国人観光客に対する音声での多言語対応といたしましては、MICE参加者に向けた英語による飲食店予約電話サービスの実施支援、観光案内所における電話による3者通話サービスの導入や営業時間延長による多言語案内機能の強化のほか、多言語対応が可能な観光案内ボランティアの充実、大型コンベンションにおける外国語ボランティアを活用した支援などに取り組んできております。

 ただいま議員から御提案をいただきました多言語音声システムの導入につきましては、市の観光施設やMICE開催時での活用のほか、民間事業所への働きかけなども行いまして、導入を検討してまいります。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 先ほど多言語音声翻訳アプリVoice Traが駅構内などで利用開始されていると紹介しましたが、このアプリの開発のもととなる多言語音声翻訳システムについては、ほかにも自治体での活用具体例として、市役所、区役所窓口、消防局での外国人救助、災害時の外国人避難誘導、医療現場など活用拡大が図られており、Voice Traのほかにも複数の企業が独自の多言語対応を推進しています。

 福岡市においても多言語音声翻訳システムの活用を推進すべきと考えますが、多くの局にまたがるため、例えば総務企画局が中心となって活用を検討し、全庁的に推進してはどうでしょうか、御所見を伺います。

 

副議長(石田正明) 中村総務企画局長。

総務企画局長(中村英一) 多言語音声翻訳システムにつきましては、現在、総務省においてグローバルで自由な交流の実現を目指して、そのシステムの高度化が進められているところでございまして、観光分野等における利活用の実証が行われていると伺っております。今後、技術革新により多言語音声翻訳システムが高度化されれば、観光分野だけでなく、区役所での窓口対応ですとか災害時における防災情報の提供、事故や火災現場での救急対応など、さまざまな場面での活用の可能性があると考えておりまして、福岡市におきましても、訪日外国人や在住外国人が増加している中、多言語音声翻訳システムを全市的に活用していくことも想定されるところでございます。

 多言語音声翻訳システムの活用につきましては、総務企画局において、このシステムの高度化や他都市の導入の状況も踏まえながら適宜検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) これまで質問した近年の予想を大きく超える訪日外国人への多言語対応の強化や、耳が不自由な高齢者や聴覚障がい者への会話支援を含めた言葉のバリアフリーを推進することなどにより、あらゆる方たちにとって魅力あふれる福岡市にしていく必要があります。

 福岡を訪れる多くの皆様をおもてなしする都市、福岡の実現に向けた島市長の決意を伺います。

 

副議長(石田正明) 島市長。

市長(島宗一郎) 福岡市は第3次産業が9割を占める産業構造でありますので、交流人口をふやして消費を拡大することが経済の活性化につながって都市全体に活力をもたらすことから、観光、そしてMICEの振興に積極的に取り組んでまいりました。その結果、平成28年の福岡空港と博多港からの外国人入国者数は、10月までの速報値の段階で既に2055,000人に達しておりまして、2年連続で200万人を突破しております。

 近年、急増を続けます外国人観光客に対する受け入れ環境を充実させて、満足度の向上や消費の拡大を図るためには、外国人目線に立った多言語対応に取り組むことは非常に大切でありまして、福岡市では、これまで観光案内板や観光情報サイトにおける多言語対応、観光案内所の機能の強化に加えまして、飲食店を初めとする地元の事業者に対する多言語対応の支援にも取り組んできたところでございます。

 今後、2019年にラグビーのワールドカップ、また2020年がオリンピック・パラリンピック、さらには2021年に世界水泳選手権など連続して大型のスポーツMICEの開催が予定をされておりまして、外国人観光客の満足度を高めるための多言語対応の取り組みがさらに重要度を増すというふうに考えています。

 このため、ことし6月に開催されたライオンズクラブ国際大会での経験ですとかネットワークを生かしますとともに、高木議員が今御指摘いただいたような急速に発展しているICTですとか各種アプリ、こういったIT技術を活用した新たなサービスなどもしっかり把握をして、官民が連携をした多言語対応の強化に取り組んでいきたいと考えます。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 次に、結婚・新生活の支援についてです。

 若者の結婚願望は9割程度と高いものの、結婚できない理由は、適当な相手にめぐり会わないが断然トップであることから、昨年6月議会では少子化対策としての福岡市による婚活支援の実施を提案いたしました。

 厚労省によりますと、2015年の婚姻件数は635,156組で過去最少を更新したとのことですが、福岡市の婚姻件数の傾向と婚活支援の検討状況をお示しください。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) まず、福岡市の婚姻件数の傾向でございますが、平成23年が1万4件、24年が9,974件、25年が1万168件、26年が1万13件、27年が9,903件となっておりまして、この5年間ほぼ横ばいで推移いたしております。

 また、福岡市の婚活支援の検討状況につきましては、その検討を行うに当たりまして、先進的な取り組み事例の把握、分析が必要でございますことから、まずは他都市の現地調査を行うなど情報収集に努めているところでございます。

 なお、若者や学生が多い本市の特性も踏まえまして、今年度新たに子どもや子育てを見守り支える機運の醸成に向けたキャンペーンや、若者のライフプラン作成支援などの少子化対策事業に取り組んでいるところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 昨年、公明党は若者意識調査を行い、7,000件を超える声の中から特に若者のニーズが高かった5項目を絞り、ことし1月から5月にかけ全国1,000万人を超える若者に政策アンケートを実施するVOICE ACTION運動を展開し、その声を安倍総理にお届けしました。非正規雇用の待遇改善、公衆無線LANの充実などとともに、最も強い要望であった5項目のうちの一つが出会いをつくる婚活と新婚世帯の生活支援であります。婚活支援については昨年提案をしていますので、今回は新婚世帯の生活支援の観点から質問いたします。

 福岡市が把握している若者の結婚に関する意識にはどのようなものがあるのか、お示しください。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 平成25年に福岡市が実施いたしました青少年の意識と行動調査によりますと、若者が結婚していない理由として、回答が多かった順でございますけれども、適当な相手にめぐり会わないが41.4%、まだ若過ぎるが30.2%、必要性を感じないが24.5%、収入が少ないが21.8%などとなっております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 国立社会保障・人口問題研究所が結婚の意思のある未婚者を対象に、1年以内に結婚するとしたら何が障害になるかを尋ねた調査では、挙式や新生活の準備のための費用である結婚資金が一番多く、男性43.3%、女性41.9%と男女ともに他の項目に比べ突出して多いことがわかります。

 また、一般的には年収300万円を境に既婚率が大きく変わり、いわゆる年収300万円の壁があると言われています。

 そこで、全国及び福岡市の年収300万円未満の20歳から39歳の若者が何人いるのか、その方々の未婚者の状況、また年収300万円以上ではどうなるのか、お示しください。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 年間収入と年齢、未婚率との関係につきまして、総務省統計局が実施いたしました平成24年就業構造基本調査によりお答えをさせていただきます。

 20歳から39歳までの若者のうち収入300万円未満の人数は、全国では1,3154,900人、福岡市では21700人となっておりまして、未婚率はそれぞれ63.8%、69.8%となっております。また、収入300万円以上の人数は、全国では9993,000人、福岡市では117,900人となっておりまして、未婚率はそれぞれ42.8%、46.1%となっております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 同調査の2番目に多かったのは結婚のための住居で、男性19.3%、女性15.3%と高く、結婚後の住居への不安が大きいこともわかります。

 市営住宅へ所得が少ない新婚世帯や子育て世帯が入居しやすくなるための優遇の拡充などを行っていくべきと考えますが、御所見をお聞きします。

 

副議長(石田正明) 光山住宅都市局長。

住宅都市局長(光山裕朗) 新婚世帯や子育て世帯への入居支援につきましては、結婚に伴う住居などの経済的負担を少なくする上でも、また、高齢化が進む市営住宅のコミュニティバランスを確保していく上でも効果があると考えております。

 このため、夫婦の年齢がいずれも40歳以下で、婚姻の届出が1年以内の新婚世帯や中学生以下の子どもがいる子育て世帯を対象に市営住宅の定期募集において、一般世帯とは別枠で募集区分を設ける優遇策を実施するとともに、募集戸数の増加を図っているところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 内閣府が20歳から30歳代の結婚を希望する人に対して、行政が実施してほしい取り組みについて聞いたところ、結婚や住宅に対する資金貸与や補助支援を挙げた人が42.3%に上ったそうです。

 そこで国は、少子化対策の一環で希望出生率1.8の実現へ、結婚しやすい環境づくりのため、昨年度補正予算に結婚新生活支援事業費補助金10.9億円を初めて盛り込み、今年度第2次補正予算でも10.3億円を計上しています。

 この結婚新生活支援事業費補助金は、所得が少ない新婚世帯に結婚に伴う費用を支給する仕組みですが、その内容と目的についてお示しください。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 結婚新生活支援事業費補助金につきましては、経済的理由で結婚に踏み出せない低所得者を対象に、婚姻に伴う新生活を経済的に支援することで、婚姻数の増加につなげることを目的とするものでございます。具体的には、世帯所得300万円未満の新たに婚姻した世帯を対象に、新居の住居費や引っ越し費用として1世帯当たり18万円を上限に補助するものでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 先日、神戸市より話を聞いてきました。神戸市は、神戸2020ビジョンのテーマに、若者に選ばれるまちと誰もが活躍するまちを掲げ、若者世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえることが少子化の流れに歯どめをかける大きな鍵であるとしています。

 そこで、政令市で初めて国の補助金を活用し、本年10月から神戸市結婚新生活支援事業を開始しました。条件として、世帯所得300万円未満、夫婦の年齢合計70歳以下、良好な住宅環境に入居、2年間神戸に居住することを満たせば、新居の住居費や引っ越し費用として最大18万円を補助します。

 さらに神戸市独自の上乗せ分として、市内在住の親世帯と近居、同居を行うこと、もしくは夫婦のいずれかが市外から市内に転入することのどちらかを満たせば住居費、引っ越し費に加え結婚式費用、家具・家電購入費としてさらに最大12万円の補助を行うもので、条件を満たせば新婚世帯に30万円支給というインパクトがある施策です。

 福岡市でも、所得が少ない若者の結婚新生活支援を検討すべきと考えますが、御所見をお聞きします。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 先ほど答弁いたしました平成25年の青少年の意識と行動調査におきまして、若者がまだ結婚していない理由の一つとして、収入の少なさが約22%となっております。福岡市といたしましては、若い世代の子どもを持ちたいという希望がかなうよう子育てに伴う経済的負担の軽減や子育て家庭の不安や負担の解消、多様な保育サービスの充実、仕事と育児の両立のための環境整備など少子化対策の観点からもさまざまな取り組みを進めているところでございます。今後も安心して生み育てられる環境づくりに向けて、他都市の取り組みも参考にしながら、施策のあり方について検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 経済的理由で結婚に向け最後の一歩を踏み出せないのは、若い世代の切実な問題であり、結婚を望みながら経済的理由で踏み出せない人がふえれば、子どもの出生数の低下につながり少子化がさらに加速すると考えられます。

 特に年収300万円が一つの壁であると指摘されており、所得が少ない若者世代に経済的な支援をすることは、結婚に向け大きく背中を押すことになります。

 若者世代の結婚や結婚新生活を応援する施策の強化について、島市長の御所見をお聞きします。

 

副議長(石田正明) 島市長。

市長(島宗一郎) 若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるためには、子育て支援の充実や仕事と生活の調和の実現など多方面から取り組みを行っていくことが必要であると考えております。

 福岡市におきましても、市民の皆さんが家庭を築き安心して出産をし、生まれた子どもが健やかに成長していけるよう、出産の前から出産の後、乳幼児期、さらにその先へと切れ目のない支援に取り組みますとともに、教育、保育の提供体制の確保や多様な保育サービスの充実、企業における子育てに配慮した多様な働き方の推進などの取り組みを着実に進めてまいります。

 若者世代の結婚や結婚新生活の支援につきましては、高木議員の御指摘も踏まえながら、今後他都市の実施状況などを参考に施策のあり方を検討してまいります。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 次に、福祉避難所の強化についてです。

 ことしも日本は多くの災害に見舞われました。4月14日と16日の2度にわたり震度7を記録した熊本地震、6月の北海道内浦湾地震、10月の鳥取県中部地震、先月には長時間にわたり津波警報も発令された福島沖地震、梅雨前線による大雨被害や北日本なども大きな被害を受けた台風など、自然災害が多発しました。多くの方々が避難生活を余儀なくされ、特に熊本地震では避難所が損壊し安全性の確認ができなかったり、自治体職員も被災して人手不足になるなど、避難所として十分機能しなかったところもありました。特に避難所では、要配慮者への対応は重要であり、今回は福祉避難所を中心に質問いたします。

 災害対策基本法で福祉避難所の対象者を法律上、要配慮者とし、要配慮者には高齢者、障がい者、乳幼児、その他の特に配慮を要する者として妊産婦、傷病者、内部障がい者、難病患者等とされています。

 福岡市は要配慮者をどのように把握しているのか、その人数をお示しください。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 要配慮者でございますが、福岡市におきましては、地震や大規模な風水害などの災害が発生した際に家族などの援助を受けることが困難で避難等に際し、その援護に特に留意すべき方につきまして、現在、災害時要援護者台帳に登録し把握してございます。

 災害時要援護者台帳に登録されている方の人数は、平成28年3月末現在で全体で1万7,160人でございまして、その内訳は、高齢者1万2,145人、障がい者5,015人でございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 平成25年6月議会で、障がいのある方や御高齢者が災害発生時、避難時、緊急時などに周囲の配慮や手助けをお願いしやすくするためにヘルプカードの導入を提案し、毎年会派でも要望してきました。

 対応を検討するとの答弁でしたがどういう状況なのか、お聞きします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) ヘルプカードにつきましては、平成28年1月から県が配布を開始したことに合わせ、福岡市におきましても区役所窓口で配付を行ってございます。

 配布対象につきましては、身体・知的・精神・発達障がい者、難病患者を初め、認知症その他介助の必要な高齢者や妊娠中の方など周囲の助けが必要となる方々となっており、各区役所の福祉介護保健課及び健康課において11月末までに約1,500枚を配付してございます。

 カードの周知につきましては、市政だより、心のバリアフリー広報紙にて紹介するほか、配付窓口である各区役所の窓口にポスターなどを掲示し広報を行っており、今後とも、カードの活用及び理解促進に努めてまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 熊本地震では、益城町、御船町、熊本市内などに住み被災した知人などからさまざまな苦労話を聞きました。

 週に3回の人工透析を受けていたが、病院の設備の破損や電源喪失のために急遽福岡市内の病院で約1カ月間治療を継続したこと、呼吸器障害があり、在宅酸素療法を行っていたものの、自宅の損壊や停電で使用できなくなり、酸素ボンベに頼らざるを得ず調達に困ったことなどです。

 このような要配慮者の方への災害時の対応はどうなっているのか、お聞きします。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) まず、透析患者の対応でございますが、福岡県透析医会があらかじめ登録された患者に対しメールにより医療施設の被災状況、代替病院及び被災病院の治療再開状況について情報提供を行い、その情報をもとに受け入れ可能な医療機関を受診していただくこととなってございます。

 また、在宅酸素療法や人工呼吸器などを利用している患者につきましては、日ごろから各訪問看護ステーションを通じて、停電時の対応、緊急時の移送手段、支援者、医療機関の確保など注意喚起を行うとともに、災害発生時に速やかに安否確認などが行えるよう緊急連絡体制を整備してございます。

 さらに、福岡市としましても医師会などと連携し、受け入れ医療機関や移送手段などの確保に努めることとしてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 内閣府が実施した福祉避難所に関する実態調査では、平成2610月現在の指定避難所は全国944自治体に4万8,014施設、うち福祉避難所は791自治体の7,647施設で、自治体の45%となっています。

 福岡市の福祉避難所は、いつ、どんな施設に指定され、何校区の何施設になるのか、さらなる拡充も必要と考えますが、今後の方針をお示しください。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) まず、高齢者を対象とした福祉避難所につきましては、特別養護老人ホームが新規開設する場合には、当該施設を運営する社会福祉法人と速やかに協定を締結することとしており、現在38校区47施設でございます。

 また、障がい者を対象とした福祉避難所は、平成2312月以降、主に生活介護事業所を運営する社会福祉法人と協定を締結しており、30校区39施設でございます。

 今後でございますが、大規模な災害などを想定いたしますと、福祉避難所のさらなる充実が必要であると認識しており、引き続き拡充に努めてまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) また同調査では、避難所、福祉避難所の所在を住民に周知しているのは852自治体の90%となっています。

 福岡市では、避難所については市民にどのように周知しているのか、また、福祉避難所の周知の状況はどうなっているのか、お示しください。

 

副議長(石田正明) 井上市民局長。

市民局長(井上るみ) 避難所につきましては、市のホームページや災害の種別ごとに作成しておりますハザードマップなどにより、避難所の名称や住所等の周知を図っております。

 また、事前に避難所の位置を確認しておくことの大切さを地域での研修会や出前講座など機会あるごとにお知らせするとともに、避難所には多言語表記の看板設置を進めているところでございます。

 さらに、民間企業との連携により、本年5月から地図アプリYAMAPを活用しまして、避難所等の位置情報を発災直後の電波が届いていない状況でも確認できるようにするとともに、9月には避難所などの防災情報を掲載いたしました防災タウンページを全戸配布するなど、市民の皆様に周知を図っているところでございます。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 次に福祉避難所でございますが、これにつきましては災害発生時に直ちに開設されるわけではなく、まずは公民館などの一時避難所に避難していただき、福祉避難所としての受け入れ態勢を確認した後、必要に応じて移っていただくこととしていることから、その場所を事前に広く周知するような取り扱いはしていないところでございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 福岡市では、まずは福祉避難所としての受け入れ態勢の確認が必要であることなどの理由で場所を事前に周知しないとの答弁でしたが、一方で内閣府は特に要配慮者などには事前周知を図るともしています。

 個別施設の周知の必要性は議論を深めるとし、福岡市は要配慮者などの安心感のために福祉避難所をしっかりと準備していることを周知すべきと考えますが、御所見を伺います。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 福祉避難所につきましては、協定を締結している施設自体の被災などによって福祉避難所として機能することが困難となる状況も想定され、直接当該施設に避難される方がいた場合、さまざまな混乱が生ずるおそれもあるため、事前にその場所を広く周知することは行っておりませんが、2次避難所として福祉避難所を準備していることや、その施設数などを知っていただくことは市民の安心感を高めるためにも重要でございます。福祉避難所の利用方法を含め、さまざまな機会を捉えて広く周知に努めてまいりたいと考えてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) この際、時間を延長いたします。高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 先日、京都市を訪問してまいりました。

 京都市は歴史的にも地震が多く、市内の花折断層を震源とするマグニチュード7.5の直下型地震を想定した取り組みを推進しています。

 高齢者、障がい者など要配慮者のための福祉避難所は、福岡市の約3倍の252カ所と契約締結しています。

 その後、昨年3月に政令市で初めて妊産婦等福祉避難所の事前指定に関する協定を9施設と締結、現在11行政区で12施設に拡大し、今年度中に未指定の3区にも指定するとともに、さらなる拡大を目指しています。

 妊産婦等避難所の対象者は、1、体調不良や精神的な不安が非常に強い妊産婦、2、産後6カ月程度までの心身ともに不安定な産婦と乳児、3、一般の避難所の集団生活になじまない妊産婦、4、身近に家族等の支援者がいない妊産婦と定め、かかりつけ医からの了解が得られた妊産婦を対象にしています。

 まずは一般の一時避難所に避難し、そこで保健師等が健康調査を行い、そのまま生活を続けることが困難な妊産婦等を2次避難所である妊産婦等福祉避難所に移します。

 福岡市でも妊産婦等福祉避難所の事前指定を進めてはと考えますが、御所見を伺います。

 

副議長(石田正明) 石橋こども未来局長。

こども未来局長(石橋正信) 妊産婦等福祉避難所の事前指定につきましては、高齢者や障がい者の場合と異なり、そもそも妊産婦を対象とした入所施設等がないことから、適切な受け入れ先の確保が課題となります。そのため、一時避難所の運営をより妊産婦に配慮した方法に改善することや、現在指定している福祉避難所の活用の可能性も含めどのような対応がよいのか、他都市の状況も参考にしながら検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) また、本年9月には京都市総合防災訓練に合わせ、妊産婦等福祉避難所の設置、運営訓練を初めて実施しました。

 妊産婦等だけでなく、2次避難所となる福祉避難所の設置、運営の手順を確認する防災訓練を福岡市でも検討してはと考えますが、御所見を伺います。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 高齢者、障がい者を対象とする福祉避難所につきましては、協定締結施設等と協議しながら、現在、設置運営マニュアルの作成を進めているところでございますが、本年、国において福祉避難所の確保・運営ガイドラインが出され、さらには福岡市においても地域防災計画の見直しが進められている状況であり、このマニュアルにおきましては、これらを踏まえる必要があるというふうに考えてございます。

 また、福祉避難所のスムーズな設置運営が進むよう、各協定施設等における訓練等のあり方についても、あわせて検討してまいりたいと考えてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 少し観点が違いますが、災害時の通信手段確保のため、他自治体ではNTTとの間で避難所に特設公衆電話を設置する覚書の締結が進んでいます。事前に避難所等に回線を構築し、避難所開設の際、施設管理者が電話器を設置すれば利用可能になります。

 福岡市でも特設公衆電話を事前に準備すべきと考えますが、御所見を伺います。

 

副議長(石田正明) 井上市民局長。

市民局長(井上るみ) 特設公衆電話についてのお尋ねでございますが、避難所における通信手段の確保につきましては、円滑な避難所運営を行えるようICTの活用なども含め、さまざまな観点から検討してまいります。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 支え合い助け合う活動の推進のため、災害時の避難所や福祉避難所の整備をさらに進め、市民への安心、安全の強化が必要です。

 福祉避難所の強化充実へ島市長の御見解をお聞きします。

 

副議長(石田正明) 島市長。

市長(島宗一郎) 災害時における高齢者や障がい者などへの配慮は非常に重要なことであるというふうに認識をしております。

 福岡市においては、これまで高齢者施設や障がい者施設を運営する社会福祉法人の協力を得ながら、災害時に福祉避難所として活用できるよう協定の締結を進めてきたところでございます。ことし4月の熊本地震におきましては、対象となる方を一時避難所から福祉避難所へつなぐ仕組みが円滑に機能しなかったケースもあると聞いており、今後、福祉避難所のさらなる拡充に加えて、運営体制の整備や配慮が必要な方への周知などにもより重点的に取り組んでまいります。

 高齢者や障がい者、また、高木議員から御提案がありました妊産婦など避難所生活において特別な配慮を必要とする方々に安心していただけるように、災害時の避難所や福祉避難所の充実に向けて取り組んでまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 最後に、胃がんリスク検査についてです。

 本年策定された福岡市保健福祉総合計画によりますと、福岡市の高齢化率と高齢者人口は一貫して上昇すると見込まれています。

 初めに、福岡市の高齢化率、高齢者人口の現状と推移についてお示しください。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) まず、高齢化率、高齢者人口の現状でございますが、平成2811月末現在では、高齢化率は20.7%、高齢者人口は314,000人でございます。

 次に、推移でございますが、平成37年、2025年の高齢化率は24.8%、高齢者人口は396,000人、平成52年、2040年の高齢化率は31.0%、高齢者人口は497,000人と推計してございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) また、福岡市国民健康保険の医療費と75歳以上の高齢者である後期高齢者の医療費も年々増加するとされています。

 1人当たりの医療費について、現状とこれまでの推移をお示しください。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) まず、国民健康保険の1人当たり医療費でございますが、5年前の平成22年度が297,441円、平成27年度が326,932円で、過去5年間で2万9,491円の増でございます。

 また、福岡市の後期高齢者医療の1人当たり医療費につきましては、福岡県後期高齢者医療広域連合が平成27年度分をまだ公表してございませんので、平成26年度までの推移で申し上げます。5年前の平成21年度が1189,256円、26年度が1236,417円で、過去5年間で4万7,161円の増でございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) これまでに経験したことのない超高齢社会の到来を目前に、健康寿命の延伸や支えられる側から支える側への転換が重要であると指摘されています。

 そこで、福岡市民と市が一体となって進めていくべき健康寿命延伸に向けた主な施策について御説明ください。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 健康寿命の延伸に向けた主な施策でございますが、このためには、糖尿病を初めとする生活習慣病対策が重要であり、生活習慣の改善を初め、検診等による早期発見、重症化予防に取り組んでいるところでございます。

 また、女性は男性と比べ健康寿命と平均寿命の差が大きく、福岡市においても、女性の健康寿命の延伸は喫緊の課題でございます。現在、女性の要介護の要因の約5割を占めているのは、ロコモティブシンドロームや認知症でございます。久山町の疫学調査など科学的根拠に基づき、これらの予防にも重点的に取り組んでいるところでございます。今後も、市民が健康づくりに関心を持ち積極的に取り組めるよう支援を進めてまいります。以上でございます。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 日本はがん大国とも言われ、3人に1人ががんで亡くなっています。がんになれば手術や抗がん剤など高額な医療費の負担が生じるなど、本人や家族に負担が重たくのしかかるため、早期発見が極めて重要です。特に胃がんにより毎年5万人が亡くなられており、患者数としては一番多いがんになっています。

 福岡市での胃がん検査受診率、胃がん罹患率、胃がんにかかる医療費がわかればお示しください。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) 胃がん検診の受診率でございますが、福岡市におきましては、職場検診などの機会がない市民を対象に検診を実施しており、平成27年度は9.5%でございます。がんの罹患率につきましては、国の平成24年の数字となりますが、男性は胃がんが1位で、人口10万人当たり146.7人、女性は胃がんが3位で、人口10万人当たり62.8人となってございます。

 また、胃がんにかかる医療費につきましては、国の平成26年度の国民医療費の概況によりますと、3,299億円となってございまして、がん全体にかかる医療費、合計3兆4,488億円に対して9.6%を占めてございます。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 今から5年前になる平成23年9月議会で、胃がん撲滅に向けたピロリ菌検査の導入について提案して以来、公明党福岡市議団は毎年の予算要望や代表質問などにおいて一刻も早い実施を求めてまいりました。当時の答弁は、ピロリ菌検査は国が定めるがん検診指針に定められておらず、まだ実施している自治体も少数である。政令市においても未実施の状況であり、今後国や他都市の動向を見守りたいとの答弁でありましたが、政令市である新潟市が本年4月から、堺市が10月からピロリ菌検査を開始しました。

 堺市からお話をお聞きしてきましたが、医療費を精査した結果、平成29年度の胃がんリスク検査による1年当たりの費用として約4,800万円かかるものの、ピロリ菌の除菌治療により抑制できる医療費は9,000万円と試算し、年間で4,200万円の医療費削減が可能と判断し導入に至っています。

 現在、ピロリ菌検査を実施している自治体数は幾つで、福岡市でも医療費削減の試算があるのか、その内容をお示しください。

 

副議長(石田正明) 野見山保健福祉局長。

保健福祉局長(野見山 勤) ピロリ菌検査を実施している自治体の数につきましては、国の平成28年度市区町村におけるがん検診の実施状況調査によりますと256市町村となってございます。

 また、議員御指摘のように、政令市につきましても2市がことし4月及び10月から開始してございます。

 なお、医療費削減の試算につきましては、御指摘のように一部の自治体で行った事例はございますが、国を初めとして客観的な根拠に基づく試算例がまだないということもございまして、福岡市としては行ってございません。以上です。

 

副議長(石田正明) 高木勝利議員。

○18番(高木勝利) 堺市は胃がんリスク検査を40歳から49歳までに1回限り、自己負担1,000円として、検査の内容は、問診及び血液検査からピロリ菌検査とペプシノゲン検査、これは胃の萎縮度を調べる検査ですが、胃がん発症のリスクとしてA、B、C、D別に区別して通知します。

 また、お隣の佐賀県では、中学3年生全員に学校健診時に尿からピロリ菌検査を行い、除菌治療費の自己負担分についても助成を始めています。

 公明党では、本年党員の方が中心となり、福岡市から胃がんの撲滅へ、ピロリ菌検査の実施及びその助成を求める署名活動を行い、福岡市の胃がん検診や特定検診時にピロリ菌検査を実施すること、その費用については個人負担の軽減に努めることなどを求めました。

 4月26日に提出した島市長宛ての署名簿は9万8,690名に上り、党員代表の皆様とともに荒瀬副市長に手渡しをしました。

 この市民の声をしっかり受けとめ、ピロリ菌検査の早期導入を決断すべきと考えますが、最後に島市長の御所見をお伺いして、私の質問を終わります。

 

副議長(石田正明) 島市長。

市長(島宗一郎) がんにつきましては、今や日本人の2人に1人が罹患するとされておりまして、国においても国民の生命及び健康にとって重大な問題として対策が進められているところであります。

 福岡市におきましても、胃がん対策につきましては、早期の発見、早期治療のために胃がん検診の受診率の向上などに取り組んでいるところでございます。胃がん発症のリスクがあるとされているピロリ菌の検査導入につきましては、御指摘のとおり多くの市民の声をいただいております。国の動向や他都市、他の政令市の実施状況も参考にしながら、今後とも、効果的ながん予防対策について取り組んでまいります。以上です。

 

副議長(石田正明) お諮りいたします。

 本日の会議はこの程度にとどめ、残余の質問は1219日の会議にこれを繰り延べたいと思います。これに御異議ございませんでしょうか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

副議長(石田正明) 異議なしと認めます。よって、さよう決しました。

 次の会議は1219日午前10時に開きます。

 本日はこれをもって散会いたします。

午後5時4分 散会